執事長 2020-02-25 19:00:33 |
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>ナミル(>>1594)
(新しい風味、新しい刺激、新しい依存先。その全てを思いがけず得る事が出来た今夜は酒に頼らずとも眠れるかもしれない、そんな病んだ思考も長年染み着けば自分の中では只の日常であり出し惜しみをしない相手の回答に「 ありがと 」と端的に謝意を示して。砂漠のオアシスを吹き抜ける軽やかな風を思わせるような単語の美しい響きをBGMに味わう煙草はみるみる短くなってゆく、そうして件の新たな依存先の名を提示されれば「 母国の言葉? 」単純な問いかけの中にどんな意味を含んだ単語なのかを伺う好奇を滲ませながら、立てられる指を眺めて彼の発言を結びまで傾聴し、丁度そのタイミングで尽きたフルムを吸殻で山盛りの灰皿に無理に捻じ込んで「 ……あたしのオススメはウーミンの花畑。花と蝶が好きなら楽しめると思う 」案内役を買って出ると示すように探検の行先の一つを挙げる。ここで言うところの〝オススメ〟は人体にとっていかに無害に近いかの基準で選出された云わば無難な選択肢であり、それから少しの間悩むような間を置いて「 あとは…最近見つけた〝熱い場所〟。ここは長居出来ないだろうけどあたしのお気に入り 」紹介するのを躊躇う態度にとっておきの場所を勿体ぶる意図はなく、ただ相手の、人間の身体に害を及ぼす可能性の高さから心配が先に来たもので。ずるり、規則正しい鱗の揃う太い蛇の図体をくねらせ距離を詰め「 二日後、迎えに行く。それまでにどっちがいいか決めといて。どっちもイマイチなら別の場所考えるから 」近い未来への約束を託しながら片手をおもむろに持ち上げ、天を向いた主の手のひら目掛けて天井を這うトカゲが投下したのは深い緑色のリボンで束ねられた数本の紙煙草と小さなマッチ箱。手中に乗るそれをそのまま差し出して「 これはオマケ。約束の夜まで部屋でイイコに待てるならね 」条件を付ける口調は語調に反して強制するような色ではなく、あくまでも最終的な判断は相手に委ねるが自身は忠告したからねと線を引くようなそれで「 お利口にしてたらシャグもあげちゃうかも 」冗談めかすようにふと緩く口角を引き上げて彼の琥珀を見つめよう)
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