奏歌翔音 2020-03-03 18:33:56 ID:5762b1903 |
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>11496 >11499 >七種さん&那由多さん
【デネブ以下略 七種さんの部屋 恵人&天笠】
「あらあら、お二人共気になさらなくていいんですよ?私が1番元気ですし……お料理は苦手ですけど飲み物なら得意ですから。」
発言した後羞恥のスイッチが入った天笠はぽっと赤らめた頬を掻き、余計な事言っちゃいましたと笑う。その姿に空気を読めない恵人が「確かに!」と肯定してしまいピクっとまゆを動かした天笠の無言ノ微笑みの威嚇を受け恵人はそのまま萎縮する。
そんな短いやり取りの中那由多さんが合図を出して部屋は変化する。
実体のある天の川の向こう岸。彦星を思い待ちながら舞を披露する織姫。
織姫が彦星との過ちを後悔したその手に握られた大幣は天の川から水の結晶、星の欠片を纏い落としていく。
その星の欠片は心地好い水温と那由多さんの若さの中の憂いと優しさを持った感情が混じり合う事で生まれた晴れた夜空から人に降り注ぐ雨。
恵人の第一印象は珍しく詩的と私的な物だ。
降り注ぐ雨や白拍子を着た那由多さんはそれ程迄美しく、ゆっくりと時間が流れている様にも感じてしまう。結晶が触れる度に先の戦いで抜いた剣の負荷も楽になっていると実感していればその雨は実際には数分程度で止んでいた。
快活そうに笑う那由多さんに少し口を開けて呆気に取られた顔をしていた恵人は意識を水面から上がらせてハッと息を飲んだ。
「凄い!すごいじゃぁないか那由多くん!!とても綺麗だったぞ!魔法が変質したのか?どうやったんだ!?」
感動で息巻く恵人は1人の拍手喝采の嵐を向け、七種さんに「七種くんはどうだった!?」と感想を求めた。単純な興味もだがこうして那由多さん達とも交流出来ればと言う恵人の珍しく空気を読んだ行為の1つを天笠は何とか正しく読み取り、本当に綺麗ですねと那由多さんに声をかければ1つ流れ星が落ちた時の子供の目を見せて1回手をパコっと鳴らす。
「斑鳩那由多さんお一人におまかせするのもあれですから、恵人くんのキッチンにある物でそれぞれ好きなホットミルクを作るのはどうでしょうか?これなら皆さん好きなものを飲めますし、気を遣わなくても宜しいんじゃないかと。」
ただの提案なのですがどうでしょうか?とは聞かなかったが断られるも受け入れられるも構わないという返事を天笠はそれとなく待っていた。
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