No title（〆）

ありがとうございます。じゃあその時期にも万が一花粉に負けてたら、お言葉に甘えて。田崎ホテルも逃げる訳じゃないんで、余裕があればで大丈夫ですよ。臣永ホテル程寛げる場所はないですし。──…ん、……ぅ…、（己を求めているかの様な言葉を聞けば更に欲は煽られ。自制しようとしている内に深く舌を絡められれば脳が蕩ける感覚を覚え、されるが儘に身を委ねて只々と熱い吐息とくぐもった嬌声を溢し。瞬く間に体温が上昇するのを自覚すれば観念していたぶる様な口付けから逃れ、息も乱れ乱れに甘い声で誘い文句を紡ぎ縋る様な視線を注ぎつつ相手の首裏へと両手を回し）──…う…、そんな風に言われたら俺だって我慢出来なくなるじゃないですか。…もう、意地悪。俺だってコウくんが欲しくて堪らないのを知ってる癖に。──…お願いします、抱いてください。

ふ、そりゃ田崎ホテルは逃げねぇかも知れねぇけど、悠チャンの逃げ道は塞いでおきたいのもあんの。俺狡いからさぁ。早くウチに引っ越しさせて囲い込みてぇのよ。──……は、…っ(鼓膜に響く甘い声にぞくりと背筋を震わせ、余りにもあっさりと理性を手放そうとする様に自嘲に近い吐息を漏らし。逃げられれば余韻を愉しむ様に己の口唇を舐め上げ薄く笑みを浮かべながら相手を見据え、強請る言葉に益々口角を吊り上げては身を起こし相手に跨り。その歪んだ笑みとは似つかわしくない程甘ったるい声で囁きつつ手の甲でゆっくりと相手の頬から鎖骨にかけてを撫でて)…フハ、可愛いなぁ。ちゃんとお強請り出来る様になって偉いわ。…今日はこの辺にたーくさんキスしてやって、ゆっくり時間掛けてめちゃくちゃ優しく抱いてやろーなぁ。

はは、随分と情熱的な愛情表現ですね。俺も今以上にコウくんの物になりたいんで、早く同棲したいです。──…あれ、優しく抱いてくれるんですか？最初はやり方が解んないって言ってたのに、どうしたんですか。…じゃあ俺も、今日はいつも以上に素直になりますね。きっと骨抜きにしてみせます。…コウくん、愛してますよ。（熱に浮かされる最中、相手が己に覆い被さると期待が湧き上がり小さく喉を鳴らし。交際当初の恋人からは想定できない様な台詞に思わず瞠目すると、直ぐに嬉しさを滲ませつつくすくすと肩を揺らして笑い。首元を撫でる手に僅かに身を捩らせ頷くと、色香を纏うべく薄く笑みつつ相手の衣服へと手を掛け、行為を促す様に再び唇を触れさせ／暗転）

(終始愛を囁き幾度も口付けた先程までの行為を思い返せば依然として不慣れな擽ったさからくる僅かばかりの居心地の悪さを常時とは異なる種類の充足感で凌ぎ。腕の中の恋人に対し込み上げる愛おしさから中々離れられず、その顔に疲労の色が無いか確認する様に乱れた髪を撫で梳きつつ額に唇を触れさせては漸く穏やかな口調で問い掛けて)…しんどい所ねぇ？水、取って来ようか。疲れて眠かったらこのまんま寝ちゃっても良いし、悠チャンが寝付くまでこうしてやってても良いよ。

（先刻までの行為の余韻に浸りつつ恋人の心音を聞き満ち足りた心情の儘に口元に笑みを刻んでいれば、己を覗く視線と目が合うなり笑みを深めて。額への口付けを瞼を伏せ甘受しては、問い掛けに緩やかに首を横に振り応え自身の鎖骨を愛しげに指でなぞり）しんどいどころか、幸せ過ぎてどうにかなりそうですよ。…ありがとうございます。でも今は、こうして一瞬たりともコウくんから離れずに居たいです。──本当、好き過ぎてどうしましょう。もう一回コウくんに恋した心地です。…此処見るだけで、暫く余韻に浸りそうだなぁ。──どこもしんどくないですよ。でもあまりに温かくて、寝ちゃいそうです。コウくんもこの儘休んじゃってくださいね。…おやすみなさい、愛してますよ。（恋人の温もりに包み込まれていれば、徐々に瞼が重たくなるのを感じ薄れいく意識の中相手の背に腕を回し口付けを送り。再び相手の胸元へと頭を預けると、目を閉じ間も無くして規則正しい寝息を立て始め）

悠チャンベッタベタに甘いの好きそうだもんなぁ。いっつもエグいのばっかさせてるから、こーゆー時くらいは普通に優しくしえやれる様になんねぇとなぁ。…正直未だに激しくねちっこく俺の好き勝手にする以外ってあんま分かんねぇけど…でも、これはこれで悪かねぇわ。こんな可愛い顔見れんなら尚更。(視線に応える様に深まる笑みに安堵の表情を浮かべ、鎖骨を彩る赤い跡を確かめる様な相手の姿に眦を下げつつ胸の内の愛情を示すべく腕に一層力を込めて)──ん、俺も眠くなってきたわ。今日は良い夢見れそう。ゆっくり寝て明日も元気な顔見せてくれな。おやすみ、悠。愛してるよ、ずっと好きだ。(就寝の挨拶の様な口付けに小さく笑みを零し、寝かしつけるべく相手の背中を優しく撫で摩れば次第に聞こえてきた寝息に眠気を誘発されで瞼を閉じて。行為の名残か、自ずと口をついて出た言葉に感じた気恥ずかしさは微睡む内に些末な事として掻き消して)

…んー…幸せ過ぎる…、（起き抜けに満ち足りた心地でヘッドボードへと手を伸ばしスマホを取ると、恋人へ『おはようございます。今日も天気が良いですね。寝不足になってませんか？』、『昨日は沢山構って貰えたのに、もうコウくんに会いたいです。それじゃあ１日頑張ってくださいね。』と絵文字を加えて送信し、伸びをしてから寝具を抜け出しシャワーへと向かい）

あー…クッソ…。(同僚から人相の悪さを指摘されつつ残業を終え、オフィスを後にすると駅までの道すがらスマホを確認し。恋人からの連絡に気が付くと眉間に刻まれた皺は自然と緩み『寝不足は平気。なんなら今日体調だけは良いわ。』『遅くなってごめん、今から帰る。』と送り足早に駅へ向かい)

ココちゃーん、パパ帰って来るって。お迎え行こうねん。（猫に餌を与え終え猫じゃらしで遊んでいる最中、恋人からの連絡を受信すれば嬉々と目を細め。『体調だけってのが気になりますけど、安心しました。後で詳しく聞かせてくださいね。』、『今日もお疲れ様でした。お姫様と待ってますから、早く帰って来てください。』と送信すると、猫を腕に抱きマンション前へと移動し夜風を楽しみつつ恋人の帰りを待ち）

(最寄駅を出て大股で歩く中恋人からのメッセージに目を通しては距離の近さから返信は控え、程なくして自宅マンションが見えてくれば、視界に映る見慣れた人影に思わず頬を緩め歩み寄り。腕の中の愛猫の小さな頭を撫で、恋人に1秒でも早く触れたい衝動を抑えつつ微笑みかけて)──フハ、ただいまぁ。お迎え来てくれたのかよ、待たせてごめんなぁ。

おかえりなさい。1秒でも早く会いたくて、ここで待ってました。──あはっ、ココちゃんも会いたかったみたいですねー。かわいー。（暗がりの中恋人の姿が見えれば嬉々と表情を緩め片手を振り。主人が撫でるなりそちらへと行きたがり腕の中で動く猫に思わず破顔しては、相手の腕に預けてマンションの中へと。穏やかな口調で会話をしつつ恋人宅の前へと赴くと、扉を開けて待ち）今日は疲れたでしょう？早めに休みましょうか。俺も明日は急なバイトになって…はぁ、週末なのに花粉でダウンの予感ですよ。

めちゃくちゃ嬉しいわ、あんがと。でも夜まだ結構冷えるだろ。寒くなかった？──ふ、ただいまココー。良い子だなぁ、おいで。(愛猫を腕に抱くと堪らず頬擦りをしながら小さく笑みを浮かべ相手と共に玄関まで進み、開け放たれた扉を潜り猫を床に下ろすと鞄を置いてから手洗いうがいを済ませ、漸く恋人に触れられる状態になれば背後から腕を回し)ん、やっぱ色々動きがあるとバタバタしちまうわ。土日までは仕事引き摺らねぇハズだけど。…うわ、マジか。急にバイト入ると憂鬱だろーなぁ…無理せず行っておいでな。そんでその分土日は目一杯イチャイチャしよ。

俺寒さだけは得意なんで、楽勝でしたわ。可愛いモフモフちゃんも抱っこしてましたし。──本当、ココちゃんはパパっ子ですね。こんなに嬉しそうにしてー。（相手に続き帰宅すると、後を追うようにして手を洗うべく洗面台の前へと立ち。背に温もりを感じればふと視線を上げ、鏡に映る光景に擽ったそうに笑いを溢してはタオルで手を拭き体を反転させて口付けを贈った後に、寝室へと向かうべく手を握り）やだ、こんなところで抱き締められたらときめいちゃうじゃないですか。──…世間様は今バッタバタでしょうなぁ…散々休んだ直後に可哀想に…。じゃあコウくんが土日はちゃんと休める事を祈って、そろそろ休みましょうか。

ハハ、それなら良かった。でも今の時期は心配になっちまうから家でゆっくりあったかくしてて。…ココはなんだかんだ甘ったれだからなぁ。可愛くてしゃーない。──ハグすると帰って来たなぁって思うんだよ。(腕の中の相手の温もりに安心感を抱き、与えられた口付けに嬉し気に表情を綻ばせては握られた手の感触を確かめる様に握り返し。寝室へと進めばスーツを脱ぎ下着姿でベッドに寝転がると次第に重くなった瞼に抗えずうつらうつらし)…ま、この時期に出世しちまったから諦めるしかねぇんだよな。もうちょいの辛抱だわ。…ん、週末はちゃんと構ってやれると思うから、それまでちっとだけ我慢してくれな。明日もバイトなんだし蹴って寝ちゃって。おやすみ、悠チャン。愛してるよ。

でもだって早く会いたいんですもん。──と思ったけど、やっぱコウくんに早く休んで欲しいんで、暫くはベッドでセクシーに待ってる事にしますわ。括弧、おしゅしのTシャツを着て。──…出世は喜ばしい事ですから。コウくんが無理しない程度に活躍してくれるなら、俺は影からそっと目をハートにして応援してますよ。時間が出来た時にはたっぷり我儘言って甘やかして貰うんで、俺のフラストレーションが溜まるくらい今は専念しちゃってくださいね。（相手に続き寝室へと向かうと、パジャマを纏い相手の首裏へと手を差し込み疲労を労る様に背中を撫でて。寝息が聞こえてくれば口付けを落とし、己も瞼を伏せ）コウくんおやすみなさい。疲れてるのにありがとうございます。愛してますよ。

──やーっと終わった…。(残業を終え会社を出てから時計を確認しながら小さく呟けばより一層歩みを早くして自宅へと進み。玄関の扉を開け念入りにうがい手洗いを済ませるとネクタイを緩めながらリビングを覗き込み)ただいまぁ。

（寝支度を済ませてソファーへと横たえながら恋人の帰りを待っていれば、気が付けば深い眠りへと落ちていて。恋人の声で目覚めれば寝起き故に目を閉じた儘満面の笑みを浮かべ、緩慢に上体を起こすと両腕を広げ夢見心地な声色で）おかえりなさーい。…えへ、うっかり寝ちゃいました。今日もお疲れ様でした。

ん、悠チャンもバイトお疲れさん。眠い時は先に寝ちまってて全然良いのに。待っててくれてあんがとな。(寝起きの恋人が浮かべる緩んだ笑顔に仕事の疲れなどいとも簡単に払拭され、反射的に微笑んでは求められるが儘に歩み寄り、背中を丸め首に腕を回して。暫くその感覚を堪能する様に頬擦りをしてから両手を背中と腰元にそれぞれ回し直しては相手を抱え上げて)…ソファーなんかで寝てたら身体痛くなんだろ、ベッド行こっか。

ありがとうございます。お陰様で花粉も楽になってきて、今日のバイトも楽でしたわ。…んー、どんなに眠くてもコウくんの顔見なきゃ気が済まないんで、先に寝るって選択肢はないですかね。──コウくんすきー。（抱き締められれば嬉々と目を伏せ、気抜けする様な甘ったるい声で愛を告げつつ温もりを堪能し。次いで背と腰に腕を回されれば次ぐ所作は想像に容易く、相手の首に腕を回し浮遊感を楽しんでは運ばれながら頬へと口付けを贈り、髪を慈しむ様に撫でて）やった、イケメンの特別サービスだ。コウくん1週間お疲れ様でした。偉い偉い。土日はちゃんと休めそうですか？

お、そりゃ良かった。このまんま早く良くなると良いなぁ。…ハハ。まぁ俺も悠チャンの顔見れりゃ元気になるし有り難ぇんだけどさ。──俺も好きだよ、悠チャン。愛してる。(贈られた頬への口付けと甘い声に楽し気に喉を鳴らしつつ寝室へと進めば相手をベッドに下ろし、次いでスーツを脱ぐとハンガーに掛けてから大きく伸びをすると寝具に横たわり)ん、土日はちゃんと休み。漸くって感じだわなぁ、1週間長かったわ。