No title（〆）

…んー、やっぱゆーくん荷物持つの嫌いなんで、ダーリンに持って貰います。お願いしますねん。（己が買い物袋を渡さなかった事に些か拗ねた様子の相手を横目で見ては、愛しさが溢れ俯き加減で表情を緩め。甘い声色で我儘染みた言葉を告げると、繋いでいない方の手へと袋を差し出し。次いで視線を逸らす相手を見れば笑みを深め、くすくすと愉快げに肩を揺らし）じゃあトミー。…ウケる、今度は俺の方が敬称付けないとモヤモヤしますわ。やっぱ浩二さん呼びが一番シックリきますね。でもって浩二さんが禁煙成功したら何て呼ぼうかしら。──因みに俺をチャン付けで呼ぶのも浩二さんだけっすよ。雄太郎とどっちで呼んでも特別。




置きの件、ありがとうございます。でもってまた端折っちゃいました、すんません。俺は寝まくってるんで大丈夫ですよ。浩二さんも眠い日は遠慮しないで休んでくださいね。じゃあ、いつもの様にこっちは蹴りでお願いします。

ん、この細腕にあんま重いモン持たせたくねぇし。あとは悠チャンみてぇなタイプは身軽な方が様になるよ。(甘えた声を出す相手に直ぐに笑顔に戻れば差し出された腕に空いている手を這わせてから荷物を受け取り。耳慣れたあだ名が聞こえてくれば緩く頷くものの続く言葉にはくつくつと喉を鳴らしながら思案する素振りだけを見せて。緩い足取りの儘マンションへと着けばエントランスを抜けエレベーターへと進み)ハハ、まぁ年下の恋人からさん付けで呼ばれんのはそれはそれではオツだけど。お互いこの呼び方に慣れちまってるもんなぁ。…でもなんだろなぁ、家族とかはコウって呼ぶし…。──あれ、マジで？てっきり客とかからもチャン付けで呼ばれたりしてんのかと思ってたわ。なんかほら、お前愛敬あるから。

色々買って貰って荷物まで持って貰って、これじゃ完全に彼女っすね。俺も本命彼氏には何かしたいんすけど、いかんせんお兄さんが全部やってくれるんです。困ったな、イケメン過ぎて敵いませんわ。（甘い言葉に心が蕩ける心地を感じつつ、身軽になった体を相手へと密着させ上機嫌に足を進め。宙へと視線を向けつつ思案を巡らせ相手に続きエレベーターに乗り込むと、行先階ボタンを押し悪戯に相手の頬へと口付け。扉が開くと潜り出て通路を進み、恋人宅のドアを解錠し広く開き）でしょ？しかもこんな生意気な奴がお兄さんをしっかり敬って、さん付けですよ。なかなかレアな状況です。へー、コウさんって呼ばれてるんすね。弟さんもですか？んー…じゃあ禁煙成功したら、コウさんって呼ぼうかしら。それかコウくん、コウちゃん。──たまーに最初はちゃん付けするお客さんもいるんすけど、慣れたら大体呼び捨てにされますね。愛嬌あり過ぎて舐められがちだったんで。後は悠さんか悠くん。こうもずっとちゃん付けするのは浩二さんくらいっすよ。

良いんだよ別に、俺が今までしてこなかった分悠チャンには色々してやりてぇってだけだから。俺のこーゆー自分勝手な我儘聞いてくれるお前の懐の広さが好きだよ。(軽い口調ながらに本心を吐露しては言葉を裏付ける様に塞がった両手の代わりに首を伸ばし、密着してくる相手に頬擦りをして。エレベーター内で戯れる様に施された口付けに柔な笑みを浮かべながら降りて、玄関の扉を開ける相手へと短い礼を告げては扉を潜り、靴を脱いで荷物を置くべくリビングへと進み)ん、あんがと。…あらやだ、悠チャンが俺を敬ってるなんて初耳。つってもお前はいい子チャンだから年上にはしっかりさん付けだよな。ん、弟はコウちゃんとかが多いかな…兄さんって呼んでくる時は頼み事がある時だけ。…悠チャンっぽいのはコウさんだけど…きゅんとしたのはコウくん。──ハハ、しつこく悠チャンって呼んでた甲斐あったなぁ。クラブとかでは気にしねぇのに、向こうだと初っ端から呼び捨てにすんのなんか憚られてっつーだけだったけど…こりゃ棚ぼただわ。

懐が広いっつーか、寧ろ言葉の通り何にもしてないっすからね。…しっかし不思議なもんで、俺も浩二さんと付き合う前は荷物を持つ側だった訳じゃないですか。今はこうして甘やかして貰う事の方が心地良くて仕方ないんすよ。誰かに自慢したいくらい。（頬が触れ合えば鼻孔から小さく笑いを溢し、自らも擦り合わせて。相手が玄関に入るのを認めれば後を追い、真っ直ぐ洗面台に向かいうがいと手洗いをしリビングへと。猫の前に赴き抱え上げ口付けを送り戯れては、彼女の視線の先の買い物袋に気付きはっとした様に見開き）そりゃ敬いますわ。いつもの褒め言葉の繰り返しになるんで端折りますけど、大人としても尊敬…ってうーわ恥ずかしい、忘れてください。うん、俺厳しい家庭に生まれたチャランポランなんで、案外上下関係とかはちゃんとしてるんすよ。…へー、きゅんとしてくれたんすね。じゃあ、コウくんって呼ぶ練習しておきます。──あははっ、多分浩二さんが初めて来た時に居たのが俺だからじゃないですか？慣れてない場所だったから礼儀正しかった的な。ココちゃんただいまー。…やっべ、お姫様のお土産忘れてましたね。

ハハ、んな自慢する様な事じゃねぇっしょ。家じゃ基本お前に甘えて色々やってもらってばっかだし、偶に出掛けた時くらいはな。──へ…やめろよ、俺みてぇな大人なんか碌でもねぇんだから。悠チャンがこんな万が一こんな大人になっちまったら浩二クン悲しいから尊敬しなくていーよ。うん、上下関係ちゃんとしてるの純粋に偉いと思うし、しかもその年でなぁ…俺21の時なんかそんなしっかりしてなかったわ。…お前がデレデレした顔でコウくんって呼んでくるの想像しちまったから…ちと可愛い。──あー…そーいやそーかも。なんか直感的にチャン付けで呼びだしたんだったわ。…いや、過去の俺GJだわ。(ビニール袋をキッチンカウンターに置き、そのままシンクで手を洗いマスクをゴミ箱へと捨てた所でこちらへと向けられる2つの視線と続けて聞こえた言葉に思わず渋い顔をしては呟き。暫し思案してからビニール袋を再び手に取り、自分の影になる様に買い置きの猫用カニカマスライスを棚から出しては袋に突っ込んで、さも買ってきたと言わんばかりに愛猫へと見せ)…あ、やべ。──ほら、ココー。お土産、お土産。

だって何かにつけて惚気たいんですもん。他にも諸々と。…あー、家の事はね。ママに彼氏と同棲したいーって話したら、ちゃんと家事出来る様になったらねって言われてるんで。勿論浩二さんの助けになればってのが1番ですけど。──ウケる、照れてます？浩二さんはちゃんと頑張って仕事して、付き合いも息抜きもして、バランス取れてて凄いっすよ。…えー、でも格闘技やってたなら上下関係大分厳しそうなイメージありますけどね。斯く言う俺も平均の21からしたら駄目駄目っすよ。見た目で期待値が低いからマシに見えるだけで。…うける、マジでそうだったんすね。でも浩二さんも呼び捨てにしてる人居なくないっすか？智希の事も智チャンって呼んでた気がしますし。（会話を理解しているか様に土産がない事を察し、残念そうに喉を鳴らす猫を慰めるべく頭を撫でているも、相手が袋からおやつを取り出すなり表情を輝かせ腕から逃れてそちらへ行こうとする姿に思わず破顔しては、緩慢に相手の方へと歩み寄り柔な声色で）わー、ココちゃんお土産あったねー。良かったねー。お兄ちゃんに貰おうか。

お前が惚気てんのが聞こえてくると無性に小っ恥ずかしいから俺がいる時は程々にしといて。…お、良いお袋さんじゃねぇの。まぁでも正直、充分過ぎるくらいやってくれてるよ。お陰で仕事から帰ってきて直ぐ悠チャンの事構えるし、有難ぇのなんのって。──…うるせぇなぁ。お前は俺の事過大評価し過ぎだっつの。流石に社会人4年目になりゃあこんぐらい普通だよ、普通。…あー、俺捻くれてるし負けず嫌いだからさぁ…幾ら上でも俺が尊敬出来る相手以外は大体舐めてたんだよ。若気の至りっつーか…。悠チャンは誰にでも分け隔てなくっつーのが出来るだけすげぇよ。…あー、向こうでは確かにそうだなぁ。年下は大体チャン付けしてるわ、智チャンもだし志摩チャンとか。なんか、アイツらはチャン付け似合うだろ？(自分の演技に騙される愛猫に内心胸を撫で下ろしつつ、その素直さに頬を緩め。餌の封を切り、甘えた声を出しながら足元に擦り寄る愛猫を抱き上げては一摘み手に取り食べさせ、満足気な顔を見てから顎を軽く掻いてやり床に下ろし。餌を仕舞ってから恋人に視線を戻すとしたり顔で買ってきた酒類を取り出して)よしよし、おいで。ちゃあんとお留守番出来たもんなー、偉いぞココ。──さぁて、お姫様もご満悦っぽいし…そろそろ俺らの番。

え、惚気てるの聞きたくないですか？俺なら聞きたいなー、浩二さんの惚気。…ママ俺がバイなの知ってるんで、案外サラッとオッケーしてくれてビビりましたわ。女遊びするよりかマシなんですって。うん、俺が家事しておくだけで構って貰える時間が増えるなら喜んで。1分1秒でも長くイチャ付きたいんですよ。…あんま社会の事知らないんすけど、バイト先見てても浩二さんの出世は普通じゃなくてスゲー早いのは理解してますよん。つか上の人舐めてんのはウケますね、浩二さんらしいっすわ。その癖上手いこと態度には出さないんすよね？好きっすよ、そう言うの。俺はまあバイトとか金の関わるとこだと他人に興味無いんで、隔てなく出来るだけっすわ。タチ悪いんすよ。──あーね。智希も志摩くんもスゲー可愛いっすもんね。あの2人にチャン付けしたくなるのは解りますわ。──あっは、ココちゃん良かったねー。普通に美味しそう。（相手が猫に餌を与える様子を微笑ましげに眺めては、満悦しキャットタワーに戻る背中を一撫でして見送り。次ぐ相手の笑みにつられて目を細めては、酒を腕いっぱいに抱えてリビングのテーブルへと運び）…ですね。さてさて、飲みましょか。ヘネシーはどうします？やっぱロックですか？

まぁ、聞きたくねぇっつったら嘘になるけど…恋人からの過大評価恥ずかしくねぇ？しかもあそこの人らみーんな微笑ましく聞いてくれんじゃん、俺そんなガラじゃねぇのに。俺は結構悠チャンの居ねぇ所で惚気てるよ、そりゃもうベッタベタに。…あー、まぁ確かに女遊びのがリスクあるしなぁ。ウチのお袋も放蕩息子がやっと落ち着いたっつってたわ。──あー、まぁ今回の出世は先輩とか押し除けたからなぁ。お陰様でめちゃくちゃ睨まれてるけど関係ねぇわ、それこそ俺のが仕事出来るしって心ん中で中指立ててるぐれぇの気持ち。上手くやって認められたモン勝ちだろ。…いーじゃん、他人に左右されねぇのも大事だろ。俺みてぇに反骨精神ばっかだと会社によっちゃ疎まれるし、悠チャンみてぇに出来た方が生きてく上では得だよ。──アイツらはベクトルは違うけど弟みてぇな可愛さあるよな。つか、そうか。悠チャンって智チャンにだけ呼び捨てだっけ？(食器棚からグラスを2つ取り出すと氷を入れ、相手に続く様にリビングのテーブルへと置くとソファーに腰掛け、相手の問いに頷いて返して)あー、うん。ロックでいーや。悠チャンは？クライナー？

過大評価してるつもりはないですよ。俺ヒモ体質なんで、スゲーって認めた人としか付き合わないんで。…あー、喫煙所はマジで聞き上手な人多いっすよね。悠晴兄貴とかに会ったら何でも話しちゃいますもん。──あれ、浩二さんのママも浩二さんがバイだって知ってたんすか？ウケる、どっちの親も緩いっすね。普通同性と付き合ってたら一悶着あるんじゃないっすか？──ひぃ、睨まれてるんすか。まあ斯く言う俺もどうなるか解らないっすけど、怖いっすね。まあ今時実力主義なんで気にする必要はないっすわな。反骨精神があるのは男気があって好きですよ。…そうなんすよ、どっちもすげー癒されますよね。呼び捨てはそっすね、智希だけっすわ。志摩君は歳上なんで君付けです。あ、氷あざっす。（酒を置きキッチンに向かうと、チェイサーの水とマドラーを持ち戻りソファーへと着座し。箱からブランデーを取り出しグラスに注ぎマドラーで掻き混ぜ冷やしては、水のグラスと併せて相手に差し出し。己の分は紅茶と混ぜ攪拌し、乾杯を求めるべくグラスを掲げて）俺は一杯だけ噂の午後ティー割りを頂きます。乾杯しましょ。お疲れ様でーす。

ハハ…んじゃ、あんがと。お前の評価に見合う男で居続けられる様頑張るわ。…分かる、分かる。悠晴さん結構ガツガツ聞いてくるしなぁ、気に掛けてくれてんの有難い。浅木さんとかは目敏いからなんか揃いのモン付けてたりするとすーぐバレるし。──あぁ、俺別に隠してねぇもん。あとはウチは海外文化寄りっつーのもデケェけど…お袋と親父自身が結婚で周りから反対されて一悶着あったクチだから、俺らにの恋愛に関してはあんま口出ししねぇな。…まぁ、恋人コロコロ変わってた時はあんま人様泣かすなって言われたけど、そんぐらい。──ま、本当に一部だけだけどな。ぜってぇ仕事で認めさせてやるから痛くも痒くもねぇわ。悠チャンはその辺上手く立ち回るだろ、きっと。その辺に関してはあんま心配してねぇわ。…落ち着いた雰囲気も好きだけど、やっぱ若い奴ら居ると明るくなるしなぁ。あらやだ、智チャンったら呼び捨て勝ち取って羨ましいじゃねぇの。(自分の酒を作る恋人の姿を微笑まし気に見つめながら、グラスと氷がぶつかる小気味良い音に耳を済ませ。酒と一緒に水を渡されれば先日の失態を思い出し苦笑しつつ、酒のグラスを手に取り、相手のものと軽くぶつけてから口をつけて、口の中に広がる香りに小さく息を漏らし)お、良いじゃん。後で一口ちょーだい。…ん、あんがと。今日はちゃんと水チェイサーにするわ。お疲れさん、乾杯。──…あー、うめぇわ。

そうなんすよ。しかも悠晴の兄貴は匡さんの事すげー溺愛してるじゃないっすか。ご本人も惚気てくれるんで話し易いの何のって。…ああ、浅木さん鋭いっすよね。しかもあんな優しい雰囲気なんで、つるつる何でも話しちゃいますわ。──ほぇー、パパママ優しいっすね。あんな美男美女が反対を押し切ってってなると、一本映画でも作れそうっすわ。じゃあお互い親の問題なしって事で同棲したいんすけど、いかんせん引っ越しが怠いっすわ。…カッケーなぁ、仕事で認めさせるとか俺も言ってみたいですもん。ゆーくんはそっすね、影の渾名が天使君らしいんで多分大丈夫っす。──あっは、浩二さんも呼び捨てされたいんすか？俺は呼び捨てしたくないなー、だって一歩下がってる嫁でいたいんですもん。（グラスがぶつかり合えば口唇を緩やかに上げ、酒を一口含み口内に広がる甘みと風味に感嘆の声を上げ。思い出した様にソファーから降り購入していた柿ピーを取り戻ると、開封し口に放り込み咀嚼してから酒で流し込み。次いでグラクを相手の口元へ運ぶと、にっこりと笑んで見せ）んー、甘くて美味しい。おつまみ欲しくなりますね。──はい、浩二さんも飲んでみてください。

あの悠晴さんがデレデレで惚気んの良いよな、ついこっちまでニヤけるしマジで幸せそうでさぁ。恋人があんな顔して惚気てくれりゃあ匡さんも嬉しいだろーなぁ。…それこそ春クンとか雨月さんなら揶揄い半分みてぇな所あっからさ、俺も茶化しながら言えるんだけど、浅木さんのあの優しい保護者みてぇな感じはついついガラにも無く素直になっちまうっつーか…敵わねぇなぁって思うわ。──ま、流石俺の両親っつーか、どっちも言い出したら聞かねぇからなぁ。…別に引越しくれぇなら手伝うけど？なんならダチ呼んで──って思ったけど、人手集めんのは色々落ち着いてからのが良いか。…ハハ、かっけぇっつかイキってるだけだわ。でも口に出しときゃあ後に引けねぇからさ。フハ、天使君…マージで俺と会った時の生意気さが不思議なくらいお前外では良い子チャンだよなぁ。──ハハ…まぁ、半分冗談だけど。独占欲強ぇからお前の特別なぁんでも欲しくなっちまうの。別にそん位で嫉妬だなんだとは言わねぇけどさ。(グラスを軽く回し中の氷を溶かしながら相手の反応を窺い見る様に視線を向ければ気に入ったような反応が返ってきた事に嬉し気に目を細め。相手の持つグラスに軽く手を添えて一口飲んでは、甘いものの殊の外飲みやすいその味に僅かに眉を上げて)ん、気に入ったんなら何よりだわ。悠チャンは自分で酒作るからやんねぇけど、ヘネシー濃い目にしてもバレねぇからクラブでめちゃくちゃ酔わせられんのよ。──…あー、思ったより飲めるわ。つってもやっぱ甘ぇけど。

ね、あのスパダリの兄貴がデレッデレっすからね。まあ惚気んのが解るくらい匡さんは綺麗っすから。…あっは、確かに。雨月さんと志摩くんは茶化してもノーダメージでラブラブ見せ付けてくれるんで、ついやっちゃいますよね。パパとママの惚気も聞きたいんすけど、まだあんまり聞けてないんすよ。久々に会いたいなー。つか浅木さんスゲー。浩二さんまで手懐けてたんすね。解りますわ、なんか安心感ありますよね。今度尚也さんとの惚気も聞かなきゃ。──お、まじっすか。じゃあその内引っ越そうかしら。その前にどうせなら旅行感覚で一度田崎ホテルに遊びに来ます？…え、後に引かないために敢えて口に出してるんすか？重ね重ね格好良いなぁ。益々惚れますわ。ゆーくんガツガツした男は好きです。…ふ、天使君ってヤバいっすよね。我ながら理不尽あっても怒んないし表情管理も得意なんで、気付いたらって感じっすよ。多分初見でからかわれてなかったら、俺っち浩二さんにも生意気じゃなかったと思います。（相手が酒を飲み終わればグラスをテーブルへと戻しその感想に表情を緩めるも、次ぐ言葉には僅かな嫉妬を表情に浮かべ。酒のボトルを相手の手に握らせた後に首裏へと腕を回しては、口唇を立てつつ甘い声色で）えー、知らない女はこーんな良いお酒で酔い潰して食べたのに、俺にはやってくれないんですか？狡い、俺も酔わせてください。

匡さんはちと天然っぽい感じするから個人的には綺麗っつーか可愛い感じのが強い気がするわ。年上なのにふとした時に可愛い人だなって思う…まぁ藪蛇怖ぇから内緒だけど。…そー、そー。雨月さんとか茶化すなって言う割に笑顔だからついつい調子に乗っちまう。あー、確かにパパママ揃ってる所あんま見ねぇな…聞きてぇ事色々あんのに。浅木さんと尚也さんはマージで大人だもんなぁ。お互い物静かに相手の話するからなんか…マジで夫婦感強ぇの。…お、田崎ホテル行って良いの？喜んで行くわ、悠チャンがどんな所で生活してたのか気になるし。──やべぇな、マジで良い子チャンじゃん。こりゃ上から可愛がられる訳だわ。あー…そりゃ俺揶揄いやすそうな奴見分けちまうからさぁ、しゃーないわ。初見で俺に揶揄ったら面白そうって思われたのが運の尽き。(己を誘う様な色香を漂わせる相手の所作に一瞬不純な思考がよぎるも理性で抑えて。苦笑を浮かべつつ自分のグラスと握らされた瓶をテーブルへと戻しては恋人の腰を抱き、頬へと口付けて)──バァカ。誰が本命を遊び相手と同じ扱いにするかよ。お前がアイツらなんかに嫉妬する必要これっぽっちもねぇの。

あー、内面は可愛いっすよね。匡さんも匡さんで兄貴溺愛してるんで、偶に自信なさそうにしてるトコとか唆るって思ってたんすけど、あれま、俺もスパダリの彼氏が出来たら共感に変わりましたわ。つか浩二さんも結構色んな人の惚気聞いてるんすね。さては意外と恋話好きっすね？──ええ、田崎ホテルは臣永ホテルと比べると大分グレード下がるんすけど、このご時世旅行なんて行けたモンじゃないんで折角なんでね。──俺狡猾なんで、表面は良い子で腹ん中でコッソリ金の事と評価考えてるんすよ。天使どころか悪魔っすわ。ははっ、俺弄られたいオーラ出てました？でもあの時そうされてなかったら浩二さんに興味持って貰えなかったかもですし、マジでグッジョブっすわ。…そう言えば浩二さんは、いつ好きになってくれたんですか？（己の願いをさらりと躱されてしまえば不服そうに口唇を立て、頬へと口付けられれば膨らませて。髭へと指を這わせつつ相も変わらぬ甘ったるい口調で紡ぐは）だーって、仮に俺がどーでも良い奴潰すなら、安い酒テキトーに混ぜてオリジナルカクテルだとでもハッタリ言って飲ませますもん。じゃあ、本命には何をしてくれるんですか？

残念、俺はスパダリ枠にゃ向いてねぇよ。ちゃらんぽらんでいっつも苦労かけてるぐらいの立ち位置が性に合ってるわ。…あー。まぁ人の恋話は好きよ、俺にゃ理解できねぇ世界だったから。未知の体験してる人の話とかって面白いだろ？──んじゃお呼ばれしよーっと。楽しみにしてるわ、小旅行。…ハハ、そんぐらい強かな方が世の中上手く渡ってけんだろ。良いじゃねぇの、悪知恵なんか働かせてナンボだぜ。使えるモンはなぁんでも使わなきゃ。弄られたいオーラっつか…良い反応しそうな感じはあったかな、明るいし愛嬌あるから。んで弄ってみたら案の定。こりゃ面白い奴見つけたわって思ったよ。──あー…。最初はマジで弟みてぇなガキンチョって思ってたけど、多分それが変わったのは最初にノリでキスしちまった時。…あん時仕事でめちゃくちゃ気ぃ立ってて、ちょいイイ思い出来りゃ良いや位の気分で吹っかけたのに、悠チャンが切ねぇ顔してたのが忘れらんなくて。いつもならそんなん気にしねぇのに、手ぇ出したのマズったなって後悔した。…から、珍しく俺からはあんま吹っかけねぇように気ぃつけてた。(尚も不満気な顔を見せる恋人に胸を擽られればその表情とは相対して愛おしさに顔を緩ませながらも依然として軽くあしらい。頭を撫でて宥める様に額に音を立てて唇を触れさせればテーブルの上の相手のグラスを取っては手渡し)そりゃただ潰すだけなら酒の種類なんか考えねぇけど、安い酒でグロッキーになられたらヤる事ヤれねぇだろ。そんだけの理由だって。…本命にはそりゃもう愛情たっぷりのキスと楽しく酒を飲む時間をあげんの。

ウケる、俺もちゃらんぽらんなんでロクでもないカップルになっちゃいますね。まあ浩二さんをスパダリっつったのは俺じゃない別の人なんですけど。…あーね、フィクションの世界みたいな心地で聞いてたんですかね。一応興味持つって事は、多少なり恋愛したい欲はあったんでしょうか。──マジっすか。まあどの場所でも大抵弄られるんで、そう言うオーラは出てるんでしょうな。言うて俺も浩二さん弄って楽しかったっすわ。何でか付き合ってからお互いパッタリと弄んなくなりましたね。懐かしいなぁ。──うーわ、マジでガキンチョって思ってたんすか。ショックっすわ。…あー、情が移るだか何だかってホザいたアレっすか。そんなん言われたら利用してポイで良かったのに、よくぞ紳士に接してくれましたね。ありがたいっすわ。（又もや不平を身軽に躱されれば不服は募り、追い討ちをかける様に額への口付けで焦らされれば、手にしたグラスの中身を一気に飲み干しおっさん臭い溜息を溢して。拗ねた様にソファーの端へと寄ると、テーブルの上の小瓶を両手に持ち蓋を開けてから連続して煽り、悔しげに相手を見遣り）キスだって唇にくれないじゃないですかー。酷い、もっと愛情が欲しいです。くれるまで飲みます。



すんません、又もや眠気がきたもんで申し訳ないんすけど置きでお願いしても良いっすか？連日遅くまでで申し訳ないんで、マジで蹴って寝ちゃってくださいね。それじゃあ、定型になってますがこっちも蹴っちゃってくださいね。おやすみなさい、愛してますよ。

マジかよ。それぜってぇ悠チャンが甘口評価で惚気るからだって。スパダリっつーのは悠晴さんとか雨月さんみてぇな人だろ？俺ヤダよ、あの辺と肩並べる自信ねぇもん。勝てんのは悠チャンに向けた愛情の量くれぇなモンで。…ハハ、恋愛したい欲って中坊じゃあるまいし。俺の恋愛なんか碌な思い出ねぇけど、普通の恋愛観っつーの知っとかねぇと社会で浮くだろ。…ま、お陰様で今は真っ当な恋愛出来てるけどなぁ。──愛されキャラって事よ。お前は明るくて人を惹きつけるからその分弄られ易いんじゃねぇかな。つか確かに付き合ってからはお互い弄る事マジで無くなったな…俺が偶に意地悪する位か。ま、今は悠チャン弄るより甘やかしたりイチャつく方が楽しいからなぁ。──だあって顔は可愛いと思ってたし見た目はタイプだったけど、年下は基本的に守備範囲外だったからさぁ。なーのに急に色っぽい顔すんだもん、そりゃ気にもなっちまうし調子狂うわ。…紳士っつか、恋愛童貞は自分が好きになってんのも分かってなけりゃ、どうすれば良いのかも分かんなかっただけだよ。クッソダセェの。(脅し文句を口にしながら次々と酒を煽る相手に思わず動揺すれば慌てて片手の瓶を奪い取り。拗ねた様な目と視線が絡めば深く息を漏らしては苦笑を浮かべ、未だ瓶を持つもう一方の腕を掴んで自分の首へと回させてから、腰に両腕を回して自分の膝に座らせるべく抱き上げて。呆れた様な口調で言ったものの子供の様に駄々を捏ねる恋人の姿に愛おしさを感じては表情は柔く、機嫌を窺う様に唇へと幾度も口付けて)バッカ……ったく、ウチのかわい子チャンは変な所で駄々っ子だよなぁ。日常的に愛情やってる筈なのにさぁ。…な、機嫌直して？俺悠チャンの可愛い笑顔が見たいな。





俺もいい感じに眠くなってきたから置きにすんの助かるわ。ありがとなぁ。んで悠チャンが眠い時は置きにすんのなんか事後申告で全然構わねぇんだから無理すんなよ。あと俺ついつい長文にしちまいがちだから、いつでも好きに端折ってくれると寧ろ助かる。それだけ伝えときたかっただけだから蹴ってくれな。おやすみ、愛してるよ。