司書 2020-03-22 13:34:22 |
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>>858 ラギー
(ザカザカとペンが走る音を聞き取りながら、器用に駒を動かす。一度しか言わないと言った手前、何人かのお利口さんはメモを取っているようだった。特に狼の尊敬しています!と言わんばかりのしゃらくさい視線がザクザクと突き刺さって居心地が悪かったが、いちいち取り合うのも時間の無駄だ。ハイエナ共々の紙を擦るペンの音がさもオーケストラのようになり、いつの間にやら見様見真似で筆を執る者が増えてゆく。これで、後ろで必死こいてメモをとるハイエナに万が一不足があっても、パッチワークのごとく誰かしらカバ―出来るだろう。ペンの勢いはデクレシェンドでも見えているのだろうかと思うほど衰えてゆく頃、最後の忠告を終えた。周りを確認すれば、ようやく息が出来るとばかりに「はぁ」と誰かのため息が漏れる。流石に拍手喝采など有るわけもないが、代わりにラギーが立ち上がりズイ、と出来上がった楽譜――ではなくメモを広げる。目玉商品を探す血相で書いていただけあって、図まできちんと記載されていることに「へぇ」と感心の吐息を漏らした。まぁミミズが這ったような字ではあったが、傍に置いているだけあって自分的には可読資料になっている)
よく出来てるじゃねぇか。あとで清書しとけよ。
>>859 ノア
おい、増えてねぇか?
(はくはくと空気を出すだけの相手に、酸欠の金魚……。と一瞬ド失礼なことを重ねつつ、ポンポンとアレソレと行きたい場所を投げられる。きっと言葉に形があるならば自分の頭の上を飛んでいっているのだろう。悔しそうな、まだ蝋燭の炎程度には対抗心を燃やしているらしい目に、白い牙を見せた。相手は良くて毛糸に絡まる仔猫のよう。勝負はついた。とばかりに余裕綽々で鼻で笑い飛ばしながら、甥を尻尾であやすごとく、せいぜい相手をしてやるような言葉を吐いて。柔らかで、小さな指の腹が、自分の硬い皮膚に押し戻されている。やはり中性的な格好をしようが、高い厚底を履こうが女性は女性なのだと一瞬だけスンと口端が下がった。――やっぱ連れて行くか。と、バスで片隅に思案していたことをやると決めて、手に力が込められたことを良いことにそのまま言われた通り――いや、彼女が望む場所ではないのだが、エスコートをして)
それは連れて行ってやるが、その前に寄るところがある。
(/前回書き逃しましたが、お気遣い痛み入ります!)
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