司書 2020-03-22 13:34:22 |
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>>779 ミシェル
シシシ、3人とも明日はハートの首輪をつけて登校してきそうッスね。───それにしてもグリムくん、元気になったみたいで良かったッス
( 夜通しトランプ大会だなんて明日の授業がしんどくなりそうなワードを聞けばなるほど、なんて再度室内に目をやり。いつもより部屋が寂しく、そして綺麗なのはトラブルメーカーの相棒が不在だからか。『元気』なんて言葉が口からこぼれたのは、ここ最近の彼の様子にある。腰に手をあて、記憶を思い返すように1度瞬きをして。───それは先日のお昼休みのこと、1匹で学内を彷徨く彼を見かけたが、その様子はいつもと違っていて。ブツブツと独り言を呟きながら何かに取り憑かれたように、植木鉢やら石をひっくり返してまわっていた。いつもの悪戯と言うにはあまりにも必死な形相で一瞬、声を掛けるのを躊躇ってしまった───しかし、元気に出かけたと言うのなら『探し物』はもう見つかったのかもしれない。思考顔からへらりと表情を崩せば彼の相棒である彼女には良かったと。 )
>>780 ノア
ノアさん司書の仕事だけじゃ飽き足らずついに教員の資格まで…?
( 自分としてはただバイト代の範囲内での仕事をやっているだけ。故に慌てて足を引っ込められると不思議そうにこて、と珍しく無垢な仕草を見せ。ただ悪趣味な生徒が多く在籍するこの学園、ハイエナも例に漏れずしおらしい司書を見るといつも通りハイライトの消えた瞳を弓形に歪め。──それは魔法を恐れ、しかし誰よりもソレに焦がれている彼女からしてみれば最大級の皮肉と言っていいだろう。己から仕事を取り上げた彼女に、手本を見せてくれるのだろうと曲解し。水が程よく溜まったビニール袋を白い手に握らせてやれば。 )
──記念すべき最初の授業は、水を氷に変える魔法を教えて欲しいな、
>>781 レオナ
はあ…レオナさんのお家のコックさんは、大変そうッスねぇ。
( 玉ねぎを無くせと言った次はチーズを入れろと──今度、次期国王様に相談してみようか。お宅のおじたんがなかなか野菜を食べてくれないって──などと、呆れ顔の向こう側で密かに計画を練っていたら仕返しとばかりに受けた手厳しい指摘に、あっけない天下は終わりを告げ。丸い耳をぺたりと力なく寝かせ、先までのお喋りな口はどこへやらへの字に唇を曲げる。己がそこまで優れているとは思わないけど、それでも「毎回って…そりゃあ失敗することはあるけど、そこまで大きなヘマはやらかした事ないッスよ!」タコの商人から契約書を盗んできた時然り、妖精女王から魔法石を奪い返した時然り、大事な仕事ではそこそこの戦果をあげていると自負している。 )
>>782 ノア
あ?……おいおい。これくらいでへたりこんでたら、街に下りた時が思いやられるな。
(呼び止められて振り返れば、視界に相手の姿は見えず。は?と思わず顎を引けば、床にへたりこんでいるではないか。思わずギョッと目を見開き、先に行こうとした足を引っ込める。相手の顔を覗き込もうとして、手に持っている首輪を見て眉をつり上げる。素晴らしいご趣味をお持ちのようだ。自分がする訳でもないので、何も言うこともないが。相手を待とうとして、廊下奥から微かに聞こえる賑やかな声。このまま放っておけば、どう見てもこの司書をボコボコにしただの泣かせただの自分が言われる始末になるだろう。そういう立場はカラスだけで十分だ。軽口を叩きながら、無音のため息をつく。その小さな体を俵担ぎにしようとして、一瞬手が止まる。相手はブッカブカの男子制服を着用しているものの、女性だ。仕方なく膝裏に腕を回し、背中に手を添える。所謂お姫様抱っことやらの形で、軽々と司書を持ち上げようとし)
>>783 ラギー
コックも王族に料理が作れて光栄だろうよ。
(呆れ眼の相手の言葉に、ゴマをするだけの人々を思い出す。王宮に関われるということは名誉だ。継承権から遠い自分にすら形だけは取り繕う輩を思い出して、フンと唇の片端を弓なりに曲げて蔑むように笑う。実際苦労しているだろうが自分にはどうでも良いこと。注文に応えることがコックの仕事だし、それ相応の給与だって貰っているのだから。皮肉たっぷりの言葉を舌に乗せたまま、相手の抗議を聞いて一瞥。ラギーは働き者だが、自分の利益重視だ。そこが長所であり、短所でもある。仮に相手が重大なミスを犯している場合、自分は速攻彼に見切りをつけているだろう。当然のことを言うな。と、片手の平をひらりと空に向けた)
随分と初歩的なことを言う。お前がもし大きなヘマをしているなら、とっくにこの場にいないだろうな。
>ラギー
──キミってイイ性格してる
( こちらを見上げる目が歪んで、これは意地悪なことを言う前フリだと分かっていて──渡された袋の中の水を氷に変えることなどできやしない、そんなことが出来たなら夏場はアイスティーに困らないに違いないのだ。袋は押し返すように生徒へ差し出したまま革靴に片手を伸ばし、紐を解く。柔軟性のある素材では無いから踵から抜く時に少々患部が痛んだものの、脱いだ靴を床に置いたならそれはもうこの世界の不平不満を凝縮したかのような苦い表情で生徒のことを見下ろして遠ざけていた脚を少しだけ生徒側へと寄せる。じんじんと熱を持ったそこは人より少しばかり冷たい肌の中で唯一熱を持っているようで幽霊のような司書が生きている証にもなるだろうが )
・・・仕方が無いので任せて差し上げますよ。後学のために感謝してください
>レオナ
( 緊張していたのかもしれないし一気に気が抜けたのかもしれないし、何にせよ緑色の2つの光が近付いて見上げていた司書の目に反射する。遊びの延長線上かもしれないが、この獅子が自由をくれたのだと思えばこそ嫌味は飲み込んだ。いつかの未来で自国という檻に帰るはずの王子様が、気紛れに手にかけた小さな魔力を持たない存在は──広い世界を知って、今の図書館を狭く思いながら次の外出を待ち焦がれるようになるのだろう。いつまでもここで座り込んでいるわけにもいかないと脚に力を入れようとしたところで、伸びてきた腕に日頃の癖か咄嗟に身を固くするが・・・少し悩むように揺れた手が何てことは無いようにこの身を持ち上げると流石に慌てた )
キミ!?少し待ってくれたなら歩けるから、あるいは手を引いてくれるだけで十二分に動けるから──
>>786 ノア
人が来る。情けねぇ姿を見られたくねぇなら、大人しくするんだな。
(腕の中で身を捩る相手に、再びピクリと耳を動かした。人がすぐそこまで来ている。それを聞き取り、相手の制止を無視してつかつかと歩き始めた。丁度持ち上げて角を曲がるところで、後ろから来た生徒達の姿がチラリと見えた。幸い、腕に抱えた司書の姿を認識されなかったらしく、不快な音を聞くことはなかった。人のいない道を選びながら進んだ廊下の先でようやく相手を下ろす。その際、ブカブカの制服に、ああそうだ。と声を掛けながら、廊下の先にある施設を見た。相手が本来いる筈だった図書館まではすぐだ)
出かける時は、俺の隣に立てる服で来いよ。
>レオナ
( 病院を嫌がる猫を窘めるような態度と強引さ、移り始めた周りの景色にこのまま下手に暴れて落とされでもしたら怪我をすると不平不満を飲み込むようにして生徒の腕の中で頬を膨らませて抗議をするだけに留めた。第一、へそを曲げられてお出かけがおじゃんになってしまったらそれはそれで嫌なのだ。誰も何もいないらしい廊下には悠々と闊歩するこの生徒1人分の足音だけが響いていて、図書館の影が見え始めた頃でそっと足先が地面へと着く──硬質な革靴の音が1人分、思い出したかのように響いてようやく現実味が増した・・・ついでに、降ってきた言葉に余計な現実を思い出させられた。王族の隣に並べる服で来い?この一介の司書に何て無理難題を言うのかと──思ったが、どうしたって目立つ相手だ、迷惑はかけられない。結果的にチープなヴィランの捨て台詞のようなものを吐いて小走りに図書館へ )
──・・・司書がエスコートに見合うレディだと証明してやりますから、尻尾でも毛繕いして待っていてください!
>>788 ノア
そりゃあ楽しみだな。
(三下のセリフを吠えながら走り去っていく司書に、空っぽになった腕を見る。その姿は野生に帰る保護動物のように見えて、フッと堪えきれない空気が肺から溢れ出した。仔猫の後ろ姿を見ながら、吐き捨てられた言葉を思い返す。そもそもあの司書のプライベートの服を見たことがない自分にとって、楽しい余興程度にはなりそうだ。恐らく聞こえていないであろう司書に、悪魔的とも言えるかもしれない笑みを浮かべた)
>>780 ノアさん
ナッツはね、小さなものではなく大きなものを割って入れているから食感や香りが強いんです。
( ころん、とキャンディを器用に口の中で転がしつつ─── お行儀が悪いのはさておき─── 彼女の言葉にぱっと微笑めば言わなければきっと他の人には分からないであろう自分なりの拘りを彼女へと伝えながら、彼女のその表情で味が彼女好みだったかどうかは十二分に伝わっているらしく上機嫌そうにほわほわと雰囲気をやわらげて。ふわりと頬を撫でる涼やかな風と、それから生徒たちの楽しそうな声にふと其方へ目線を向ければまるで夏の太陽のように眩しい笑顔を散らしながら廊下でじゃれている生徒たち。自分の元の世界ではこういった学園こそあったものの、上流階級の出である自分たちのクラスの男子生徒はここまで年相応にはしゃいでいることは無かったなと思い返せば「 ね、ノアさんは学生時代どんな子だったの? 」と、特に深い意味の無い雑談として隣でクッキーを楽しんでいた彼女に話を振って。なんとなく今と変わらないようなイメージがあるけれど、意外とやんちゃだったのかしら。なんて考えながらも宝石のような双眸は好奇心が抑えられないと言わんばかりに輝いていて。 )
>>781 レオナ先輩
うふふ、王様のしっぽを踏むような真似は致しませんわ。
( 巻き込むなよ、というような意味がたっぷり込められたエメラルドグリーンの視線を受けてなおにっこりいけしゃあしゃあと上記を返しては、そのまま瞼を伏せてしまった美丈夫にこれ以上追求してはそれこそ喉仏に噛み付かれかねないと引き際を見極めては、マァ聞きたいことは聞けたからいいかと自身も立ち上がろうとして─── それから「あ。」とぽつりと思い出したかのようにぴたりと動きを止めて。再び船を漕ぎだそうとしている彼に改めて向き直れば「 そういえばレオナ先輩、クルーウェル先生が血眼でレオナ先輩を探していらっしゃいましたよ。もうすぐ此方にいらっしゃるんじゃないかしら。 」と彼を探していたもうひとつの理由をやっと思い出したそうで、自身の頬にそっと手を添えながら教室から部室、それから此処を探すと息を巻いていたモデル然とした教師の浮き出た額の血管を思い出しつつも此処に居たら捕まるのでは?とにっこり微笑み。 )
>>783 ラギー先輩
、……元気になって、?
( 折角のお客人に紅茶でも…とキッチンに向かっていたさ中、彼の口からふと気になる単語が出たことにぴたりとその足を止めては怪訝そうに眉を顰めながらその単語をぽつりとオウム返しして。〝元気になってよかった〟という単語は世間一般的には〝普段と違う行動を取っていた者が普段通りに戻った〟ときに使われる単語である。グリムはミシェルが見ていた限り一緒にいる時は特段いつもと違う様子は無かったのだが、彼はグリムの普段と違う一面を見たのだろうか。自分のもやりと広がった霧とは裏腹に、良かったと表情を崩す彼になるべく違和感を持たせないようにいつも通りにっこりと淑女の面を被れば「 グリムの元気が無かった時があったんです? 」と彼にソファへ座るように勧めたあとに改めてキッチンで紅茶を淹れつつ、それから昨日作ったカップケーキとクッキーを皿に乗せて簡易なお茶菓子にすればこてりと艶やかなブロンドを揺らしながら首を傾げて。 )
>>784 レオナ
確かにアンタには超助けられてますけど───それはこの学園での話?それとも故郷での話ッスか?
( 部下の仕事を褒めるどころか相変わらず手厳しい鞭ばかり。もう少し飴をくれても──なんて思っていたところで淡々と告げられた言葉に、ぐにゃりと困ったように、或いは皮肉を謳うように顔が歪む。確かに一歩学園の外を出れば己の死亡確率は一気に跳ね上がる、餓死に病死、あるいは違法行為を働けば最悪殺されるだろうし、己の人生は常に死と隣り合わせにある。そんなことは子供の頃から骨身に染みている──対して学園はどうだろう?一文無しでも飯を分けてくれる友達はいるし、果物や畑もあるから食にはあまり困らなそうだ。働き先も然り。もし仮に王様から役立たずの烙印を押されても何も彼だけが頼みの綱ではない。この学園にはスラムの仕事よりも時給の良い働き口が他にも沢山ある。綺麗な緑色の目はお高い宝石のようで己とは大違い。)
───オレはレオナさんに捨てられたくらいじゃくたばりませんよ。
>>785 ノア
お口にチャックした方が身の為ッスよ。じゃないとうっかり手が滑って氷像を作っちまいそう
( 随分とふてぶてしいシンデレラも居たものだ。上から目線の物言いと裏腹に、おず、と控えめに差し出された足を一瞥した後、彼女の手ごと袋を包み自身の魔力を通す。すると霜が散ったかと思えば、瞬きの間に液体はヒンヤリとした個体へとその姿を変え、擬似的でも魔法を行使する感覚を味わえたことだろう。とはいえ出来た氷はそこそこ大きく、小さなサイコロ型にはならなかった。こういう辺りはまだまだ2年の下っ端で、技術と想像力不足と言えるだろう。やや不満気に袋の中を見ながら、ちゃっかり司書に責任転換し。)
あーあ…ノアさんがちょっかい掛けるから失敗しちゃったじゃないスかぁ。
>レオナ
( 図書館に駆け戻り、扉はCLOSEの看板を掛けたまま受け付けの前を素通りし奥の方へと早足で進んでいく──慣れた手つきで鍵を開けた場所は己の為の言わば職員室でありプライベートスペースだ。服は・・・レディと言っても女性らしい服はワンピースくらいしかと思い止めたのは一国の王子と粧した学園関係者なんて見る人が見たら気分のいいものでは無いかもしれないと考えたからで──女性らしい格好は避けよう、と過去に卒業した生徒から貰った細身の黒いパンツに大きなサイズのパーカーを着る。鞄だけは肩掛けにしたが、足元は厚底のスニーカーにして・・・髪の毛は適当に括ってしまえば性別も年齢も身分もそこまでは気にならないはずだ。財布を持ち、首に渡されたリボンを巻けば・・・ボーイッシュな女の子、あるいは女の子みたいな男の子、NRCから出てきたとなれば後者に見えるはず。誰もいない図書館の鍵を再度しめ、元来た道を駆け戻り── )
──お、お待たせしました!
>ミシェル
なるほど──学生時代?
( もぐ、と次のクッキーはプレーンだった──甘さは控えめなものの素材の味のいきたソレは食べていてそこまで罪悪感と言うやつがないのだから精神的な面でも健康にいいに違いない。もそもそとクッキーを食べ進めていれば、宝石のような目が何か眩しいものを見るように廊下のあちらこちらへと注がれていることに気が付き自然と己の目もそちらへ──青春といえばそれまでの、一時だけのモラトリアム、大人が子供に贈る唯一の贅沢品である学びと自由な時間──謳歌する姿を、同じ学生であるはずのこの生徒が眩しそうに見る理由を少なからず生徒の情報をある程度は把握している司書は知っている。その好奇心に濡れた瞳がこちらに注がれてしまえば肩を竦めてみせて )
さあ?随分と昔のことだからもう忘れてしまいましたよ──でも、本ばかり読んでいたから今と変わらないかも
>ラギー
( 氷像って──差し出した袋ごと己の手を包んだ体温が手の甲の方を温めて一方で掌に触れたままの水が一際冷たく感じる。指先を緩めるより先に、何かが手の中を通るように・・・いうならば、無理矢理身体の中に異物を通された時のような感覚が走り抜けていき、袋の中からより一層の冷気が立つ。ごろ、と袋の中で冷えきったその水は己1人では用意ができず何てことはないようにやってのけたこの生徒はどんなに生意気な子供だろうと魔法士のタマゴであることに変わりない。減らず口を咎めるよりも先に口をついてでた言葉は随分と間抜けな響きすら伴っていたが )
──失敗?これが?こんなことも出来てしまうならアイスを溶かさずに最後まで食べ切ることだって訳ないだろうし・・・キミは凄いね
>>790 ミシェル
元気じゃないっつうか──グリムくんにしては、近づきづらい空気を放ってたから。
( ふかふかで座り心地の良いソファーにゆったり腰掛け。獣人は人間が思っている以上に勘が鋭い、キッチンから戻ってきた監督生はいつもと何ら変わらない。フワフワとした───されど、その中に隠しきれないほど極小の不安が肌を刺せば、カメラのレンズのようにきゅっと瞳孔が細くなる。彼女の様子から雲行きが怪しくなってきたことと、己の持つ情報の有用性を感じて。自分には持っていても仕方のない情報、だからあげる代わりにコレを下さいと、カップケーキに手を伸ばしチラリと目配せ。それから彼が弱っているように評したのは語弊だった。あの時彼から感じたのは、焦燥感と──殺意にも近い苛立ちの感情。しかしキッチンでの独り言から察するに彼女は、相棒の異変に心当たりが無さそうだ。 )
>>792 ノア
金持ちなんだから、冷房ガンガンつけた部屋で食べればいいじゃない
( これが実践魔法のテストだったら100点満点にはほど遠い。そんな出来の氷にもこの司書は、生徒をベタ褒めする。でも彼女が凄いと目を輝かす技だって、なにも実現不可能な御業ではない。冷凍庫には全く同じ機能がついているし、火だってコンロを使えば簡単につく。箒なんぞ使わなくたって化学が発達した今の時代、空を飛ぶことだって不可能ではない。どれも魔力を消費せず魔法士の身には優しいという点は、大きな利点だ。氷袋はそのまま持っててもらうことにして、包帯を取り出したのなら異世界からやって来た先生に言ってみる。 )
───オレ、前に監督生くんから故郷の話を聞いたことあるんスけど、そこまで不便そうには思わなかったんスよね、
>ラギー
暑っつい陽の下で食べるから気持ちいいんでしょ──
( 不便かどうかと問われれば不便ではなかった世界のことを思うように少しだけ遠い目をしてから、今の生活と向き直る──冷暖房を妖精が管理してくれる今も空を飛ぶのに鉄の塊を使う元の世界も生活に関わる利便性を思えば大差はないかもしれないが・・・必要な時に必要なものが手に入りにくかったのは明らかに元の世界だ、たとえば雨に降られたあとで乾かすには時間がかかるわけだし。預けられた氷を患部に当てながら、少し考えるように首を傾けたのはお互いに無い物ねだりなのかもしれないと漠然な感想すら抱いたからだが )
まあ──元の世界の便利な道具たちは魔法が使えない人間が必死に生み出したものだから、学ぶことで道具無しで使えるという魔法に憧れるのは道理ですよ
>>794 ノア
手ぶらでは流石に魔法は使えないって。その為のマジカルペンッス。
( この司書の場合は、魔法の利便性に加えてファンタジックな力そのものに憧れていそうだ、と密かに思い。わざわざ手で包帯を巻いているのもブロッドの排出を抑えているからこそで、勉強さえすればぽこじゃか使える最強の能力と思われるのは、魔法士にとって顔を顰めてしまう案件───と、彼女の発言から偶然にもとある1つの魔法分野の存在を思い出した。──それを身につければ彼女は彼女の長年の願いを簡単に叶えられるのに、思えばどうして実行しないのか。教科書に使える資料も図書館にたくさんあるだろうに。包帯にパチンと留め具を止め、解けないかを確認したのなら顔を上げて。 )
ノアさんの中での魔法の定義ってどうなってんのか分かんないスけど、一応『魔力を使わずに使える魔法』はありますよ。
>ラギー
マジカルペンは道具というか──ああ、存在くらいは読んだことがありますよ
( 司書になって何年経ったかは最早覚えていないが、少なからず宝石のようなそれを真っ黒に汚した魔法士を見てきた──対価交換と言うと聞こえはいいが、元の世界でお金を払って得ていたそれがこちらでは別のものに置き換わる道理ということだ。丁寧に巻かれた包帯から曇りの日の空のような目がこちらを見据えたのなら、己の足を引き寄せるように持ち上げて細く息を吐く。魔法には憧れる、使えたら便利だろうと思うし羨ましいと思うが──わかっている、これは無い物ねだりとテセウスの船理論の延長線上であって生徒にも己にも正解は無い )
魔法はこちらの世界に一生いると決まれば手を出すが、今はまだ元の世界に帰るつもりでいるから──不便なことは多いけれど、このままでいいとも思うのですよ
>>792 ノアさん
まあ。勉学に勤しんでいたのね。すてき。
( 本ばかり読んでいた、という彼女の言葉に実にそれが想像しやすくてくすくすと笑ってしまえば肩を竦めてみせる彼女を見てそれだからこんなにも一癖も二癖もある生徒しかいない学園で司書を務めあげられているのだな、と改めて実感し。知識というものは時に魔法よりも強力な武器になる。……あとこの場に慣れる年月だって。もしも、元の世界に帰れる方法が分からずにこの世界で生きていくとなったら。厭、今のところそれが一番可能性としては高いのだろう。ミシェルはにこり、と微笑めば「 私も帰れなくなってしまったらこの学園で雇って頂こうかしら。異世界人に他の世界への永住権が下りるかどうか、調べても出てこないもの。 」と若干呆れ気味に肩を竦めて苦笑いを漏らせば、もう二度と元の世界でのように豪華絢爛生活をすることは出来ないけれどここでの慎ましやかな暮らしも悪くない、と。 )
>>793 ラギー先輩
お気に召したのならいくらでも。
─── そうね。そういえばドーナツを作る材料もございますわ。
( 何かを得るには対価を支払わなければならない。オクタヴィネルでなくともそんなことはこの学園に居るものならば痛いほど心身に染み付いているはずだ。こちらに目配せをおくる彼の空色の視線を受けてにこりと微笑めば、さらに交渉材料になりうるカードを切って。そういえば最近夜中にグリムがガサゴソと階段を降りる音がしていたが、てっきり食物を漁っているのだと思っていたがもしや違うのかもしれない。1番近くにいる相棒のはずなのにその事実を知らなかったことに半ば呆れ怒りすらも湧いてきてしまうが、ここで感情的に突っ走ってしまったら淑女の名折れだ。ミシェルはあくまで平面上はなんとも思ってないふりを続けながら「 詳しくお聞きしても? 」とさらに彼のその情報を深堀しようと問いかけて。 )
>>790 ミシェル
――……用事が出来た。
(分かればいいと鼻を鳴らし、いよいよ入眠しようとしたところで相手からとんでもない情報が飛び出してくる。クルリと相手の方に向けた耳がピンと張り、タシンと尻尾が不満げに地面を叩いた。ゆるゆると開いたグリーンの瞳が、再び日差しを映すと地面に手をついて上体を起こした。先程までの眠気も引っ込み、あのうるさい教師の顔を思い出してゲンナリとした。嘘っぱちの有りもしない予定がある方向へと視線を向け、少女を置いて立ち去ろうとし)
>>792 ラギー
おいおい、この優しい俺がくたばる、なんて話するわけないだろ。言葉のままだ、ラギー。
(顔を顰めた相手が、飛躍した話をして一度目をパチクリとさせる。ただただ、このポジションが無くなる。というだけの話のつもりが、随分と深刻に捉えられたものだ。それだけこのハイエナは飢えが恐ろしいらしい。相手がこんなに噛みつくなど、想像もしておらず、ただその思考にほんの少しの興味と、加虐心が夏の入道雲のように膨らんで。優しい。だなんて一ミリも思えないような、唇を少し横に広げただけの笑みを浮かべながら、肩を竦めひらりと手の平を振った。熱心に見つめてくる相手の目を一瞥して、立ち上がる。日光がギラギラと黒褐色の髪を反射させていた。隣に座っていた相手からは表情は影で見えなくなり、熱心に見られたエメラルドグリーンの目だけが爛々とさせていて)
ククク、俺の隣が嫌ならどこにでも行ったって良いんだぜ?何せこの場はスラムよりよっぽど安全だからなァ?
>>792 ノア
――……はぁ。まずは服屋からだな。
(珍しく張りのある司書の声に、借りた本から顔を上げた。廊下をパタパタと走る相手は、イメージと離れていなかった。いや、言い方を変えよう。全くもって変わり映えしなかった。体のシルエットを極限まで見せない服は、ゆとりがあって自分も着るが……。見た目が若い女性がよく着るかといえば、この男連中しかいない生徒たちも首を横に振るだろう。というかがっかりまでしそうだ。騒がしいサバナクローの男共を脳の隅に追いやり、頭のてっぺんから爪先まで見てこめかみに手を当てる。大体相手の考えていることなどわかる。ようは俺の言ったことを絶妙に斜め下の解釈をしたのだろう。やれやれと言わんばかりの露骨な表情を浮かべながら「貸せ」と、相手の肩からカバンをひったくるように持つと、学園の門までスタスタと歩いて行き)
>>796 ノア
シシ、そんな大層な物じゃないッスよ。物を浮かせたり空を飛ぶ、なんてことは出来ないし…実質、科学に近いッス
( ひと仕事終えた為、勉強机の椅子を引っ張ってくると座り。───それにしても一体どんな魔法を思い浮かべているのやら。まるで太古に失われた禁術に触れるかのような物言いだが、自分が指している魔法分野を勉強しても例えば元の世界に帰る方法だとか─彼女が本当に欲しい力は得られない。諦念気味の司書を軽く笑い飛ばし。個の魔力よりも知識を必要とし、決められた材料を決められた手順に沿って調合、物を生成する魔法は普通学校でいうところの理科実験。担当教師の所にはよくパシ─お遣いに行っているのだから名前は聞いた事があるはず、)
────魔法薬学って言うんスけど、
>>797 ミシェル
う~ん──その材料を使って、美味しいドーナツを食わせてくれたら情報吐いちゃうかも。…勿論、今すぐに、なんて暴君みたいなことは言わないッス。
( スラム街で育ったが故に染みついてしまった、食べれる時に食べる精神でお皿から2個もカップケーキを分取っていき。彼女の手料理は初めて口にしたがプレーンとチョコ味、どちらもとても美味しい。この学園は地味に料理上手な生徒が身近に多く、食い意地の張ったハイエナとしては嬉しい誤算だ。短い尻尾を揺らしながら、追加の品には少し考える素振りを。こう毎日キッチンに立っているとふと、座ってても勝手に料理が出てくるシチュに憧れる。し、自寮でドーナツなんか揚げたら他の獣人に食べられてしまう恐れがある。お上品に笑う彼女を真似て、形の良い笑みを作ってみせれば図々しくドーナツを揚げて欲しいと強請り。)
>>798 レオナ
うん、だから言ってるでしょう…?アンタが仮にオレを見限ってもオレはタダじゃ転びませんよって。
( どうやら言葉選びが物々しかったらしい。話が飛躍し過ぎだ、なんて言われれば小首を傾げ。相手の言わんとしていることは理解しているからこそ、もう一度チャンスをくれてやるとばかりに問い直されたソレには再び困ったような──ハイエナにしては、曖昧な笑みを浮かべてみせ。質問の答えも言葉こそ変えたものの、大体のニュアンスは変わらない。もし百獣の王に切り捨てられたのなら、赤の女王の元へ、その次は深海の商人───そうやってハイエナは自分の能力を買ってくれる場を転々と彷徨いながら甘い蜜を吸い続けるのだろう。…まあ、それはさておき自分と同様、話が飛躍したと思ったら急に距離を取った王様に穏やかに口元を弛ませ。 )
レオナさんこそオレ、嫌だなんて一言も言ってないじゃないスか。見限るって言ったから答えだけ───それともこの返答は、お気に召しませんでしたか?
>ミシェル
キミは変わっているね──ここでなくとも色々な場所があるよ。永住権や後ろ盾は得られなくても、生活には困らないだけの未来はどこにでもある
( 勉学に精を出していたといえば嘘だろうが、どうしたって見た本は内容が頭に入ってくるしなんの努力をせずとも得意な科目は確かにあったと思う──その生活はある日なくなってしまって、気がついたらこの学園にいたが。クッキーを食べながら、現実を見据えるように濁った瞳で宙を見て思うのだ──いつかきっと元の世界に戻れるよ、だなんて甘いお菓子のような言葉を言わなかったのは現に目の前の己がここにいることからも明らかだろう。帰りたいと思って帰るには元の世界は遠く、不確定だ・・・また手に取ったクッキーはナッツだった )
──ただ、もちろんキミは元の世界に帰れる可能性も覚えておかなくてはね
>レオナ
( 待たせないようにと大慌てで出てきてみれば慣れた様子で本を読み待つ獅子がそこにはいた、何と言うかうまい言葉は出てこないがこういう絵画が美術館に並んでいても不思議ではないと思うくらいには美しい。故に──まじまじとエメラルドグリーンに見下ろされると萎縮したように両手で服の裾を掴んでいたが、慣れたように取られた鞄に目を丸くしたまま後を追うように小走りに・・・服に頓着がない事実は事実だがあそこまで呆れ顔をされる理由もない。不満を吠える小型犬のように先を歩く背中に声をかけながら外の空気を吸い込めば、あるいはその声は置いていかないでくれと震えているようにも取れるかもしれないが )
──一応はキミの後輩かと問われても違和感ない見た目にしたつもりだが
>ラギー
──まあ苦手ではなかったですよ、魔法薬学。あと錬金術も苦手ではなかったし
( 靴を履いて早くこの寮を出てマドルと借りた備品を返さなければと思っていたのだが、慣れたように椅子を持ってきて腰掛けた生徒に視線を向けながら──まだ時間はあるはずだと会話を続行する。空は飛べないし攻撃はできない、多くの知識が必要でもしも魔法が必要になるとしたら仕上げ程度のもの・・・告げれた科目は確かに己が学生時代の時は得意だったものに違いないのだが少しだけ問題があるのだ。もちろんそれをこの生徒が忘れたとは思えないが・・・ベッドを借りたついでだと、そのまま背中から倒れ込んでは足先だけをベッドの外に置き去りにしたまま見慣れない天井を見上げ )
──嫌いでなくとも、魔法薬学は使用するモノと相性が悪いことがあるのでね。ついでに魔法史も好きだが
>>801 ノア
苦手じゃないなら極めればいいのに。アンタのその体質も、一応医療の範囲内でしょうし、ひょっとしたら酔い止めとか作れるかも。
( まるでこっちが客人であっちが部屋の主かと錯覚するほどの寛ぎっぷり。センセイ良いんですか、と無言のお小言を向けつつ、会話から魔法薬学は経験済みと知る。さらに薬学以上に魔法に触れる錬金術も経験済みときて───それでも学ぶことに、あまり乗り気じゃなさそうな姿を見れば、そこまで彼女の興味を惹く科目ではなかったのかなと。指先で手招きし、本棚から付箋が沢山ついた書物を呼び出すとしばしの間睨めっこ。あったあったと生徒のベッドで寛いでいる司書の眼前にふよふよとページを開いてみせ。 そこからは本で得た知識や考察を交えながら自分なりにプレゼンし。)
例えばその薬草には、めまいや吐き気を緩和する効果があるみたいッス。でもきっとそれだけじゃ足りないから他に何が───、
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