司書 2020-03-22 13:34:22 |
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>ラギー
( 慣れたようにそばに来た生徒を横目に思うことといえば・・・とはいえ教科書に乗るくらいメジャーな薬草であれば使われないのにも理由があるのだろうというお察しくらい、たとえば量産するには単価が高いだとかそういう事情がなきにしもあらずなのだろう。ぱたんと目の前で閉じられてしまった本に視線を曇り空ふたつに向けてみれば何かを警戒するような声と言葉──振っておいて、と思う反面、人のやりたいことを横取りする性分でもないと不満げに眉を寄せたなら寝返りを打って生徒に背を向ける。不満は不満だが傷ついてはいない )
──キミから言っておいて迷惑がるのは些か失礼だろう、私は傷ついたのだけれど?
>レオナ
──ですが、・・・まあキミが不要だと言うのなら不要か。司書の服は卒業した人達のお古がほとんどだから、もちろんこの格好が嫌いでは無いけれど
( 好きな服を、と言われても普段から貰い物の制服しか着ないような司書だからクローゼットの中にある唯一己が選んで買ったのは夜会のドレス程度のものなのだ。ワンピースを着たところで王子様の横に立てる見た目になるわけもなく、ならむしろこれくらい振り切った方が・・・なんて浅い考えもきっと知られているのだろう。息を整えるように一度立ち止まり、下を見たとき地面に伸びる影が室内よりも長くて吸い込んだ空気も室内よりも少し温度を持っているようで思わず上を向く──広くて、青くて、キラキラした空だ。学園内の柵や塀が写る空じゃない。広い道の真ん中でぽかんと口を開けて空を見上げ、夕焼けも朝焼けも夜空も見てみたくなってしまったなと贅沢なことを考えながら──本当に外にいるのだと )
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