執事長 2020-02-25 19:00:33 |
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>レオ(>>1604)
(大きく開け放たれた窓からは冴え冴えとした月光と心地よい夜風が舞い込み、静けさも相まって心の落ち着く穏やかな夜気の流れる時間――なのだが、部屋の主たるドラゴンは多少上気した頬を引っ提げいつも通りのしかめっ面。窓に対面する形で床にあぐらをかき、行儀悪く床をテーブル代わりにして酒瓶やらつまみやらを散らかしながら、重く冷たい鉄製の大きなジョッキの中身を飲み干してガツンとテーブルに打ち付け「 糞…ッ 」何かに悪態をつきながらごつごつと骨張った手の甲でグイと口元を拭って。そこで割り込んだノック音に、相手はきっと同胞の誰かだろう、世話の焼けるゾンビか堕天使辺りが暇潰しにやって来たのかと推察するも今は酒を呑まねばやっていられない気分。彼らの賑やかい雰囲気に付き合える心の余裕はなく「 後にしやがれ! 」そう扉の向こうの同胞へ声を張り上げたところで、聞こえるはずのない人間の声がした事に一瞬身体の動きを止めて。「 ……レオか? 」確認の形を取ったのは彼の声を聴き当てる自信がないわけではなく、本当に人間が自力で怪物の部屋を探し当てることなど不可能に近いため空耳でも聞いたのかと自身の耳を疑っているから。いつもの毅然とした調子とは異なる弱々しさを含む声色に気付いてしまえば放っておけず、舌打ちしながら立ち上がって分厚い扉を手前に開き「 ……訊きてえ事も言いてえ事もあるがよ、とりあえず入れ。 」もしや怪我をしたのかと反射的に心配したが、見下ろした彼をざっと眺めて目立った外傷が無い事に内心で安堵。しかし廊下で立ち話をするところを誰かに見られるのは面白くない、怪訝そうな表情のまま扉を支えていない方の手で相手の腕を掴み、窓が開いていることで緩和されているもののやや酒の匂いのする部屋へと引っ張り入れようか)
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