不良少年と生徒会長【NL】

静司

わかった，わかったから離せ，離れろ，寄るな。

（相手が目線を合わせてお礼をしてくるとまた何か顔が赤くなり，胸が高鳴るもののそれにはまた気づかず，すぐ様目を逸らし，相手の手首を掴んで無理矢理離させると，また距離を置いて）

紫苑

あの、しばらくここにいてくれない？

(距離が離れた相手に対しさっき脅した分際で申し訳ないが蜘蛛がいた部屋に一人でいるのがどうしても嫌だったため相手にここにいて欲しいと頼めば珈琲も紅茶もお菓子もあるなどと言って相手をどうしてもとどめようと考えていて）

静司

……何も手伝わんしクモが出たら俺はお前を置いてすぐに帰るぞ。

（そう言うも，意外と好条件な為残ること自体はOKし，しかし素直じゃないようで，来客用のソファに寝転がるとスマホに目を移して）

紫苑

ありがとう！空宮くん！

(相手が残ってくれるとわかれば途端に嬉しくなり表情を明るくさせては笑顔でお礼を言い開けっ放しの扉を閉めては棚から資料の束を何束か出して生徒会長用の机に置き生徒会の仕事を始めていて)

静司

……面倒じゃねえの？

（静かな時間が流れる中，不意にそんな質問をして）

紫苑

面倒だけど、誰かがしないとでしょ

(資料に目を通しながらチェックをつけていて相手の問に対して答えては髪の毛を耳にかけその拍子にピアスが見えて)

静司

……ピアスをしてるって，他の奴ら知ってんのか？

（見るつもりはなかったが，見えてしまったものは仕方ないと言うことで，そんな質問を続け様に投げかけて）

紫苑

え？……あぁ、誰も知らないわよ。普段髪おろしてるし

(作業をする手を止めてはピアスの着いた耳に手を当てて相手の方を見ては微笑んでから相手の問に答えて)

静司

へぇ，誰も知らない，か。

…天下の生徒会長サマがピアスをしてるなんて学校中に広まったらどうなっちまうんだろうなぁ？

（興味深そうにそう言い，ソファから起き上がると彼女の側までやって来て，耳元の髪をどかすとスマートフォンで写真を撮り，脅すようにそう言って）

紫苑

……どうして欲しいわけ？

(こちらに来て耳の写真を撮った相手に対し何を企んでいるんだろうと思いつつも頬杖をつき相手のして欲しいことを聞こうと考えていて)

静司

特になんもねえな，ただこのまま行けばコレを俺はばら撒くかもしれない，それだけだ。

（写真を相手に見せると笑い，本当は相手の写真を1枚撮りたかっただけだが，なぜかこんな形になってしまい，仕方なくまた不良ぶってそう言い）

紫苑

ふぅん………助けてくれたお礼はさせてね

(ばら撒くことはないだろうと確信し適当に流せば再び資料に目を通し始めてさっき蜘蛛を倒してくれたお礼をしてないと思い上記を述べれば鞄からめがねを取り出し掛けてから別の資料に記入をしていて）

静司

ただクモを潰しただけじゃねえか，そんなのの礼なんていらねえよ。
（相手の反応を見て，釣れないなと判断するとスマホをポケットにしまい，メガネをかけた相手の近くに立ち，顔を寄せるとそう言って）

紫苑

いや、でも私がしたいから……顔、近い

(相手の顔が近づくもはじめは普通にするもののやはり慣れないため耳まで真っ赤にし恥ずかしがっては顔を背けようとしていて

静司

なら好きにすればいい。俺も好きにする。

（相手と違ってだんだん慣れて来たようで，背けようとした相手の顔を首に手を回し，相手の顎を掴んで強引にこちらを向かせて，少し顔が赤いものの特に支障は無く，平気そうで）

紫苑

顔、近いって……というかして欲しいことないの？

(顔が近いのをどうにかしようとしたが力で勝てるわけもないので諦めて耳まで真っ赤にしたまま相手がして欲しいことは無いのかと聞けば顔のいい相手を直視できないのか少しだけ目を伏せて)

静司

……そうさな，ならお前，お礼として俺と付き合ってくれ。

（目を伏せられると少し悩んだように同様に目を逸らして考え事をしたかと思うと，すぐに何かを思いついたように，相手に目線をきっちり合わせて逃げられないようにすると，ダメ元でそう言って）

紫苑

ぇ、わかった

(相手の言葉に驚いたものの自分でもびっくりするくらいすぐに答えが出て上記を述べればじっと相手を見つめていて)

静司

……マジ？

（相手より遥かに驚いた顔をしていて，しかしすぐに切り替え，見つめ合う時間を堪能しているかのように相手の?へ指を這わせて）

紫苑

他の人ならきっと断ってた、けど空宮くんは嫌じゃないの……こうしてるのも心地いいくらい

(未だに赤いままそっと相手の手に頬釣りをして小さく微笑めば上記を述べて自分の中の相手に対しての好意に気付き始めていて)