司書 2020-03-22 13:34:22 |
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>レオナ
( 図書館に駆け戻り、扉はCLOSEの看板を掛けたまま受け付けの前を素通りし奥の方へと早足で進んでいく──慣れた手つきで鍵を開けた場所は己の為の言わば職員室でありプライベートスペースだ。服は・・・レディと言っても女性らしい服はワンピースくらいしかと思い止めたのは一国の王子と粧した学園関係者なんて見る人が見たら気分のいいものでは無いかもしれないと考えたからで──女性らしい格好は避けよう、と過去に卒業した生徒から貰った細身の黒いパンツに大きなサイズのパーカーを着る。鞄だけは肩掛けにしたが、足元は厚底のスニーカーにして・・・髪の毛は適当に括ってしまえば性別も年齢も身分もそこまでは気にならないはずだ。財布を持ち、首に渡されたリボンを巻けば・・・ボーイッシュな女の子、あるいは女の子みたいな男の子、NRCから出てきたとなれば後者に見えるはず。誰もいない図書館の鍵を再度しめ、元来た道を駆け戻り── )
──お、お待たせしました!
>ミシェル
なるほど──学生時代?
( もぐ、と次のクッキーはプレーンだった──甘さは控えめなものの素材の味のいきたソレは食べていてそこまで罪悪感と言うやつがないのだから精神的な面でも健康にいいに違いない。もそもそとクッキーを食べ進めていれば、宝石のような目が何か眩しいものを見るように廊下のあちらこちらへと注がれていることに気が付き自然と己の目もそちらへ──青春といえばそれまでの、一時だけのモラトリアム、大人が子供に贈る唯一の贅沢品である学びと自由な時間──謳歌する姿を、同じ学生であるはずのこの生徒が眩しそうに見る理由を少なからず生徒の情報をある程度は把握している司書は知っている。その好奇心に濡れた瞳がこちらに注がれてしまえば肩を竦めてみせて )
さあ?随分と昔のことだからもう忘れてしまいましたよ──でも、本ばかり読んでいたから今と変わらないかも
>ラギー
( 氷像って──差し出した袋ごと己の手を包んだ体温が手の甲の方を温めて一方で掌に触れたままの水が一際冷たく感じる。指先を緩めるより先に、何かが手の中を通るように・・・いうならば、無理矢理身体の中に異物を通された時のような感覚が走り抜けていき、袋の中からより一層の冷気が立つ。ごろ、と袋の中で冷えきったその水は己1人では用意ができず何てことはないようにやってのけたこの生徒はどんなに生意気な子供だろうと魔法士のタマゴであることに変わりない。減らず口を咎めるよりも先に口をついてでた言葉は随分と間抜けな響きすら伴っていたが )
──失敗?これが?こんなことも出来てしまうならアイスを溶かさずに最後まで食べ切ることだって訳ないだろうし・・・キミは凄いね
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