匿名さん 2020-01-30 23:58:20 |
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はぁ…
(教室を出れば下駄箱へと真っ直ぐに向かい、靴を履き替えようと靴を取り出せば中に入っていた数枚のラブレターを見て小さくため息をつき、無表情でそれらをビリビリと破いていて)
なんと酷い……それにしてもいまどき恋文とは
(ラブレターを破く相手を見てはびっくりして声を出しその後から今どきラブレターを下駄箱に入れる人なんているんだなぁと不思議に思っていて)
ん?ああ…東雲か、なんだ見てたのか?
(まさか知り合いに見られているとは思わなかったようで、声をかけてきた彼女の方を見れば少し意外そうにして、自身のその行為に対しては特に罪悪感などは感じていないのか悪びれた様子はなく小さく息を吐いて肩を竦め)
あまり蔑ろにすると相手から恨みを買うぞ
(靴をはきかえながら相手の方を見ていっては笑いながらおばけのポーズをしてみせて校舎から出ようとしていてその間にも色んな人から耳を撫でられていて)
かもな…別にどうでもいい。直接言いたいことも言えないような相手とどうにかなるっていうのが俺にはイメージ出来ないからな
(手紙を読むこともせず破り捨てているなどと知られれば悪い評判が広まることは否めないが、直接好意を伝えることも出来ない相手は所詮その程度だと言わんばかりにスッパリ切り捨てていて)
今も昔も想い人に気持ちを伝えるのは緊張するものじゃよ、それが直接じゃろうと恋文じゃろうと同じさ
(相手に背を向け落ち着いた声で上記を述べれば少しだけ微笑んで神社の方向に向かって歩き出していて)
それなら尚のこと直接伝えるべきだろ…まあ、そんなことをお前とここで議論しても仕方ない、また明日な
(どんな形でも緊張することには変わりないというなら手紙なんて回りくどい手段を講じる必要もないだろうと返すが、そもそも、そんな内容で言い合いをするエネルギーが無駄だと考えればこの件についてはそう話しを切り上げて先に帰っていく相手の背中へとそう声をかけて)
つまらんやつじゃの
(冷めたように呟けば社に帰り和服に着替えてから暇なため街を歩き回っており子供から御年寄まで色んな相手と話しては街の見回りをしており)
…これで買い忘れはないか…ん?
(学校を出たところで家族から買い忘れた日用品を買ってくるように頼まれ、面倒だが仕方なく街の方へ向かい頼まれものの買い物を済ませて歩いていると目の前から和服に身を包んだ彼女が歩いくるのに気がついて)
高崎ではないか、こんなとこで会うなど奇遇じゃな
(和服に身を包んだ姿は先程の制服の時とは打って変わって大人っぽい雰囲気を醸し出していて木履を履いているせいか普段よりも少し身長が高くなっていて)
そうだな、まさか一日のうちにまた会うとは思わなかった…で、東雲はこんなとこでそんな格好して何をしてるんだ?
(一度学校で別れを告げてから程なくしての再会に小さく苦笑零し、普段とは違った雰囲気の和服姿は街中では若干浮いて見えるものの、彼女によく似合っており質問をしながらも少し見惚れてしまっていて)
うむ、昔からの日課でな街を歩いて人に声をかける、小さい子じゃろうと御年寄じゃろうとの、街の様子を知れるし何かあった時はわしがどうにかせんといけんからの
(別人ではないかと思うほどの大人しさでたまに会う同級生などには驚かれるが長年一緒の街にいる御年寄にはこれが本来の姿と思われているため凛としていて)
相変わらず、存在だけじゃなくて行動もよくわかんない奴だな…ま、とりあえずご苦労さん
(狐耳少女という肩書きだけでも謎に満ち溢れているというのに、行動の意図も自分のような一般人に言わせれば意味不明で、理解することを早々に諦めてしまえば労いの言葉をかけては手にした買い物袋からミルクセーキの缶を取り出して彼女の顔の前へと持っていき)
見回りみたいなものじゃよ……くれるのかい?
(相手から渡されたものを受け取れば不思議そうに相手を見つめて何もしていないのに何故くれるんだろうと考えていて)
自販機で運良く当たりが出てな、俺が飲もうと思ってたんだがお前にやる。ミルクセーキ、飲んだことあるか?美味いぞ
(不思議そうにしている彼女へとそう言葉を返し、今手渡したそれが自分のイチオシの品であることを伝えるように口にしては口元に小さく笑みを湛えて)
ああ…じゃ、俺はそろそろ行くわ。見回り?頑張れよ
(教室での相手とは幾分か違う雰囲気に少しばかり戸惑いながらも、態度には出さず手元のスマホでチラリと時間を確認しては彼女の頭に一度ポンと手を置いてから横をすれ違うように帰路について)
高崎は気をつけて帰るんじゃぞ
(少しだけ嬉しそうに尻尾を振っては上記を述べてゆっくりと歩き出してある程度見回りも終わったため社に帰っていて)
行ってきますなのじゃ!
(誰もいない社に元気よくそう言っては少しだけ小走りで神社から飛び出して相手を見つけてはゆっくりと後ろから足音を立てずに近づいて)
……
(背後から彼女が近寄って来ているとは思いもせず、吹き抜けた冷たい風にポケットに手を突っ込み少しだけ背中を丸めて歩いていき)
おはよなのじゃ
(背中を丸めて歩いている相手に抱きつくように突っ込めばすぐさま隣を歩き笑いながら上記を述べれば寒そうな相手を見てそんなに寒いかなどと考えていて)
っ!…なんだ、東雲か…
(背後からドンとぶつかる感覚に軽くビクッとして、それと同時に元気な声が聞こえて隣に見慣れた姿が見えれば、小さく息を吐き落ち着いた口調でそう反応をして)
丸くなっておったがそんなに寒いかのぉ?
(自分には長い髪があるし妖狐なためそんなに寒さなど感じておらず寒そうにする相手を見ては不思議そうに面白そうに笑っていて)
そりゃ冬だからな…お前は…なるほど、そんなに寒くなさそうだな
(時期的に寒いと感じるのはむしろ当然だと頷き、そういう相手は…と確認をしようと目をやったところで耳や尻尾に生えた毛を見てなるほどと一人で納得して頷いて)
わしは寒さ知らずなのじゃ!
(まだ朝なため声量は抑えているものの行動や耳や尻尾の動きがうるさいため全ての行動が大きく見え寒そうな相手を見て鞄からカイロを取り出して渡して)
そりゃ羨ましいな…っと、ありがとな
(朝っぱらから賑やかな奴だと、口元を緩めて寒さなんてどうでもいいような気になったが、カイロを手渡されれば素直にお礼を述べて頭をポンポンと撫でてみて)
お主、わしの頭撫でるの好きじゃのー
(何かある度に頭をポンポンする相手を思い出しては少しだけ微笑みながら上記を述べて自分も嫌いじゃなくむしろして欲しいため抵抗はせず)
ん?あー…別にそういうんじゃないけどな、ただちょうどいい位置に頭があるからな
(言われてみれば無意識に頭を撫でてしまっていることが多い気がして、自分でもそれが何故なのか分からず理由を真剣に考えてみるのも照れ臭い気がして、適当な言い訳をそう口にして)
そういうもんかのぉ
(不思議そうに顎に手を当てて考えては答えの検討が全くつかないので諦めた様子で自分のポケットに手を入れれば相手の歩幅に合わせて歩いていて
そういうもんだ…
(深く追及を受けず安堵すれば、短くそう口にして彼女の少しだけ小さな歩幅に自然と合わせるようにペースを落として学校までの道のりを歩いていき)
そう言えば今日の体育持久走じゃったよな
(1限目から体育で更にその種目が持久走ということを思い出せば少しだけ耳をしゅんとさせては小さくため息をついて)
そうだな、まあ持久走は苦手そうだよな、東雲みたいなタイプは
(1限の授業内容を口にして、憂鬱そうな表情を浮かべる様子をみれば、彼女のようにパッとその場の勢いと瞬発力で生きているようなタイプは持久走のような忍耐力を必要とする種目は苦手そうだと妙に納得してしまい)
失礼じゃな、得意なんだが髪と尻尾が邪魔なんじゃよ
(むすっと頬をふくらませては拗ねたように言い訳するようにいえば髪を結ぶために髪ゴムを出しては結い始めていて)
そうか?そりゃ勘違いして悪かったな、尻尾はともかくとして髪はもう少し短くしたりとか考えないのか?
(思っていたのとは違う理由だったようで少しだけ機嫌を損ねた様子の彼女に対してそう淡々とした口調で謝罪を言い、髪が邪魔というなら切るという選択もあるのではないかと思い聞いてみて)
神社で祭りあるじゃろ、あの時わしでらないけんからのぉ
被り物などしとうないからの地毛でなのじゃよ
(季節の変わり目に行われる神社の祭りで演目をする際に毎年出るために髪をちゃんと整えていて軽く2つ結びをしては相手の問に対して答えて)
…あー、そういやそんな祭りもあったな…俺は普段行かないから忘れてた
(神社での祭りと聞いて少しだけ考えた後、そういえばそんな祭りがあったような気がするなと、普段から自分がそういった行事には無関心で過ごしていたため他人事のように呟き)
まぁ、年々来る人は減っているがの
(少しだけ寂しそうに俯いていていえば女友達から着替えに行こうと言われたためついていきしばらくして着替えて戻ってきて)
…なあ、その祭りってのは楽しいのか?
(こちらも体操着に着替え、戻ってきた相手の方へと自然と歩み寄っていき、彼女の寂しそうな顔を思い出し先程まで話していた祭りについて尋ねて)
わしは楽しいと思うぞ、歌って舞って屋台もあって、みんな笑顔なんだ
(少しだけ間を置いてから祭りのことを思い出しながら楽しそうにはにかみながら相手の問に対して答えていて)
そうか、気が向いたら行ってみてもいいかもな…
(彼女の明るい笑顔を見れば、素直に祭りの楽しさが伝わってくるようで、僅かに頬を緩めれば乗り気になってそう呟いて)
是非来てくれなのじゃ!
(嬉しそうに微笑めば1限目の体育のため友達とグラウンドにおり始めていてグラウンドにつけば女子からカイロ代わりにされていて)
……
(相変わらずカイロ代わりとしてモテモテな彼女を横目に見ながら大きな欠伸をしながら教師が来て授業が始まるのを待っていて)
……暑いのじゃぁ
(色んな女子、しまいには女子との絡みが多い男子からもカイロにされていて先生が来ればやっと開放されたというように手で自分を扇いでいて)
相変わらずモテモテだな…
(授業が始まり走り始めれば彼女と同じくらいのペースに合わせて横に並び、女子のみならず男子にまでカイロがわりにされていたことに少しだけモヤモヤした感情を抱いており、当て付けのようにそう揶揄して)
お主に言われたくないのじゃ
(向こうから話しかけてきたことに少しばかり驚いたが相手の隣は心地がいいのでおさげを揺らしながら走り相手の言葉に対して上記を述べて)
手紙のことか?あんなのじゃモテモテとは言わない、本当に俺を慕ってる女子なんているのかも怪しいもんだ
(相手の鋭い指摘に下駄箱での手紙の件を指しているのだとわかって、しかし手紙をもらう以外に何か心当たりがあるわけでもないため、むしろただ茶化されているだけではないかと肩を竦めて)
わしがこうお主に絡むのは仲良くなりたいからじゃよ?
(前の席だから何度ラブレターを渡せと女子から頼まれたことかと言いたくなるがそれは抑えて自分の思いだけを伝えて)
仲良く、にも色々とあると思うけどな…でも、お前からそう言われるのは悪い気はしない
(仲良くという広義的にとれる言葉を用いた彼女へと淡々とした口調で返すが、口元は緩んでいて)
仲良くは仲良くじゃよ
(いつもならこの時点でだいぶ息切れをするものの相手と話しているせいか余裕があり残りがあと1周になっていて)
そうか…
(これ以上追及するのも野暮ったい気がして、敢えて突っ込まずに居心地のいい彼女の隣をキープしたまま最後の一周も無事に走り切ってゴールをして)
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