司書 2020-03-22 13:34:22 |
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>ラギー
──悪くない契約ですね
( そっと足の痛い位置にヒヤリとした塊を乗せ直されれば一瞬身を固くしたもののちらりと視線を向け、それからお礼を言うように小さくまばたきをして再び目を前に戻す。何か面白いものがあった訳でもないが、この生徒が言う──もちろん利用されるだけの居候で居るつもりもなくそのことを意識して周りを食って生きてはきたものの──卒業まで、というリミットは、まるでこの生徒が卒業するまでは確実にこの学園に居るだろうという確約のようで諦めたように笑った。根拠はないが、きっとそうなるのだと思う。残念なことに・・・きっとそうなるのだ。上体を反動をつけて起こせば、靴を履き直そうと手を伸ばし )
楽しみにしておいてあげますよ、私優しいのでね
>レオナ
( 荷物がない分身軽──とは首に巻かれたリボンがそうともいかないものの、見慣れないものを見て回るように目まぐるしく辺りを見回していたが同行人がいた事を思い出した。慌てて距離を詰めては間が空いての繰り返し、それでも一定間隔でペースを落としてくれるこの生徒はきっと己が思っていた以上に優しい人なのだろう──たとえそれが学園長に待遇の等価交換を得たからであったとしても、だ。バスなんてこちらの世界で乗るのは初めてで、差し出された手を迷うことなく取って乗り込めば──こちらを見た数々の目に一瞬臆するものの横暴な獅子の言うがままに窓際に座り・・・己を隠してくれたのだと、隣りで欠伸をこぼす生徒の影で外の景色しか見えなくなっていることに気がついた。意地を張る訳でも無く、ただこれは言わなくてはならないなあと困ったように笑いながら少し首を伸ばして──届かないから、きっと声が拾えるであろうくらいの距離まで生徒の耳に顔を寄せ小さく一言だけ )
──ありがとう
>ミシェル
──無責任に大丈夫って言える大人の方がカッコイイのだけれどね
( モグ、と何枚目かのクッキーを食べながら生徒の言葉に笑った。長いことこの図書館にいて、おそらくは同じ世界からやってきたのだろうこの監督生のことを救いたいと思う反面で──この監督生だけが、元の世界に戻ったのなら、救われたのなら、その時はきっと己は狂ってしまうのだろうなとも思う。だから、今の己がここに残っていることで・・・絶望もしないでほしいし、期待も抱かないでいてほしい、我儘な大人のずるさを無責任ではないと言う。数枚残ったクッキーは今度のお楽しみということにして、ちらりと廊下に再度視線を戻したなら監督生に向き直り )
そろそろ閉館の準備をする時間だけれど──また、次来た時はお泊まり会の予定でも立てようか?
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