No title（〆）

いーよ、元々今日は悠チャン帰ってくんの待ってるつもりだったし。…ハッ、うるせぇ。寝起きはタレ目度3割増なんだよ、レアだろ？(言葉とは裏腹にくつくつと喉を鳴らして片手で目尻を軽く揉めば、幾分目蓋の重さはマシになり。差し出された手を握りソファーから腰を上げると相手の頬に口付けてから寝室へと足を進め。ふと思い出せばしたり顔でVサインを相手に見せ)よっしゃ、任せろ。浩二クンが甘やかしてやろうなぁ。……あ、そういや金曜有給勝ち取りましたぁ、久々の3連休。羨ましいだろぉ。

待っててくれたんすか、優しいなぁ。…あ、でも浩二さん今朝ベッドに来てませんよね？寝た形跡がなかったんで。…まさか、貫徹で仕事行ったんすか？ははっ、レアかはさて置きなんかゆるキャラっぽいっすね。（手を握られれば緩く指を折り握り返し、相手に続き寝室へと足を向け。相手の所作につられ表情を緩めては、寝具へと腰を下しつつ手を解放し、衣服を着替えるべくジャケットの釦に手を掛け）３連休かー、良かったじゃないっすか。ま、俺からしたら3連休とか短けーなーって感じっすけど。じゃあその日は俺バイトなんすけど、早上がりさせて貰うんで時間あったらどっか行きましょ。

約束したろ？俺有言実行タイプなの。…あー、そうな。まぁでも今日はそんな仕事忙しくなかったし、悠チャンが帰ってくるまで寝てたから元気。ゆるキャラ…？そうかぁ？初めて言われたわ、そんなん。…俺にお着替えさせてくんねぇの？(独断で恋人の部屋着を選ぼうと、服を脱ぎ始める相手に背中を向ければモコモコした素材のものを手に取り相手の隣に置き。ベッド脇に軽く膝を付けば釦にかかる手に自分の手を重ね、柔らかな声色で言いつつもニヤリと口角を歪め)はー…学生クッソ羨ましいわ。つか…マジ？んじゃ折角だし迎えに行くかな、外で待ち合わせしよーぜ。

えへへっ、なら今日はしこたま甘えておくのが礼儀って事か。全く、良い男にも程がありますわ。…えー、すんません、俺がセクシーだったばかりに。じゃあ今日は早めに寝ましょう。浩二さんもう25歳なんで。…おっ、部屋着サンクスです。まあ脱がせても良いっすけど、股間に悪いっすよ。タートルネックの中には浩二さん好みのグロい傷があるんで。（微笑湛えつつウィンク投げ冗談とするも、自身の手を釦から外して。続く言葉には嬉々とした声色をしつつ、諸手を上げ喜んで見せ）やったー！じゃあお出掛けで決定っすね。その日のデートコースは俺に任せて下さいよ。行き先はシークレットで。

口実がある時くらいは存分に甘やかしてやんよ。意外と嫌いじゃねぇしな。…ま、誰かさんのお陰で元気だったけどなぁ、悠チャンも疲れてるっぽいしそうするかねぇ。つーか、ここぞとばかりに年齢弄りすんのヤメナサイ。…ハッ、最近股間に悪い生活続いてんだよなぁ、こんなに使わないの中坊以来だし。その内不能になっかも。(戯けた様な口調でヘラヘラと笑うも、恋人の服の下を想像してしまわぬ様に視線を落としながら釦を外し。嬉しそうな相手の姿に破顔してから些か引っかかる言葉に片眉上げ)ん、楽しみにしてるわ。…シークレットって、なぁに企んでんだよ？

またまた、口実がなくても甘やかしてくれるじゃないっすか。俺可愛いから。ははっ、年齢詐称の1ヶ月の罪はデカいっすよ。俺の気が済むまで弄らせて貰います。…つか、えっ…たかだか1ヶ月の休養で中坊以来とかヤバないっすか？俄然危ねー人に見えて来たぞ。悠くんのお着替えは見せません。（胸元を隠す所作をし戯れては、ルームウェアを持ち早急に立ち上がり寝室の外へと出て隠れる様に着替えを済ませて。部屋へと戻ると脱いだ衣服をハンガーに掛け、ダイブする様に寝具へと横たえて）えへへー、シークレットはシークレットっすわ。…あーでも、雰囲気作りの為にチャラい感じで来て下さい。何なら俺がコーデしますし。

フハ、智チャンみてぇな事言うなよなぁ…けど否定はしねぇわ。悠チャン可愛いからなぁ、ついデレデレしちまう。24も25も大して変わんねぇじゃん。そりゃいつかは言ってやんなきゃなぁとは思ってたけどさぁ。…ハッ残念。まぁFuckboyにそんなん見せたらナニされっか分かったもんじゃねぇもんなぁ。(寝室から出て着替える相手を揶揄しながらベッドに腰掛け見送れば、戻ってきた恋人が自分の選んだ部屋着に身を包んで居るのを確認して満足そうな笑みを浮かべて。横たわる前髪を撫で梳かしてから自分も寝転び、部屋着の手触りの良さを堪能する様に相手の腹部に手を回し)…チャラい感じねぇ。悠チャンにコーデされんのも楽しそうだけど、折角だから自分で選ぶわ、乞うご期待。

正にソレを意識してますわ。嫌だなぁ、俺は可愛いキャラじゃなくて、あくまでもネタキャラっすよ。駄目駄目、だって浩二さんと３つ離れた学年かと思ってたら、4つ違いだったんすもん。この差はデカいっすわ。…うんうん、じゃあクソチャラいコーデ楽しみにしときますよん。因みにロクなとこに行く訳じゃねーんで、期待はしないでおいてくださいね。（髪を梳き撫でる手を享受しては、心地良さそうに目を細めて。暫し布地の感触を楽しむ手を受け入れるも、突如としてその手を捕らえると自身の首裏へと敷き悪戯に唇に弧を描いて。次いで疲れを癒す様に自ら身を寄せ相手の胸元に入っては、背に腕を回しつつ体温を堪能する様に瞼を伏せ）んー、落ち着きますなぁ。じゃあ、ちゅーして貰ったら寝ます。

俺にとっちゃ1番可愛い恋人なもんで。つーか、あんだけ可愛い可愛い言ってんのにまーだ受け入れてくんねぇの？…もしかしてオッサンだってディスられてます？はー、浩二クンかなしー。…まぁ悠チャンと行くんならどこでも楽しいからなぁ。しかもデートコース考えてくれるっつーオプション付き、どうしたって期待しちまうわ。(不意に掴まれるも抵抗する事なく相手に腕枕をすれば、悪い笑みを浮かべる相手の顔に頬を緩めては空いた手をそのまま下へ滑らせ腰元にずらし。擦り寄る身体に応える様に回す手を込めるも次ぐ言葉に薄く笑みを浮かべつつ相手の顔を見据えながら唇を重ね柔く啄み)ハハ、可愛いオネダリ。……ん、そんじゃあいい子で寝ろよなぁ。おやすみ、悠チャン。大好きだよ。

ははっ、そんなん言ってくれんのは浩二さんと親くらいっすわ。受け入れるも何も、俺っち男っすからね。可愛いって言われても満更じゃねぇっすけど、イケメンだの男前だのヨイショされた方がニヤニヤしますわ。…いやいや、寧ろ逆っすよ。うわ俺マジでガキじゃん的なショックっすわ。…おうおう、ハードル上がってるなぁ。こりゃ参ったぜ。（抱き締め返されれば嬉しげに薄く目を開き、暫し視線を絡めた後に再度瞼を閉じて口付けを享受し直ぐに自らも角度を変え啄んで。その儘眠りに就くべくベストポジションを探し身動いでは、愛の言葉を紡いだ後に微睡みの中へと）んー、浩二さん今日もありがとうございました。蹴って寝ちゃってくださいね。大好きですよん。…おやすみなさいですー。

（夜風は想像以上に冷たく、ポケットへと手を突っ込み身を縮ませつつ街頭煌めく頭上を仰ぎ見れば頭が急速に冷静になるのを感じて。スマホを取り出し『さっきはすんません。正味寂しくて嫉妬しました、情けなーい。浩二さんが美味い酒飲めたなら何より。俺が頭冷やす必要があるんで、今日は自分の家に帰りますわ。おやすみなさい。』と手早く入力すると、体温を上昇させるべく小走りで自宅へと帰宅を果たし）

…禁酒、ねぇ。ハッ………無理だよなぁ。(社内の喫煙所で同寮から施されたアドバイスを反芻し零れた自嘲は冷えた空気に消えて。朝方の静まり返った自宅を思い返せば薄まる帰宅の意思を愛猫の姿を思い浮かべる事で繋ぎ止め、スマホを取り出し恋人へ返信していなかったメッセージ欄を開いて。『たまには羽伸ばしておいで。他人中心の生活は息が詰まるだろ。』──些か素っ気なかっただろうかと既に送信された文面を見つめ『俺はココとイチャイチャしまーす。』と追記しては猫のスタンプを添え、自宅へと足を進め)

…これは…そっとしておけって事かしら？（猫の世話と家事を終え一息吐く最中、恋人からの連絡を確認すれば難しい顔で解釈に頭を捻らせ。最終的に『了解です。浩二さんもお出掛けとか自由にしてくださいね。おやすみなさい。』と簡素にメッセージを残すと、眠る猫を名残惜しげに一撫でしてから部屋を出て自宅への帰路へと着き）

……来てたんならそう言えって。(喫煙所で連絡を確認して安堵していたのも束の間、帰宅すればキッチンや脱衣室の違和感に顔を曇らせて呟き。追い返す様な形になった事を詫びようとスマホを取り出し液晶を見つめるも、言葉が浮かばず今日ばかりは筆不精の自分を呪いながら『悪い、昨日の今日だったから来てると思わなかったわ。家事もありがと、ゆっくり寝てくれな。おやすみ』と最低限の言葉だけ送り、起きてこちらを見つめる愛猫と目が合えば大きく嘆息してから抱き上げ頬擦りをし)ココー、今日は一緒に寝るかぁ。…流石に2日連続で一人寝は寝れる気がしねぇ。

…お、浩二さん帰ったんか。（寝支度を済ませ寝具へと入りスマホゲームを弄っていると、恋人からの連絡が。内容を確認し目を細め独りごちては、然程自身が気にしていない事を示すべく、横たえた姿勢のまま指でハートを作り微笑を浮かべ写真を撮り送信して。『とんでもないですよん。今日も一日お疲れ様でした。』と絵文字を加えて送信しては、再度ゲームで遊び始め）

…ん。ココ、ほら…悠チャンだぞー。(シャワーを浴びて着替えてから愛猫と共にベッドへ入るも、一向に眠気に襲われず。クラブで遊ぶ友人らと連絡を取っていれば新しい通知に表情を緩ませてから腕の中で丸くなる愛猫に見せ、甘い声で繰り出される返事にその頭を撫でながら腕の中の愛猫だけを写真に収めて。『悠チャンもお疲れさん。明日は早く帰れるはず。今日の添い寝はミニサイズ。』戯けの混じった文面を添えて送信し)

…ココちゃん可愛いなぁ。（メッセージ受信の通知が表示されれば直ぐに確認し、猫の画像を見るなり表情を緩めつつ独りごちて。次いで文章に目を滑らせては残念そうに眉を落とし、『すんません、店でインフルの奴が出たらしくて明日急遽出勤になったんすよ。なんで俺は若干遅めっす。ミニサイズ可愛いっすねー。あれ、飼い主は？』と送信し）

ココちゃんただいまー。会いたかったにゃーん。（アルバイトを終え恋人の自宅へと向かうと、真っ先に猫を抱え上げ愛でて。一頻り戯れたところでベランダへと出ると、ジャケットのポケットから煙草を取り出し柵に凭れ掛かりつつ煙草を蒸し、虚な目で漫然と夜景を眺めて）

ココー、ただいまぁ…っと。…遅いんじゃなかったのかよ。(店舗回りの後、昨夜の恋人からのメッセージを思い返してはまだ時間に余裕があるだろうと判断し会社に一度立ち寄ってから帰宅して。愛猫に向けて帰宅を知らせ抱き上げようと手を伸ばすもベランダに見えた人影に片眉を上げて窓に手を掛け確認すると、後ろから声を掛けて)悪ぃ、待ってるつもりだったんだけど…。ただいま、悠チャン。バイトお疲れさん。

（冷気と共に煙草の煙を肺に流し込めば、疲弊感が僅か緩和らされる心地で。薄暗い街路に恋人の姿を認めては静かに笑み、彼が帰宅を果たすまでの時間を想定しつつ煙草を吸い進め、背後から声が掛かると同時に灰皿へと殻を捨て。次いでゆっくりと振り返ると手招きする様に指をひらつかせ、薄く笑んで見せ）おかえりなさい。あれ、もしかしてバイト先あたりで待っててくれました…？ちょい、折角なんで会話でもしません？