司書 2020-03-22 13:34:22 |
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>ノア
今更知ったのか?クク、俺の頭を撫でるなんざ草食動物には100年早い。
(司書からポロリと出てきた言葉に、まさかそんな素直に褒められるとは思わず睫毛を揺らす。もう一度睫毛が目元に影を作った時にはエメラルドグリーンの目を細め、ニヒルに牙を見せた。引き上げられた口から出てきたのはやはり小生意気な言葉。プライドがエベレストのように高く、実力もこの学園ではずば抜けている自分としては〝当たり前〟のことであったが、どうにも彼女は甘え下手らしい。いつもの目の光がない笑みとは違う、穏やかな笑みを物珍しげに見つめていた。そんな彼女は掴みどころがない口調で、あの高慢ちきな教師の口癖を言い笑っている。この俺に、あの司書が、まるで友人のように他愛もないからかいをするとは。喉の奥で押し殺すような笑いが思わず漏れる。頭を撫でたいようだからと、頭一つ分小さい彼女のたっぷりとミルクを入れた紅茶のような髪をクシャリと撫でた。それはもう〝友人〟のように)
>ラギー
あ?――ガルルル。誰に命令している?
(突然影が差した。と思えば、よぉく知ったハイエナが一匹。こちらに落っこちてくる。咄嗟に風魔法で相手をふっ飛ばした。宙を再び舞う相手とは反対に、自分は五体満足傷ひとつないが、そんなことは問題ではない。何せ温室を含む植物園は自分の縄張りだ。授業も相変わらず出ず寝ていれば、バカでかい声が響きドタバタと慌ただしい足音で叩き起こされた。その時点で砂にしてやろうかと思ったが、それ以上に巻き込まれるのも御免だととっとと次の昼寝スポットに移動する……筈だった。再び喧騒の中に巻き込まれたら誰だって気に障るだろう。マジカルペンをクルリと回す優雅な動作とは反対に、地獄の底から漏れるような唸り声が喉を振るわせた)
(/ラギー君~!お話出来て大変光栄です。初っ端からぶっ飛ばしてしまい、大変申し訳ございません。何様俺様レオナ様でございますが、仲良くしていただけますと幸いです)
>ミシェル
うるせぇな……ああ?俺の眠りを妨げた理由がそれか。
(お綺麗な言葉遣いとは裏腹に、叩き起こされ不機嫌丸出しの唸り声をあげる。サバナクロー寮生であれば、ヒエッと身震いしそうな獰猛な声だったが、平和**した草食動物に意味などない。まだ半分まどろみの中にいながらも、九官鳥のように喋り続ける女性に、片方の眉を器用につり上げた。欠伸を一つ噛み殺し、目をしばたたかせるとやはりこの声はヘーゼル色の髪の少女のものだった。起きた自分にこれ幸いと喋リ掛けてくる女性をジロリと睨みつけながら、ようやくエンジンの掛かった頭で言葉を理解する。ハングリー精神が旺盛なことは、弱肉強食の世界には必要なことだ。その点は草食動物でありながらも見上げた根性だろう。どうやらお転婆らしい女に、ゴロリと寝転んでいた上体を起こした。彼女の手から本を掻っ攫うと、記憶していた文面しかやはり載っていなかった。そりゃあ異世界から来たらしい彼女の取得方法など記載があるわけがない。彼女の根性に応えてやるべく思考回路を巡らせた結果、出てきた答えは他力本願な意見だった。だが、実際永住権RTAでは有効な手段であることも確かだ。冷めた答えと一緒に、攫った本を彼女の膝に置いた)
俺より、カリムあたりに言えば良い。永住権、どころか家まで用意してくれんだろ。
(/お手数おかけいたしました。ありがとうございます!めちゃくちゃ他力本願寺の答えですみません泣)
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