No title（〆）

センスはあんだろ、今年のリムジンデートも旅館もめちゃくちゃ楽しかったし。つっても別に、欲しいモンなんか勝手に貰うし雄太が隣でニコニコしててくれりゃあもう最高の誕生日の条件満たしてんだよな。…本当はピアスみてぇに仕事中だけ外して、プライベートではいつも着けてやろうかなって一瞬思ったんだけど。…多分、つかぜってぇ失くすからなぁ。──ふ、ヤリ目上等だけど。寧ろそっちのが俺としちゃあ本領発揮出来るし…つっても雄太の気持ちなんか痛い程伝わってるから別になぁんとも思わねぇわ。…正直、幾つか目星はあるよ、雄太が嫌がりそうだけど俺は楽しそうな事。──ハハ、んじゃ匂わせ感強めで切り取って。インスタのアイコン夏っぽくするからさぁ。(馴染みのない魚達の姿に水槽横に設置された解説パネルを拾い読みしていれば愉快気な恋人の声につられて水槽を見遣り、破顔すると視線を交わす様に蹲み込み巫山戯て話しかけるも居心地の悪そうに移動していく蟹の姿にニヤニヤと口角を歪め)──お。高足蟹じゃん、マジで普通に美味いから好き。今日の晩飯にウチ来るかぁ？




ハハ…天邪鬼だからさぁ、蹴ってって言われるとやっぱ反応しちまう訳よ。悪ぃな。色々気遣ってくれてあんがとな、無理はしねぇから安心して。その前に悠チャンにベッタベタに甘やかして貰うし。んで、今日は大人しく寝るけど悠チャン枯渇しかけてっから、追々チャージさせてくれると助かるわ。おやすみ、悠チャン。愛してる。

それがいかんせん俺の欲しい物がいつまで経ってもゲームとかガキみたいなもんなんで、あんまり洒落たものを選んだり出来ないんすよ。でもスマイルなら確実にプレゼントできるんで、一先ずは安心だ。…あ、じゃあ次回からデートの時だけ指輪着けて貰う様にします。それくらいなら、なかなかなくさないでしょうし。──本領発揮ねー…今で手加減してくれてるって事ですか？俺が嫌がりそうな事って何だろ…マジで検討もつかないっすわ。ヒントはあります？（恋人が子供の様に水槽の前へ屈むと、微笑ましげに目を細め髪を梳き撫でた後に便乗し肩をひっつける様にして隣に屈み。楽しげに蟹を眺めては、徐に相手の肩口に頭を預け）やば、蟹が怯えて逃げちゃいましたね。つかこの蟹食えるんすね。腹いっぱいになりそう…俺も食いたい。

ハハ、んじゃ次のプレゼントはホラゲかなぁ。雄太が騒ぎながらやってんの見てぇ。んで、俺の場合は多分物欲あんまねぇから思い出が残る方が良い。…あー、付ける時も外す時も雄太の目があるから多分置きっぱにしたりしないと思うし、確かに無くさないかも。んじゃ、次ん時からはそうするわ。──ストレス発散でするのお前とするのはまた系統違うから手加減って言うと違うけど…まぁ、ラウンド制取らない様にはしてるかなぁ。…堪え性のないお前はキッツイだろーなって事。(凭れ掛かる頭に蟹への興味は逸れ、柔な微笑みを浮かべながら軽く撫でては恋人との穏やかな時間を周囲の暗さと静けさに助長され、生理的に欠伸を溢し。暫し癒される感覚を楽しんでからゆっくりと立ち上がり)確かに食い出めっちゃある。今度食お、蟹しゃぶとか良くね？──…ここ眠くなんなぁ、次行こ。

俺がビビりながらゲームしてる後ろで、コウくんがニヤニヤしてる姿が目に浮かびますわ。買うなら協力プレイのものにしてくださいね。1人だと夜寝れなくなりそうなんで。…あは、じゃあリムジンと温泉は正解だった訳っすね。やった、じゃあ来年もそのパターンでいきますわ。──何ラウンドもやるって事っすか？お友達とは沢山遊んでたなら嫉妬しますわ。拗ねてやる。…あ、我慢プレイは嫌っすわ。そう言えばそうでした。じゃあそれ以外の嫌がりそうな事でお願いしやす。多分ないんで。──蟹しゃぶ良いっすねー。すげーご馳走だ。あと蟹の天ぷらも食いたいです。お金貯めて行きましょ。…と、もう終わりみたいっすね。（眠たそうにする恋人の仕草を認めては誘いに素直に頷き、緩慢に立ち上がると手を繋ぎ出口へと進み。エントランスへと出ると眩しそうに双眸を細め、人影のない空間へと恋人の手を引くと首裏へと腕を回し身を寄せ耳元で囁く様に）おめでとうございます、お見事ご褒美獲得っすわ。プレゼントは後日通販で買っておくんで…取り急ぎ別のご褒美いります？

別に協力プレイしても良いけど俺マジでそーゆーの怖くねぇからゲラゲラ笑いながらドンドン進むよ？まぁ一緒に寝るんだし夜は平気だろ。──だって相手の体力とか気にする必要ねぇし、俺が発散出来りゃあそれで良かったし。雄太はその分ちゃあんと時間掛けて美味しく料理してんの。物足りないってんならもっとしてやるけど。…ハハ、お仕置きに拒否権あるなんて思ってる？俺に玩具にされんだからある訳ねぇんだよなぁ。ま、撮られんのとどっちが良いか位は選ばせてやるわ。──うーわ、蟹の天ぷらも良いな。一緒に食いたいもん増えてくわ。(薄暗さに慣れた瞳を細め眉間に皺を寄せながら外の空気を吸い込めば、恋人が引く手に抵抗は示さずに成されるが儘に。誘う様な句を聞き口角を吊り上げながら抱き寄せる様に腰へと両腕を回し軽く頬擦りして)お、やった。…別のご褒美っつってイチャつき足りねぇだけじゃねぇの？貰えるモンはぜぇんぶ貰いますけどぉ。

マジっすか。ゲームどんどん進めて貰えるならそっちの方が助かるんでお願いしますよ。俺心臓ちっちゃいんで脅かされる系は弱いんすわ。──そっか、どうやらコウくんとは逆の趣味みたいっすわ。俺は好きな奴と居ると盛るんで暇さえありゃ致すお猿さんなんすけど、お友達なら多分1回で賢者タイム入りっすわ。ま、後者は経験がないんで何とも言えないんですけど。…げ、撮られんのもキチーっすわ。コウくんがスマホなくしたら俺の人生終了っすもん。──そ。イチャ付き足りなかったんで休憩行きましょ。…って誘おうと思ったんですけど、嫉妬したんでやっぱりお預け。帰りましょ、悠くん歩きたくないんでリッチにタクシーで。（柔な感触の頬擦りに小さく鼻孔から笑いを溢しては、至極甘ったるい口調で言葉を紡いだ後に身体を離し拗ねた様に口唇を立てて見せ。次いで相手の手を再び握ると出入り口へと緩慢に進み）

…それお前プレイすんの放棄しねぇ？やっぱ協力プレイは却下、どーしても無理って所だけ交代してやんよ。──ヤるだけが愛情表現じゃねぇからなぁ。ねちっこくしちまうしネコのが体力使うじゃん、だからしんどいだろーなって思ってたけど…もっとして良いなら勿論喜んで。休みの日にずーっとベッドから出さないのとか楽しそうだし。…ふ、流石にロック掛けてるし平気。あとはもう一個だけ嫌がる事心当たりはあるけど…俺も嫌だから除外。──…ちぇ、折角俺慣れねぇ事して頑張ったのになぁ。…まぁいーや。かわい子チャンが拗ねてんならご機嫌取りが優先だわ。(相手の口調から戯れに拗ねているに過ぎない事を察しては態とらしく眉を下げながらも小さく肩を揺らし。それでも尚機嫌を取るポーズで手を何度か握り返しつつ建物から出て大通りに進むと走行するタクシーを停めて振り返り、車内へと誘導する様に手を動かし)

寧ろ1人でやってる時の方が放棄しますわ。コウくんが一緒にやってくれたら、ゲームから逃げたい気持ちよりもお兄さんと居たい気持ちのが勝るんで我慢できるんですけど。──俺としては寧ろ腰振る方が疲れますわ。休みの日に一日中ベッドってのは賛成。けど一緒に寝てるだけで十分幸せ。…やば、眠い。（恋人に引かれる儘タクシーへと乗り込むと、己の機嫌をとろうとする所作に敵わず小さく吹き出し。暫しするとうつらうつらとし始め、最終的には相手の肩にもたれて眠りに就き）


今日も遅くまで、でもってデートありがとうございます。眠気がやばいんでこの辺で。お願いですから蹴ってくださいね。おやすみなさい、愛してますよ。

そうやって可愛い事言うのズルいよなぁ。…最終的にゲームクリアする前に雄太に絆されるんじゃねぇかな、コレ。──そうかぁ？人に与えられる快感ってコントロール出来なくて困るし、耐えようとして疲れるから腰振ってる方が向いてるわ。(タクシーに乗り込み自宅の場所を運転手へと告げ、暫くして隣から寝息が聞こえてくれば緩く頭を撫でながらつられて瞼を伏せ。自宅へと着くと恋人を寝室へと運び簡単に着替えをさせてから寝具へと横たえ、自身も下着姿になってから眠る相手を胸元へと抱き寄せて微睡み)…おやすみ、雄太。愛してるよ。



お約束だし反応しまぁす。今日も遅くまであんがと。でもマジで眠気限界になるまで起きてなくていいから、ちゃんと寝てくれな…つって、俺が付き合わせちまってるから悪いんだけど。んで、デートも楽しかったよ。随分とダラダラさせちまってごめんなぁ。

(鬱陶しさを払拭する様にスーツの首元を緩め大股で往来を歩き、自宅へと辿り着けば手洗いうがいを済ませてからリビングへ進み。癒しを求めてキャットタワーの上で寛ぐ愛猫を抱き上げては柔らかい毛並みに顔を埋めながらソファーへと寝転び)ただいま、ココ。今日も別嬪だなぁ。

（アルバイトを終え帰宅を果たすと、手洗いうがいを済ませた後に炎天下で滲んだ汗を気にしてスヌーピー柄の部屋着へと着替えてからリビングへと。恋人の姿を見つけるなり歩み寄れば、背後から肩に腕を回しだらりと凭れ）ただいまーっす。今日死ぬ程暑かったっすねー…雨も嫌だけど晴れもダリィ。コウくん慰めてください、俺地球で過ごせないっす。

(玄関扉が開く音が微かに耳に届き、腕の中に閉じ込めた猫と視線を交わらせつつ小さく肩を揺らし。程なくして肩へと触れられる感触に漸く頭を上げた拍子に痺れを切らした様に離れていく愛猫へと物言いた気な視線を投げるも束の間、軽く上体を起こしては緩く笑みを浮かべながら恋人の頭を撫でて)おかえり、お疲れさん。…あー、日中は真夏日だったみてぇだもんなぁ。でもそう言いながら俺に引っ付いてくる辺り雄太らしいわ。…クーラーもうちょい下げよっか。

いよいよ夏って感じでしたわ。コウくんから貰った日焼け止めが活躍しそうっす。──…えへ、コウくんは癒しなんで幾ら暑くても体温を頂きます。でももっと熱く絡みたいんで、じゃあエアコン下げますね。（恋人の腕を抜け歩き去る猫の背中を撫で愛でるも、直ぐに恋人の方へと視線を戻すと穏やかに双眸を細めつつ撫で受けて、頬へと口付けを贈り。徐に相手から離れるとエアコンのリモコンを手に取り設定温度を下げた後に、ソファーへと腰を下ろし抱擁を求めるべく両腕を広げ）そう言や雄太って呼び方慣れちゃいました？嬉しいなぁ。

早ぇなぁ…ついこの間まで冬だった気ぃするのに。雄太と話してると余計に冬の感覚なんだよな、出会った時に引き摺られてんのかしら。──サンキュ。お前体温高いからあっついし、クーラーガンガンにしねぇと碌にイチャ付けねぇわ。(頬への口付けを享受してから体温が離れればジャケットを脱ぎワイシャツの袖を捲って、エアコンから一層冷たい空気が送られると蒸すような暑さも幾分弱まり、隣へと腰を下ろした恋人を腕の中に招き入れ。収まりの良い箇所を探す様に身動ぎしてから肩へと顎を乗せつつ問い掛けに思案し瞼を伏せ)あー…正直まだ慣れねぇけど。…あんな風に強請ってくんならこっちのが良いのかなって。

ね。俺らの春は自粛で終わったのもあって、冬から一気に夏に飛んだ心地っすわ。まあそうこう言ってる間に秋になっちゃうんで、参りますわな。──暑いなら脱ぐってのも１つの手ですよ、なーんて。（恋人の胸元へと凭れると、くすくすと笑いつつシャツのボタンを次々と外し悪戯をし。肩に顎を預けられれば慰る様に背中をゆったりとしたテンポで撫で、その場に流れる緩やかな雰囲気に心を落ち着かせ深く息を吐き）今俺を雄太って呼ぶのはコウくんだけなんで、特別な感じがしますわ。まあ悠チャンって言うのもコウくんだけだったし、それは一緒か。まあ沢山呼んで可愛がってくれるならオイでもお前でも、何でも良いんですけどね。

春らしい雰囲気とか今年はマジで無かったもんな。唯一花見行ったくらいで、自粛空けてからはもう完璧仕事漬けだし。まぁ、秋になってまた冬になりゃもう少しゆっくり出来んのかなぁ。──ハッ冗談風に言っておきながらちゃっかり脱がせんだもんなぁ、やらしー。どーせ後で脱ぐから良いですけどぉ。(次々外されていくボタンを眺め片眉を上げつつ揶揄した笑みを溢しては楽しげな恋人を見据え。背中を摩る優しい手付きに1週間蓄積された緊張が解れるも、愚図る子供の様に肩口へと額を擦り付けながら相手を囲うべく腰の後ろに回した自分の手を組み合わせ)…まぁ、お前ってのはつい言っちまうけど、雄太の事オイとかって呼んだりしねぇよ。そんな雑な扱いするつもりねぇもん。

季節感はゼロでしたけど、起きたらコウくんがいる最高の時期でしたわ。現実に戻ったらもうコウくん不足です。贅沢を知ったから、もう元には戻れないんすわ。…冬になったらまたコウくんとダラダライチャイチャ過ごせますかね…。なら今すぐ年末年始に時間を飛ばして欲しいっす。──なんかボタン外すの好きなんすよ。俺の至福の時。（恋人の子供の様な仕草に愛しさが湧き上がり表情を緩めては甘やかすべく背を撫でていた手を後頭部へと移し、空の手で抱き締めつつ丁寧な手付きで撫でて。突如穏やか空気を遮る様に上体を正すと、額を重ね甘ったるい声遣いで）例えですよ。コウくんになら呼ばれるだけで嬉しいんです。…ねえねえ、最近キスが足りないです。干からびて死にそうだー。

…クッソ寝落ちてたな。(鈍い頭をなんとか回転させながら起床し、隣で眠る恋人の頭を軽く撫でてからシャワーを浴び身支度を整え寝室へと戻り着替える最中、朧げな記憶の中での会話を思い出しては戯れの様な口付けをしてしてから自宅を出て。曇天の中『おはよ。今日は隠し子のお守りしてくるわ。』『気にせず出掛けておいでな、迎えに行くし。愛してるよ。』と送信して)

…んー、久々に爆睡した…幸せやー。（薄暗い室内の中で目を覚ますと、寝惚け眼でスマホを手に取り恋人からのメッセージを確認し緩やかに口角を上げ。『昨日ちゅーしてくれなかった…ぴえん。』と泣く絵文字を付け送信し、追加で『姪っ子ちゃんと楽しんで来てくださいね。帰ったら俺の子守も宜しくっす。』と送り、家事をすべく寝具を抜け出し）

(ボトムの膝辺りに滲んだ涙の跡を見つめながら歩けば姪の可愛さを思い出してはくつくつと喉を鳴らし、スマホを取り出し恋人からのメッセージを確認すると、その内容に思わず頬を綻ばせながら『今から帰るよ。21歳児の子守務まるかしら。』と送信してから軽い足取りで帰路を進み)