司書 2020-03-22 13:34:22 |
通報 |
>レオナ
( 馬子にも衣装だと言われるつもりで立ったというのに、満足気に向けられた瞳には少しの濁りも謙遜もなくて逆に参ってしまった。オヒメサマなんて、先の己の発言への意趣返しだと理解していて取られた手に──それはもうご丁寧にエスコートされた記憶が過ぎるもので居た堪れない。繊細な、けして派手では無いけれど明らかに良い物だと分かるアクセサリーが手首に回されて、流石に動揺したように目が泳ぐ。勿体無いと言っても、この御人は「任せると言っただろう」と一蹴しそうだ。どうしたものかと思案するより先に、口々に飛ばされる褒め言葉に身を小さくしていたが・・・足元に置かれた靴を見て、言葉を飲み込んだまま足先を伸ばす。来た時よりも目線は幾らか低くとも、ああこれは──己のことを思って選ばれた品達なのだと嫌でも実感してしまって困る。赤くなった顔を隠すように両手で覆って、指の隙間から喜色と困惑と、少しの悔しさを滲ませた目を覗かせながらエメラルドを睨み )
──キャパオーバー気味なのだけれど、オウジサマ
トピック検索 |