司書 2020-03-22 13:34:22 |
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>ノア
言ってほしかったとは、それは悪いことをしたなァ?可愛いところもあるんだな、お嬢さん。
(顔色が変わった相手の視線を辿れば、アーチ状の大きな窓から青空が見える。嗚呼そうか。司書は空の青さも満足に見られていないのかもしれない。再び目を向ければ、パチリと目が合う。どうやら思考から帰って来たらしい。からかい混じりに掛けられた言葉に、唇の端の浮かんだ笑みが嘲るような陰りを浮かべた。と思えば、今度はどこぞの熱砂の国の付き人のように愛想のいい笑みを貼り付ける。恐ろしく薄っぺらい言葉のようだが、普段飄々とした相手のこの反応はジョークといえど面白いと思えるので一応は本心だ。しかもヘアオイルくらいはつけてくれるらしい。現国王である兄と血を感じさせる撫でるような微笑みは、正しく生意気な王様にふさわしいだろう。それから、珍しく、本当に珍しく誘いの言葉を掛けた)
――大海、見に行くか?
>ミッシェル
その呼び方はやめろ。あー、一理あるが……まぁいい。俺の国か。手っ取り早いのは現地の男と結婚することだな。
(聞いたことがある呼称に思わず眉を顰める。一瞬脳裏に丸い耳のチビが出てきたが、振り払うように頭を緩慢に振る。傷ひとつない手を見てありとあらゆる手段を欲する相手の歪さを感じ、顔を顰めたままで。と、なれば。おおよそ手当たり次第に声を掛けているであろう少女に、それってもしやとんでもなく面倒なことに巻き込まれる可能性があるのでは?と、口を一度閉ざす。なんたって欲しいものは欲しいとアピールタイプばかりなのだ。ハッキリ言えば面倒くさい人間の集まりであるここで、自分の祖国に永住したいと言われたら……考えるだけで身震いする。ドン引きした目で見ながらも、わざわざ忠告だなんて砂を掛けて虎の尾を踏む必要はないので考えることをやめた。まぁ……頑張れよ。と、他人事として片付け、相手の求める答えを述べる。これもまたかなり強引なRTAのようなものではあるが)
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