吸血鬼と同居人(〆)

カーディス「……わかった。一緒にいよう」
(不安そうな相手を見て離れるのは止めると、適当な部屋で休もうと相手を抱え上げようとし)

主様、俺を、捨てないで…何でも…主様のご命令、全て受け入れますから…(相手の抱え上げようとしてくれる手を見て嬉しげに目を細めて裾を離せば相手に容易く抱え上げられ。そして腕を動かし相手の服を緩く掴めば捨てられたくない、お役に立ちたい、そんな想いから相手の事を見上げてそう伝えて)

カーディス「捨てないとも。全て受け入れる、か……」
(相手を抱え上げ、近くの客室へ向かい扉を開けると相手をベッドに寝かせて。自分はベッドの淵に座り。何でも受け入れるという相手の言葉に昨日久方振りに飲んだ血液の味を思い出して、目は自然とジェイスの首筋を見つめてしまい)

…主様、何かご命令、ありますか…？俺の身体で、出来ること…全て、受け入れますので…どうか、ご命令を(相手にされるがままなこの現状すらも、相手に自分を支配されてる感覚すらも幸せに感じていて、相手にベッドに寝かされれば相手からの視線に気付いては相手の方にトロンとした瞳で相手を見ながら心の底からの相手への隷属を告げて)

カーディス「だが……」
(血を吸いたい欲求はある。だが、もしそれでジェイスに抵抗され悲鳴でも上げられようものならショックを受ける自信がありためらいを見せ。仮にそうなっても暗示で記憶を消してしまうことはできるが、それでは他の支配的な吸血鬼と変わらないのではないかと思って。そんな葛藤をしていたが、相手の言葉とトロンとした瞳で見つめられては欲求の方が勝って)

カーディス「抵抗することも、悲鳴を上げることも許す」
(相手がそれを拒絶した時、先ほどのように苦しまないようそう言って。ベッドで横になっているジェイスに覆いかぶさるように体を近づけ。その首筋に口を近づけるとそのまま噛み付き血を啜り始めて。痛みは噛み付かれた瞬間こそはあるが、すぐに無くなり。その後には何とも言えない高揚感を体験することになり)


(/本日はもう寝ます。おやすみなさいです)

っ…(抵抗や悲鳴を許す、その言葉の意味が初めこそ理解できずにいたが、相手が覆い被さって来たかと思えば自分の首筋に噛み付いてくる感覚に少しだけ眉をしかめるも、フワフワと心地よい感覚に相手の背に何とか手を回し現状出せる力で相手を抱き締めて。フワフワする思考の中、ふと相手が自分が奴隷となる前まで戦っていた吸血鬼なのだと確信を持ちつつも既に相手から自分の意思で逃れたくない、という自分と吸血鬼に従ってる自分への劣等感に苛まれる自分が入り交じり、何が何だか分からなくなってきて。それでも、1つ確かなことは相手が吸血鬼だと気付いてないフリをすることを心に決めたことで)

カーディス「…………」
(ゴクゴクと血を飲んでいたが、背中に手を回され抱きしめられると同じように相手を抱きしめて。抵抗も悲鳴もなく、受け入れられていることに喜びを感じ)

カーディス「……ん……」
(血を飲んだことで気分の高揚と吸血鬼としての本能が疼いて。このまま彼に魔力を流し支配してしまいたい。何も分からなくなるくらいに暴力的な快感でよがらせたい。そんな欲望が沸々と沸いてくる。そんな欲望をぐっと理性で抑え付け、ジェイスの首筋から牙を抜いて)

カーディス「……すまない。大丈夫か？」
(唇についた血液を親指でぬぐい、ペロリと舐めると恐る恐るジェイスの様子を窺って)

だい、じょうぶです…(フワフワとした感覚がどのくらい続いただろう、かなり長い時間続いたような気がしつつもその終わりはフッと訪れて。思考がクリアになるにつれ、これから相手の真の姿に関して黙ると決めたものの、どう行動していくか考えてみるも、自分は既に吸血鬼を狩るハンターでない上、恐らく自分は死んだ扱いになっている。連絡をしてもまともに取り合って貰えない。だったら、劣等感に苛まれてるままでもいい、相手に尽くそう。そう考え至ったタイミングで相手から問われれば、相手の顔を見ただけで何故か相手にメチャクチャにされたい、そんな想いで頭の中が埋めつくされていけばユルリと頷き返しつつも流石に捨てられたくない、その想いから思考を埋めつくしてくる想いを何とか声に出さぬよう「主様、俺に主様の痕をつけていただき、ありがとうございます」素直な想いを微笑みを浮かべつつ告げて)

カーディス「……良かった」
(怯えられていないだろうかと心配していたが、相手の浮かべた微笑みにほっと安心して)

カーディス「あぁ」
(痕を付けたことに礼を言われれば、どう反応したらいいのか分からず頷いて。もしや吸血鬼について知らないのだろうかという疑問が浮かび。それならあまり怯えないことにも納得できるが、自分から聞くのは墓穴になるため聞けず。今はいいかとジェイスの隣に横になるとジェイスの頭を撫でて)

へへ…主様に撫でられると、すごく安心します…(相手が隣に寝転び、そのままの姿勢で頭を撫でてくれれば嬉しげに目を細め、相手の方を向くように身体を横にして尻尾を嬉しげに振りながら笑みを浮かべつつそう言えば「俺、主様に買われて…本当に良かったです」と伝え)

カーディス「そうか。だったら日常的に撫でるようにしよう」
(そのうち耳や尻尾も撫でてみたいなと考えつつ、相手の笑みを見ると微笑んで)

カーディス「私もジェイスと出会えて良かったと思っている」
(予定とは違ったが、後悔など微塵も無く。横になったままジェイスの頭を撫でていたが、吸血鬼にとってはド深夜と言っても過言ではない時間帯であるため睡魔に襲われウトウトしてきて)

ありがとうございます(相手の日常的に撫でてくれるという言葉に嬉しげに感謝の言葉を述べて。そうして撫で受けてれば相手の眠たそうな様子に気付いて「大丈夫ですか…？ここで一緒に寝ます…？」と相手の方に身を寄せて問い掛けるも服の襟から相変わらず下着と素肌が見えており)

カーディス「ん……あぁ。眠いだけだ」
(大丈夫かと言われれば眠いだけだから大丈夫だと答え。一緒に寝るかと問われれば非常に眠いためそうしたいなと思って。ジェイスに身を寄せられれば服の襟から見える下着と素肌に無防備だと感じ。そこもまた可愛らしいかと思いつつ、抱きしめ心地も良さそうだと思えばそのまま相手を抱きしめて)

カーディス「そうしよう。眠い」
(眠気で回らなくなってきた頭でそう言えば、相手を抱きしめたまま目を閉じて)

分かりました。お休みなさいませ、主様(相手に抱き締められれば自然とドキドキと鼓動が高鳴る。そのまま相手が眠るのを見届ければ小さくそうつぶやき自分も目を閉じる。勿論、ここまで何回も寝ているし、お風呂に入る前に起きたばかりでまだ眠くはない。しかし、相手と居るとかなり安心感があり、そこから眠気が自分に出てきては眠たげなまま自らの身体を獣化させ相手と共に眠りについて。購入された時からついたままの鎖付きの金属の首輪は人間時は頭がつっかえて外せないからこそ、少し首元に余裕があったものの、獣化した姿では首輪がピッタリと首にフィットしており、これはこれで頭からスルリと外す、なんてことは叶わぬ程で外すにはやはり首輪の魔法陣を何とかするしかなく)

カーディス「おやすみ」
(聞こえた声に目を閉じたまま答えて。昼には起きる。少し休むだけだと自分に言い聞かせ。よほど眠かったようで、少ししてから眠りに入り)

クゥン(暫く相手と共に獣化した姿のままで添い寝をしており、ある程度昼寝、というにはやや長めの眠りから覚めれば顔を少し持ち上げては甘えるような鳴き声と共に相手の胸元に顔を寄せて)

カーディス「ん……ん？」
(聞こえてきた鳴き声に意識が浮上し体に触れるもふもふとした感触にそれを撫でつつ目を覚まして)

カーディス「おはよう。……ジェイスか」
(目を開けると獣化したジェイスが見え。ペットを飼うならその毛並みを撫でたいと思っていたため、その毛の触り心地に微笑みを浮かべ)

うぉん(相手から名を問われればその通りだと言わんばかりに一鳴きしては気持ち良さそうに撫で受けつつコロンと信頼している証として腹部を相手の方に晒すように寝転がり)

カーディス「その姿も素晴らしいな。毛並みもいい、ふかふかだ」
(腹部を晒されれば、その腹部を優しく撫で、撫で心地を堪能し)

カーディス「手足もいいな」
(ふと目に入った肉球。どのような感触がするのだろうとジェイスの前足の肉球に手を伸ばして)

うぉふっ！(腹部を撫でられ褒められれば感謝を述べるように嬉しげな声色で鳴いて。幸せな気分だったからこそ、今まで親も含め誰にも触られたことのなかった肉球に触れられピクリと身体が揺れて。相手がフニと肉球に触れる度にピリピリと心地よい感覚が身体中を駆け巡り、その感覚に耐えきれなくなったのかポフンと人の姿に戻ってしまい。しかし、人の姿になったとは言えど先程の感覚は寧ろ強く感じて今まで嫌悪感のあった他者のものに奉仕する、その行為すら相手にしたい、という程に思考が蕩け落ちていて、蕩けた視線とその表情で相手の方を見上げ「ご、めんなさい。主、様…俺、なんか、凄く、ムズムズして…主、様に…ご奉仕、したくて…でも、俺は、奴隷、ですし…」自分の感情と自分の立場に板挟みにされてどうすれば良いのか分からないようではあったが「主、様…こん、な俺ですけど…主様に、抱いて、ほしい、です」真っ赤な顔をすっかり蕩けてしまった声色と視線で相手におねだりを、するように告げて)