雄太郎 2020-01-21 03:40:27 |
通報 |
そう言や浩二さんが仕事始まる頃に俺も授業始まる筈なんで、一気に時間減りそうっすね。…ぴえん。お互い今の内に沢山チャージしておきましょ。──あー、ココちゃん可愛いんでやっぱ甘くなっちゃいますよねー。浩二さんが見てないとこで俺も甘やかしてるんで、みーんなココちゃんの執事って訳ですね。──酷い、俺を焦らすんですね。…もー、自棄酒だー!(端正な顔立ちが距離を詰めると瞼を閉じ唇を僅かに立て待つも、予想に反して鼻先の触れ合いで終われば悔しげに薄く目を開き口唇を更に尖らせ、頬を膨らませて。膨れっ面でビールを受け取ると開栓し一息に半分程飲み干し、けろりと機嫌を直したところでスマホで相手好みのEDMを流すと手を洗い直してから楽しげに食材を串に刺していき)
そーいやそーか。…ふ、偶に悠チャンが学生っつーの忘れるわ。まぁチャージしときゃ暫く仕事頑張れっかな。──だぁって悠チャンが思い通りにならなくて拗ねた顔、可愛くて好きだし。今日甘ったるい事言いまくったから帳尻合わせしとかねぇと。…ハハ、相変わらずいーい飲みっぷり。負けてらんねぇわ。(露骨に不満気な顔を見ながらさも楽しそうにくつくつと喉を鳴らしながら開栓し。軽快に喉を鳴らす音に負けじと中身の殆どを嚥下しつつ冷蔵庫から調味料を出し相手の隣でタレを作って居れば、耳慣れた音楽に自然と頬が緩み。鼻歌混じりに相手の作った串を次々とタレの入ったボウルに放り込むとフライパンを熱し)うーわ、最高じゃねぇの。良いセンスしてるわ、悠チャン。やっぱ酒にゃ音楽だよなぁ。
あっは、ですよねー。俺も休み期間長くなり過ぎてヒモから学生に戻れる気がしないっすわ。──なーんか髭嫌がるココちゃんの件を見てからその台詞聞くと、パパにしか見えないんですよねー。俺っち何人パパいるんだろ。…ちぇー、ずーっと甘い一日でも幸せなんだけどなー。──ウケる、料理よりも酒がメインになってきましたね。やっぱ作業する時は音楽でアゲとかないと。(横目で相手の飲みっぷりを楽しげに眺めては、手際良く串に刺す作業を終えて残りもタレのボウルへと投入し。油を敷いたフライパンに焼き鳥を投入すると、良く手を洗ってからグラスに氷を入れ、目分量でウォッカを注ぎ入れ掻き混ぜ)もうちょいで出来そうっすね。飲み物はいきなりブルウォッカで大丈夫でした?
ハハ、でもほら卒業はちゃあんとしてもらわねぇと。お前が待ち望んでるご褒美やれなくなっちまうから。…バァカ、俺がパパならママはお前だろーが。…あ、それとも外にママ作って来いって話ぃ?…やぁだ、俺が照れ臭くてその内居た堪れなくなるし、やっぱ意地悪してんのが1番楽しい。──いーじゃん、俺ららしいっしょ。そー言ってEDM選ぶ辺り俺に感化されてるよなぁ、マシュメロとかDJ Snakeとか好きよ。(眉を上げニヤニヤと下卑た笑みを浮かべれば揶揄する様な口調で残りのビールも飲み干し。空になった缶をぐしゃりと潰してゴミ箱へと捨てると手際良く酒を作る相手を振り返りカウンターへと頬杖をついては音楽と酒で緩んだ口元から歯を見せて)…お。なぁに、作ってくれんの?愛情たっぷりならなんでもいーよ。
そうでしたね。万が一留年した時にはご褒美が1年先延ばしになっちゃうんですもんね。浩二さんの気が変わらない様に、何としてでも卒業しなくちゃ。ははっ、俺みたいなママ居たら嫌じゃないっすか?日々昼過ぎまで起きて来ないんすよ。他のママを連れてきたらそうだなー…お、良いとこに包丁があるぞ。──ええ、前に今のバイト先に居た時はEDM掛かりまくってたもんで聴くと若干沈んでたんすけど、それを克服してプレイリストに入れるくらいには影響されてますよ。…ほぇー…あんまDJ知らないんすけど…あっは、この人か。了解です、プレイリストに追加しておきます。(相手の好みを聞けば酒を作る手を止め、スマホで検索し聴き覚えのある曲に思わず吹き出して。再生した儘フライパンの前へと戻ると焼き鳥をトングで裏返し蓋をして、冷蔵庫からレッドブルを取り出しグラスに注ぎ入れ炭酸が抜けない様にそっと氷を持ち上げ液体を混ぜて)ええ、所詮ボーイズバーなんでなんちゃってですけど、一応バーテンでしたもんで。愛情はこれでもかと入れておきましたよん。
俺そんな気ぃ長い方じゃねぇからさぁ。何年も待て出来ねぇよ、きっと。ま、そん時ゃ外聞なんか無視するけど。…そーかぁ?俺好みの儘ウチに居てくれりゃ別になんでも。別に良妻賢母に夢見てるタイプじゃねぇし、家事やってくれてっからそこにゃ甘えてるけど基本的にはひと通り出来るしなぁ。フハ、包丁はやべぇわ。ド修羅場じゃねぇの。──あー、確かに掛かってそうなイメージだわ。ビートに合わせて一気とかしそう…ふ、パリピこえーなぁ。…ん、あぁ…そーそー。So I’ll go, I’ll go...I will go, go, go...ってなぁ。(流れ出したメロウな曲調に耳を傾け瞼を閉じるとその歌詞を口ずさみ、その歌詞の内容を笑い飛ばす様に喉を鳴らしては薄く目を開き、カクテルを作る恋人の姿を愛おし気に見つめ。出来上がったレッドブルウォッカを受け取ると姿勢を戻して口に含み、幾らか懐かしさのあるその味に小さく息をついて)流石に似合うなぁ。これをバーとかでやられりゃ惚れんのも分かる。…ん、あんがと。あー、やっぱ旨い。甘いカクテル嫌いだけどこれは別。
ん、駄目だった時は捨てるって言われなくて安心しました。じゃあ尚更期待に応えれる様に頑張らなきゃですね。尤も、口約束ですけど就職先は確保出来てるんで、他の奴と比べたら大分チートなんすけどね。…確かに、浩二さん家事全般出来ますからね。じゃあココちゃんが嫌がらなきゃ、ママで良いや。どうも俺がママって名乗るとゲイバー臭いっすけどね。──そ。多分どの業界もなんでしょうけど、どうも店内BGM聴くと体が仕事モードに入るんすよね。…あー、うちは見た目皆派手っすけど内面は真逆なんで、浩二さんの会社のが大分パリピっすよ。…ウケる、歌ってる。可愛いなぁ、動画に撮りたいくらいっすわ。(BGMの歌詞を口ずさむ恋人を見れば愛しさが湧き上がるのは必至で、口元に手を添えつつ笑いを溢し。己の作った酒を飲む相手の表情を心配そうに窺うも、悪くない出来と認めれば安堵の息を溢しフライパンへと戻り、焼き上がった焼き鳥を皿に盛り付けて)この程度の酒ならサクッと作って渡すんで惚れられないっすね。シェーカー振ったらまあまあってトコですけど。いーえ、浩二さんの好きなモノを作れて俺も嬉しいです。んじゃ、焼き鳥も出来たんで、パーティー開始っすね。
ハッ、捨てるとかあり得ねぇって。俺が唯一マトモに好きになれた奴なのに。にしても就職決まってんの周りから羨ましがられるだろ?俺の就活地獄味わわせてやりてぇ。…ハハ、んな事言ったら俺がパパも大分やべぇよ、認知迫られてる感しかねぇ。まぁでもココ悠チャンには懐いてるし。──店舗はそうだよなぁ。別にHIPHOPでもマイケルジャクソンとかでも良いぜ?高校ん時よく聞いてたわ。…いや、まぁ…ウチはなぁ。仕事バリバリやる奴ばっかだから、その分仕事外はハメ外す奴多いっつーダメな奴らの集団よ。…ふ、最近カラオケとかにも行けねぇからさぁ、無性に歌いたくなる時あるんだよ。元々歌うの好きだし。(何気なく口ずさんだメロディへの反応に些か気恥ずかしさが沸き上がればくしゃりと破顔して言い訳染みた言葉を。恋人の背中を見つめながら2、3口酒を飲んで、自分のグラスを片手に酒類をリビングのテーブルへと運び次いで相手の分の空のグラスを置いて)うーわ、シェーカー振らせてぇ。ウチにあった気ぃするけど、シェーカーカクテル飲まねぇなぁ…。ん、俺が作るっつって殆ど悠チャンにやらせちまったけどなぁ。
そう言やほっぺに綺麗な手形付けて俺を迎えに来てくれましたもんね。我ながら本命じゃなきゃそこまでしてくれないって思うんで、自惚れておきます。…あー、口が裂けても周りには言わないっすね。只でさえ今年の就活はどうなるやらですし、少なくとも内定通知来るまではシレッとしておきます。…ほぇー、やっぱ就活って大変なんですな。多分少しでも苦労したら俺っち潔くヒモになってたんで、どっち道味わう事のない道ですわ。──ははっ、浩二さんの影響で今は好きなんで問題ないですよ。HIPHOPはイメージ通りっすけど、ジャクソンは渋いっすね。領域広いっすわ。うんうん、ガッツリ働いてメリハリ付けるのは良いんじゃないっすか。ほえー…カラオケ好きなんすね。じゃあ今度一緒に行きましょ。スリラー歌って下さいよ。(焼き鳥を持ちテーブルへと向かうと、嬉しげに表情を緩ませながら卓上の品々へとスマホを向け写真に収めて。満足げにソファーへと着座すると、グラスに残りのビールを注ぎ乾杯を求めるべく掲げて)うん、浩二さんあんまカクテル飲むイメージないっすもんね。プロテインでも振りましょうか?さーて、乾杯しましょ。お疲れ様でーす。
あー…アレ実はめちゃくちゃ痛かったんだよなぁ。平気なフリしてたけど。でもその価値はあったわ。…あー絶対その方がいいわな。周りに反発買いそうだもん。フハ、でも確かに。内定2つ貰ってるようなモンだし、羨ましいご身分だなぁ。後は中島みゆきとか尾崎とか…その辺は親の影響。結構ノリ良けりゃなんでも聞くし。──お、良いよ。それこそ昔カバーバンドやってたから結構歌えると思う。(ソファーに腰を下ろし写真に収まる相手をくつくつと笑いながら見遣れば戯れに頬を軽く摘んでは揉み。掲げられたグラスに嬉し気に破顔しては自分の分のグラスを軽くぶつけては軽快に喉を鳴らして嚥下し)アハハ!シェーカーでプロテイン振るのやべぇな。んじゃ今度筋トレした時にやってもらお。…ん、乾杯。
ふっ…女性って案外力あるもんなんすね。本当横取りしちゃったみたいで胸が痛みますけど、ごめんなさい、感謝してます。…うん、既に色んな人抜かして本社勤務になって反感買いまくってるんで、せめても学校の奴とは仲良くしますわ。その代わりもう一個の内定は安泰なんで、何よりです。あー、糸の人と、盗んだバイクで走る人っすよね?イメージ的に後者は学生時代の浩二さんっぽいっすわ、ウケる。俺はそうだなー…浩二さんも知ってそうな辺りだとAviciiとか割と好きっすわ。曲単体でBad guyとかWay back homeとか。──おっ、マジっすか。ヴォーカルですか?じゃあ決まり、俺っちお察しの音痴なんで浩二さんのライブやりましょ。(頬を揉む指に表情を緩めては、カメラをインカメラにし相手と顔の距離を縮めて写真に収めて。グラスがぶつかり合えば一息にビールを飲み干し、ショットグラス2つにレッドブルとコカレロを注ぎ入れ一方を相手の前へと)かんぱーい。…んー、うまっ。じゃあ次は噂のコカボムかしら。勿論飲みますよね?
横取りとかじゃねぇよ、別にアイツのモンじゃなかったし。だから別に感謝も要らねぇ。俺が俺の為に俺の楽しい事選んだ結果よ。…出世コースだろうしなぁ。ま、悠チャンに益々箔が付いて俺としちゃ大満足。就職してからも周りが手ぇ出し辛いだろ?そー、そー。あの辺の男臭い感じが好きなんだよなぁ、邦ロックだと古臭いヤツが好き。…あー、Avicii好きだわ。良いよな、メロウな感じの奴とか聞きながらタバコ吸うの気持ちいい。──ん、俺楽器マジで出来ねぇから。えー、俺悠チャンの歌も聞きてぇ。(恋人とのツーショットに不敵な笑みを残し、焼き鳥に手を伸ばしては咀嚼して。相手が新しく酒を作る姿を見ながらグラスを空ければほろ酔いになりつつある自分を自覚しながら緩く頷き)ふ、飲むよ。かわい子チャンに作って貰えんならなーんでも。
でも今までの浩二さんの主義だと、仮に俺と付き合っても元カノさんと関係を続けててもおかしくない訳ですし。ありがたいには変わりねーっすわ。…あー、数字作んないと直ぐ左遷の部署らしいんで、出世じゃなくてワンワンコースっすね。俺のポンコツがバレた瞬間に、専業でココちゃんのママになるしかなくないんすわ。ウケる。…男臭い感じって、昭和のはわかんねーっすけど湘南乃風とかですか?マンジ、みたいな。──楽器弾ける奴凄いっすよね。俺も担ぐだけのギターなら持ってますけど、一切弾けねっす。…あっは、マジで音痴なんすよ。声質からして不利なんすわ。(相手に続き焼き鳥を持ち口に運び食しては、コカボムを一口で煽り流し込む様に。喉元を過ぎる独特の風味を味わっては、ショットグラスをテーブルへと戻し)んー、焼き鳥うめー。コカレロも飲み易いっすね。ぐいぐいいけそうなんでヤバいっすわ。
だあって俺がお前に執着しない自信無かったからさぁ…その時点で俺の主義もへったくれもねぇのよ。執着したく無かったから曖昧の儘で良いと思ってたし、酔った勢いがなけりゃ決定打押すことも無かった。ま、結果的に今幸せだから酒様々だけど。…あー、まぁ悠チャンなら持ち前の愛嬌で心配ねぇけど。ふ、万が一がありゃ喜んで席空けて待ってるわ。…湘南乃風は盛り上げ用に睡蓮花とかは押さえてはいるけどヘビロテはしねぇなぁ。もうちょい気障ったらしい感じ…アレだ、沢田研二とか…分かる?──フハ、勿体ねぇなぁ。んじゃギター練習してよ、俺いくらでも歌ってやるから。(相手に続く様にしてショットを煽れば舌の奥に広がる甘さに無意識に眉根を寄せて喉奥から唸り声を上げ。次いで空いたグラスに再び酒とレッドブルを注いではくつくつと肩を揺らしながら挑戦的な視線を投げ掛けて)ッあー…甘ったるいけどなぁ。まぁでもカフェインキメときゃいくらでも飲めるわ。…俺の前で酔って困る事もねぇっしょ?
あれま、付き合う前からそう思って貰えるくらいに俺っち魅力的でした?…なーんて。でも、お互い会ったその日から無性に似た匂いは感じてましたよね。曖昧な儘で良いと思ってたのは同じく。でも今思えば、きっとあの日口滑らせてなくてもいずれ俺から告ってたと思います。俺だけ見て欲しくて、キス仕掛けるくらいには執着してた訳ですから。──んー、沢田さんは解んないっすわ。どんなお方でしょ…あっは、すげー渋いなぁ。成る程、浩二さんは昭和の歌が好きと。覚えておきます。…いやぁ、ギターは中2の時に病気発症して担いでただけなんで、触るのも恥ずかしいっすわ。じゃあ代わりにラップやります。韓流しか出来ないっすけど。(聞き慣れないアーティストに目を瞬かせては、スマホで検索し想定外の年代に思わず見開き。ショットを煽る様子を横目で眺めては、緩慢に立ち上がりチェイサーに氷を入れた水を手にして戻り相手の前へと。注がれる挑戦的な視線に一笑しては、ショットグラスに再び酒を注ぎ相手のグラスにぶつけて一息に煽り)そうっすね。しかも今日は調子良いんで、どっちが先に酔うかやりましょ。かんぱーい。
ふ、そーね。マジで変な共通点多すぎてビビったもんなぁ。今になってお互いの違う部分見えてきてこれはこれで新鮮。ハハ…そーねぇ。あんなキス仕掛けられなきゃここまで絆されて無かったかも。…ふ、良いんだぜ?今日も仕掛けきても。──下町育ちだからさぁ、落語とかもそうだけど昭和文化結構身近なんだよなぁ…近所のおっちゃんらがよく聞かせてくれてた。色っぽくてカッケェのよ。…お、韓国ラップあんま聞かねぇけど流行ってんよな。スゲェじゃん、俺ラップ聞く専だから。ワンチャン鈍ってなけりゃビート刻むくらいは出来っかもだけど。(相手のスマホを覗き込んでは小さく笑みを零し、懐かしむ様な声色で告げ。目の前に置かれた氷水に数度瞬きをしてから徐に未開封のビールを手に取り開栓すれば口直しとばかりに一口含み。グラスのぶつかる音に煽られる様に中身を飲み干してはテーブルへ置き顔を顰め、ウォッカの瓶を手に取り)お、サンキュ。でも流石にチェイサーに水飲む程柔じゃねぇわ。ん、乾杯。──ッハ、いーややっぱダメだ、クソ甘い。浩二クンはウォッカのショットにしまーす。
そっすね。完全に悪い仲間だと思ってましたもん、ウケる。うんうん、今はあんま似てるとは思わねーっすけど、お揃いの物身に付け合ってる時点で傍から見りゃ似た物同士なんでしょうな。今日はキスはどうしましょうかねー…ほら、浩二さんからあんま求められた事ないんで。さっき焦らされたお返しに焦らすのも一興かと。──ほぇー、下町育ちなんすか。カッケーっすね、それは落語趣味も納得っすわ。そっか、だから男前なもんが好きなんすね。ラップならまあまあ、つっても物真似しか出来ないっすけど。浩二さんのラップは本場の奴っすよね?やっぱ英語喋れると良いっすねー…じゃあそっちもお願いします。(スマホを覗く相手の表情を見れば思わず愛しさが湧き上がり、髪を透く様に撫でて慈しみ。次いでビールを口にするのを驚いた表情で眺めては、ウォッカを手に取るのを目にして口を開きかけるも喉元で言葉を飲み下し、満面の笑みで己のグラスにカクテルを作り相手のグラスとぶつけて一息に煽り)うんうん、甘い酒だとやっぱ胸焼けしますよね。よし飲みましょ。かんぱーい。
ハハ、悪い奴なのは間違いねぇけどなぁ。でも今は似たモン同士っつーよりは恋人同士に見られてんだろ。それこそ前のニコイチ扱いとはまた違うわな。…ふ、何?俺にしちゃ結構求めてる方だと思うけどなぁ。悠チャンからしてくれんの軽いのばっかだからさぁ…偶にゃ熱烈なのして欲しいなぁ?──世が世なら生粋の江戸っ子よ、俺。やっぱ粋なモンはカッケェと思うし、お前の男前な所も好き。物真似出来るだけスゲェっしょ、特にUS以外は英語と他の言語混ざってんの多いから発音追いつかねぇもん。そーゆー意味ではエミネムとかのがまだやりやすいイメージ、ワンフレーズなら誤魔化し効くし。(煽る様な笑みを浮かべながら頭を撫でる手に吸い寄せられる様に相手の肩口へ体重を預け小さく笑いを溢し。自分のグラスへとウォッカを注いだ後、相手にグラスをぶつけられては肺の空気を一度空にして代わりとばかりにウォッカを飲み下し、アルコールが通過した内臓が熱くなるのを感じつつ、酒気を帯びた呼吸に自ずとニヤついて)ん。…あーッ…やっぱそのまんまはクるわ。フハ、この感覚久々。
あーね、それもそっすね。同じ匂い振り撒いて、馬鹿ップルって思われてるかもですね。それなら嬉しいや。んー、当社比求めてますじゃゆーくん満足しないっすよ。あっは、それこそ俺からしたら毎回熱烈なのを贈ってるつもりなんですけど。是非ともお手本見せてくださいよ。──ちゃきちゃきな江戸っ子なのに彫りが深いって、クールジャパンっすね。あざっす、最近腑抜けてたんでもっと愛して貰える様に男磨きますね。ほえー…英語喋れねー奴からすると全部英語だと思ってましたわ。エミネムはそっか、アメリカっすもんね。聴き易くて俺っちも好きなんで、じゃあカラオケでお願いします。(肩口に預けられた身体から相手の酔いを感じ取れば静かにほくそ笑み、焦ったい指遣いで髪を撫でていた手で首筋をなぞり上げ。相手がウォッカを呑み下すのを認めれば、チェイサーにとビールをつんと指で突き、空いたグラスにウォッカを注ぎ。己はカクテルを作り有無を言わさず再びグラスをぶつけると一息で煽り、ぐらりと脳が揺れるのを感じつつ徐々に高揚する気分の儘笑みを湛え手の甲で唇を拭い)やっぱ酒は旨いっすね。チェイサーどーぞ。でもって、まだまだいけますよね?
アハハ、香水の事聞かれる度にさぁ「俺のかわい子チャンが真似てんの」っつって惚気てるから、そりゃもう馬鹿ップルよ。あー、クッソ…いーや。負けだ、負け。毎回煽られてまんまと乗っちまってる気ぃすんだよなぁ。欲に忠実なのも悩みモン。(首筋を襲う擽ったさに身動ぎをしながら、言葉とは裏腹に愉快気な声色で諦めを示しては相手の肩口から身を起こし徐に顎を掴んでは唇を重ね、数度音を立てながら吸い付いて舌先を口内へと滑り込ませて歯列をなぞり。次いで促される儘に熱くなった身体を冷やす様に喉を鳴らしてビールを飲見ながらも、グラスに注がれる酒を見据えながら破顔して。軽くなった手元の缶をテーブルに置いて続け様にショットグラスを掴むと勢いよく含み飲み、挑発的な句に不遜な笑みで応えて)フハ、ピッチが早ぇなぁ、おい。…ッ、は…舐めんな、いけるに決まってんだろーが。
やーべ、すっかり朝じゃねぇの。俺ぁ幸いブルウォッカがガンギマりしてっからまだ全然平気だけど、悠チャンは無理しないでなってのだけ一応伝えとくわ。めーちゃくちゃ楽しい感じになってるから起きにしてもいーし、まだ平気ってんなら付き合ってもらうし。んじゃ、こっちは蹴っちまってなぁ。
トピック検索 |