S(*W∀・´)SORA=雀 2019-12-26 11:47:20 ID:f8e3a5b97 |
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【永禄の宮】
「あぁぁぁぁぁぁぁぁ伝説の忍ィィイイ!!!!」
永禄の宮により耳を貫く様な声......
──誰かが来るッ!?邪悪な空気が肌に触れて気持ちが悪い....、肌に張り付く様な気持ち悪さが一辺に広がり、辺りの状況が一変した。
その邪悪な空気、闇の間を切り抜け空中から突然姿を現わした。
『伝説の忍だ──』
その忍の正体は「左近」──
一体何故その忍に狙われたのか.....それも運の悪さだろう──
「ダメだったな──あんた.....俺に狙われたんじゃツイてないよな....へへっ」
妖笑する左近、空中で分身を発動すると武器に桜を放ち、「乱れ桜」(桜を放った武器で斬り上げる)を発動した。
兵士は次々と倒れ、左近は空中から降り周りを見回し安全を確認すると、そのまま永禄の宮から去っていった。
だがその左近の姿を天井からこっそり見ていた忍(猿飛佐助)が残っていた。
佐助は左近の後を追い、気付かれない所に隠れ、ひっそりと顔を出す──
(やっぱ凄ぇ忍さんを俺は見ちまった──って言う訳か.....)
佐助には左近に興味が有った。
雑魚を瞬間的に刹那する技術にかなり惚れで居るので有った──
佐助と左近、特に大きな関係は無いが知り合いだと言う事はまず間違い無い。佐助は過去の記憶を蘇らせる──
──左近が幸村のネックレスを奪った事は何故かはっきり覚えて居る.....
左近はギャンブル中毒者で有り、黄金色で.....眩い程の光を反射させる物が好きだった──何と言うか、鷹の様な眼をしていた。
左近が永禄の宮を抜けると佐助はその背をずっと見詰めていた。
(俺も忍なんだしさ、そろそろしっかりしねぇと......)
佐助は肩を解すと真田隊の修行の為、天井から降り地面の下に連れて行かれる様にして帰っていった。
そして──修行の時間が来る
幸村の親方、武田信玄は何時もの様に厳しく指導した。
佐助は高所からその幸村の修行を見詰めていた。すると佐助は高所から飛び降り信玄にこう願う。
「あの~親方様....ちょっと俺も入って良いですかね......」
汗を少し垂らしながらも願う佐助。少し緊張感が有った。だが信玄は佐助の能力に問題は無いと言われ、幸村の修行を拝見すると断られる。
佐助は永禄の宮で凄い能力を持った忍が居た事を話すと信玄は頷いた。
「佐助....その者の力を遙かに超える忍に成れ....」
信玄は佐助の修行をせざるを許可した。
【草原/又兵衛/左近】
草原でお尋ね者を探す又兵衛。
美云伍帳を持ちながら背を低くして歩いていると草が不自然に動く所が眼に入った。
「あ~.....み~つけたぁ!!!!」
一瞬にして飛びかかりお尋ね者を見つけ出した又兵衛は満開の笑みを浮かべる。
「ゆッ.....許して下さい又兵衛様!!!!!」
お尋ね者は離せと言うと、又兵衛は美云伍帳を出し、印を貰う。
美云伍帳はあと一つでコンプリートする所だ。
又兵衛はコンプリートした瞬間を想像する事で胸が踊った。そして再び草原を歩き始めた──
背を低くしながら歩く又兵衛の姿を遠くから見ていた左近。又兵衛の姿に少し妖笑する。
獣の様な姿に──動物は首を爽快に斬りそしてその頭が無い動物は肉を切り出し残った皮等は地獄に捨てる......とても可笑しい......左近の笑いは徐々に大きくなる。
しかしその声に又兵衛は反応し、左近の方を視線だけ見た。
左近は一瞬にして笑いが止まった。
「俺様が阿呆?ねぇさっき俺様見て笑ったよねぇ?ねぇ?ねぇ?」
又兵衛は左近に近づきながら何度も問い掛ける。
左近は少し怖くなり又兵衛から離れようとするが又兵衛が自分に飛びかかったら逃げようも無いと考えるととうとう堪えられなくなった。
すると左近は禍々しく光る死香ノ刹奇を眼の前に取り出し又兵衛を脅そうとした。
「なんですかぁ俺様が怖くてたまんねぇんですかぁ??阿呆だねぇさっき笑ってたくせに....」
又兵衛はそう言いながら顔を近付ける。
左近は自分を馬鹿扱いされてる所に腹が立ち、又兵衛の顔を狙い武器を下から振り上げた。
「おっと~危ねぇなおい......なんですかぁこの又兵衛様を殺すとでも思ってんですか~?」
左近の攻撃をかわした又兵衛も武器を取り出し左近に突撃した。
そして執行刃を振るい上げ、左近の顔面を思いっ切り蹴った。左近は武器を落とし、顔を手で抑える。
「この武器は貰ったよぉ~」
又兵衛は左近の武器を手にすると、その武器を持っていた手の力が無くなった。
「何...........だとぉ..........?」
又兵衛は腹が立った。
直ぐに死香ノ刹奇(左近の武器)から離れ、執行刃を取り出した。
左近は顔を抑えるのを止め、武器を拾い出す。
そして再び突撃し、鍔迫り合ったその時だった。
「うおッ!?良い喧嘩だねぇ!!!」
又兵衛と左近の鍔迫り合いを見ていたのは恋と喧嘩に好む慶次だった。
【草原/又兵衛/左近/慶次】
鍔迫り合っている二人は鍔迫り合いに集中しており慶次の方を振り向く暇は無かった。
「おッ......?俺の方を見ないとは.....かなり良い喧嘩じゃないの!!」
慶次は二人を呷りながら近付いていった。
又兵衛と左近は少し腹が立った。
「ジャマだっつの!!!今はそっちに気を配るトコじゃねぇっつの!!!!!!!」
「邪魔なんですよぉ阿呆~俺様を呷るとどうなっても知りませんよぉ~?」
又兵衛は慶次の方を振り向き呷るなと言う。左近はその隙を見て武器で思いっ切り又兵衛を押した。
又兵衛は崩れ左近を睨んだ。
「いいですねぇ俺様の隙をみつけれるなんて~だけど俺様はこれからこの阿呆(左近)をぐちゃぐちゃにしますよぉ?」
又兵衛は起き上がると獣の様な声を上げ、執行刃を投げた。
慶次はあまりの見幕に驚き少しずつ後ろに下がっていった。左近は気を引き締め、武器を構える──どんな事が起きるか解らない状況だった。
又兵衛は左近に飛びかかると執行刃を手にし、左近を叩き付けた。
叩かれた所は首と頭辺りで左近はよろけながら起き上がった。
「俺は.....三成様の......三成様の為に生きてきたんだ.....!!!あんたに負ける筈はねぇ.....死ぬ筈も......何もねぇよ.....!」
左近はよろけながらも又兵衛に突撃した。
「あんたが俺に勝つ要素はねぇ...!!!何処にも無いんだ!!!!!!」
左近は姿を消した。又兵衛は左近が居る所を知っている様な顔で執行刃を投げつける。
「阿呆は此処だなぁ??」
しかし執行刃を投げた所とは正反対の所に左近は居た。
又兵衛の隙を見て頭上から武器を振り下ろした。又兵衛は崩れ、ようやく観念した。
「次俺様にあったらどうなるか解るよねぇ?次はぜってーぐちゃぐちゃにして殺しますよぉ~?クゥウーーーーーーッ!!!」
獣の様な声を上げた又兵衛は美云伍帳を取り出し、お尋ね者を再び探し出した。
左近は又兵衛を見送り、引き下がった慶次は左近の方を見詰めた。
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