ふれんず 2019-12-13 15:47:39 |
通報 |
…そっか
同じ気持ちで嬉しいわ
(両手を握られると手のひらから伝わる彼女の優しさと温かさに気持ちがほっこりとほころんで
こちらからも相手の両手を握り直すようにきゅっと握って)
ミキともっと話がしたいわ
これからのことや、これまでのこと…
ミキのことをもっと知りたい
(熱っぽい視線を相手に向け
彼女のことをもっと知りたいという気持ちを伝えて)
そんなに情熱的に言われちゃしょうがない、つむぎにはミキの秘密を探る権利を授けよう…そのかわりつむぎの秘密と引き換えだよ、なんてね
(熱量のこもった相手の物言いに少しだけ気負されていたが、すぐに口角を上げて不敵に笑えば冗談とも本気ともつかない口調でそう言っては相手の鼻先を人差し指で軽くツンと突いて)
あたしの秘密なんて、たいしたことはなにもないけれど
そんなことでよければなんでも聞いて?
ミキの秘密、知りたいわ
まずは…そうね…
(前のめりにミキにどんな質問をぶつけようかと頭を巡らせていると再びドアがノックされて)
つむぎ母
「つむぎ~
お友だちが来てくれて嬉しいのは分かるけれど、少しは休まないと
また明日の朝、熱を出して泣かないといけなくなるわよ~」
(ドアのすき間から、いかにもおかしそうに娘の表情をじっと見ながら声をかけて)
わ、分かってるって言ってるでしょ、もぉー!
(慌ててドアをぱたんと閉めるとふぅ~っと息をついて)
…ゴメンなさい、ミキ
ホントはもっともっと話したいけれど明日は絶対に学校に行きたいから…
(戻ってミキに向き合うとがっくりと肩を落として申し訳なさそうに話して)
あは、優しくてていいお母さんじゃん。ミキもちょっと長居し過ぎたしそろそろ帰るよ
(親子仲の良さを感じられる二人のやり取りを少し眩しげに見やり、彼女からすれば少し過保護なくらいかもしれないが、それでも娘の体調を何より心配して学校へ行きたいという気持ちも尊重してくれている気持ちは裏切ってはいけないと彼女の肩をポンと叩き。正直なところ名残惜しい気持ちを少なからず胸の内に抱きながらも申し訳なさを感じる必要はないと言わんばかりにヘラッと笑い、鞄を手に立ち上がって「じゃ、また明日学校でねー」そう屈託もなく笑い手をひらひら振って部屋を出て玄関へ向かい)
あたしのことを気遣ってくれているのはもちろん分かっているんだけれど
ちょっとデリカシーが足りないのよね
(ミキに母のことを褒められると嬉しいのを隠すようにぷんぷんと不満を口にして
帰ると言いながら部屋を出る彼女のあとについて玄関までやってきて)
あたしのほうこそ、ミキも忙しいのに引き止めてゴメンね?
それに…
さっきも言ったけれど来てくれてスゴく嬉しかった…
よかったらまたいつでも遊びにきてね
(玄関先で靴をはこうとする彼女の背中に、顔を紅くして照れながらお願いするように声をかけて)
当たり前じゃん!…あ、そうだ、ねえ、明日少しだけ早く家出て来れるかな?部長に早めにつむぎを紹介しときたいし
(帰り際にかけられた言葉に対し、髪を翻しくるりと振り返り満面の笑顔で頷いて、それから思い出したように彼女たっての希望である陸上部のマネージャーの件について話しを進める為に部活の時間に合わせて家を出て来れるかを問いかけ「もし大丈夫なら朝の6時につむぎの家の近くの分かれ道のところで待ってるよ。あ、無理なら放課後でもいいよ」時間とあわせて、それぞれの道が自分の家と彼女の家、学校へ続くT字路を待ち合わせ場所として指定をするが、急な話しであり彼女の体調面も考慮するともしかしたら難しいかもしれないと思い放課後という別の選択肢も同時に掲示して)
(また遊びに来てほしいという言葉に対してあたりまえと言われると嬉しそうににっこり笑顔を浮かべ、振り向いた彼女の笑顔を見るとなぜだかドキッとして少し顔を赤くして)
6時…早いのね?
でも大丈夫
あたし、早起きは苦手じゃないの
(時間を聞くとずいぶん早くから練習していることに驚いて
でもふだんから規則正しい生活をしているので早起きは苦痛ではなく、それよりも少しでも早く部長と引き合わせようとしてくれるミキの気持ちに応えなければと気合いが入って)
おっ、やる気だね!じゃあ明日の朝待ってるからね
(無理を言ったかもしれないと不安もあったが、本人はすっかりやる気のようなので、それならばと改めて待ち合わせの約束をし今度こそ帰路について。そして次の日の朝、自らの指定した待ち合わせ場所へと15分前ぐらいに着くように少しだけ早足で向かい、自分がこんな風に自らの意思で友達と呼べる相手と待ち合わせをして一緒に学校へ登校する日が来るなんて思わなかったなと、そんな風に考えながらしばらくして目的地へと着いて)
ええ、分かったわ
今日はありがとう
また明日ね、バイバイ…
(待ち合わせの時間を決めると玄関の外まで彼女を見送って小さく手を振り
その後ろ姿が曲がり角で見えなくなるまでじっと視線を注いで)
(その日は母に、朝が早いのでお弁当は必要ないことを告げるとニンマリ意味深な笑みを浮かべる相手を無視するように背を向けて早めに床について
でもミキのことや初めてのクラブ活動のことを考えると悶々としてなかなか寝つけずに
──翌朝
4時半にセットしたアラームでなんとか目を覚ますとまだ暗い中、眠い目をこすりながら身だしなみを整えて
朝食はとらずに出かけるつもりだったけれど、食卓の上にお弁当といっしょにヨーグルトだけでもたべていくようにとの母からの伝言を見るとしかたなくそれに従い
心の中でお弁当のお礼を言うと、まだ肌寒い空気の中家を出てミキとの待ち合わせの場所に向かい
早歩きするとすぐに息が切れてしまうので、逸る気持ちをおさえながらゆっくりと歩いて
待ち合わせの場所が見えてきたとき、ちょうど反対側の道から栗色のポニーテールを揺らして律動的な歩みでやってくるミキの姿が見えて)
ミキ、おはよーっ
(彼女の姿を見ると心が嬉しい気持ちで満たされて
手を振りながら、周囲に民家は少ないけれど早朝のため声量を控えめにして呼びかけて)
おー、ちゃんと寝坊せずに来たね!やる気がある証だね感心感心。もし来なかったらつむぎの家の前まで行って大声で呼び出しちゃってたところだよ
(少し離れた位置から呼びかける彼女へと手を振り返し、そばまでやってきた相手の頭にポンと手を乗せると実際にそんなことをしたら近所迷惑極まりないようなことを半ば本気でしでかそうとでもしていたかのようにニシシと悪戯っぽい笑みを浮かべ肩を竦めおどけてみせて。そんなゆるい笑みを崩さず手にした鞄を肩に担ぎ「さてと…それじゃ、行きますかー」先立って一歩踏み出し、横目で彼女へとそう促して)
もぉ、子ども扱いして~
あたし、朝は大丈夫って言ったでしょ?
(顔を合わすなり少し上の目線から頭に手を乗せて寝坊を心配する言葉をかけられると、こちらを子ども扱いする相手の言動に頬を膨らませてぷんぷん言い返して
でも彼女の屈託のない笑顔を見るとすぐに機嫌も直り)
…うん
(先に歩き出す彼女の横に並び、その笑顔を眩しそうに眺めながらこちらも歩き出して)
あはは、軽い冗談だからそんな怒らないでよー。それで、どう今日の調子は?緊張してたりする?
(ぷんすか怒る相手をあまり悪びれた風ではない笑顔で手をヒラヒラ振り宥めて。隣を歩く彼女の今の体調とこれから部長に初顔合わせということで緊張をしていないかを問いかけ)
しかたないわね
今回は許してあげる
(ぜんぜん怒ってないけどつーんと横を向いて恩着せがましく返事をして)
今朝はおかげさまで体調は大丈夫よ
でも、やっぱり緊張はしてる
(続けられた言葉には少しこわばった表情を俯かせ、ドキドキし始めている胸を軽くおさえながら決して平常心ではないと答えて)
えー、本当に怒ってないならこっち向いてよ。ねえってば、つむぎー?
(なんとなく本気で怒っていた訳ではないことは察しがつくものの、それでもそっぽを向く相手に対し茶化すように呼びかけながら身を寄せて肩と肩を軽くぶつけ合わせてはその顔を覗き込もうと上体を屈めて「そっか、まあ無理もないかな。でも大丈夫、ミキがついてるから」これまで部活などに所属した経験のない彼女にとって今日という日はそれだけ特別な想いで臨む日なのだと納得すれば、少しでも自分がその緊張を緩和できるようにと、そう微笑んで胸をドンと叩き)
…分かったってば
(冗談めかした口調で許しを乞う相手の言葉にしかたないと言わんばかりに振り向こうとして下から覗きこむ彼女と目が合って)
ぷっ…
ミキったら!
(予期しなかった相手の動きに思わず吹きだして笑ってしまい
相手の頼もしげな言葉には、笑わされたこともあり少し緊張も緩和されて嬉しそうに頷いて)
ええ
ミキのこと頼りにしているわよ
あっ、やっと笑った。やっぱつむぎには笑顔が一番似合うね
(こちらと目が合い、吹き出した相手にこちらもつられて笑顔を咲かせて彼女の笑顔はやっぱり最高だと率直に思ったまま偽りなくそう口にして。本人の口からハッキリと頼りにしていると告げられると俄然気合が入って、なんとしても彼女の入部を勝ち取らなければと、そんな風に考えているうちに学校に着いてそのままの足でグラウンドへ向かい「えーと、部長は…あっ、いたいた!つむぎに会ってくれるように話してくるからちょっとここで待ってて」まばらに集まり始めている部員たちの中から部長を見つけ出せばそう言うと返事を待たずに駆け出して)
もぉ、なにソレ
キザなセリフ…
(笑顔が似合うなど、小説に出てくる王子さまのような歯が浮きそうなセリフを浴びせられると照れてかぁっと顔を紅くして俯いてしまって
やがて学校に到着するとグラウンドに数人の部員が集まってきているのが目に入り
上級生も混じった見知らぬ生徒たちを目の当たりにするとやはり緊張して胸がドキドキするのを感じて)
えっ、み、ミキ?!
(胸に手をあてて心の準備をしようとすると、こちらのペースなどお構いなしにミキが駆けだしてしまい
止める間もなく部長らしき人物のもとにたどり着くとなにやらこちらを向いて話していて
少し息苦しさを感じながらも少しでも気持ちを落ち着けようとゆっくり深く呼吸をして)
おーい、つむぎー!部長がつむぎと話したいってー
(少しして手をぶんぶん振って彼女の名前を呼びながら真っ直ぐに駆けてくるその後ろを長身でショートボブの落ち着いた雰囲気の女性がゆっくり歩いて追従してきて。そして、その女性はミキの隣に立ち、彼女を腕組みをしながら正面から見やり、やや掠れたようなハスキーな声で口を開き)
『貴女がこの部のマネージャーを希望している白雪つむぎね?私は部長の水城舞菜佳よ…なるほど、面構えは悪くないわね。ミキの推薦みたいだし…いいわ、採用』
(話がしたいということでやってきた舞菜佳だったが彼女のことを少しだけ観察し、言いたいことを一方的にいうだけ言って何のやり取りもしないままマネージャーとして彼女を採用すると告げて)
(ミキが部長らしき人物を連れてこちらにやってくるのが見えるといよいよ覚悟を決めて
第一印象が大切だと思い元気よく挨拶しようとして)
…あ、あ、あのっ
(するとこちらが挨拶をする前に相手のほうから自己紹介をされて
なんだかよく分からない理由で採用になってしまって)
…へ?
あ、あの…えっと
入部を認めていただける、ということですか?
(展開についていけずにおろおろと助けを求めるようにミキを見て、続いて水城と名乗った部長をおどおどとした態度で見ながら確認をして)
うんうん、そういうことだよ、よかったねつむぎ!だから言ったでしょ、いい加減な人だからきっと大丈夫だよって
(あまりにもとんとん拍子に、さまざまな過程を吹き飛ばして進む話に困惑している様子が見て取れる相手の両肩へと手を置き、部長本人がいる前にも関わらず軽い調子でそんなことを平然と言ってのけて)
『思ってても本人の前で言うものではないと思うのだけど…まあそれはいいわ、とにかく貴女も今日から陸上部の一員よ、マネージャーとしてどんな事をしてもらうかはこれから考えるけれど入部については決定事項だから早速今日の放課後からこのグラウンドに来てちょうだい』
(ミキの発言を軽く咎めながらもすぐにあっさりと流して、適当という評価もある意味納得のアバウトな発言で部活に今日から参加するように告げて)
トピック検索 |