雄太郎 2020-01-21 03:40:27 |
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──店が再開する前にデベロッパーに挨拶しに行く程度の気楽なモンだけど、まぁ雨は憂鬱だよなぁ。革靴が濡れんのがすーげぇ嫌。…フハ、髭はまた機会がありゃ伸ばすよ。悠チャンが喜んでくれたの嬉しかったし。(雨露に濡れた足元に視線を落とし眉間に皺を寄せてから相手へと再び目を向けると名残惜し気なその表情に破顔しながら自宅マンションに着くと傘を相手に手渡して。緩い足取りでエントランスを抜けエレベーターに乗り込み、自宅の玄関を開けてドアマン宛らに相手を手で誘導し)んじゃ、お言葉に甘えて。…ふ、埋め合わせってそんなんだったっけ?幾らでも見せてやるけど、俺の恋人そんな欲のねぇ奴だったかしら。
…すげー、わざわざ挨拶行くなんて流石ちゃんとしてますね。それなら髭がなくなってもしゃーなしっすわ。コウくんの営業スマイル覗きに行くんで、良しとしておきます。因みに俺の彼氏が水も滴るなんちゃらになったら嫌なんで、会社経費でタクシーに乗ってくださいね、なーんて。──まさか。埋め合わせはもっと甘いものでお願いするつもりです。…ふ、ウケる。ドアマンだ。(傘を受け取れば水滴を払い、相手に続き恋人宅の前へと。扉を開ける姿に一笑しては、傘を乾かすべくドアノブに掛けて室内へと入り。洗面台に直行し手洗いうがいを済ませると、留守番していた猫を案ずる様に急ぎ目にリビングへと向かい、抱え上げ頬擦りをし)ただいまーココちゃん。元気?
まぁまた店頭立つ機会がありゃあな。つっても別に面白いもんでも無かったろ?爽やかぶってるだけだし。お前にしか見せねぇ顔幾らでも見せてんのに、なぁんであんなんが良いかねぇ。──…ハッ、流石。俺みたい奴にゃ付け込める時に付け込んでおかねぇと損だからなぁ。…そ、埋め合わせするっつー約束だしなぁ。偶にゃあこん位なら傅いてやるよ。(相手の背中を追って室内に入り、ネクタイを緩め鞄とジャケットを寝室へと置いてから手洗いうがいを済ませ。リビングに足を踏み入れては恋人の腕の中で甘ったれた声を上げる愛猫にくつくつと喉を鳴らしながら小さな頭を撫でて)ココー、ただいま。今日はひとりぼっちで寂しかったかな…明日はパパと一緒に居ようなぁ。
だってコウくんが爽やかな笑顔貼り付けて荒稼ぎしてる姿がどうしても唆るんですもん。俺には1円だって出させたくない男がですよ?ご存知の通り素敵な性格してるんで、目をハートにしながら財布開けてる姉さん達見て優越感に浸るんすわ。俺の勝ちって。──…付け入るねぇ…じゃあ、今日はご奉仕させてください。コウくんは手を出ししたら駄目。俺に命令だけしてください。でもって俺が我慢出来なくなったらお終いの、俺だけが得するお遊び。どうですか?(猫が甘く鳴くと表情を綻ばせ、恋人が撫でる所作を微笑ましげに眺めて。徐に猫をキャットタワーへと座らせ相手の前へと立つと、両手でネクタイに触れ緩慢に解きつつ強請る様な口調をし、外したばかりの布で抵抗する余地のある強さで手を纏め上げて拘束し、尋ねる様に視線を投げ)
ハハ、イイ趣味してんじゃねぇの。そりゃいつだってお前の一人勝ちに決まってる出来レースだもんで。…でも俺これでも最近は営業トークに色添えるのなんか大分控えてんだぜ。客相手にしろ、取引先にしろ口説き文句と間違われる事も減ったし。偉くね?──……ま、いーけど。勿論俺の命令ならなぁんでもしてくれるんだろーなぁ?(キャットタワーの上に戻れば眠た気に丸まる愛猫を穏やかに眺めているのも束の間、相手に両手首を縛られては自然と不遜な表情を浮かべてそれを冷ややかに見つめ、間を置いてから鼻で笑いを漏らし憎たらしい笑みを浮かべると首を寄せて耳元で囁いてから、姿勢を戻し。不自由な両手を胸の前に掲げては相手に差し伸べて)取り敢えず、ベッドにでも連れてってもらおーかなぁ。このまんまじゃ万が一転んだら大変だし?
…客はまだしも、取引先に口説いてるって誤解されてたんですか?減った、って表現も聞き捨てならねーですし。だーめ、コウくんは俺だけのですから。丁度デベ様にご挨拶に行かれるみたいですし、馬鹿犬飼ってますよって印でも首に付けて差し上げましょうか?──ええ、俺Mなんで。コウくんに命令されるとグッと来るんすよ。ベッドまでだなんてお易い御用っすわ。足下気を付けてくださいね。(冷ややかな視線と耳元で囁かれた言葉に思わず喉を鳴らしては、鼓動を表情に出さない様に取り繕いつつ相手の手を握りゆっくりと寝室へと案内し、腰を支えつつ寝具の中央にヘッドボードに寄り掛かる形で着座する様に導き。腿に跨ると、首元に腕を回し待ち切れない様子で甘ったるく問うは)次は何をしたら良いですか?浩二さん。
まぁそりゃあ多少のリップサービスは円滑に仕事進める上で大事だろ。商品買ってもらうにしてもおんなじ。こっちのがお姉さんには似合うと思いますよとか、これのが俺の好みっすとか最近はその程度。…馬鹿犬に印付けさせてやっても良いけど、俺みてぇなのがそんなの付けてる方がヤラシーじゃん。(繋がれた掌を爪の先で軽く引っ掻く様に撫ぜながら引かれる儘に寝室に進み、寝具へと腰を下ろせば伸ばした足を緩く組み。僅かに懐かしさのある呼び方に小さく笑いつつ、首を見せつける様に顎を上げてから言葉少なに示し、次いで唇の隙間から舌を出して)──首元窮屈だからボタン外して。…エッロいキスしながら。
なんだ、その程度のセールストークっすか。てっきり彰さん時代みたいな接客してるのかと思いましたわ。…はぁ、確かに軽そうに見られたらそれはそれでお声が掛かりますか。じゃーなし、モテ男と付き合った宿命と思ってぐっと耐えておきます。指輪貰うまでの辛抱の筈なんで。──エッロいキスですね。仰せの儘に。……んっ…、(晒された首元が放つ色気に生唾を飲み下しては、シャツのボタンへと手を掛け外しつつ形の整った口唇から覗く舌先を柔く吸い上げ、そっと口内へ舌を差し入れて。水音を響かせつつ深く絡めては、時折焦らす様に歯列をなぞったり上顎を舌先で擽り、再び不意を突く様に深く絡め。ボタンを全て外し終えたところで僅かに上気した顔を離しては、甘い吐息交じりに口端から溢れた銀糸を拭い)…これで良いですか?
悠チャンと付き合う様になってからは流石にな。前は勘違いしといてくれりゃあ手札は増えるなとは思ってたけど、仕事関係ではおイタはしてねぇよ。…だろ?だから見える所はダーメ。服の下はお前にしか見せねぇから別にいーけど。──……ッ、は(喉元の開放感に自ずと湧き上がる深く息を吸いたくなる衝動が艶っぽい口付けで消える感覚に片側の口角を吊り上げ、口内を弄る舌に最小限の動きで応えては笑いに近い吐息を溢しつつ柔く脳に広がる痺れる様な快感を楽しみ。唇が解放され眼前の扇状的な恋人の姿に目を弓形にしならせ、横柄に自分の腰元を顎で示して相手の首を抱き寄せる様に繋がれた腕の間に潜らせ、耳元に音を立てて口付けては態とらしく笑いを滲ませながら呟き)ん、上出来。次はベルト。スーツ皺になっちまうだろ。──…あー、手ぇ出しちゃダメなんだったっけぇ?悪ぃ悪ぃ、今のはノーカン。
仕事に真面目なコウくんが好きですよ。でもってプライベートは俺だけに首っ丈になってでください。俺がモテ男と付き合ってる宿命を背負ってる様に、コウくんにも嫉妬深いヒモを飼った宿命を背負って貰わなきゃ。──…えへ、褒められちった。ベルトだけで良いんですか?もっと色々な命令聞くのに。…ん…抱き締めて欲しいです…。好き。(顎で指図されればその所作に男らしさを覚え、胸を高鳴らせつつ頷くも強欲故に欲しがる様な視線を注ぎつつ金具に手を掛け取り外して。不意に首裏を抱かれる形になれば感情が溢れ、ボトムの留め具も外したところで手を止め、甘える様に首筋へと幾度か口付けを贈り)
ハハ、こんだけ首っ丈なのにまーだ俺の事惚れ直させたいの?まぁそんな程度の宿命でお前が手に入ってんだから安いモンだわなぁ。──…そりゃあ、お前のその可愛い口で…とかって感じのヤラシー命令もしたい所だけど。その前に、俺の大事な馬鹿犬は俺にマーキングしとかないでいーの?服で隠れる所なら好きにして良いのに、それで満足する良い子チャンになっちゃった訳?(物足りなさを訴え掛けてくる視線に意地の悪い笑いで喉を鳴らし、冗談めかした口調で眉を上げながら相手に組み敷かれた腰を軽く揺らし。次いで腕を相手の背中までするりと滑らせ身体を密着させては甘ったるい柔な口付けを落とす姿を煽り)
ええ、コウくんが余所見する隙を一瞬たりとも与えたくないんで。だって俺のだし。──やーだ。コウくんに此処に噛み付け馬鹿犬って言われたら尻尾振ってマーキングしますけど、今は俺が付けたいところに付けるんじゃ満足できないんです。──…ン……、もっと…──って言いたいトコなんすけど、そろそろお兄さんのお休みの時間っすわ。(相手が腰を振動させれば一際艶かしい色声を出すも、鼻孔から笑いを溢し冗談めかしては暫し瞼を伏せ触れ合う体温を堪能し。満足したところで相手の腕の中から逃れて手の拘束を解放し、次いでシャツとボトムも脱がせてくすくすと笑いつつハンガーに掛けに寝具を降りては、己も衣服を脱ぎ相手の隣へと戻り、口付けを贈ってから瞼を伏せ)今日は埋め合わせありがとうございました。週末は忙しいらしいんで、来週の埋め合わせも楽しみにしてますよ。コウくん、愛してます。おやすみなさい。
悠チャンのモンに違いないけど、そもそも余所見なんかする気もねぇよ。付き合う前から飛び抜けてお前に1番可愛いだとか好きだとか言ってたと思うんだけどなぁ…こんな偉そうな俺が。──フハ、そりゃ残念。でも俺がそこまでお膳立てしてやる事なんか今後あんのかねぇ。──…うーわ、出た。このパターンでのお預け久々じゃねぇの。(甘く響いた相手の声に無意識に舌舐めずりをするも、次ぐ言葉には不満の色を顔いっぱいに滲ませ外されたネクタイと取り払われた衣類を横目に脱力した様にヘッドボードに預けた背をシーツへと落とし。隣に戻ってきた恋人が珍しく肌を露わにして布団へと潜れば容易に絆され口付けを甘受してから、しっかりと背中に手を回し目を閉じて)…これ来週も俺がお預けされるだけのパターンじゃねぇの?はぁ…しゃーねぇなぁ…。俺も愛してるよ、悠。おやすみ。
(傘を杖の様につき気怠そうに歩いては、『そう言やバイトでした。ぴえん、ゆーくんもパパとココちゃんと1日籠りたかったです。』、『悔しいんで早めに出勤して早めに帰ります。コウくんも在宅頑張ってくださいね。』と送ると、気分を晴れやかにすべくイヤホンを着け恋人好みの曲を聴きつつ足を進め)
──フハ、お姫様はお待ちかねかしら。(朝から取り掛かっていた仕事が漸くひと段落付いた所で首の骨を鳴らし膝の上の愛猫から期待の篭った眼差しを向けられては思わず破顔し抱き上げを思う存分頬擦りして。その儘の体制でスマホを手に取り『バイト頑張ってなぁ。ココと良い子で待ってるよ。』と綴っては頬に擦り寄ってくる愛猫の写真を添えると気を取り直し再びPCに向かい)
(疲弊した面持ちで電車に乗り込みスマホを確認しては、恋人のメッセージと画像に癒されて表情を緩め暫し眺め。返信はせず最寄駅で降車すると、小雨の中傘を差さずに帰路を進み。帰宅すれば手洗いとうがいを済ませてから僅かに付着した水分をタオルで拭い、首元に掛けた儘リビングへと向かい扉を開け、微笑を浮かべつつ中へと入り)ただいまでーす。宣言通り良い子で待っててくださいました?あ、在宅勤務お疲れ様っす。
──…おー、お帰り。(ビーズクッションを枕に愛猫と床に寝転がり軽く微睡みながら手触りの良い毛並みを撫でていれば玄関の扉が開く音に意識が浮上し、緩慢に上腿を起こし。鈍い頭を動かすべく軽く頭を振り、視線を上げては恋人の姿に眦を一層下げるも、首に掛けられたタオルに眉を潜め手招きして)バイトお疲れさん、模範的な良い子してたわぁ。…あらやだ、雨にでも濡れた?傘持ってかなかったのかよ。
今日はココちゃんとイチャイチャしてたんですね。羨ましいなぁ…。俺も3人で過ごしたかったっす。(寛いだ様子の恋人に表情を綻ばせては、ぽつりと本音を溢しつつ手招きに誘われる儘相手の側へと歩み寄り、腰を下ろして猫の背中を撫でて。初めは素で弁解するも、ふとチャンスに気付けば笑い交じりに強請る言葉を告げ)コウくんが模範的な良い子って言うと、なんか違和感ありますね。…あー、傘はバイト先に置いてきました。コンパクトに歩きたいんで、多少の雨なら傘は使わない主義なんすわ。──…じゃなかった。濡れてはいないんですけど、寒いんで暖めてくれます?
久々にココが頬擦り許してくれたから今日はずっとイチャイチャしてたわぁ。ま、土日は3人で過ごせんだろ。あと2日の我慢よ。(片膝を立てながら恋人に撫でられて心地良さ気に泣き声を上げる愛猫の姿に頬を緩め。不意に嘘を付けない相手の正直さに思わず吹き出しながらも、言葉に乗るように態とらしく甘ったるい声色を出しては外気で冷えた頬を軽く撫ぜて)珍しく大人しくしてたらこれだよ、まぁやっぱ俺にゃ悪い奴がお似合いかなぁ。──フハ……そーねぇ。人肌であっためてやっても良いし、一緒に風呂入ってやっても良いよ。ちゃあんとあったかくしとかねぇとお前すーぐ体調崩すし。
ははっ、髭がなくなったから。じゃあコウくんにとっては髭剃ったメリットは大きかったですね。…ん、じゃあ土日は楽しみにしてます。俺も埋め合わせしてますよ、何も言わないでベッドをもぬけの殻にしちゃったんで。(猫の愛らしい鳴き声に笑みを深めるも、頬を撫でられれば心地よさそうに瞼を伏せ甘える様に肩口へと腕を回し抱き付き。頬へと口付けを贈ると、提案に素直に頷き温もりを求める様に首元に顔を埋め)コウくんは幾ら良い子でもほら、やっぱ悪めなイメージでいた方がカッコいいんで。──じゃあ人肌を頂きます。風呂も捨て難いんすけど、俺だけが盛るのは目に見えてるんで。…すっかり身体弱いキャラになっちゃったなー。でも熱出したらコウくんに甘える口実になるんで、満更嫌でもないんすけどね。
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