No title（〆）

…おっ、きたきた。(白いダウンジャケットに黒のカットソー、ユーズド加工のされた細身のデニムと白と黒を基調としたダッドスニーカーを履いて、右手の人差し指には存在感のある自社のロゴ入りリング。自分でも笑ってしまう程如何にもなその格好で友人の店で暇を潰していれば、恋人からの連絡に嬉し気に声を上げると紙袋を受け取り店を後にして。待ち合わせ場所に向かうとリムジンの傍らに見える恋人の姿に思わず破顔して近寄り冗談混じりに)…おいおいおい、なぁにこれ。俺ん事お姫様にでもしてくれる訳ぇ？

お、俺の姫さんがいらっしゃった様だ。とか言って。…ははっ、キメてきましたなぁ。いい感じっすよ、特に嫌味ったらしい高級な指輪が。──じゃじゃーん、金持ちは欲しい物は何でも買えるから、くっだらねー事をしろって親に教わったんすよ。はい、ベタベタな薔薇の花束でーす。25本ありますよん。（恋人から声が掛かればスマホから目を離しそちらへと視線を向け、その出で立ちに満足げに口角を上げては緩慢な所作で崩していた姿勢を正して歩み寄り。手にしていた花束を差し出した後にリムジンの扉を開け先に乗り込んでは、縦一列に並んだシートに腰を下ろし、対面側に設置された小ぶりなバーカウンターに載せていたシャンパンを掲げて見せ）車内ヤバないっすか？あとこれ、おまけのモエエシャンドン。ウケる。

フハ、俺にゃあ似合わねぇ称号だ事。いやぁ、チャラそうにっつーご指定だったもんで。似合ってるだろ？…ふ、こりゃどーも。…でも、そうだなぁ。どうせなら俺ぁこれ位が良いから、こっちは悠チャンに。(渡された薔薇の花束を薄い笑顔で見つめながら思案しては抜き取り、残された花束で口元を隠しつつ相手に4本だけ握らせて。相手に続いて車内へと乗り込めば響くEDMに心地よさを感じつつ隣へと腰を下ろし、花束と紙袋を端に寄せてから相手の掲げる瓶にくつくつと喉を鳴らしてながらグラスへと手を伸ばし)車内ヤベェし音楽最高。つか…でーたモエシャン。いーねぇ、飲むか。

ね。俺平気で男も姫様扱いできますけど、浩二さんはガタイ的に厳しいっすわ。…うん、良い感じにチャラついてますね。横歩いてたら変な奴寄って来そうなんで、車で良かったっすわ。ほっ…まさかの返却？！しかも4本って…さては、＊＊って事ですな？！──えへへーっ、流石にクラブ貸し切りはしんどいんで、それっぽいのにしてみました。さて、飲みましょ飲みましょ。（まずまずと言った相手の反応に嬉々と表情を緩めては、渡された薔薇をバーカウンターに載せシャンパンを抜栓すべく準備を進め。ぽんと音を立て栓が外れるなり用意されたグラスに酒を注いでは、一方を差し出しつつ自身も手に取り。車が発進したところで、乾杯を求めるべくグラスを掲げ）さて、では本日はとっくに過ぎた浩二さんの誕生日と1ヶ月記念で。かんぱーい。

おー、おー…言ってくれるじゃねぇの。ま、その代わり俺が悠チャンを姫扱いしてやっても良いんですけどねぇ。…でもお前の格好見たらちとラフ過ぎたかなとも思うわ。もうちょいビシッとキメてくりゃ良かったかな。…ハハ！ちっげぇよバーカ。25本は知ってんのに21本と4本の意味は知らねぇの？…まぁ教えてやんねぇけどさ。…ん、最近音楽足りてねぇからなぁ、素直に嬉しいわ。最高のチルタイム。(楽し気に快活な笑みを浮かべながらダウンを脱ぎ、シャンパンを開ける相手を見つめ。軽快な音が響けば細やかな泡を立てるグラスを手に取り相手のものに軽く当てながら茶化す様に話し始めるも次第に声色は落ち着いて)フハ、まーだ根に持ってる？…サンキュ、悠チャンと1ヶ月迎えられて嬉しいよ。乾杯。

ははっ、今夜の主役が何を言いますか。このリムジンも夜景も、全部浩二さんのモンっすよ。あー、俺は今日は車に寄り掛かる事に全てを懸けていたんで、キメキメにしただけっすわ。…ん？25本は浩二さんの年齢の本数なんすけどー…なになにー？（徐にスマホを取り出し本数の意味を調べては、口元に手を添えつつ表情を綻ばせ無言で密着しデレデレと懐いて。次いで上機嫌に音楽に合わせて肩を揺らし始めては）浩二さんはホンットEDM好きっすよね。気に入って貰えたなら何よりっすわ。──いーえ、根に持つ訳ないじゃないっすか。根本的に俺も悪いんだし。…ははっ、1ヶ月どころか、死ぬまで気持ちは変わらないって言われたんで。でもまあ、俺も嬉しいっす。（グラスが音を立てれば口元へと運び、少量を含み味わって）

そりゃもちろんこのイケメンも含めてって話だよなぁ？最高じゃねぇの。ハハ、バカ…でも様になってたわ。連れ回して俺のモンだって自慢したくなる位には。…あー、そっちか。ふ、お前に幸せ願われちゃ堪ったモンじゃねぇなってちと思ったわ。(恋人の頬を軽く手の甲で撫ぜてはグラスに口をつけ一口飲み、密着してくる相手に頭を預けては小さく肩を揺らし。音を楽しむ様に耳を傾けながら内臓へ響く程に音量を上げては相手の耳元に口を寄せ)…そーね、EDMとかHIPHOPは好きだわ。ガンガンな音楽はなーんも考えなくて良いし…こーしてパーソナルスペース狭める口実にもなるし。…人が折角言外に示してんだからそーゆーの言うんじゃありません。(耳元で囁いてから僅かに身体を離せば指輪の光る人差し指を気障ったらしく口元に寄せて目を細め)

野暮ってーっすわ。このイケメンは今日に限らず浩二さんのモンだって言うのに。…ほっ、なんかそう言われると調子狂うんすけど。つかいつか浩二さんのこっち系の服装も見てみたいっすわ。どう考えても似合うじゃないっすか。…うん、よくある年齢の本数花を渡す的なアレでやってたんすけど…そっか、渡す本数で意味合いが変わってくるんすね。じゃあ次は何本渡そうかしら。やっぱ100本？(BGMの音量が上がれば自ずとテンションも上がり愉し気にリズムに乗るも、耳元へと顔を寄せられれば動きを停止させ俯き加減で笑い)何も考えなくて良いっつーのは闇を感じますね。けどパーソナルスペース云々は確かに。流石遊び馴れてますね。…言外にねえ…まあ粋ではあるんすけど、俺みたいに何かにつけて彼氏に絡んでやろーっつー不届き者にはイマイチ物足りないんすよ。仮に俺だけに尽くしてくれるって口に出して言ってくれたら、男としての自尊心かなぐり捨ててでも俺も浩二さんに尽くしますって可愛らしく言えんのに。(如何にも口先だけと言った軽い口調で告げては、緩慢に相手の手を取り指輪に口付けて悪戯に目を細めて。すぐに解放すると、グラスをバーカウンターへと載せた後に夜景へと目を移し)…外、すげー綺麗でしょ？でも実はこれ、只のタクシー代わりなんすよ。

ハッ、悪ぃな、何度だってその言葉を悠チャンの口から聞きたいモンで。…だぁって俺の為に粧し込んで来てんだ。褒めたくなるのは当然だろ？あー、キレイめファッションねぇ…。ほぼ毎日スーツ着てんだから似た様なモンだと思うけど。ハハ！それはそれで良いけどなぁ…でっけー花束を抱えてる悠チャンはちと見てぇし。(相手が抵抗しないのをいい事に頬に唇を触れさせれば空の腕を相手の腰元へと回してグラスの中身を飲み干してはテーブルへと追いやり)別に闇感じる程のモンでもねぇよ、フツーに面倒な事無視出来るっつーだけ。…まぁねぇ、お陰様で。今のコレは遊びじゃねぇけどな。──…現在進行形で悠チャンだけに尽くしてるつもりなんだけどなぁ。俺の全部悠チャンにやる心算でいるし、いつだってお前が1番でお前の元に帰ってくる…っつー小っ恥ずかしい心情を散々口に出してんのに。(相手の顎を掴み見据えながら真剣な表情で紡ぐも束の間、後半は態とらしいため息を交え手を緩めて視線を窓の外へと向けて。投げ掛けられた言葉に素直に頷きつつ、続く言葉には眉を上げて視線を戻しては戯けた口調で)ん、綺麗だわ。夜景なんか興味無かった筈なのに恋人と見るっつーだけで別モンなんだからすげぇよなぁ。……は？まだあんの？…俺ぁ早く悠チャンとイチャイチャしたいっつーのに。

何度も言ったんじゃ芸が無いんでー、そうだなぁ…んじゃ、俺は浩二さんのモンなんで好きにして良いっすよ。…そうそう、フォーマルじゃねえ感じの若干チャラい綺麗目。普通のスーツでもチャラいから、どうなるのか気になりません？ははっ、俺に花束持たせたら世の女の半分は妊娠しまっせ。──…ん、遊びじゃないのは重々承知してますよ。遊んで来たお陰で感性が磨かれてこんな男前になったんすもんね。美味いトコを頂けてラッキー過ぎる。（頬への口付けを瞼閉じ享受。次いで眼を見据えられながら真摯な愛の句を紡がれれば、鮮やかな色彩のライトの下で顔を真っ赤に染め、狼狽えた様に視線を彷徨わせながら唇を結び。相手が視線を外へと向ければ心臓を抑えつつ身を離し）…マジ、偶にスッゲーのぶっ込んでくんの止めてくれません？心臓に悪いんすけど。…はぁ、俺は夜景をもう楽しめません。誰かさんのせいで。…まだあるっつーか、今日は帰さねーぜ。（胸の鼓動が余韻を残す中、低いで囁くと指を鳴らして。目的地へと着き車が停車するなり花と大き目のバッグを手にして車から降りれば、目の前にそびえ立つ旅館を手で示し）じゃじゃーん。到着しましたー、イチャイチャ出来る場所ー。

まぁ結構好きにしてんだけどなぁ。痣が絶えない身体にして、物理的に傷モノにしてる訳だし…っつーのは冗談だけど。そんな据え膳されまくったら堪ったモンじゃねぇわ。ハッそりゃもう顔のせいだからなぁ。ヘラヘラしてる間は何着たってチャラくなっちまう。ま、悠チャンが着てくれっつーなら喜んで。…んで、その散々女を孕ませた奴を花束ごと俺が掻っ攫う訳だ…ふ、悪かねぇな。…そ、大勢の女とちっとの男の涙の賜物よ。こんな上物なかなかねぇんだから存分に味わい尽くしてもらわねぇと。(飄々とした態度で軽口を叩き続けるも、朱に染まった相手の顔に気づけば唇を歪め悪戯に目を細めながら火照る頬に再び手を這わせ)でも嫌いじゃないっしょ、俺に翻弄されんの。こーんな可愛い顔しちゃう位だもんなぁ？(紙袋を手に相手の後を追う様にリムジンから降りれば目の前の旅館に驚いた表情を隠さず。後頭部を掻きながら困惑と嬉しさが入り混じった、形容し難い笑みを浮かべて)──…帰さねぇって、マジモンの据え膳な訳だ。男前な事で。…はー、マジで俺の良い様に捉えるからな、やっぱナシっつーのは聞かねぇからそこんとこ。

物理的に傷モノねぇ…そう言う形で独占されんのも嫌じゃねーんすよ。だから冗談にしないでおいてください。…ふっ、ウケる。一応顔がチャラい自覚はあるんすなー。まあ俺はその顔が最高に好きな訳なんすけど。…お、これは何でも着てくれそうな雰囲気だぞ。じゃあ後で浴衣着て貰いますわ。…つかマジで本当に。何で俺みてーな雑で安っちい釣り餌で良くぞまあこんな上物をゲット出来たのか意味不明っすもん。味わい尽くすっつーか、大事にさせて貰いますよ。──はい、翻弄されて掌でコロコロされんのスゲー好きっすわ。だって浩二さんのそう言う時の悪い顔、セクシーなんすもん。（困惑混じりの相手の様子をにやにやと眺めるも、耐え切れなくなり吹き出してから腹を抱えて笑い声を立てては、一頻り満足したところで呼吸を乱しつつ鞄から水着を取り出し開いて見せて）じゃーん、浩二さんがごちゃごちゃ言うと思って水着も持って来ましたー。最近お疲れみたいだったんで、お風呂で癒えて貰おうと思ったんすわ。…ま、致したければご自由にドーゾですけど、スケベ旅行ではございません。（鞄に水着を戻し一足先に館内へと入ると、フロントで鍵を受け取りエレベーターへと。指定の部屋の前へと赴き扉を開けては、和モダンな洋室が広々と広がる室内を得意げに披露し）じゃーん、露天風呂付きスイートルームでーす。

悠チャンはベッタベタの甘ったるい恋愛が似合いそうなモンだけど…俺のせいでそれが歪んでくのは結構唆られるよなぁ。…ま、顔に関しては爺ちゃんに似ちまったからなぁ、派手な顔立ちになっちまうのはしゃーない。へぇ、この顔好みと真逆とか言ってなかったっけ？あー…浴衣なぁ、そん位お安い御用だわ。ハッ、そりゃこっちのセリフ。引く手数多だろうになんでよりによって俺の手なんか取っちまったのかねぇ。しかも、大事にされるなんて柄じゃねぇわ。良いんだよ、悠チャンになら雑にされたって好きだぜ、俺。…フハ、こんなに大人しくしてる良い子なのになぁ？まぁでも、俺も俺の言動で悠チャンの表情がコロコロ変わるのは楽しくてしゃーない。(盛大な笑い声を立てる恋人に一瞬目を丸くするも次第に拗ねた様な表情で唇を尖らせれば、ジトっとした目で相手を見遣り。息を吐けば気を取り直した様に不満気なものからいつもの声色に戻しては頭を撫でて)…なぁんだよ、つっまんねぇの。期待させんなバーカ。俺ぁ何回理性との戦いさせられりゃ良いのか。…はぁ。…ま、心配して気ぃ遣ってくれてんだよな、あんがと。風呂と悠チャンに癒して貰うわ。(チェックインを済ませる相手を見届け、大股で後ろをついて歩き。部屋に着けば得意気な恋人の顔に愛おし気に目を細めながら足を踏み入れては眼前に広がる室内に目を見張り)…お、めちゃくちゃ良いじゃん。つか、やべぇ。こんなん久々だから普通にテンション上がる。

うーわやっべ、楽しすぎてついつい長くなってるわ。テキトーに蹴って良いからなぁ。んで、こっちはスルーで一つよろしく。

歪んだも良いトコっすわ。傷痕付けられて首絞められて喜ぶってなかなかっすよ。一ヶ月前の俺に今の姿を見せたら発狂しそう。…爺ちゃん派手なんすか？あー、もしかしてクォーターとかです？…うん、元来の好みは中性的な美人っすよ。でも今は誰かさん以外には食指が動かねーんすわ。なんつーか、絵画を見てる感じ。綺麗だなぁ…以上、としかならないんすわ。…ほう、俺が引く手数多だと思ったなら、残念ながらそれは恋人の欲目っすわ。おつとめ品寸前だったっつーのに。──…ほら、ガチで据え膳用意されたらタチは遣り難くないっすか？俺も何度自分を無理矢理奮い立たせたことか…ってのがあるんで、んな野暮な事はしませんよ。…あー、でもそんな反応されたら俺から食ってやろうかってちょい思っちゃいましたよね。僕も男の子なんで。（部屋へと入室を果たすと、真っ先に広々としたソファーへと向かい腰を下ろして。室内を見渡す恋人を嬉しげに眺めては、タイミングを見計らって隣をぽんぽんと叩いて呼んで）でしょ。いつか浩二さんと来ようと思って目星付けてたんすわ。…つか、そろそろ紙袋のネタバレターイムじゃないっすか？

…えへっ、反応しちゃいます。長々してる犯人は俺っすわ。すんません、だって楽しいんすもん、しょうがないっすよ。…て事で、同じくガンガン端折ってください。じゃあ、こっちは蹴っちゃってくださいね。

っんとになぁ…俺の事変態って揶揄してた奴がこんな風になるって誰が思うんだっつー話よ。…お、流石の勘だな。ウチの爺ちゃんヒスパニック…あー、ラテン系アメリカ人なんだよ。ハッそりゃ、最高の殺し文句だなぁ…今までの好物すら霞むくらい俺の事好きだって？ま、俺もマジのストライクは清楚系の大人しそうな奴だしなぁ…。意外と自分の事になると鈍いのかねぇ、お前は誰にでも可愛がられるタイプだろ。みんな悠チャンの事はほっとけねぇと思うけど。じゃなきゃ俺ぁ嫉妬なんかしねぇし。…フハ、残念。俺は据え膳大歓迎ですけどぉ？寧ろ縋られるのだぁいすきだし。あー…そうだ。今日さぁ、着替えてて思ったんですけどぉ。いっつもスーツだから気になんなかったんだけど首元がちと寂しいと思ってさぁ…。(揶揄う様に笑いながらダウンと紙袋を置き、ご機嫌な様子で部屋を練り歩き。露天風呂を覗いていれば呼びかけに振り返り、些かバツの悪そうな笑みを浮かべては紙袋を再び手に取り隣へと腰掛けて、中から2つシューズボックスを取り出して)可愛いなぁ、そんなん考えてくれんなんて最高の彼氏だわな。……いやぁ、こんな良いモン貰った後で渡す様なモンでもねぇのよ、マジで。ただ、俺の好きなブランドのスニーカーが新作出したから、揃いのモンが増えても良いかなーっつーだけで。

何なら致す側の変態よりも、致される側の方の変態の方が断然ヤベー奴っすもんね。ぐうの音も出ないっすわ。…マジか、ラテンの血が流れてたんすか。通りで肉食系な訳だ。息をする様に甘い言葉を吐けるっつーのも頷ける。あー、はいはい清楚で大人しい奴っすね。ならドンピシャ俺に当て嵌まってるじゃないっすか。…ハッ。昨日までは幾ら据え膳用意しても食わねー覚悟だったじゃないっすか。一体どう言う心境の変化っすか？…あー、確かに首元がシンプルっすね。後で素敵なワンポイント差し上げますよ。（わくわくと脚をバタつかせつつ相手の到来を待ち侘びては、中から取り出された品に息を呑み口元を諸手で覆い。暫しその表情の儘でいるも、喜びを噛み締める様に眉を下げては相手の方へと視線を向け、両足を浮かせて）…えー、俺すげースニーカー好きなんすよー。服買うの優先してあんま買えてなかったし、何よりお揃いとか嬉しすぎますわ。ありがとうございますー、滅茶苦茶嬉しいっす。早速履きたい。履かせて履かせてー。

ふ、違いねぇわ。まぁでも、俺の手でそーやって変わってか過程が楽しくて仕方ねぇから諦めてやべぇ奴になっちまえ。…まぁ言わなきゃ分かんねぇくらいの微々たるもんだけどなぁ。すんのは慣れてねぇけど、お望みとあらばそりゃもう情熱的な愛を注いでやんよ。ハッ冗談も程々にしとけ。悠チャンのどーこが清楚系だよ。…つーか、昨日までがめちゃくちゃ頑張って自制してたんだっつの。でも流石にこんな愛情示されちゃあ男が廃るだろ？あとはそろそろオニーサン限界なもんで。…ハハ、楽しみにしてるわ。お返したくさんあげようなぁ。(相手の好感触な反応に安心しては柔らかい笑みを浮かべ、ソファーから腰を上げると目の前にしゃがみ込み。シューズボックスから白地にグレーと黒のラインのボディに所々ライトブルーの差し色が入ったダッドスニーカーを取り出すと相手の足に履かせては自分の太腿に載せ紐を結び。もう片足も同様に履かせては立ち上がり、後ろに下がっては満足気に頷き)お、マジ？俺もスニーカー好きなんだよ。今流行りのゴッツイやつ。まぁ揃いっつっても色違いなんだけど……ん、やっぱ悠チャン明るい色似合うわ。サイズ平気そう？違和感ねぇ？

ウケる、ヤベー奴職人じゃないっすか。生憎これ以上ののヤベー嗜好とか思い付かないっすわ。…んー、羨ましい過ぎるスペックっすよね。良いなー、俺も外国の血が欲しかったっすわー。ははっ、情熱的な愛とか言って自分でハードル上げてる。是非ともそうしてくださいよ。…つい先程までは、まあ何時そう言う事になろうが時差の問題と思って余裕で構えてたんすよ。でもラテンの血が混ざってるとなるとパチンコ玉デカそうだからなぁ…怖いなぁ。…幸いにも、今日はお返しを頂き易い服を着て来たんすよ。なんで、楽しみにしておきます。──…うわー、すっげー紳士。この姿を皆に見せて自慢してやりてーくらいなんすけど。（相手の優しい施しに表情を緩めては、見惚れる様に眺めつつ真新しい靴を履かせて貰い。暫し嬉々としてデザインを眺めては、緩慢に立ち上がり履き心地を確認して。ぴったりと足に馴染む感覚に唇を弧にしては、親指を上げて喜んで見せ）ひぇー、カッケー。サイズも履き心地も完璧っす。これ履いて楽しい所に出掛けたいっすね。ありがとうございまっす。大事にしますねん。…じゃあお礼はー…俺ー！（徐に自身のネクタイをシャツの襟元から外し、首へと巻いてリボンの様に蝶結びにしては、指で広げつつ屈託のない笑顔と声色で告げて）