溺愛先生 2019-12-05 21:51:06 |
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…はは、その耳も似合ってるぞ。まぁ一番はアキの耳だけど。…黒猫……髪色と合わせてくれたのか?アキはセンス良いな。…どうだ?似合うか?
( ゲームを忘れるくらいに今日を楽しみにしていてくれた彼。おはようのハグも可愛らしくてワジャワシャ髪を撫でてから車でテーマパークへと向かい。今は彼に連れられお土産物屋さんへ来ていて。ウサギの耳をつけてはしゃぐ彼の姿に可愛らしいのと何だかほっこり微笑ましいのと彼のおちゃらけた言葉に小さめに笑い声を上げつつ彼に似合っていると告げて。でもやっぱり自分が一番好きな耳は彼自身の耳なのだと事も無げに口にして。そんな彼は自分にもつけて欲しいのか黒猫のカチューシャを渡してくる。受け取りながらもマジマジと見てしまう。これを俺がつけるのか?似合わなさすぎて引かれるか周りから指差されて笑われるのではと懸念しながらもどうやら今は幸運なことに周りには人もおらずに。何よりはしゃいでいる彼に水を差すのはしたくなくて。表情には出さずに意を決してスポッと頭へと黒猫のカチューシャを付けてみては彼にどうだ?と問いかけてみて )
えへへ、…あ、もしかしてここなら耳出しててもバレないかな?…おー!ぴったり!はる兄似合ってる!かわいい!
( 自分の耳が一番だと言われれば嬉しそうに照れ笑い、ここならカチューシャを付けている人も多いし素の自分のままでもバレないんじゃないいかと冗談で言ってみて。相手は自分が差し出した黒猫カチューシャを少しためらいながらも付けてくれて、普段爽やかでかっこいい相手の頭にちょこんの乗った黒い猫耳が可愛らしく、おーと声を上げてはパチパチ小さく拍手して似合ってると笑い。「今日はこのまま付けてくか?」流石に人前だと恥ずかしいかなーと思いつつ少しだけ期待の込めた瞳で相手を見てみて )
いや、流石にアキの耳は生き生きしすぎてバレるかもしれないから…。…って、可愛い…?俺が…?
( 彼の冗談だと長年の付き合いで分かってはいるものの彼のこれからのためと本音を交えて、そう言葉紡ぎ。そして驚いたのは彼に自分が可愛いと言われたこと。まさか彼に言われるとは思っておらず、嫌な感情は抱くはずもなく。少し戸惑いながらも彼から言われた言葉は決して即答出来る問題ではなく。この土産物屋でのヒトコマと言う認識だったが彼のお願いなら叶えてやりたい欲が沸き出す。「…お前もそれ付けていくならな…。」彼の瞳に宿る少しの期待。それすらも自分は分かってしまう。だったら尚更叶えてやりたくて。遊園地に自分の知り合いがいる可能性は限りなく低いこともあってはそう言葉を紡いで )
可愛い…!いつもはかっこいいけどギャップ萌ってやつ。って、付けてくれるのか!?
( 自分の耳は生き生きしてるからバレると言われれば、確かに自分の場合耳を出したらそのまま感情が耳に表れるので確かにそうだなぁと納得がいって。可愛いかと聞かれればそこは即答。大きく頷いて力説するも、まさかの付けてくれるとの返答に大きく目を見開いて。少し期待していたがまず駄目だと思っていたので嬉しく目を輝かせて「もちろん、俺も付ける!あ…でも本当にいいのかァ?もし無理して合わせてるとかだったらいいんだからな。そのまんまの兄ちゃんも大好きだから。」自分も一緒に付けることも迷いなく頷くも、相手はパフェの時もそうだったが少し無理をしてしまうところがあるため本当に嫌だったら付けなくてもいいと微笑み )
…まぁ…俺が可愛い云々は置いておいて…お前がそうやって喜んでくれるなら…一日くらいつけてても…一人じゃないし…。
( ギャップ萌えとまで言われてしまえば気恥ずかしくなってくる。僅かに頬を赤く染めながらも自分が可愛いかは置いておいてと前置き、ただ恥ずかしいだけで彼と一緒ならこういうのも悪くはないと思ったこともあり、無理しなくていいと気遣いそのままの自分が好きだとまで言わせてしまっては外すという選択肢はなくて。ポリポリ頬を掻きながら彼が喜んでくれるならつけていたいと言葉にしつつ最後はごにょごにょと聞き取りづらくさせながら「…他に何か買っとくか?コインロッカーもあるみたいだし…買ったものは仕舞っておけるぞ?」他にも何か買いたいものはないか?と彼に問いかけ、ふと壁際の張り紙に“ロッカー、店の裏手あります”と書かれていたのを視界に入れてそのことも彼に伝えて )
そうだなァ…じゃあ兄ちゃんの母ちゃんと父ちゃんと俺の家族にお土産先に買う!あ、兄ちゃんも何か欲しいものあるか?俺今日お小遣い多めに持ってきたんだ。
( 無理はしていないと照れ笑う相手の表情に兄ちゃんやっぱりかっこいいけど可愛い!と内心興奮しつつ心の中だけで尻尾をブンブン振り回し喜びいっぱいの表情を向けて。他に何か買うかと問われて相手の視線の先のコインロッカーを見てはンーと唸って悩んだ後、真っ先に互いの両親に土産を買おうと頷き。相手の両親は何処に居るか分からないので郵送か次に会ったときに渡すことになりそうだがそれでも買っておきたくて。勿論いつもお世話になっている相手にも何かしたくて得意げにお小遣いを多めに持ってきたことを告げて。「はる兄は何か欲しい物あるかー?」と楽しそうに問いかけて )
…アキのご両親ならともかく…俺の…?いつ帰ってくるかも分からないのに…良いのか?気にしなくて良いけど、アキが買ってくれるって言うなら止めたりしないよ、ありがとうな。…俺にもくれるのか?嬉しいけど…アキが好きなもの買うのに取っておいた方が良くないか?…まぁ、そっちは俺が買ってやっても良いけどな。
( 彼のお土産を買いたい人に挙げたのはなんと自分の両親。いつこっちに帰ってくるか分からないため目をわずかに見開くもこういう所は彼の美徳。良いのか?と問いつつも彼が買いたいと言うのなら買わせてやりたいとも思って笑み浮かべカうさ耳チューシャのついていない後頭部に手を伸ばしお礼と共にクシャクシャ撫でてあげて。しかしそんな彼は自分にも何か買ってくれると言う。そのためにお小遣いを多めに持ってきたと楽しげな彼の表情にキュンとときめいてしまいながらも両親のも買って自分のもなんて彼のお小遣いが尽きてしまわないかも気掛かりで。彼が欲しいと思ったものを買えるように取っておいた方が良くないか?と尋ねつつ、でも彼の厚意を無下にもしたくはなくニッと歯を見せ笑っては交換条件とまではいかないながら彼の欲しいものは自分が買っても良いと告げて。お土産は何が良いかと笑顔の問いかけに「んー…そうだな…何かお揃いのやつ買うか?」考えるように顎下に手を当てては首傾げて )
おう、だって兄ちゃんのことも兄ちゃんの家族も大好きだから。…んー…はる兄の好きなものは俺の好きなものでもあるから平気だぞ。って、さすがはる兄!じゃあ欲しいものが出来たら遠慮なく言わせて貰うな!
( 良いのかと聞かれると勿論と頷いて相手のことは特別好きだがそれも含めてみんな大好きと笑顔で頷いて。自分のお小遣いの心配をしてくれるのにやっぱり相手を好きだと実感しながら相手の好きなものは自分もきっと好きだから大丈夫だと頷いて。それでも自分のすきなものは相手が買ってくれると聞けばニシシと嬉しそうに笑って。「お揃い!買う!学校に持っていけるものがいいな。兄ちゃんは俺のだってさり気なくアピできるし。」お揃いと聞いて食い気味に声を弾ませては冗談っぽく本音を言って「どれにしようかなー」とお土産売り場を見回して )
…アキ…俺もアキとアキのご両親が大好きだよ。父さんも母さんも…皆、お前のこと大事に思ってる。…そんなお前だから色々したくなるんだよ。ははっ…ああ、いいよ。その時はマジで遠慮なんかするなよ?兄ちゃんがなんでも買ってやる。
( 彼の言葉はキラキラ温かい。自分だけでなく自分の両親も大好きだと言ってくれる彼に双眸を和らげて笑み浮かべ自分も彼と彼の両親が大好きだと改めて伝えて。そんな彼はまたもや自分を嬉しくさせることを言ってくれる。自分の好きなものは彼の好きなもの…そんな風に言ってくれるのなんて彼くらいではないだろうか…。だから色々なこと…世話を焼いてしまうんだと呟きつつ彼から欲しいものが出来たら遠慮なく言うと歯を見せて笑う様子に吹き出すように笑い、何でも買ってやると頷いて。どうせ買うならお揃いはどうだ?と持ちかけて見たら思っていた以上に何だか喜んでくれているようで。自分のだとアピール出来るしと冗談なのか本気なのか彼の真意は掴めないながらも意味深な発言に「…それって…マーキングみたいなもんか?学校持っていけるもの…ストラップとか…キーホルダーとか…?」彼は狼の半獣。狼は縄張り意識が強いと聞くが…落ち着ける場所にマーキングするようなものだろうかとまさか彼が自分に惚れているなんて夢にも思っていないため緩く首を傾げ。お揃いのものを彼と共に探しつつ学校に持っていけるものでお揃いとなれば結構絞れてくるため思い付いたものを挙げていき )
えへへ、ありがと!でもまた俺に何でも買って甘やかしてると俺の母ちゃんになんか言われるから気をつけろよー。
( 自分の家族も大好きだと言って貰えれば頬をぽりぽり掻いて照れ笑い、何でも買ってやると言われれば自分としては嬉しく問題ないのだが母親が何かいいそうだなーと思えば悪戯に目を細めて笑って。「んー、そんな感じかも!お、じゃぁキーホルダーがいいなー。でも兄ちゃんあんま子供っぽいものは目立つところ付けたくないか…?」おそろいを学校に付けていくことについてマーキングと言われれば確かにそうかもしれないと納得すれば首を捻りながらも大きく頷き、相手の手を引いてキーホルダーが並んでいる棚に来て。テーマパークなのでキャラクターものが多く、自分は好きなので構わないが相手は気にするかなーと思えば相手に視線を向けて )
それは…まぁ…菜月さん…怒ると怖いからな…。でも…アキが本当に欲しい物は買ってやるから。俺の買って貰っといてアキには何も買わないとかそれこそ有り得ないからな。
( 彼に言われた言葉は最も。彼の母親はしっかりしていて常識人。あまり彼に物を買い与え過ぎても怒られることは既に経験済み。その恐ろしさは一度味わえば忘れられず。苦笑い浮かべながら彼の言葉に同意を示しつつも本当に彼が欲しいものになら金を出すのを惜しまないことも伝えつつ彼に自分だけ何か買って貰うだけなんてそんな状態は一番ダメなこと。その事も告げつつお揃いに挙げたキーホルダーに食いついてきた彼に「ん?キャラクターものでも割かし落ち着いたのもあるぞ。これとかなら俺でもつけられそうだ…でもアキはあんまり好きじゃないデザインか?」此方のことを気にしてくれることに笑みを深め自分が手に取ったのはゴシック調のうさぎのキーホルダー。可愛いけどシックなデザインでこれなら自分も付けて大丈夫ではないかと思いつつも彼の好みではないような気もしては伺うように視線を向けて )
そうだぞー、母ちゃんは人間だけど怒ると頭からツノが出てくるからな。あ、今言ったこと母ちゃんには秘密だぞ。…ンー、でも多分俺の本当に欲しいものは兄ちゃんには買えないと思うな。というかお金じゃ買えないものだから。
( 自分の頭に指でツノを作ってケタケタ笑うもこれを言ったと母親に知られればそれこそ母親が鬼に変貌しかねないため秘密と口元に人差し指をあてがいニシシと笑い。ついで相手に本当に欲しい物を買ってやると言われるも自分の本当に欲しいものは他ならぬ相手で。多分今の言葉を言っても相手に伝わることはないのだろうなと少し目を伏せるがすぐに顔を上げると屈託なく笑顔を向けて。自分が買うなら相手も買わないとありえないとまで言う相手に驚き少し眉を下げるも、相手がお揃いのキーホルダーを見つけてくれればそちらに食いついて。「好き!あんまり持ってないデザインだけどかっこいいしこれがいい!」とキーホルダーがとても魅力的に見えたのでうんうんと目を輝かせて )
あはは…俺は言わないけど、アキが直接言うなよ?…金で買えないもの、ね…アキもお年頃なんだな?頑張れよ。
( 自らの指を立てて母親が怒れば鬼になると笑いながら告げる彼に菜月さん、普段は優しいけど怒ると物凄く怖いのを知っているためクスクス笑って彼が内緒にしてくれと頼んだことは自分から誰かしらに言うようなことはしないため寧ろ、そんな彼がポロリと本人を前にして言わないようにと楽しげに忠告しつつお金では買えないものが欲しいと口にした彼に何だかんだ言っているがやはり彼も恋人が欲しいお年頃かと成長を喜ぶ反面巣立ちも何だかそれはそれで寂しいなと感じながら彼には頑張れよとだけ伝えて。自分が勧めたお揃いのキーホルダー意外にも彼は気に入ってくれたようでこれがいいと目を輝かせる様子に「んじゃこれにするか…アキの分は俺が買ってやるから俺のはお前が買って。その方がなんかお揃いっぽいだろ?」にっこり穏やかに笑ってはお揃いっぽいだろと口にして )
おう、気をつける。…俺いつも頑張ってるんだけど中々伝わらないんだよなァ。
( うっかりを忠告されれば自分だと本当にしかねないので強く頷き、頑張れと応援されると少し胸がツキンと痛んで相手の心情は知らずにやっぱり自分は脈なしかなーと思いつつ愚痴を零すように相手を見ては眉を少し下げて笑って。「それ名案だな。じゃぁ俺は兄ちゃんの買ってくる!」相手の提案に大きく頷くと早速自分は相手の分のキーホルダーを手に取り、自分の家族と相手の家族分のお土産もパパッと手に取っては精算しにいきテーマパークの袋に入れて貰い、相手のところへ戻ってきて「荷物ロッカーに入れたら何か乗り物乗ろうぜ!」と軽く相手の腕を引っ張って )
そうなのか…?だったら言葉より行動で示したらどうだ?キスとか押し倒してみるのとかは良い手だと思うんだけど…。
( 彼の気を付けるとの言葉にクスクス笑いながら頷くも、どうやら彼の想い人はかなり鈍感なよう。そんなタイプにはこうしたら良いんじゃないか?とアドバイスをしてみるも何だか急に寂しくなってきて。これで彼とその想い人がくっつきでもしたら自分なんてもうお払い箱だろうと悲しくなり。でも彼の幸せのために表情には出さずに彼の提案に頷いて「そうだな…アキはどれ乗りたい?」会計を済ませてロッカーへ彼と共に向かい、荷物を仕舞って。何を乗りたいと彼に問いかけて )
んー…キスはしたことあるんだぞ。それに抱きついたりもしてる。…押し倒したら気付いてくれるかな?
( 相手のアドバイスにまた少し胸を痛めるもそんな鈍感なところも相手の良さのため受け止めては少し考える仕草をしてしたことがあることを告げて。小さい頃はよくプロレスごっこをして押し倒して遊んでいて、今も抱きついたりくっついたりすることはあるがしっかりと押し倒したことはない気がして。アドバイスをする本人が言うのなら今度こそ気付いてくれるかもしれないと意味深な視線を向けて問い掛けてみて。荷物をしまって何に乗りたいか問い掛けられれば気持ちを切り替えて、ンーと腕を組んで楽しそうに考え「…じゃぁ、ジェットコースター!一番高いやつ…!」とテーマパークの中でも一際目立つコースターをわくわくと指差して )
そうか…でもそんな奴(子)でも流石に押し倒されて告白までされたら…伝わると思うけどな。チャレンジしてみたらどうだ?そんなこと兄ちゃんがアキにやらたら付き合っちゃうかもな…なんて。アキの気持ちがそいつに伝わると良いな。
( 相手の子はどれほど鈍感なのだろう。彼の想い人の性別は分からないながらも流石に伝わるだろうと言葉を返し。これで彼が想い人と付き合えたら良いなと思いつつも振られてしまえばまた自分と一緒に居てくれるかな…そんな風にも思っては“俺ってどれだけ最低だよ…”と内心落ち込みつつもタダでは折れない屈しない精神で自分が彼にそんなことをされたら付き合っちゃうかも…なんて冗談混じりに本音を告げていて。意味深な彼の瞳にも気づかない自分はワシャワシャと彼の髪を撫でて。雰囲気を一転させ乗りたいものを口にした彼。指差す方に視線を向ければなかなかハードめなコースター。別に乗り物酔いや三半規管が弱いわけでもないがその見た目のインパクトに最初から凄いの行くな…と思いつつも「ああ、じゃあ行くか」コースター系はこう見えて自分も好きなこともありニッと楽しげに笑えば行くかと告げて歩き出して )
んー…そうかな?ってはる兄!俺兄ちゃんのこと大好きだから本当にしちゃうぞ!……兄ちゃんも好きな人にはそうするのか?
( 相手が考えていることは知らずに相手が零した本音混じりの冗談に此方も本音を冗談っぽく返して。これで振られたら立ち直れないだろうなと思うも、この方法を勧めてくるということは相手もしたことがあるのだろうかと思って。逆に自分にしてこないということは脈なしなのかなとまた少し落ち込みつつ撫で受けて。一度は区切りがついた話だがジェットコースターに向かいながら問い掛けてはジェットコースターの最後尾に並んで相手の返答を待って )
…勧めといてあれだけど…俺は…出来てない…なんか…卑怯な話だけどさ…俺の事、本当に好きかどうか分からなかったり…関係壊れるかもしれないってやっぱ躊躇して、な…。
( 彼の言葉はきっと冗談なんだ。でも分かっているのに胸の鼓動は速まる。静まれ落ち着け…そう何度も言い聞かせいつも通りに装ってみる。しかし彼からの無邪気な問いかけに何だか年上風吹かせてアドバイスしておいて自分は出来ていないことに後ろめたさを感じつつ素直に口にして。何だか落ち込んでしまったような彼に何だか此方も胸がざわめく。どうしてそんな顔…そんなにその想い人に気持ちが伝わらないのが悲しいのか…そう思っただけでチリチリと胸の奥が燻る。こんな感情を抱いて…彼が本当にその想い人と恋人になったなら…果たして自分は本当に笑顔で祝福が出来るのか…。そんなもやつきも生まれ気づけばジェットコースターの順番が回ってきていて目の前にコースターが止まる。今は…楽しまないと…彼が笑っていられるように…「アキ、俺達の順番だ。乗るぞ…一緒に…楽しもうな」心の燻りにはとりあえず蓋をして純粋彼とのデートを楽しもうと笑顔向けて声をかけて )
俺も好きな人と今の関係が心地良いし多分その人にとっても今がいいんだろうなって思う。でも俺…すごく怖いけど頑張ってみるよ。いつまでも臆病になって自分の気持ちに嘘ついて好きな人と居るのも悪い気がするし、勇気出してみる。まあ玉砕覚悟だけどその時は兄ちゃん慰めてな!
( 相手の話を聞いて相手にも好きな人がいるんだと少し落ち込むも相手も似た感情を持っているんだと知って少し驚いて。自分も相手との今の関係が壊れるのが怖くて、大好き、好きと言い続けてもそれは幼馴染の弟としてしか言ってこなくて。でも本心を隠し続けて相手と一緒にいるのも失礼な気がするし自分の気持ちにも嘘を吐きたくなくその気持ちをなるべく明るい口調で伝え。好きな人は勿論相手、本人にこんな話をして慰めてくれなんて変な話だが、もし振られて玉砕したとしても自分は変わらずに幼馴染の弟として相手から離れるつもりはないので慰めてとお願いして。胸が痛んだが相手もこの時間を楽しもうとしてくれているのが分かれば自分もいつものテンションに戻して「おお、やっと俺たちの番!しかも一番前だぞ!ラッキー!兄ちゃん怖くなったら叫んで俺に抱きついていいぞ!」コースターの順番が回ってくると相手と一緒に一番前のトロッコに乗り込んでウキウキとして声を弾ませ、隣の相手を見てニシシと笑ってはジェットコースターが動き出すと前を見て。コースターは緩やかなカーブを進んだところで一番最初の大きな山に差し掛かり音を立てながらゆっくり上っていき「ドキドキしてきたな、兄ちゃん。」とまだ余裕な声でジェットコースターからの景色を楽しんで )
ああ…もちろん、お前がフラれたらしっかり慰めてやるよ。だから頑張れ、アキ。
( 彼の心情の全ては悲しいかな理解は出来ないが、彼のその想い人を思う気持ちは本物であることは間違いなくて。ズキズキと痛む胸を気づかないフリをして振られたら慰めてと告げた彼の背を押すつもりで口にして。彼の幸せが自分の幸せ。彼が幸せにその人と笑っていられるなら…。少し元気のなかった彼は気づけば元通り。テンション高い彼と共にジェットコースターに乗り込んで。席に座りバーが降りてきていよいよコースターは走り始める。最初の山場に差し掛かり彼の声に「ああ…俺も…」共にドキドキしてはいるがきっとまだ余裕で。コースターからの景色を楽しむ彼の横顔を見つめながら一気にコースターは下降していき )
( 胸は酷く痛んだが笑顔でいれば相手が笑ってくれるため普段から笑顔がトレードマークの自分はこういう時都合が良いなと思いつつ心からジェットコースターを楽しみ。最初の山を下り始めればジェットコースターは速度を上げて急降下、ほぼ垂直に落ちていってふわりと浮く感覚と共に風を切るのがたまらなく気持ちよくて「ヒャッホー!兄ちゃん気持ちいいな!」とテンション高めの声を上げて相手を見ればニコニコ笑い、つい出てしまった耳を手で抑えて。ジェットコースターはすぐに終わってしまい乗り場に戻ると出ていた耳を引っ込め「へへ、兄ちゃん髪ボサボサ。」自分もかなりボサボサになっているが相手を指差して楽しげに笑い先に降りると相手に手を差し伸べて )
ふ、お前もだろ…アキ。てか耳が出てたよな?ありがとう。ほら…男前が台無しだぞ?
( 彼がいればこんなにもジェットコースターは楽しい。こんなに楽しいのは幼少期以来だなんて思っては彼と共に楽しんで。程なくして終わりを迎えたコースターは終点地点へ向かい停車しては彼から髪がボサボサだと笑われて。彼の髪もまごうことなきボサボサなのに何だか可笑しくて小さく笑いながら差し出された手をしっかり掴んでコースターから降りては礼を告げ、途中で耳が出ていたことを指摘しつつ彼の髪に手を伸ばして丁寧に整えてあげて。でもなんだか彼が少し元気がないように見えるもそれを指摘するのはこの時は謀られて。彼の想い人は誰かは分からないが…幸せに…なんて思うもズキズキ胸は相変わらず痛んで。しかし大人な自分がそれを表に出すことはない。ましてや惚れている相手には出したくない。カッコ悪い姿をなるべくみせたくない。自分であればいいのに…そう思わずにはいられないならがも彼の思い出にこのデートが楽しいものでありますようにとそうしなくてはと強く思って。「次は何乗る?」穏やかに微笑んでは髪を直した手を彼から離しながら問いかけて )
えへへ…あ、バレてた?興奮しちゃって。…次は、ンンーあ…真実の口やってみたい。
( 自分の髪のボサボサも指摘されば照れ笑いながら大人しく整えて貰い、耳が出ていたのも気付かれていたと知ればポリポリと頬を掻いて。ジェットコースターを降りて何をしたいか聞かれれば、次は相手が乗りたいものをと思ったが以前父親が見ていた映画の中に出てくる真実の口のレプリカがこのテーマパークにはあるのを思い出して。レプリカでももしあの迷信『嘘や偽りの心を持つ人間が手を入れると手を噛み切られる』だとか『抜けなくなる』だとか、それが本当なら自分の手はおさらばになるなーと呑気に思い。このテーマパークの真実の口はSNSでも話題になっていて、真相は定かではないが本当に抜けなくなった人が居るらしい。「確かあっちにあったはずだ。…兄ちゃんも一緒にやろ。」と記憶していたほうを指差すと相手の手を取って首を傾げて )
可愛かったから俺は全然良いけど、なるべく気を付けろよ?真実の口…?へえ…何か面白そうだな…良いぞ、一緒にやるか。ん、あっちだな…行ってみよう。
( 頬を掻く彼も興奮して耳を出してしまう彼も可愛らしくてこちらの表情も緩み、可愛かったから自分は良いと告げるも一応は気を付けるようにと笑み浮かべたまま告げてポンポン頭を撫でてから手を離して。次に乗りたいもの等聞いてみれば彼の口から出てきた言葉にきょとんとしつつ何かそんなのが出てきた映画なんてのがあったな…なんて思いながら彼が行きたいならそれだけで行く理由になるため仁辺もなく頷いては有り体の嘘つきは手が抜けなくなるといった噂も聞くがあまり信用していなくて。手を引かれるままに着いていけば真実の口のアトラクションへ到着。そこには立体的な顔を模した壁に手が入るくらいの穴がぽっかり開いておりその出来は良すぎてレプリカだろうが、テーマパークにはどこか不似合いの異質さは少し不気味ですらあって。「…よく、出来てるな…もっと簡易なの想像してたけど…とりあえず…何かあったらことだから、まずは俺から入れてみるな。…よっ、と…ん、見たままの固くはない柔らかい材質だな…中には…何もない、か…でもそこまで深くなくて手首より少し上辺りまでしか入らないみたいだ…っ…!?」不可思議なものに大事な彼の手を入れさせるわけには行かず、まずは自分からと服の袖を軽く捲ってはゆっくり手を穴の中に入れていき。中の材質は人が怪我をしないよう柔らかな材質で出来ており程よい弾力がありまるで人肌のよう。そのまま奥まで手を差し入れるもそこまで中は思っていたよりも深くなく自分の手首より3、4cm上辺りまでしか入らなくて。実況中継のように中の具合等、彼に伝えては中には何もないため後は抜くだけ。まぁテーマパークのアトラクションだから良くは出来ているが所詮はこんなもの…そう思い、手を引き抜こうとした瞬間に驚きから息を詰めて。…手が抜けない。いや待て…そんなことが現実にあるわけがない。あんなのは映画の中でのフィクションであって現実に起こるわけが…落ち着けと自分に言い聞かせつつ手を引く。しかし一向に抜ける気配がなくて。……自分の気持ちに嘘をついているから…いやいやいや…流されるなっ!俺っ!そしてパニクるな!俺!大人なんだから落ち着いて毅然とした態度で…──実は後から分かったことだがこのアトラクション、緊張等で変に体に力が入ると中が締まり場合によっては抜けなくなる場合があるらしい。そうとは知らない自分は顔こそ笑顔だが抜けなくてパニックを起こしそうになっていて。しかし歳上の威厳を保ちたいが故に助けを求めることが出来なくて「…ッ…この口よっぽど俺の手、気に入ったみたい…なんて…ん…っ…く…、」冗談混じりでそう軽口を叩きつつ、引き抜こうとする手を締め付けられピクッと反応して )
ええー…兄ちゃんなんでネタバレしちゃうんだよー。俺先にやりたかったのに。…クク、はる兄面白い。
( 真実の口に来ると相手が心配してくれてなのか返答を言う前に先に手を入れて。別にそこまでは良かったのだがなぜか実況を始め。自分はゲームで映画でもそうだが前情報なしに楽しみたいタイプなのでムウと頬を膨らますも言葉ほど対して気にしていなくて。相手の実況を面白可笑しく聞いていれば相手の様子がおかしなことに気付いて。「兄ちゃんもしかして抜けなくなったのか?ふふ、多分深呼吸すれば抜けるぞ。」冗談かと思ったがそれにしては長いのでほんとうに抜けなくなったのかと思えば深呼吸をすすめてみて。少し焦ったが見えづらいが注意書きに気付き、稀に抜けなくなる場合があると記載されていてその原因も書かれていたため多分それかなぁと思えば肩を揺らして笑い。相手が深呼吸する前に擽りでも緊張は解れるかと思い悪戯心もあって後ろから相手の横腹を突いて)
…あー…悪い…ついな…深呼吸…っ…アキ…ちょ…擽ったい…っ…、
( 拗ねたような口調が耳に届けば今こうして抜けなくなってしまうことを少なからず予測しそんなことが彼に起こってしまわないように少しでも情報をと実況なんてしてしまっていて。しかしすぐにクスクス笑う彼にそこまで怒っていないのか…?とホッと胸を撫で下ろしつつ、表情を緩めながら彼からのアドバイス通りに深呼吸しようとするもまさにその瞬間に横腹を突っつかれビクッと体を跳ねさせながらも擽ったさに身を捩り。しかし突っつかれると無意識に少し体に力が抜けたがまたすぐに入るようでまだ手は抜けそうになくて。しかし擽ったさを感じる横腹に触れられた時、少しでも抜けた体の力にほんの一瞬、手が抜けそうにはなったため「…アキ…擽ったいけど…何か手抜けそうかも…もうちょっと触ってくれるか…?…擽ったいのは死ぬ気で我慢するから…」一縷の望みをかけて漸くここで彼にやんわりと助けを求めるように声をかけて )
よーしッ、任せとけ!渾身の擽り攻撃してやるよ!
( 自分の擽りは効いたようで手が抜けかけるも完全には抜けずに。相手がくすぐったそうにするのは面白いが相手のピンチで助けを求められたとあらば此方も本気で擽ろうと思って周りに人が居ないのを確認してから耳とふさふさの尻尾を出すと相手に背を向けてふさふさの尻尾を相手の服の下に入れ込むとそのままブンブン振り回したりゆらゆらゆっくり揺らしたりして相手の素肌を擽って、届き脇の下や横腹にわざと掠めさせて )
ッ…?!…アキ…っ…普通に…擽らない…ン…っ…のか…っ?!…ふふ…っ…や…っ…アキ…ッ…!
( 触ってくれと言ったのだが彼は全力で何と尻尾を服の中に入れてきて。ぎょっとしたのも束の間、素肌を直にフサフサと尻尾に擽られては擽ったさといけない感情が沸いてくる。普通に擽らないのかと口にしつつも彼も彼で自分を助けようとしてくれているのだと前向きに捉えるも何だかゾクゾクとしてしまい。とりあえずこのまま擽られては敵わない。早く手を抜かないとと擽ったさとゾワゾワした感情に堪えながら手を引き抜こうとするも脇の下や横腹に尻尾が掠っては「…っ…アキ…ちょ…っ…一旦…ストップ…ンン…ッ…」苦手な箇所への擽りに瞳に水膜張らせストップと彼を見やり )
ンンー?これ昔から超効くだろ?ってストップ?
( 尻尾を服の下にいれて擽るのは小さい頃からのじゃれ合いでやっていて相手の擽ったそうな声に嬉しくなってもっと尻尾を振るもストップの声が掛かると尻尾を止めて振り返り。そこで相手の瞳が潤んでいることに気がつくと目をぱっちり見開いて。「え、兄ちゃん泣いてるのか?…てかちょっとエロい顔してるぞ…」相手の潤んだ瞳に吃驚しながら尻尾を服の下から引き抜くと相手の顔を覗き込んでその顔にドキドキとして。思ったことをそのまま告げて「大丈夫かー?」と心配そうに眉を下げて「やり過ぎてごめん。」と尻尾を下げて謝って )
昔ならな…お前もでかくなってんだから…加減してくれ…あ…抜けた。
( 超効くだろ?と言いながらも自分がストップを掛けるとちゃんと止まってくれる彼の言葉に昔なら超効いていたが今は彼も成長したことによりやはり何らかしらが変わっていることを告げるも彼のお陰で腕が抜けてはポツリと呟き「エロい顔はしてない。…いいよ、俺がお願いしたんだし。アキのお陰で取れたよ、ありがとな。もう大丈夫だ」彼のお陰で手は無事に外れてはきちんとお礼を告げて。彼がいなかったらきっと従業員を呼ぶ羽目になっていてかなりの注目を浴びていたかもと思えば「…晒し者になるとこだった…アキが協力してくれてマジで助かった…。俺のヘマで長々悪いな…なんかやって欲しいことあったら言えな?俺が出来ることあったら何でも聞いてやるから」と彼に伝えては微笑んだままそう告げて )
えへへ…ごめん。でも抜けて良かった!別にこれくらいどうってことないぞ。兄ちゃんのピンチに助けるのは当たり前だからな!
( 加減してくれと言われれば頭を掻いてへらりと謝るも抜けた手を見ると心の底から安心してニコリと笑い尻尾を振って。助かったと言われると得意げな表情をして尻尾をしまって当然のことだと大きく頷いて。「それより俺も試してみたい!」相手の手が挟まってしまったことは全く気にしておらず明るく笑って自分も試してみたいと目を輝かせて真実の口を指差して )
…ん、マジありがとな…アキはほんとに良い子だな…って…アキ…?!…何ともないか…?
( 彼は少し自分のこの状況を楽しんだだけできっと心配させてしまったのだろうと思いつつ、謝る彼に首を振って再度礼を口にしてはピンチの時は駆けつけるといい、優しい彼の言葉に表情を綻ばせて。彼もずっと試したかったようで真実の口へと手を入れてしまえばいきなりのことに驚いたものの彼の様子を注意深く見ては異変にすぐに気づけるような体勢になりつつも心配で何ともないか?と問いかけて。もちろん彼の手が挟まった際は自分にできることは何でもするつめりでいて )
あはは、はる兄焦りすぎ。俺まだ手入れてないって。これから入れるとこ。
( お礼を言われて嬉しそうにするも急に慌てる相手にキョトンとして。その理由が分かると肩を揺らして笑いまだ手は入れてないとアピールして片手をひらつかせて。心配してくれる相手に大丈夫だよと頷いて今度こそ少しドキドキしながら真実の口に手を差し入れ「ほんとだ、中はあまりかたくないんだな。…ン?なんだコレ。」とペタペタ中を探れば相手が実況した通りの感触がして。しかし相手の手より少し小さい自分の手は相手よりも僅かに奥まで入り指先に何か当たって、何か気になってその出っ張りを探って )
アキ…待たせててごめん…。本当にごめんな…俺、体調崩してて…熱と倦怠感が酷いんだ…って…言い訳してるな…。落ち着き次第返事返したいって思ってるんだけど…お前がもう待てないって言うなら…俺はそれに従う…。本当に…悪かった…。
えー、何それ!なんでそんな寂しいこと言うんだよ?俺は平気だよ!それより兄ちゃんが心配。体も怠いんだから俺のことは気にせずにしっかり休めよ。その代わり元気になったらいっぱい構って貰うから。気長に待てしておくからもう謝るのなしな!とりあえず元気になるようにハグ( ぎゅう )
…アキ…お前の返事見て…にやけちゃった。あまりにも可愛くて…早くアキの戻りたいって思った…ありがとう。本調子とまではいかないけど…ゆっくり返事返させてくれ…待て出来て偉かった…アキ…(抱き締め返し、ワシャワシャ頭撫でて)
悪い…何か先に手入れてるから…心配で先走った…。
(自分は緊張し過ぎていたようで彼からまだ手はいれていないと言われては気恥ずかしそうに頬掻いて。先に手を入れてしまった身として彼が心配で堪らなく柄にもなく慌ててしまっては彼が穴に手を入れるのを固唾を飲んで見守り。すると彼は中の感触の感想を述べつつも聞こえてきた呟きに「…どうした…大丈夫か…?アキも挟まったのか…?」理由を推測出来ずに自分と同様に手が挟まってしまったのかと心配になれば堪らず声をかけてそう尋ねて)
会いに来てくれてありがとう!あまり無理するなよ?( 嬉しそうに撫で受けて )
兄ちゃん心配し過ぎだって、挟まるのが醍醐味のアトラクションみたいなもんなんだから。…なんかボタンみたいなのがあるんだよ。押してみてもいいかな
( 心配する相手を見ておかしそうに笑いながら大丈夫だと笑い、中のでっぱりを探りつづけて。それはボタンのような形状をしていて押してもいいかと尋ねながら答えを待ちきれずにポチッと指で押してみて。すぐに何か起きるかと思ったがうんともすんとも言わずシーンとしており首を傾け。「なんにも起きないや。…故障かな?」つまらないのと手を引き抜くと無事な手をひらひらさせて。今起こった変化にはこの時は気付かずに「次は何するかは兄ちゃんが決めて!」と相手の手を掴んで笑いかけ )
そうだよな…はは…ん?ボタン…いや、ちょっと待てアキ…っ!
( 自分が経験している以上、彼には味わわせたくない…なんて思ったがこのアトラクションの醍醐味と言われてしまえばそれもそうだなと笑み浮かべ。しかし彼にボタンがあることを告げられては自分の手では届かなかった位置にそんなものがあったのかとアトラクションにあるボタンなため害はないのだろうと理解は出来るもその未知のボタンにやはり心配で待ったをかけようとするが好奇心旺盛な彼が待てるはずもなく…。暫くするも何も起こらずにホッと胸を撫で下ろしては手を穴から抜いてヒラヒラし此方の手を握り笑っている彼に「…お前絶対に押すなって書かれてるボタン躊躇なく押すだろ…はぁ…寿命が縮まった…何もなかったからよかったけど…次は俺が決めるのか…そうだな…じゃあ…あれ行くか?」苦笑いを浮かべて押すタイプだろと口にしつつ息を吐いては彼の無事を喜びながら次は自分が乗るものや何をするか決めてと言われては辺りを見渡し、視界に映ったのは高さを誇る急降下型のアトラクション。一際目立つそのアトラクションが落下しては聞こえてくる叫び声に期待出来そうだなと目を細めて。この時は自分もこのボタンの効果もといそれに伴う変化に気づけずにいて )
ええー…流石に絶対押すなって書かれてたら押さないって。ま、それが遊びって分かってれば押すけど非常ベルとか緊急停止ボタンとかは押さないぞ?ただすこーしだけ押したい気持ちになったことはある。
( 心配性の相手に大丈夫なのにと思いながらも心配してくれるのは嬉しくてにこにこ笑い。続いて言われた言葉に心外だと口を尖らすも、遊びと分かっていれば躊躇はしないだろうと頷き。ただ小学生のころに廊下にあった非常ベルを押したらどうなるんだろうと好奇心を抱いたことはあって、実際押すことはなかったが押したい気持ちになったことはあると人差し指を親指で少しと隙間を作ると悪戯に笑って。「おお、フリーフォール!超楽しそう!乗る!行く!」相手が指差したほうを見れば絶許系アトラクションで興奮気味に頷くと相手の手を握り直して手を引いてアトラクションの最後尾に並んで。ちなみにボタンの作用は真実の口なだけあって隠していることを暴露したり本当のことを言ってしまうという作用でまだその効果には気付かないでいて )
はは…そりゃ失礼。ってあー…それはちょっと分かる。俺も押さないけど。
( 可愛らしく拗ねる彼が愛しくて笑いながら失礼と口にするも彼から言われた非常ベルやら緊急停止ボタンは自分も彼くらいの年には押したくなったなぁと無論彼と同じく押すことはしなかったが。なんだか懐かしさすら覚えつつ可愛い彼の頭をワシャワシャ撫でて。自分の提案したフリーフォールにこれまた彼は無邪気に食いついてきてくれる。乗る気満々の彼は待ちきれないとばかりにテンションマックスで自分の手を引いてアトラクションの最後尾へと共に並んで。そう言えばさっき彼が押したボタンの効果がどこかに書いてあった気がするな…なんて思いつつ、朧気な記憶では思い出せずに程なくして回ってきた自分達の番に彼と二人で乗り込んで。下がってくるバーがカチャリとしっかり固定される音と共にプルルルと発進音が鳴り響いてはゆっくりフリーフォールは上昇していき )
だろー?押すな押すなって言われると押したくなるのなんでだろうな。
( 相手も似た経験があったようで嬉しく思いながら楽しそうに話しアトラクションに乗り込むと更に気分は高まって。「おー、たっけぇ!遠くまで良く見える。そろそろ落ちるみたいだぞ、兄ちゃん!」一番高いところまで来ると遠くの街や海まで見えて興奮で尻尾や耳が出てきそうになるのを抑えながら隣を見てニッと笑い。アトラクションのFiveからのカウントダウンが始まると前を見て、Zeroと共に風を切って急降下してふわんと体が浮けばヒャッホー!とテンションマックスで声を出して。アトラクションはあっと言う間に終わり。髪の毛ボサボサになりながら隣の相手を見て「楽しかったな!もう一回乗ろう!」と無邪気に笑いつつ相手は大丈夫だったかなとアトラクションから降りて顔を覗き込んで )
押すなって言われると興味沸くからじゃないか?なんで押したらダメなんだろうとか、思うから余計にだと思う。
( 彼の言葉にあくまで自分の感じたことだが話してみて。フリーフォールが上がっていくのにも彼は興奮しているよう。無論、自分も強かに興奮しているのだが、大人なためそこまで全面には出さない。一気に急降下していくフリーフォールに下腹部がひやっとしてしまうのは一部の男にはあること。彼の言葉にしかしやはり楽しくも感じていて。あっという間に終わってしまえばボサボサになった彼の神を直してやりつつ「アキが乗りたいなら俺も乗る。ちょっとひやっとするけど楽しいからな」と素直に口にしてはクシャクシャ彼の頭を撫でて一旦フリーフォールから降りて。彼と共にまた最後尾へと並んで )
なるほどなぁ。でも俺は兄ちゃんに抱きつくなって言われても言われなくても抱きついちゃうけどな!
( ふむふむと頷きながらやっぱり保険医の相手は言うことが違うなぁと思い、冗談混じりニシシと笑って。フリーフォールを終えてから髪を直してくれる相手の手が気持ち良くて目を瞑りつつもう一回の誘いに乗ってくれる相手に笑顔を向け「ありがと!一人で乗るよりはる兄と乗ったほうが楽しいからな。」と相手の言うひやっの本当の意味は分からなかったが一緒に乗ってくれるのが嬉しくて。結局そのあと空いていたこともあって4回乗って大満足。フリーフォールから降りて暫く歩くと相手の髪を見て「兄ちゃんの髪ちょっとボサボサだから直してやるよ。」と手を伸ばして相手の髪を撫で付けて )
はは…それはダメとは言いたくないし言わない。アキならいつでも抱きついて良いぞ。
( 自分に抱きつくのは…と言う彼に可愛いなぁと思ってはクスクス笑いつつダメと言わないと口にして。彼の嬉しそうな顔を見るのは自分も嬉しくて「ああ、一緒に楽しもうな」自分も嬉しくなって彼ならいつでも良いと口にしつつフリーフォールの順番が回ってきて彼と共に乗り込んで。何だかんだ彼が乗りたがって4回乗ることになったがやはり男ならではの下半身のひやっと感は拭えなかったが何だかんだて彼と一緒ならやっぱり楽しくて。髪を直してくれる彼に「ありがとな…アキも直してやる」頼んでは自分も彼の髪を直してやって )
さんきゅ、兄ちゃん!
( いつでも抱きついて良いと行ってくれてフリーフォールの後に自分も髪を直して貰えれば嬉しそうにはにかんで、抱きついていいと言って貰えたことを真に受けてギュッと抱きついてみて。「へへ、兄ちゃんあったかい。」スリスリと胸元に擦り寄ったあとに離れては手を繋いで「次はおばけ屋敷行こ。ここの怖いらしいぜ。」ニッと笑うとはやくはやくと相手の手を引いてお化け屋敷があるほうへ向かって )
どういたしまして。…俺も温かい。
( 嬉しそうにはにかみ胸元にすり寄る彼は大人っぽくはなったがやっぱり小さい頃と変わらない。でも気持ちの面では色々変わって成長していく時期。一番近くで見守っていてやりたい。嬉しいことも悲しいことも今までと変わらずに分かち合っていきたい。その気持ちはこれからだって変わることはないだろう。そこに恋慕が絡もうと根底にあるものは揺らいだりしない。彼から次はお化け屋敷に行こうと誘われてはニヤリとつられて笑い「お化け屋敷か…いいな、行くか。寧ろ俺らがお化け役脅かしたら怒られるかな?」待ちきれずに手を引く彼に引っ張られながらお化け屋敷に向かいつつ、実はやってみたかったことをポロリと口にしては彼を見やり )
へへ、…って流石に脅かしたらまずいんじゃないか?
( 相手が温かいと言ってくれて嬉しそうに笑ってはまた抱きついてもいいかなと思い。お化け屋敷の誘いにも乗ってくれて二人で向かう途中相手から言われた意外な一言に目をぱちぱちさせて。自分が言うならまだしも相手から。脅かしてみたい好奇心はあるがちょっとダメな気もする、でもやってみたい。その狭間で揺れて「じゃ、怒られる時は二人で。…どうやって脅かす?やっぱ俺の牙で脅かすか?」ガルルと半獣になったときの真似を軽くして笑いつつお化け屋敷の最後尾に並んで )
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