執事長 2020-02-25 19:00:33 |
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>ナミル(>>1599)
……あたしにとっても好きな言葉になった。
(きっと彼にとって思い入れのある単語であろうことはその抒情的な表情から伺える。そっと灰皿に目を落として、夢の名を関する燃え殻をそっと指先で撫でながら呟いた声は今夜最も柔らかな音で部屋の静寂を揺らして。「 二日後に傷だらけになってても治してあげないからね 」イメージしたのは言いつけを破り探検を重ねた結果、約束の夜を迎える頃にはすっかり生傷まみれになってしまった少年の姿。無論この屋敷ではそんな生易しい傷を負うような状況に至れば致命傷を免れない事態の方が多いだろうが、彼がそれを理解してくれている事を信じ冗句として言葉を返して。「 …そんな事初めて言われた 」命を奪う怪物として人間たちから忌避される存在には聞き慣れない評価。口をへの字に曲げたままぽかんと瞠目したのち「 結構嬉しい 」と素直に感想を。初夜とは思えぬ有意義な時間を前に未練はなく、「 そうだね 」と返事をしてずるりぬるりと重い鱗を引き摺り部屋の出口へと。そのまますぐそこで待ってくれていた彼の自室の扉前まで送れば「 じゃ、またね 」と端的に今夜の邂逅を結び、彼から何も追加で呼びかけられる事がなければしっかりと扉が閉まるのを視認してから、再度単身でラミアの研究室に戻るのだろう。〝夢〟の量産について、可愛い使い魔に火急の指示を出すために)
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