とくめい 2020-01-02 21:21:39 |
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え、なんで一緒に行かないといけないんですか…。場所は…分からないですけど勘でなんとかなりますから。(突然背後から親しげに声をかけてきた主の方に目を向けると、あからさまに嫌な顔をしながらこれ以上関わるなと言わんばかりにスタスタと家庭科室とは違う方向へと向かっていき)
ちょいちょいちょい!ちょっと待った、早速その勘思いっきり外してるって。家庭科室は向こう側だぜ?
(自分の顔を見るなりあからさまに迷惑そうな表情と態度を隠すことなく素っ気ない態度をとり、目的地と正反対の方向へと歩き出した彼女の進行方向を塞ぐように慌てて回り込んで後ろ側を指差して。しっかりしているように見えたが意外に抜けているところもありそうだとそんなことを考えると、本当に一人で大丈夫かと言いたげな目を向けて)
…たまには勘は外れることもあるんです…!ご親切にどうも。(今回は自分の勘が当たらず違うと指摘されてしまえば、恥ずかしさからか顔を真っ赤に染めて少しムキになればクルッと向きを変えながらぺこっと頭を下げ、家庭科室を目指して歩みを進めて)
そんな怒ることないじゃん、まあ、どうせ同じ方向なんだから一緒に行こうぜ?佳織ちゃんの勘を信じない訳じゃないけどさ、ここは大人しく案内されといた方が余計なこと考えなくてよくて効率的だろ?
(間違いを指摘されて照れ臭いのか顔を真っ赤にする彼女を見て素直に可愛いなと思い、頬が緩んで。こんな状況でもなんだかんだ言いながらお礼を忘れない律儀な面を好意的に受け止めれば歩きだした彼女の横に並んで軽いノリでウインクをすれば家庭科室までの道のりを先導するように歩みを進めていき)
…どうしてそこまで私に構うんですか?和馬さんが私に近寄ってくると周りの視線が痛いんですけど。(どれだけ冷たく接しても屈することなく付きまとってくる相手の精神の強さに感心しながらも、すれ違う女子たちの冷たく突き刺さるような視線を感じつつ横目でじとりと見つめ)
どうしてって、そりゃ仲良くなりたいからに決まってるだろ?それに、佳織ちゃんがこのクラスに来た経緯って結構特殊だし、中々クラスに馴染めないんじゃないかと思ってさ、だから俺みたいに気兼ねなく話せる奴が一人でもいた方が何かと都合いいじゃん?…別にそこからあわよくば頼れる先輩として慕われたりプライベートでも仲良くなれたらとか、そういうんじゃないからな、うん
(何故そんな質問をされるのかが逆にわからないとでも言いたげな様子で、当然のようにそう答えて。実際に飛び級で先輩たちのクラスに編入という特殊な立場にある彼女のことを心配して言っていることに嘘はないのだが、その裏側にあるちょっとした下心も無意識についつい口を突いて出てしまっていて)
──下心丸出しなのバレバレなんですけど。それに、別にクラスに馴染めなくても平気なので。私は1人でも寂しいとか思わないし…だから放っておいてください。(最後の方の言葉を聞き流そうとしたものの、じどーっと冷たい視線を向けながらため息混じりに話せば、こちらの事を思っての優しい言葉に心が動かされそうになるのを堪えつつ、敢えて冷静に且つツンとした口調で言ってのけ)
うっ…わかった、ここは俺の負けだよ、降参だ。じゃあ、こうしよう、俺はただのいちクラスメイト、教室で見覚えのある顔を見つけて後をついて行ったら案の定家庭科室にたどり着けた…それでいいよな?
(流石に自分でも今の発言はあからさまで明らかに失態を晒したという自覚があるようで、これ以上の干渉をこの場は一旦諦めることにして投げやりにそう言い放って肩を竦め。直接的な関わりは持たないままそれでも彼女が無事に家庭科室へと迷わずたどり着けるような形の提案をすれば彼女から距離をとって無関係を装ってどんどん前を歩いていき)
──はい、そういうことならそれで良いです。……変な人。(想像もしていなかったまさかの展開に反応を鈍らせながらも、こくっと頷くと先を歩く後ろ姿に小声でぼそっと呟き。その後後を追うようにして無事に家庭科室へと入っていき)
…やあ
(途中の廊下での軽い言い合いなどをしていたせいで家庭科室に着いたのはクラスメイトの中で自分たちが一番最後で、この家庭科の授業というのは特に決まった席順があるわけではなく、空いている席に好きなように座ってもいいようになっているのだが、空いているのは後ろの方の横並びの2席のみで、さっきは干渉を一旦は控えると約束した手前早速隣の席になってしまったことは流石に少し気まずさを感じて、苦笑しながら片手を挙げて短くそう口にして)
どうも…。(既に埋まっている席を見て小さくため息をつきながらも何処が空いているのかと見回していれば、こちらに苦笑いを浮かべ片手をあげている相手の姿が目に入り“ ここでも隣か…”と心の中で思いながらも気まずそうに返事をしつつ隣に座り授業が始まるのを静かに待っていて)
いやー、なんかビックリだよな。ここまで来るとなんていうか運命的なものを感じちゃったりしない?
(最初こそ気まずそうにしていたが、彼女が隣に座って腰を落ち着けた頃には既にそんな殊勝な雰囲気は鳴りを潜め、授業開始までの少しの時間、最初に出会って教室で会話した時のような明るく軽薄なノリで声をかけ、そんな調子の良いことを口走っていて)
私にとっては悪い意味で運命的なものを感じてますけど…。(どこまでも楽観的な捉え方をしている相手の発言に呆れたように言葉を紡ぎ。しばらくして教師が入ってくれば授業が始まり集中しようとしっかりと前を向き)
だー!くそっ、またこんがらがった…佳織ちゃん、悪い、ここ見てくれ
(今日の授業はミシンを使っての実習で、始まって早々既に何回めかのトラブルに見舞われていて、その度に自分でどうにか解決をしていたが再度糸が引っかかったところでイライラして頭を掻きむしり、お手上げだと言いたげに相手の方を見やりヘルプを求めて)
さっきから何を──って…ふふ、何をどうしたらそんなことになるんですか…っ。(ミシンの使い方は慣れておりトラブルが起きることなく実習は既に終わって教師のチェックも済んでいて。先程から苦戦している様子の相手を横目に見ながら何をやってるんだろうと疑問に思っていれば、ヘルプがかかり仕方ないとでも言うように相手のミシンに目をやり思わずくすくすと笑い)
うーん…わからん。俺のミシンだけなんか反抗期みたいでさー…
(最初は声をかけられて明らかに面倒そうにしているのが声の調子から伝わってきたが、それからすぐに年相応の女の子らしい可愛らしい彼女の笑い声が耳を擽り、見れば初めて見たような愛らしい笑顔を浮かべていて、そんな表情も出来るんだなと思わず見惚れてしまい、ミシンを直してくれている彼女の真剣な横顔を見つめていて)
ミシンが反抗期って──はい、これで多分大丈夫だと思います。和馬さんが終わらないと私まで帰るの遅くなるんですからね。(また訳の分からないことを言っている、と横目で見つめながらも慣れた手つきでミシンを直せばこの課題がある意味チーム戦という事なのを彼は知っているのだろうかとプレッシャーをかけつつ、彼が自力で課題が終わるのをじーっと見つめて)
おおっ、すげー!佳織ちゃんって器用なんだな!…まあ、俺としても早く終わらせたいなとは思っちゃいるんだけどな?ご褒美があった方がもっと頑張れそうなんだよなー
(自分が不器用過ぎることは棚に上げて彼女の手捌きに感心したようにそう口にして、再び作業を始めると手を動かしながら彼女の方をチラリと一瞥してから何やら期待しているような眼差しを向けて悪戯っぽく笑い)
ご褒美って…子供じゃないんですから。期待されても困ります──でも早く終わってほしいし…因みにご褒美は何がいいんですか?(全く…と言った様子でため息をつき。1度は断ろうとしたものの期待の眼差しを向けられてしまえば折れることにし聞くだけ聞いてみようと問いかけ)
えっ、マジでご褒美くれるのか!?いやー、言ってみるもんだな…それじゃあ俺は佳織ちゃんの手作りのお弁当が食べたいな!だから今度作ってきてくれるんならそれをモチベーションにして今頑張れる!
(冗談半分本気といったぐらいのノリだったのだが、まさか本当にオッケーしてくれるとは思わず目を丸くして。それでも、そういうことならとノリノリでこちらの要求を伝えるが中身はいかがわしさや無茶苦茶な要求などではなく意外に普通な内容で)
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