No title（〆）

あっは、ブランコに一生懸命登るちっさい浩二さん想像したら可愛いや。お父さん解ってませんねぇ、子供は刺激的な遊びを教えてくれる大人の方が好きなんですよ？──…卒業旅行かー。どうせなら指輪貰える記念に何処かに行きたいんすけど。（冗句を重ね短く笑い。肩を引き寄せられればそちらへと身を傾けるも、視線は宙へと浮かせた儘で。独りごちる様に願望を告げたところで漸く相手へと顔を向けると、態とらしく猫の目元を掌で覆い隠し、不意を突く様に唇を奪いくすくすと笑い）やっぱどんなに良いロケーションが整っても、俺は見慣れた筈の浩二さんの顔見てる方が目の保養になりますわ。まだまだ２ヶ月目、気持ちが熱々ですー。

ハハハ、生憎ガキの頃からタッパそこそこあったから意外と難なく登れてたんだよ、周りが真似して発端の俺が叱られるっつーね。ふ、箱入り娘に刺激的な事教える大人なんか碌なモンじゃねぇわ。──…悠チャンも意外と強欲だよなぁ。嫌いじゃねぇよ、そーゆー所。(夢想する様な口振りで呟く恋人の姿に、周囲の桜も相まって儚げな印象を受ければ片側の口角を歪めながらも明言は避け。打って変わって悪戯に唇を奪われれば一瞬呆気に取られるも双眸を細め笑みを隠す様に顔を逸らして)ふは…俺は色んな悠チャンが見たいよ。一緒に色んな所行って色んな表情見てさぁ…その全部を俺だけが知ってりゃそれでいい。

ウケる、それなら似た様な幼少期を過ごしたかもしれませんね。尤も俺はチビ猿で、横から登り棒みたいに上に登ってましたけど。言わずもがな、同じ理由で叱られてました。きっと俺達、ガキの頃に知り合ってても仲良くできましたね。…強欲ねぇ…俺案外冷めてるんで、期待してねーとこには一切欲は見せないんすよ。浩二さんには心を許してると思うか、唯単に厚かましいと思うか、その辺の判断は任せます。（相手が顔を逸らせば暫しの間横顔を見据え、そっと顎を掬う様に指を添えては己の方を向く様に導こうとし）色んな俺が見たいって言った側から目を逸らすんすね。つれないなぁ…。

ふ、ガキの頃っつったら俺が小6とかの頃悠チャン小1とかだべ？あん頃の5歳差っつーのは今よりもでけぇからなぁ。ま、同い年で生まれてりゃあ悪ガキ同士連んでたかもな。…お前が冷めてんのなんか重々承知の上だわ。それこそさぁ、付き合いたての頃なんか俺がフラフラしたとして怒ったりしねぇんじゃねぇかって怖くて仕方なかったもんよ。俺に対して期待しなくなって見限るんじゃねぇかってさ…だから最近お前が妬いてたりすんの、正直可愛くてしゃーない。もっと俺に我儘に言や良いのにってずっと思ってるよ、お前の我儘なら全部許してやるから。(伸びてきた指に抗う事なく相手へと顔を向けるも自嘲を滲ませた口元を手で覆い隠せば瞳だけは弓形に保ち)──…だあって、今多分酷ぇ顔してんもん。薄汚い独占欲丸出しの狡い顔。俺ぁカッコつけなんでね。隠しときてぇのよ、こーゆー所。

えー、ガキ大将について歩く次期ガキ大将みたいな感じで、仲良く連めたと思うんすけどねぇ。現に学年5つ違う兄貴のダチと結構連んでたんで、危険な遊びばっかりしてた訳ですし。…なーんだ、見抜かれてたんすか。でもフラフラしても怒んないのは今もっすよ。それは浩二さんに対する期待云々じゃなくて、寂しくさせちゃった俺の力不足のせいですから。…でも、身を引き裂かれる程傷付きはします。それは付き合った当初から変わらないですよ。何なら付き合う前から、俺以外の人に絡んでるの見たら嫉妬してたくらいですし。──…我儘かー、最近は随分と好き勝手させて貰ってるんすけどー…強いて言えばもーっと愛してくださーい。えへっ。（冗談めかす様に甘い声で願望を紡ぎ、己で一笑。口元を覆い隠す手を握り、自身の唇へと運んで甲へと口付けを贈っては、視線は暴いた其処へと注ぎつつ）なーんだ、俺の好物の顔じゃないっすか。勿体振るなんて酷い。俺が独占欲露わにされんの好きなの知ってて、態とやってますよね？

アッハッハ！そーいやガキの頃遊びに行くっつーと弟が付いてきて、一緒に結構無茶させたの思い出したわ。…ふ、あんなんなら確かに悪くねぇな、懐かしいわ。…ご存知のとおりフラフラするつもりなんかねぇけどさ。それこそ悠チャン引き止めておきたい一心で柄じゃねぇのに必死こいて真面目クンになってんだし。…ただ、やっぱ聞き分けの良いお前がそーやって俺に執着してんの見ると最高なんだよなぁ。──…ハハ、外じゃなけりゃあ目一杯愛情表現してやんのになぁ。今はこれで我慢しといて。良い子だから出来るもんな。(冗談混じりの相手の甘えの言葉の可愛らしさに悪戯心が芽生えれば、諭す様な穏やかな声色で告げつつもマウンテンパーカーの襟元を軽く指で引っ張り首筋に唇を触れさせれば吸い付いて赤い鬱血痕を残して。喉奥で笑い声を響かせながら、相手の柔な感触を楽しむ様に口付けられた手の甲を唇へと擦り付けながら抜き取れば、顔を隠すのは諦め開き直ったかの様な態度で)本当イイ趣味してるよなぁ。ヘルシーボーイのために爽やかにキメたかっまのにさ、俺のカッコつけ無駄じゃねぇの。





あー…結構日数長引かせてて悪ぃな。今日は振休だから日中反応しやすいかもだけど悠チャンにも予定だの色々あるだろうしなぁ。夜は御多分に漏れず飲みだしよぉ…昨日とかよりゃ早く帰って来れそうではあるけど、まぁもうちょい付き合ってくれなぁ。

やっぱ何処のご家庭の弟も、兄貴達に混ざって遊びますよね。…ね。公園なんて来なきゃガキの頃の記憶なんて一生忘れてましたわ、ウケる。…へぇ、真面目ぶってんのが俺を引き留めておくためってのは意外っすわ。こんなに好き好き言ってんだから、大船に乗ったつもりでいてくれても問題ないのに。──んっ…、（パーカーの襟元に手が伸びれば漫然と視線で追うも、そこへと顔を寄せられたところで漸く意図を察し肌の色を紅潮させては、短く息を呑み刻まれたばかりの痕を掌で覆い。次いで暫し逡巡するも、相手の耳元へと顔を寄せては囁く様にして）…生憎良い子じゃないんで、我慢できないです。花見も捨て難いですけど、もっと愉しみたい事ができちゃいました。そろそろ帰りません？




すんません、長引かせてるのは俺っすわ。レスペ落ち気味で申し訳ないっす。今日までチンタラするかもなんすけど、即レスに戻しても大丈夫なんで切りの良いトコで飛ばしちゃってくださいネ。貴重な振休にありがとうございます。多分俺の次は夜になる予感なんで、ゆっくり休んでください。それじゃ、引き続きお願いしますね。こっちは蹴っちゃってくださーい。

逆に俺ぁ兄貴とはガキん頃なんか取っ組み合いの喧嘩してた記憶しかねぇけどなぁ。…ふ、今度悠チャンのガキん頃の写真でも見せてよ。見てみてぇ。…だって嫌いじゃねぇっしょ？俺みてぇなのがちゃあんと真面目にしてんの。それに安心させてやりてぇしよ。(満足気な笑みを浮かべながらはしゃぎすぎて疲れたのか膝の上で大人しくしている愛猫の頭を撫でていれば強請る様な声色で囁かれればくしゃりと破顔して)フハ、待てが出来ねぇ犬っころだなぁ。いーよ、帰ろっか。そろそろココもおねむみてぇだし。




あー、悪ぃ。蹴ってくれって言い忘れたし、催促するつもりは無かったんだわ。俺もバタバタしちまってるしレスペ落ちてんのはお互い様っつー事で。ここ数日は置きレスマジで助かってんだよ。いっつも付き合わせちまってるしちゃあんと自分の事優先してな。んじゃ、次こそ蹴ってな。

ウケる、武闘派の兄弟だ。まあ男兄弟なんて大なり小なり取っ組み合うもんだとは思いますけど。勝手なイメージで、浩二さん兄弟の喧嘩は激しそうっすわ。…あー、俺の写真見たら幻滅するんじゃないっすかね。いかにも雄太郎って感じのクソガキっすよ。って事で、浩二さんが若かりし日の写真を見せてくれたら俺も見せます。──…さっすが、よく解ってますね。俺っち安心できる場所じゃないとうっかり逃げちゃうんすよ、ヘタレなんで。（相手の膝の上でじっとしている猫を穏やかに眺めては、リュックを手にしてファスナーを開けてからそっと抱え上げ中へと座らせて。振動を与えない様に背負っては緩慢に立ち上がり、空の手を差し出し）折角なんでゆっくり帰りましょ。そのくらいは馬鹿犬でも待てますんで。

ご想像に違わずガキの頃は力有り余ってたわ。お陰でお互い習い事ギッチリ入れられてさぁ…触りだけなら一通りやったけど落ち着いたのはやっぱ2人とも格闘技系だったなぁ。…ハハハ、幻滅したりしねぇよ。俺もなかなかのクソガキだったし、別に見せても減るモンじゃねぇしなぁ。──…逃したりしたくないんでね。そりゃまぁ必死こくわ。(バッグの透明な生地越しに緩んだ表情で愛猫を見つめてから差し出された手をしっかりと握り、低い座位置から立ち上がれば見慣れた視界の高さに戻れば相手の額に自分のそれをくっつけてから緩慢に公園の出口へと歩き出し)ん、そーしよ。夜の散歩ってめちゃくちゃ好きなんだよな。

ほえー…ギッチリ習い事入れられるって随分とお坊ちゃんじゃないっすか。或いはめちゃくちゃヤンキーか。因みに何の格闘技してたんです？…じゃあ、浩二さんの子供の頃の写真楽しみにしてますね。顔濃いから、ワンチャン天使みたいな感じだったんじゃないかなーってワクワクしてます。（顔の距離が詰まれば双眸を伏せ、額への戯れを享受。次いで指を絡める様にして握り返し相手に続き公園を後にしては、再び桜並木の下を歩みつつ喉元で笑い声を立て）浩二さんみたいなタッパの奴が夜散歩してたら、何にもなくとも職質に遭いそうっすよね。でも俺も夜ふらつくのは大好きっすわ。言い換えれば昼間の混雑が大っ嫌い。

俺はテコンドーとクラヴマガって…分かる？FBIとかが使ってる近接格闘技があんだけど、それをお袋の知り合いん所で習ってたわ。他の格闘技と違って実戦を想定した格闘技なんだけどマイナーなんだよな。…フハ、顔濃いとあんま変わらねぇんだよなぁ。目つき悪いクソガキよ。(相手の言葉に思い当たる節が多々あれば苦笑を漏らしながらも肯定し、桜並木を仰ぎ見ながら後頭部の刈り上げ部分を間手の甲でザラリと撫でて)…あー、そうね。スーツん時はまだしも私服の時はすーげぇ職質受けたわ。イメチェンしてからは大分マシになったけど。ハハ、分かる。俺も通勤ラッシュとか大嫌い。もうちょい暖かくなったらバイク通勤できんのになぁ。

ほぇー、武術掛け持ちは凄いっすね。後者は知らねえっすけど、何となく想像はつきますわ。すげーなぁ、一応ＦＢＩに身柄を拘束されそうになっても逃げれるのかー。…ウケる、ガキの頃から目つき悪いとかあるんすね。じゃあそうなる前のもっとちっさい頃の写真でお願いします。…混雑電車はキチーっすよねー。人間の香りが立ち込めてんのが無理っすもん。バイク通勤良いっなぁ。じゃあ来年から俺も就職したら、送迎ヨロです。（徐に手にしていたビールを口許に運び中身を全て飲み干しては、極僅かな酔いを自覚しつつ愉しげに相手の腕へと距離を詰め体重を預け）

クラヴマガは武術っつーか護身術って方が正しいかもな、禁じ手ナシの格闘技だから。んで、ちゃんと精神面も鍛えろってテコンドーもやらされてたんだわ。ハハ、知識的には銃向けられた時の対処も備わってっけど無理無理。素人相手なら生き残れるかも位。…フハ、どうあっても俺の可愛かった時期を見てぇ訳な。ま、探してみる。…夏とかマジでオッサンの匂いと女の香水の匂い混ざるとキツいよなぁ。つか新卒でバイク送迎されてんの厳つ過ぎんだろ。俺が飲み会ねぇ時なら全然いーよ。(相手の所作を見届ければ追う様に残りのビールを煽り軽快に喉を鳴らして、凭れ掛かってくる相手のためにさり気なく肩に力を入れ支えながら繋いだ手を解いて腰元へと回して。自宅へと近づけば名残惜しさに自然とため息をこぼしながら)あー…仕事嫌だなぁ、ずっとこうしててぇわ。

あーね。護身術どころか、きっと敵をぶっ倒せるレベルのって武術っすよね。中二病なんでそう言うの好きっすわ。今度ナイフ持って後ろから襲い掛かってみよーっと。テコンドーも強いっすよねー…浩二さん怒らせない様にしなきゃ。さもなくば回し蹴りでＫＯさせられちゃう。ははっ、そりゃやっぱ可愛い時代の写真見てきゃっきゃしたいに決まってるじゃないですか。勿論、願わくば成長過程の写真全部見たいですけど。…あー、夏の電車はヤバいっすね。それで言うなら俺なんて香水バシャバシャつけてる汗っかきなんで、1人でその悪臭作ってますけども。…確かに。スーツ着た浩二さんに送迎されてたら、新卒にヤクザの息子がいるとでも噂されそうっすね。やっぱ止めとこ。（相手がビールを飲み干すのを横目で認めると、そっと器を手中から抜き取り空き容器を両手に帰路を進み。溜息混じりに溢された言葉に一笑しては、呑気な冗談口調で）仕事辞めて良いっすよ。そしたら俺がプロギャンブラーになって浩二さんを養うんで。

ヤメテ、悠チャンの白い肌に本意じゃない傷とか痣は作りたくねぇの。あくまでお前に痛い思いさせんのは俺の愛情表現だけど、それ以外はマジでDV野郎になっちまう。…俺の持ってる写真碌なモンねぇからなぁ。ちゃんと実家帰った時に探して来ねぇとだわ。ご期待に添えるモンありゃいいんだけどなぁ。──ハ、俺悠チャンの匂い好きだぜ？同じ香水使ってるけどやっぱ微妙に違うよなぁ…正直、気ぃ抜いてると不意にムラッとさせられるから困る。…おー、おー、つまり俺はヤクザもんに見えるっつー話かなぁ？こんなクソ真面目そうな見た目になったっつーのに？(空になった手をポケットに仕舞い、戯れる様に隣の頭に軽く頬擦りを、送ってからマンションのエントランスを抜け、エレベーターへと乗り込み目的階の釦を押し。愉快気な冗談が聞こえてくれば鼻で笑い除け、片手を軽く左右に振りながら否定して。)ハッ、ギャンブラーに養われるとかぜってぇ御免だわ。…つか、多分アレだな。仕事は全然苦じゃねぇけど時間ねぇのが苦なんだわ。

やだなー、格闘技の心得がある人達が普段は披露しないのは承知の上での冗談ですー。そう言や最近はその愛情表現が少ない…ぴえん、俺の大事な飾りが消えちゃう…。じゃあ今度実家に帰ったら、沢山写真に撮って送ってくださいね。俺の待ち受けになる予定なんで、綺麗にお願いしますよ。──あー、俺体温高めなんでそれっすかね。てか、浩二さんが俺の香りでムラってしたならマジで相性抜群って事じゃないですか。言わずもがな、俺も浩二さんの香りが大好きですよ。ムラムラもするし、安心も出来る不思議な香りです。…ははっ、厳ついのは変わんないからなぁ。インテリヤクザだー。（相手に続きマンションに入りエレベーターへと乗り込むと、相手につられて一笑し柔な口調を。目的階へと到着すると緩慢に扉前へと進み、両手の空容器をアピールしながらじっと開けて貰うのを待ち）…あーね。俺はいつでも浩二さんの事を考えているんで平気ですけど、そう思ってくれるなら無性に時間が足りないって思ってきますね。じゃあ、敢えて寂しいって駄々を捏ねておきます。こうして待ってる奴がいるんで、疲れた日はいつでも俺の胸に飛び込んで来てください。

あー…まぁ最近はタイミングが無かったからなぁ。んで？待ての出来ねぇ駄犬はおねだりはちゃあんと出来んのかねぇ。フハ、待ち受けにすんの？やーば、こりゃ写り良いの選んでこねぇとじゃん。──確かに、悠チャンと寝てると温いもんな。匂いって遺伝子的に合う合わない分かるっつーし…ま、俺らにゃ関係ねぇけど、それでも相性良いってんなら万々歳じゃねぇの。にしても悠チャンが俺の匂いでムラムラしてたとはなぁ、知らなかったわ。(こちらに視線を向ける相手に気づけばくつくつと肩を揺らし鍵を取り出しながら歩み寄り、解錠し扉を開けては巫山戯半分でドアマン宛らに空の手で相手を促し)そりゃ、俺だっていっつもお前の事ばっか考えてるけど、そのせいで尚更時間取れてねぇの自覚するっつーかさぁ。…寂しがってんのはどっちだっつー話だよな。ま、疲れてなくとも悠チャン抱き枕にして寝るんで。

おねだりが出来りゃ駄犬じゃねえっすわ。とんでもない馬鹿犬なんで、そんな方法綺麗さっぱり忘れましたよって。──これから夏になったら、俺の体温のせいで寝苦しくてしゃーないでしょうね。可哀想に、浩二さん寝不足請け合いだ。…あー、フェロモンのアレっすね。生産性はないにしろ、バイ的には野郎の匂いにも反応するんだなこれが。…ま、ムラムラすんのは匂いだけじゃなくて、味覚以外の五感全部でなんですけどネ。──時間が取れないのは不可抗力ですわな。誰も悪くないし、限りがあるからこそ尊い訳ですし。俺もしっかり寂しがってるんすよ、これでも。只、繰り返しますけど馬鹿犬なんで、そんな仕草見せるより先に尻尾振っちゃうだけです。……ウケる、ドアマンの練習っすか？ただいまでーす。（相手の所作に肩を揺らし笑っては、便乗しにこやかに会釈しつつ扉を潜り玄関へと。靴を丁寧に脱ぎ家へと上がると、手中の容器を捨てた後にキャットタワーの前へと向かい、リュックを下ろしてから眠る猫を抱え上げ載せて背中を優しく撫でて）

あーあ、折角教えてやってたのに。ま、悠チャンにとっちゃ忘れる位どーでも良いっつー事だと受け取っとくわ。──俺ぁ夏は寝る時パンイチだし平気っしょ。暑かったらクーラーガンガンに付けりゃ良いし。…ふ、んじゃ俺の勝ちだな、俺噛むから味覚でもムラムラすんもん。…いや、なんの勝負だっつー話だけど。──違いねぇ、熱望してるからこそ燃え上がるってのもあるしなぁ。けど俺は強欲なんで物足りないとか大っ嫌いなのよ、いつだって満足して生きててぇじゃん？フハ、まぁそこに関しちゃ馬鹿犬のまんまでいーよ。俺を目の前にすると千切れんばかりに尻尾振る犬っころとか想像しただけで可愛いわ。…ハハ、柄じゃねぇわ。次からもうしませーん。(相手が室内に入るのを確認しては戯けた口調で返してから後を追う様に玄関を潜り靴を脱ぐと、視線は恋人を追いながらもソファーに腰を下ろし。囁く様な声色で問いかけつつも恋人に向けて手招きして)ココ、寝た？結構はしゃいでたもんなぁ。