藤色 2019-12-06 22:27:01 |
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メモ用に、
>アビゲイル・ウィリアムズ
……初めまして、フォーリナー。僕は君のマスターのレイ・クラーク。
(無意識に呼吸を止めていた、其れに気がついたのは少女が口を開いた時だった。無意識に触れていた左手の甲に刻まれた令呪をちらりと見やる。魔力の消費のし過ぎか、或いは呆気に取られたからか。兎に角息を再開する。子供だ、単純にそう感じた。姿形は何処からどう見ても可愛らしい少女の物。その細い声も、おどおどとした口振りも、小さな仕草一つさえも、彼女を構成する何もかもは少女として違和感を持たせない。花も恥じらう様な乙女、其れが目の前の彼女を称するに値する──ただ一つ、その声が告げる内容を除いては。フォーリナー…外国人、或いは外なる者という事だろうか。耳に慣れないクラスの名に少し息を呑む。しかし、幸いと言うべきか少女の名前には聞き覚えがあった。魔女裁判の元凶となった筈の少女。本当に、此の平凡そうな少女があの悍しい事件の元凶だったのだろうか。何らかの手違いにしか見えない。そう脳裏で考えながら、少し恥ずかしそうに微笑みを浮かべる少女に「ああ、よろしく──アビー」少し迷ってから、彼女の名前を呼ぶ。その空色の瞳に向けて微笑みながら手を差し出した。)
>ジャンヌ・ダルク
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