ふれんず 2019-12-13 15:47:39 |
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いやいや、そんなこと出来るわけないじゃん
…つむぎ、授業サボっちゃおっか?
(確か次の授業は割と時間にルーズな教師が担当する授業だったはずで、確かに走れば間に合うかもと彼女の言葉も現実味を帯びるが仮に間に合うとしても一人見殺しにするようなことは出来るはずないと背中を押す手から逃れるようにして彼女の方へ向き直り、とはいえどうしたものかと暫し考えた後で悪戯っぽく微笑みながらそんな提案をして)
いい考えだと思ったのに、バカね、ミキは。
(授業に間に合うチャンスをみすみす放棄した彼女のことをバカだと言いながらも内心ではそういうところが好きなんだと嬉しく思い)
サボるのはいけないことだと思う…
(じとーっと彼女のことを見ながら)
…でも。
ミキと一緒なら、一度くらいはいいかしら。
(ペロッと小さく舌を見せて、ミキと共犯になることに仄かな喜びとドキドキを感じていて)
バカで結構、つむぎを見捨ててまで守るほどの体裁なんてないし
(人に良く見られたい、敵を作らない、これまでそんな風に生きてきた自分らしくない言葉だが、彼女を前にすると素直で純粋な気持ちで口にすることが出来て、悪戯っ子のような表情を見せる彼女へ向けにししと笑ってみせて「怒られるのも一緒なら怖くないしね。とりあえずこっそり学校抜けだそっか」なんて悪びれた様子もなく口にしては、校内をうろついて教師に見つかっても厄介だと考えては口元に人差し指立てつつ授業が終わるまで外で時間を潰すことを提案して)
ありがとう、ミキ。
(彼女の言葉を聞くと骨ばった白い手で相手の手をキュッと握って。
もう一度、思いのこもったお礼を告げて)
見つからずに学校を抜け出したりできるかしら?
あたし、足手まといだし…
(学校を抜け出すと聞くとワクワクした気持ちと同時に見つかったらダメだと思うドキドキも加わって少し不安そうな表情を浮かべ)
大丈夫、とにかく静かに慎重に行くよ
まあ、見つかったら見つかったでその時はその時ってことで
(どちらかといえばいかに慎重に物音を立てずに行動出来るかが重要で相手が足手纏いだとかそんなことは全く関係がなく、見つからないかどうかは正直運の要素も大きいと考えておりダメだったとしてもそれはそれだなんて楽観的に構えていて)
呆れた。
行き当たりばったりというヤツね。
(ミキの言葉を聞くと大げさに目を大きく見開いてびっくりした表情を見せて)
でもミキらしいわ。
分かった、静かにするのは得意よ。
(それからクスッと楽しそうな笑顔を浮かべ、コクリと頷いて)
ミキらしい、ね…それは褒め言葉として受け取っとこうかな
(なんとも受け取り方に困る相手の表現を自分に都合のいい方向に受け止めて解釈をすればニッコリ満面の笑みを浮かべてから小さく肩を竦めてみせ、それからこっちこっちと手と視線で合図しながらそろりそろりと出来るだけ教師などと鉢合わせしなさそうなルートを選んで下駄箱へと向かい)
らしいあなたの方がらしくないよりよほど魅力的だとあたしは思うわ。
(こちらの思いがちゃんと伝わっていないと感じると、少し分かりやすいように言い直し澄ました笑顔を返して。
それから彼女の後について、普段とはうって変わってしーんと静まり返った廊下をドキドキしながら歩いて。
誰もいないのを確認しながら階段を下り、無事下足室が見えるところまでやってくると少しホッとして気が弛んでしまい、何もないところで足がもつれて転びそうになって)
ん、ありがとつむぎ。つまりありのままのミキが一番ってことでしょ?
(今度こそ相手の言葉の意図をしっかりと理解すればその中でも最上級にポジティブな解釈をしてはお調子者っぽく親指グッと立ててサムズアップをして。そこからなんとか教師などと出くわすこともなく、無事に下駄箱へとやってきて喜びを分かち合おうと相手を振り返ろうとすれば足をもつれさせて体勢を崩した彼女の姿が見えて、転ぶよりもギリギリ早く正面から抱き止めるように受け止め「ふう…危なかった…大丈夫つむぎ?」と顔を見やり問いかけて)
(悲鳴をあげるのだけはなんとかガマンしつつも、地面がスローモーションのように近づいてくるのが見えて。
顔から転ぶのだけは防ごうと、頭が手を前に出すように命令するけれど体は言うことを聞かず。
倒れる!と思わず目を閉じると予想された衝撃はやって来ず、代わりに誰かに抱き止められた柔らかい感触がして。
もちろん、誰かとは目を開かなくても分かっていて)
…うん。
ミキのおかげで大丈夫、ありがとう…
(目を開けて彼女の心配そうな顔を見ると苦笑いを浮かべながらお礼を言って。
彼女の首に巻きつけた腕に非力な力をこめ、きゅっとしがみつき。
耳許でぽそっと囁いて)
…さっきの答え。
あたしにとってはどんなミキだっていちばんよ。
そっか、それなら良かった…つむぎってば本当危なっかしいんだから……って、もう、やめてよ、そんな風に言われたら照れるじゃん
(ホッと安堵して、あまり心配かけないでと少し恨み言でも言ってやろうと思ったが、耳元で囁かれた言葉にこれ以上何も言えなくなってしまい、顔を赤くしてそっぽ向けば「ほら、早く行こ」なんて少しだけ早口にそう捲し立てるように口にして靴を履き替え始めて)
ふふ、照れたミキ。
とても可愛いわよ。
(そっぽを向いた彼女のほっぺを、目を細め表情を緩ませながら指先でつんつんとつついて)
うん。
(照れ隠しなのか、早くと急かせる彼女に小さく頷いて返事をして。
下駄箱からローファーを取り出すと並んで靴を履き替えて)
ここまで来れば大丈夫かしら?
今日のつむぎやけにグイグイくるなー…とりあえずせっかく外に出たんだしどこか行ってみたいところとかやってみたいこととかない?あんまり遠くだったり時間がかかることは無理だけどつむぎにとってはこういう時間って貴重でしょ?
(可愛いなんて言葉で更なる追い討ちをかける相手にタジタジになるも、どうにか気を取り直し小さく咳払いをしてはとりあえず学校の敷地を離れて、ここなら教師などに見つかったり咎められたりという可能性もないだろうという場所まで来れば改めてこの後のことについてまずは相手に希望はないのか問いかけて)
ちょっとはしゃぎすぎかしら?
でも楽しいんだもの。
それにホントのことよ?
(相手の言葉を聞くと小さく舌を出して悪戯っぽい笑顔を見せ、彼女を可愛く思うのはウソ偽りでなく事実だと話し)
この格好だものね。
そうね…
行ってみたいところはたくさんあるけれど。
それはちゃんとしたお休みの日にミキにお願いするとして。
近くにお散歩できるような公園はあるかしら?
ミキと歩いてみたいわ。
(どこか行きたい場所を聞かれるとお互いの制服姿を見比べて苦笑いを浮かべ。
行きたいところはいくらでも思い浮かんだけれど現実的な場所と考えたときに天気もいいし公園と答えて)
公園でいいの?つむぎってば真面目だよねー。じゃああそこかな…ここからならすぐだし
(制服姿だからと無難な場所を選んだ相手に、この格好でもカフェでお茶をするぐらいならいいか、なんてことも考えていたため、思っていた以上に真面目な返答を聞けばクスッと悪戯っぽく笑って。ここからすぐのところにある程々に広い公園を目的地として定めれば歩き出して)
マジメな子は授業をサボって学校の外を出歩くなんてイケナイことはしないわ。
(至ってマジメな顔で答えながら、ならマジメじゃない場所ってどんなところだろう?と考えても思いつかず。
ミキと並んで目立たないように学校の裏門から出て人通りの少ない道を歩いて)
でも公園ってデートの定番スポットのひとつでしょ?
ならちょうどいいじゃない。
あたし、ミキとデートしてみたかったの。
(相手との距離を詰めると腕を組んでぴっとりくっついて)
あーあー聞こえなーい
(ぐうの音も出ないほどのもっとも過ぎる正論に両耳を塞いでオーバーアクションで聞こえないフリをして。そんなやり取りをしながら公園へと向かう道すがら、デートなんて言葉を冗談か本気か用いた相手が身を寄せてくれば一瞬驚いたような表情でビクッとしたが、すぐに状況に適応して首を軽く傾け顔を寄せて「可愛いこと言ってくれるねーつむぎは。いいよ、デートしよっか?」なんて口にしては不敵に笑って)
ええ。
エスコート、よろしくお願いするわね。
(ミキの承諾の言葉を聞けばにっこり嬉しそうに笑顔を浮かべて、胸に抱きしめるように彼女の腕にしがみついて)
あたし、公園も病院の敷地内にある小さなものしか知らないの。
だからどんなところなのか楽しみ!
噴水とか、芝生広場とかあるのかしら。
(テレビやマンガで見た公園を思い起こし、ワクワクと期待に小さな胸を膨らませていて)
どっちもあるよー、春だったら公園の中の並木道の桜も綺麗なんだけどね
(これから向かう公園が正に彼女の思う公園像そのもので、残念ながら時期は外れているがそんな補足情報を付け足しながら歩みを進めて、そうして少し歩いて目的地へと到着すれば公園の敷地内へと入って一旦足を止めると開放感に軽く伸びをして「大丈夫?ここまで歩いてきたけど疲れてない?少し座って休もっか」噴水のそばに設置されたベンチを視界の端に捉えながら、それほど長い距離では無かったが一応ここまでずっと歩き通しだったため相手を気遣うように声をかけて)
そうなのね?
桜だけは病院にもあったけれど、また春にも来てみたいわね。
(さすがに腕を組んだままでは歩きづらいので手をつなぎ、彼女の話に耳を傾け頷きながらこちらのペースに合わせてくれているのかゆっくりとした足取りで公園までの道のりを歩き。
そんな他愛のない短い時間のなんとウキウキと心の踊ることだろう。
ツラいことのほうが多かった14年の人生だけどミキと会い、楽しい時間を過ごすための準備期間だったと思えばなんということもなかった気がしてくる。
口にはしないけれど、そんな思いのこもった笑顔で彼女を見ていて。
やがていつの間にか目的の公園にたどり着くと、ミキに休憩するかたずねられて初めて疲労を感じ)
ありがとう。
そうね、少し休ませてもらおうかしら。
ちょっとはしゃぎすぎちゃったみたい。
つむぎってば、あんまり無理しないでよ?ミキと一緒にいて楽しいって感じてくれているのは嬉しいけどさ
(ベンチへと一緒に腰を下ろし、僅かに息を弾ませ肩を上下させている相手の顔を覗き込むようにしながら、疲れも忘れるぐらい自分といて楽しいと感じてくれていることを嬉しく思いつつもやはり何より彼女には自分の身を大事にして欲しいし仮にこれで体調を崩しまた学校に来れなくなり彼女に会えないなんてなったら寂しいと思うと同時に、きっと無理をさせてしまった自分自身が許せなくなりそうで。こんなにも彼女は自分にとってかけがえのない存在になってしまっているんだなと思うと誰かのことをこんなにも心から思いやる気持ちがまだ自分にも残っていたんだなと内心苦笑浮かべ「それにしても、いい天気だね。ちょっと暑いぐらい」雲一つなく遮るもののない初夏の太陽を見上げてしみじみ口にして)
ええ、分かっているわ。
(ベンチに並んで腰を下ろすと胸に手を置いて少し乱れた呼吸を整えるようにゆっくり深呼吸をして。
間もなく呼吸も胸の動悸も落ち着くとミキに顔を向け苦笑いを浮かべ)
でもミキといるとやっぱり楽しいからつい調子に乗って忘れてしまうのよね。
気をつけないとダメね
(悪戯っぽく片目をつむって小さく舌を出して。
あまり反省していない様子で反省の弁を述べて)
そうね。
心地よい天気ね。
でもこれから暑くなっていくのよね。
(同じように空を見上げると眩しい太陽に目を細めて、これから来る季節を待ち遠しく感じて)
(/レス遅れてゴメンなさい!)
本当だよー。だけどさ…忘れられるなんて気休めじゃなくてミキと一緒にいる事でつむぎの身体に良い影響を与えられてたらいいのになー…なんて
(気をつけないとダメだと改めて相手の言葉に便乗しつつも、自分と過ごしている時間は病気のことを忘れてはしゃいでしまうなんて月並みではあるが、やはり嬉しくなることを言ってくれる彼女に対しそれが単なる精神的なものではなく、実際に身体にとって良影響を及ぼしていればいいのになんて現実離れした魔法のようなことを冗談めかして口にしてしまって。こんな感傷的になるなんてらしくないなと首を横に振れば、天候と季節についての話題に頭を切り替え「そうそう、暑くてイベント盛り沢山な季節!つむぎは夏は苦手?」視線を空から隣の彼女へと移し、ゆるりと首を傾げながら相手の暑くなっていくということばがプラスの意味なのかマイナスの意味なのか真意を確かめるように質問を投げかけて)
(/大丈夫大丈夫、気にしないで)
ほら、病は気から、なんて言うじゃない?
(ミキの言葉を聞くと青い空に視線をやって)
あたしね。
こんな体だけど自分のことを不幸だなんてあんまり思ったことないの。
お母さんもお父さんも優しいし、病院に友だちもいなかったわけじゃないから。
でもね、せっかく仲良くなった子が退院したり、遠くへ旅立ってしまったりするたびに心のどこかで羨んだり怯えたりしていたと思うの。
だからこうやって学校に通えるようになるまですごく時間かかっちゃったけど、でも今はミキが傍にいてくれて、毎日楽しくて。
きっとこれからはどんどん元気になっていけると思うわ!
(語り終えると彼女に向き直り、笑顔で頷きその言葉を肯定して)
暑すぎるのは苦手かしら。
でもこれまであまり季節を感じる生活をしてこなかったから楽しみなことばかりよ。
(これまで空調の効いた室内で過ごすことが多かったことを苦笑いを浮かべながら答え、イベントが盛りだくさんと聞けばそれだけでテンションが上がってくるのを感じて)
つむぎは強いね……うん、きっとこれからはどんどん良くなる、だからこれまで出来なかったこととか色々一緒にしよう?
(傍から見れば大変で、ともすれば不幸とすら言える人生を送ってきた事がわかる彼女の意外とも思える発言に驚くと同時に自らの生まれを嘆き、ロクでもない人生だなんてそんな風にやさぐれた考えで生きてきた自分自身を恥じて。本当に良くなっていくなんて保証はどこにもなくても、彼女がそう信じている以上は自分もそれを信じるべきだと改めて未来を見据えて一緒に歩いていきたいと意思を伝えれば隣の相手の手を握って。そうと決まればと夏のイベントについて考えを巡らせつつも、あんまり暑いのは苦手だという相手のことも考えた上で「つむぎは肌白いもんねー、夏の日差しとかもあんまり浴びすぎたら赤くなって大変そう。その点、花火大会とかなら夜だし少しは涼しいかな?何より夏といえば花火だしね」と、定番中の定番のイベントをまず1番に挙げて)
あはは、ぜんぜん強くなんてないわ。
でもそう言ってくれるなら、その強さをくれたのはミキだから。
ええ、いろいろ教えてね。
(強いなどと言われると自分ではまったくそうは思わないために苦笑いを浮かべ否定して。
転入初日に彼女のおかげでクラスになんとか馴染むことができたのを思い起こしながら、今日の自分があるのはミキのおかげだと話して。
手を握られると頷きこちらからも握り返して)
毎日日焼け止めを塗るのがたいへんなのよ。
花火!
いいわよね!
病院からは見えなくて、毎年音だけ聞こえてくるのがもどかしくてお布団の中で耳を塞いでいたの。
絶対、ミキと一緒に見たいわ!
(花火と聞くと一気に興奮が募り。
両手で彼女の手を握りしめるとキラキラと目を輝かせて一緒に花火を見たいと迫って)
おっ、つむぎってば乗り気だねー、じゃあ約束!…てことは、つむぎって縁日の屋台とかも始めてだったりする?
(想像していた以上に乗り気な様子に、こんなにも喜んで貰えるならば誘ってよかったなと思えて嬉しくなり、絶対一緒に行こうと親指を立てて見せて。それからふと、体調の関係で色々と我慢してきたであろう彼女にとっては花火大会のみならずそういったお祭りにつきものの縁日の屋台なんかも未体験だったりするのだろうかと疑問を投げかけ)
ええ!
約束、絶対よ!
(身を乗り出して、もし約束を違えたら絶対に許さないくらいの勢いで念押しをして)
屋台!
知ってるわ!
たこ焼き、りんご飴、金魚すくいよね?
病院でも年に一度、職員さんやボランティアさんが模擬店をいくつか出してくれていたんだけれど中等部に上がってからは小さい子に混ざるのが恥ずかしくて行けなくなっていたの。
もちろん、本物は行ったことないわ。
(さっきからミキの口から出る言葉はどれも魅力に溢れていて、興奮を抑えきれず自然と声のトーンが上がり饒舌になって)
そうそう、本物は他にも色々あるよ。それこそつむぎが知らないようなものとか沢山ね
(目に見えてテンションの上がる彼女にクスッと小さく笑いながら挙げられた有名どころ以外にも本物の縁日には色々な屋台が出ると教えてやり。相手が本気で楽しみにしているのが伝わってくればこちらまでワクワクしてきて、来たる夏の花火大会の日に心躍らせながら軽く跳ねるようにして立ち上がり「ちょっと歩こうか?」話をしているうちに随分と相手の呼吸も落ち着いているように見えて、ここへ来た本題である散歩を少ししようかと提案をして)
…ええ、そうしましょ。
(ミキがベンチから立ち上がる躍動感に思わず目を奪われて、少し間を置いて返事をすると休憩をしたのですっかり体調も回復し、こちらもベンチから腰を上げて。
彼女に並ぶと公園の中心と思われる方向に歩き始めて)
海とかプールとかも、全部というのは無理かもしれないけれど行ってみたいわ。
でも、あたしにとって大切なのはどこでとか、何をじゃなく、だれと、だから。
(見るものすべてが新鮮で公園の何気ない風景にも興味深く視線をやりながら、自分にとっていちばん大切なことはなにかということを話し、ミキのことをチラッと見て)
おお…!?言ってくれるねー、つむぎって時々そういうキザっぽいこと言うよね。だけど…うん、確かにそうかも、ミキもつむぎとだからこんな風に一緒にどこへ行こうとか何をしようとか考えるんだろうなって思うし
(自分に追従するようにして立ち上がった彼女のさりげなさの中に飾らない本音の見え隠れするセリフに一瞬だけ目を丸くしたがすぐに表情を綻ばせ、思えば他の人とどこかへ出かけたりするとなった時にこんな風にして自分が主体となって色々と考えたことなんてなかったなと思い、それはつまり彼女と一緒に何かしたりどこかへ出かけたりといったことを自分で思っているよりも楽しみにしているということなのだろうなとそんな風に考えて、なんだかいつもより積極的な気持ちになれれば自然と彼女の手を握り身を寄せて)
キザ、っていうのかしら?
思ったことを口にしているだけなのだけど、思えばこんなふうに自分の気持ちを素直に話せるのはミキだけよ。
(二人並んで公園の遊歩道を歩き、彼女のほうから手を握ってくると嬉しくなりこちらからもキュッと握り返して。
病院の窓から眺める木々の色はいつも灰色にくすんで見えたけれど、彼女と並んで歩きながら見る公園の新緑は不思議とキラキラと輝きに彩られて見えて)
ミキも同じ気持ちでいてくれるなら嬉しいわ。
あっ、噴水が見えたわ!
いってみましょ!
(彼女も、自分と行動を共にすることを楽しく感じてくれている様子に喜びの気持ちを伝えて。
やがて遊歩道の先に想像していたよりかは少しこぢんまりとした噴水が見えてくると気分が高揚して、相手の手を引くように歩みを早めて)
そ、そうなんだ、ふーん…でもそれはたまたまミキが最初に声をかけたからとかじゃなくて?クラス委員だから何かと相談事とかするにも都合が良いからとか……なんて、そんな訳ないよね、つむぎの顔を見てればそんなはずないって嫌でもわかっちゃう
(あまりにもストレートな好意を向けられなんだか照れ臭くなってしまえば別にきっかけさえあれば自分でなくても…なんて意地悪を言ってしまうが、返事を聞くよりも先にこちらが申し訳ない気持ちになってしまい、彼女の好意を手放しで信頼していると言い直し、苦笑混じりに肩を竦め。噴水を見て瞳を輝かせて少し歩調を早め、こちらの手を引く彼女に「つむぎってば、慌てないで。テンション上がってるみたいだから一応言っとくけど水遊びとかそういうノリは無しだからね?授業戻れなくなっちゃうし」目の前にある噴水は夏場なんかは子供などが水遊びなどをしているのをちょくちょく見かけるスポットでこのままのテンションで行ったら初夏の暖かな気候も手伝って、ちょっと足を入れてみようから始まってそういう流れにならないとも言い切れないため、念の為自分たちが着ているのは制服でありこの後学校へ戻るんだからと予め釘を刺しておき)
ええ、違うわ。
きっとミキはあたしの運命のひとなのよ。
(彼女の言葉を聞くとくすっと小さく笑い、自信満々に頷いて。
ミキは覚えていないだろうけれど、初めて登校したあの日。
緊張で呼吸が苦しくなり立っているのも辛く感じたのに彼女と一瞬だけど目が合った瞬間、緊張が解けて無事に自己紹介を済ませることができた。
思えばあのときから既に、あたしはミキに惹かれていたのだと思う)
い、いくらはしゃいでいるからといって、あたしもそこまで子供じゃないわ。
(噴水に近づきながらミキに水遊びはダメだと釘を刺されるとギクッとして。
そんなつもりはないと強がりを言いながらも少し残念に感じていて。
円形の池の真ん中に放射状に水を噴き上げる噴水が設置されてあり、池の縁に立つと風に舞った水しぶきが微かに二人の髪や頬を湿らせて。
初夏の日射しが水面で反射してキラキラと揺れる様子を飽きることなくじっと見つめ)
……綺麗ね。
運命って…もう、つむぎは油断するとすぐそういう恥ずかしい事言うよね。…でも、まあこんな運命ならミキも大歓迎かな
(自分に誰かにとっての特別なんて似合わないと、そんな自虐的な感情を抱く一方でそんな繋がりもいいと思える相手がこの世に存在するとするならきっとそれは彼女のことなのだろうと確信し、それを運命と呼ぶならつまりそういうことなのだろうとガラにもないことを考えながらはにかんだように笑って。こちらの追及に対して一瞬の間があったことは見逃さず「んー?怪しいですなー。つむぎは基本的には大人びて見えるけど、案外欲望には忠実だったりするしなー」ニヤニヤ笑いを浮かべながら彼女に対する追及の手を緩めず、暫く茶化してみたりもしたが噴水を眺めて儚げに佇む様子を見ればハッと息を呑み「つむぎの方が綺麗だよ……な、なーんて、つむぎの真似してちょっとキザな事言ってみましたー…!」何気ない口調で思わず本音を零してしまうが、散々彼女をキザだとか恥ずかしいだとか言っておいてこれはないと内心頭を抱えれば、これはあくまでも意趣返しなのだとヘラリと笑って)
うふふ。
油断するミキが悪いのよ?
あたしは本気でそう思っているけれど、こんな痛いって思われてもしかたのない発言を受け入れてもらえてよかったわ。
(相手の言葉を聞くと悪戯っぽい笑顔を浮かべつつ、確かに少し恥ずかしい内容の発言にも関わらず肯定してくれるミキに感謝して)
…あう
し、しかたないじゃない!
だって水遊び、楽しそうなんだものっ
(こちらの心の中を見透かしているかのような相手の鋭いツッコミに言葉を詰まらせてしまい。
これ以上誤魔化しきれないと悟ると頬をぷくっと膨らませ、半ば開き直るように彼女の指摘の正しさを認めて)
あら、ありがとう。
でもそういうセリフは照れずに言ったほうがカッコいいわよ?
はい、やり直し。
(こちらの半ば独り言のような言葉に反応して綺麗だなどと褒められれば素直にお礼を言いつつ、澄ました顔で照れ隠しは必要ないと指摘し、その上リテイクまで要求して)
多分少し前の私なら何言ってるの?って鼻で笑っていたかも…つむぎに毒されたのかもね
(人間関係が壊れる様をまざまざと見せつけられて育ってきた身だけに尚更永遠の友情だとか運命の出会いだとかそういったものには懐疑的で冷めた目で見てしまったかもしれないと正直に話した上で相手との出会いがそんな考えを変えたのだとも伝えて。まるで開き直るように水遊びが楽しそうだからと口にした相手に、こちらもそれについては否定はせずに「そうだね、今は無理だけど本格的に夏になったらそういうのもアリかも」と悪戯っぽく笑って暖かくなったら相手の望みも叶えてあげたいという意思を示して。よもや自身の発言に対してダメ出しをされるとは思ってもみず、驚きながらも改めて言い直すのも恥ずかしく「やり直しとかそういうのはないの。言いたいと思った瞬間が言い時で旬ってものがあるんだから」とそれらしい言葉を並べ立てて)
あら、毒されたなんて失礼ね?
なら解毒剤は必要かしら?
(毒された、などと言われると目を丸く開いてびっくりしたような表情を見せ。
ミキをジィッと見つめ素面に戻りたいか尋ねて)
またしたいことが増えちゃったわ。
リストを作らないといけないわね!
(夏になったら、という彼女の言葉を聞くと表情を崩しイベントが多過ぎて覚えきれないと嬉しそうな笑顔を見せ)
やっぱりあたしが綺麗だなんて、口から出任せだったのね?
(相手のうやむやにして誤魔化してしまおうという態度を見ると悪戯心が湧き上がり、ヨヨヨとわざとらしい泣き真似を見せて困らせてやろうとして)
ごめんごめん、でもそんな風につむぎに影響されて自分が変わっていくことが不思議と心地よくもあるんだよね
(こちらの言い草があんまりだという相手の反応に苦笑混じりに謝罪を述べ、確かに言い方は少し良くなかったかもしれないがそれはどちらかといえば照れ隠しに戯けたようなもので、実際は悪感情は一切なくむしろ相手に引っ張られるようにして変わっていくことを嬉しく思っている自分もいて。どんなに些細な提案も全部が全部特別なイベントであるかのようにはしゃぐ相手を見ていると、こんななんでもないことも全部我慢して生きてきたんだなと実感させられて、だからこそこの夏は改めて彼女にとって初めてだらけの盛り沢山の季節にしようと胸に誓って。泣き真似なのはぱっと見で察しがついてしまったが、こちらの本音があたかも嘘であるかのような発言には我慢ならず「そんな訳ないじゃん、つむぎは綺麗だよ。透き通るような白い肌も長くて綺麗な黒髪も全部、初めて会った瞬間から目を惹かれてた」なんて恥もなにもなく胸の内に秘めた感情をストレートに押し出して想いを告げて)
冗談よ。
でも、ミキにそんなふうに思われているなんて、少しこそばゆいわね…
(自分にとってはミキこそが憧れの存在であり、自分が彼女に影響を受けることがあってもその逆があるとは考えもしなかったので戸惑いと照れくささを感じ、青白い頬に微かに朱が差し、顔の横の髪の一房を指先で摘まみ弄りながら俯いて)
み、ミキ?!
(ほんの悪戯心からだったとはいえ自分からもう一度聞きたいと言った言葉が相手の口からほぼ望み通り、いや、それ以上の形で発せられるとその想いの強さに驚き言葉を失って)
…茶化すようなことを言ってゴメンなさい。
ホントにそんなふうに思ってもらえてるなんて、夢にも思わなかったから…
(改めて思い出すとなんだか告白されたような気持ちになり。
申し訳ないやら恥ずかしいやら嬉しいやら、気持ちの整理がつかずにさらに深く俯くと耳許から長い髪が落ちて赤い顔を隠して)
あー、つむぎってばもしかしなくても照れてますなー?
(目に見えて照れているとわかる相手のリアクションが可愛らしく、そんな姿を見るとふつふつと意地悪な感情が湧き上がってきてしまうと俯きがちな彼女の顔を下から覗き込むようにしてにやにやと笑顔を浮かべ茶化して。本音を包み隠さず言った結果、先程までとは打って変わってしおらしくなってしまった彼女を見ればなんだか言ったこちらまで恥ずかしくなってきてしまい「や、そこはあれでしょ…やり過ぎだって突っ込むとこでしょ。急にそんな真剣な感じで返されると恥ずかしいんだけど…」と、相手を直視出来ずやり場のない視線を泳がせ、そっぽ向きながら頬を指先でポリポリ掻いて)
み、ミキだって、照れてるじゃない…?
(俯くこちらの顔を覗きこもうとする相手の方こそ、いつになく可愛い仕草で照れているのがまる分かりで。
視線を逸らしながらも否定はせず。
代わりに相手も同じであることを指摘して。
お昼を過ぎたばかりの時間帯の公園で制服の女子高生どうしが顔を紅くしながら顔を見合わせている姿は端から見ればさぞ奇妙に見えることだろうけれど、幸か不幸か周囲に他の通行人の姿はなく)
…あたしは。
自分では不健康な真っ白な肌も飾り気のない黒い髪もあんまり好きじゃなかった。
でも。
ミキがそう思ってくれているなら、これからは少し好きになれそう…
(俯き、目線を逸らしたままモジモジと両手の人差し指どうしを擦り合わせ、ポツリと自分の身体的な特徴が今までは好きでなかったことを告白して。
でも彼女の言葉で少し気持ちが前向きになれたことを控えめな視線を送りながら嬉しそうに伝えて)
な、何言ってるの!?ミキは別に照れてなんか……って、こんなふうに言い訳ばっかり重ねるのはなんか子供じみてるね。だけどしょうがないよね、つむぎがそれだけミキの心の中で大きな存在になってるってことだから…なんてね、もう少し見て歩こっか
(投げかけた言葉をそのままこちらへと投げ返され、答えに窮した挙句に苦しい言い訳をしようとしたが、流石にそれはあまりにも惨めでみっともない姿だと考え直せばこちらも否定をするのではなく、それを認めた上で開き直って自身の心情を口にしてはニッコリ笑いクルリと背中を向けて、再びゆっくり歩みを進めていき。これまで知り得なかった彼女の本音を聞きくと、そんなことまで話してくれるのはやはり信頼があってこそだろうなと感じて嬉しくなり「そっか…うん、それなら良かったかな。ミキがきっかけでもなんでもミキが大好きなつむぎのことをつむぎ自身が好きって言えるのって本当に素敵なことだなって思うからさ」彼女がコンプレックスを感じている部分、それらをも全て受け入れるように彼女への愛着を口にしては、少しばかりくさい台詞が自然と漏れて)
そう、なんだ…
スゴく嬉しいわ…
(さっきからミキが恥ずかしいことばかり話すから頭に血が昇りっぱなしで熱が出そう…などと思いながら彼女が噴水の前を離れて歩き出すとこちらも慌ててあとを追い並んで歩いて)
大好きだなんて…
ミキったら、もぉ…
(鮮やかな新緑に囲まれた遊歩道を二人で寄り添いながら歩いていると相手の口からさらっと出た言葉に追い討ちをかけられるように照れくささと喜びを感じて。
そんなことを自然と口にするミキの顔を目を丸くして見て、すぐに堪えきれず真っ赤な顔を伏せ視線を足元に落としながら彼女の少し後ろをついて歩いて)
(/お久しぶりです…体調を崩してしまったり私生活のトラブルが重なったりで長らく顔を出せない期間が続いてしまいました、申し訳ありません…
まだいらっしゃるでしょうか?もしも可能でしたらまたお相手をしていただければと思うのですが…お返事をお待ちしています)
(/おかえりなさい…でいいのかしら?まさか戻ってきてくれるなんて思っていなかったから油断して気付くのが遅れちゃったわ。いろいろあったのね。大丈夫?レスペはゆっくりでいいので、また相手をしてもらえるならこんなに嬉しいことはないわ。改めてお願い、できるかしら…?)
…あっ、ねえ、あれ見て。あそこのアイスクリーム屋さん、気まぐれの店主がたまにしか出店しないけどクラスの子たちの中でも美味しいって評判のお店だよ
(目に見えてわかりやすいぐらいに照れた様子で言葉を失い、顔を伏せた彼女に小さく肩を竦めクスッと笑い、進行方向へと目を向けると少し離れた場所に一台の移動販売車を見つけ。自分では一度も立ち寄ったことはなかったがクラスメイトたちの中でも話題になっている噂の店と外見の特徴が一致していることを、そちらを指差し彼女へとそう説明を交えながら語りかけ「せっかくだしちょっと寄ってみる?」特段アイスクリームが食べたい訳でも好きな訳でもなく、普段他のクラスの友人たちと一緒にいる時ならば敢えて自らこんな話を切り出す事はなかっただろうが、彼女と一緒になら良い思い出になるだろうと考えている自分がいて)
(/ただいま…!正直さ、間が空きすぎだし、半ば諦めてたからつむぎとまた会えて嬉しいよ。設定とかもちょっと曖昧だったから過去のやり取り読み返したりしながら少しずつ思い出しながら返事書いてみたけど、どうかな?違和感とかあったら遠慮なく言ってね、じゃあ改めてまた宜しくね!)
へぇ、そうなのね?じゃあ、あたしたちは運がいいのかもしれないわね。
えぇ、是非…!
(彼女が指差す方向を見ると確かにアイスクリームと書かれたのぼりを立てた移動販売の車が止まっており。平日の昼間にも関わらず数人の列ができていて盛況ぶりを窺わせていて、ミキのクラスメイトから聞いた話に信憑性を持たせて。病院に入院していた頃は刺激のある食べ物は制限されていて、アイスクリームも滅多に食べることができずもし食べれたとしてもほんの小量で、憧れの食べ物の一つであり、ミキの提案を受けると目を輝かせて賛同の意思を示して)
(/ミキとまたやり取りを交わせるだけで嬉しいから。これからまた改めて二人の話を進めていけたらいいなって思うから。あまり気にせずに進めていきましょ。えぇ、よろしくね?)
オッケー、今日はミキが奢ってあげるね
(自分の説明を聞いた彼女がアイスに興味を示してくれたのがわかると、胸をドンと叩いて気前良くそう言って片目閉じて。二人で並んで店の前に行き、列の後ろにつけばそこから店頭に置かれたメニューの書かれた看板を見るが思ったより値が張ることに気づき脳内で所持金を計算し、待ち合わせがギリギリ二人分に足りないことに気づき彼女の方を苦笑い浮かばながら振り返り「あー…一つを二人で分けるのでもいい?今月ちょっとお小遣いピンチなんだ」自分がお金を出すなんてカッコつけた手前言い出しにくかったが無い袖は振れないため、そう問いかけ頬を指先でポリポリ掻いて)
(/ありがと、そう言ってもらえると助かるよ。それじゃ、また何かあれば遠慮なく声かけてねー)
つむぎ、久しぶりだね…今になってふと、この場所のことを思い出して読み返してたよ
つむぎはきっともうここには居ないよね、どこかで元気にしてるといいな。本当に今更だけど間が空いちゃったり心配かけてばかりでごめんね、こんなミキと友達になってくれてありがとう!
もう会えないかもしれなくても…さようならは言いたくないから…だから、またねバイバイ
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