司書 2020-03-22 13:34:22 |
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>>800 ラギー
お前が……いや、いい。時間の無駄だ。
(言葉が全て外に出る前に、鋭いカミソリのような怜悧な頭がストップを掛け、空気だけを吐き出した。中途半端に開けられた口をゆっくりと閉じると、不意に食べ物が喉に詰まったように顔を顰める。今から出る言葉を先程自分が言った通り“言葉通り”に受け止められると、困るのだ。珍しくしょげているのでは。と柄にもないことを思った。などと。そんなこと、口が裂けても言う訳もない。クシャリと前髪をかきあげる。太陽にようやく照らされて露わになる表情は、いつもの気だるげなライオンだった。相手の追加の質問に生返事をすると、立ち上がったそのままの足で再び自分の昼寝スポットに足を向けようとして)
どうでもいい。俺は寝る。
>>801 ノア
俺はお前の好きな格好をしろ。と言った筈なんだが。
(言い分を聞けば案の定であった。知ってた。と憎らしいほど晴れた空を見て、眩さに鬱陶しげ目元に手で影を作りながら口を歪ませた。どっかの青い炎が揺らめく陰気な寮長よりも外に出ていないこの司書が、無事街までたどり着けるかは些か不安だと心中ごちる。カルガモのように自分の後を追う相手の、ウサギが跳ねるような足音を聞き取りながら、はぁ。とため息を吐いて。自分の取り巻くもの全てに警戒必須な熱砂の国の御曹司サマならまだしも、第二王子の自分を脅かすような輩は比べれば少ない。つまらない噂を立てようとする卑小な小物は、睨むだけで口を噤むし、そもそも私服を実家に置きっぱなしレベルの自分が直接街に何か買いに行くことがまず稀だ。賢者の島なんて辺鄙なところまでわざわざ来て一挙手一投足見張っている輩がいるとは思えない。大層なご配慮は痛み入るが不要だと、キャンキャンと背中を追う殊勝な草食動物の言葉をバッサリと切り捨てた)
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