司書 2020-03-22 13:34:22 |
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>ミシェル
( 持ち物はあまり多くは無い。パジャマと紅茶と、棚に入っているお菓子も少し、あとは明日の着替えにと適当なサイズの──過去に卒業した生徒から貰ったシャツを手に取って・・・あとは財布と、それから、それから。少しだけ大きめの鞄に詰められたそれは、心做しか軽くすら感じるのだからきっと司書は浮き足立っているのだろう。自室としている図書館の奥の扉に鍵をかけ、足早に戻る元来た道。少し先に見えた生徒の姿に手を振って )
──お待たせしました!
>フロイド
ご名答──まったく、ここに置いておくのなら最初から返しに来いと何度も・・・
( 不機嫌なまま、こちらを見遣ったのは違う色を放つ虹彩。魔力もなければ生徒でもない、口ばかりが達者な司書のことをいい意味で覚えている生徒が多い訳では無いこの場所で、平然と変わった呼び名で認識をするあたり・・・きょうだい揃って食えない生徒だと内心で独り言。気怠げな姿勢のまま、目当ての物を宙に見せた生徒の問いに、弱ったように頷いたなら悪戯な笑みに気が付かないフリをして──己よりいくらか高い位置で浮いたままの本に手を伸ばし。早く回収して図書館に引きこもりたいのだ、少なくともこの場に件の教師が戻ってきて一悶着ある前に )
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