義賊のギルス 2019-11-25 23:28:40 |
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ふふ、ギルスは相変わらず大人気だな。…お皿も喜んで貰えたようで良かった。アクセサリー作りの前に昼食の手伝いでもするか?
( 子供たち一人一人とちゃんと向き合う彼の姿に感銘を受けつつその微笑ましい光景に目を細めて。子供たちが先生のところへ駆けていけば抱き上げていたリューイも床に下してやり、遅れて先生のところへ行く後ろ姿を見送って。先生が袋の中からお皿を取り出すと子供たちから歓声が上がり『 これで今からご飯食べよう! 』とはしゃぐ様子に此方の心まで温まれば微笑みを零し。しばらくその光景を見守って、ふと彼を見遣れば昼食を食べるのならその支度を手伝ったほうが良いかと問いかけ。と、彼が答える前に子供たちがまた此方に駆け寄ってきて『 ギルスお兄ちゃんのごはん食べたい! 』とまたわいわい騒ぎ始め )
…そうだな…って俺が作るのか?わかったわかった!じゃあお前らも手伝えよ。手、洗えー。
( 彼の大人気の言葉には照れ臭くてポリポリ頬を掻くことに留めて。食事は先生が作ってくれていることもあり昼食の手伝いくらいはするかと彼の言葉に頷いたのだが子供達から自分の料理が食べたいとのリクエスト。きっと献立とかも決まっているし自分の勝手でそのメニューを変えても良いものかと考えたが子供達の勢いと先生に目配せすれば“大丈夫”と頷いてくれていることもあり、わかったと了承して。どうせなら先生達の手伝いもしているであろう子供達にも手伝って貰おうと声をかけて。「アレックも一緒にやろう。カレーとか城じゃ出ないんじゃないか?野菜も肉も食えるしうまいぞ」そして彼にも手招きをすれば手洗い場へ連れだって移動して )
嗚呼…スパイスを使った料理なら出ることもあったが民が良く食べると聞くカレーは食べたことがない。今から作るのか?
( 子供たちと共に昼食を作ることが決まれば彼と共に調理場へ移動しながら彼の問いに小さく頷き。スパイス、いわゆるカレーの源となるスパイスを用いた料理は食べたことはあるが偶に資料などで出てくるカレーライスなるものは食べたことがなく。家庭によって確か味が異なるんだったかと考えながら少し声を弾ませながら問いかけては子供たちと共に手を洗って。『 あのねぇ、僕知ってるよ。まずねぇ玉ねぎと人参とジャガイモを洗って切るんだよ。 』『 えぇ、違うよ。この前はピーマンも入れてたよ。 』『 ほうれん草とキノコも入れてなかった? 』と子供たちがカレーに何を入れるかを話し出して。当然己は何を入れるかは知らぬため彼を見遣って「 …カレーはなんでも入れてるんだな 」と子供たちはそれぞれ別の日に作ったカレーのことを言っているのだが、一度に全部いれるのだと思い込み感心したように頷いて )
スパイス料理も美味いけどカレーもなかなか悪くないぞ。ただカレーは何を入れても良いけど、こいつらが今言ったの一度に全部は入れないからな?具だくさん過ぎて溢れるから。
( 感心したように言葉紡ぐ彼にそのニュアンスからその意味を汲み取れば間違った知識は与えたくないことから一度には入れないことを教えてやって。「今日は定番のじゃがいも、ニンジン、玉ねぎに牛肉使ったカレーにするぞ。確かまだチーズは残ってたな?今日はチーズもトッピングしてやる」『やったー!豪華なカレーだー!』『とろとろチーズ絶対美味しいよ!』『早く作ろー!』子供達は次々に話始めながら手を洗っていて。それが終われば子供達は皆エプロンをつけては自分も手を洗いエプロンを身に付けて。「アレックの分のエプロンは…」キョロキョロ辺りを探すもトコトコ大人用エプロンを手に持ち彼の元に向かったリューイの姿に気づけば目を細めて。『…ん…先生が…兄ちゃんにって…』彼にエプロンを差し出した瞬間、緩い後ろの結び目が解けて身に付けていたエプロンが床に落ちて。それを拾い上げパンパン叩いてから再び後ろで結ぶも不器用なリューイはマイペースに苦戦していて「アレックそいつの結んでやってくれ。野菜の皮剥き班はアレックがリューイのエプロン結んだら皮剥き教えてやってな」とアレックと子供達に伝えて )
( カレーに子供たちが言った具材を一度に全て入れる訳ではないと誤解が解ければ成程と頷きつつ、子供たちがチーズをいれるのを喜ぶ様子に目を細め。エプロンを持ってきてくれたリューイにお礼言って受け取っては彼に頼まれたことに頷いて「 分かった。…野菜の皮は剥くんだな。叔父上がしょ…、…否、皮は捨てずにとっておくか? 」リューイのエプロンの紐を結んでやると、己もエプロンをつけて子供たちと共に洗い場へ。子供たちと一緒に野菜についた泥を桶の中の水で一緒に洗うと、綺麗になった野菜の皮を剥く。そこでふと叔父が言っていた言葉を思い出し。“庶民は野菜の皮まで食す”と。叔父は馬鹿にしているようだったし、庶民という表現はあまり好かない。ふとでた疑問を子供たちに問おうとして言葉を言い換えては一番年長の少女がふふと笑い『 あら当たり前よ。野菜の皮は栄養があるから後で食べるのよ。家畜の餌にもなるし肥料にもなるわ。 』「…そうか。物知りなんだな。 」『 違うわよ。全部ギルス兄さんが教えてくれたの。 』そういって大事に野菜の皮を別の容器に取っておく子供たちを見ては、些細なところまで彼の教育が行き届いていることに感心して。子供たちと共に野菜の皮を剥き終えると野菜の入ったカゴを彼の元へ持っていき「 子供たちはみんないい子だな。…このあとは野菜を切るのか? 」きっと辛い生立ちの子供たちばかり。それでも明るく強く生きる姿に胸を打たれながら次の工程を聞き。すると出会った当初一番最初に名乗ってくれた少年、ユウトが玉ねぎを差し出してきて『 アレック兄ちゃんはコレ切ってよ。 』と。それが少年の悪戯心からくるものとは知らずに「 嗚呼、わかった。上手くできるか分からないがやってみるよ。 」と笑顔で受け取り。後ろのほうで子供たちが小声で『 泣くかな? 』『 泣いちゃうよ。 』とクスクス笑っているのが気になったが疑問に思うだけで気に留めずに彼の方を見遣り「 切ってみてもいいか? 」と問いかけて。ユウトは彼が悪戯を己に告げ口をしないように人差し指を立ててシーのポーズをしていて )
…ああ、そうだな。玉ねぎはアレックに切って貰うか。
( 色々なことが未知なる体験である彼には色々な経験をさせてやりたい。この生活が始まってからずっとそれは思っていること。ユウトや他の子供達の悪戯心からの流れではあるが彼には良い経験になるかと思えばニヤリと笑みを浮かべ頷いて彼に玉ねぎを切るように告げて。まぁ実際は初めてのこともあり彼が玉ねぎを切ることが不可能な場合は自分や慣れた子供達に切らせることも視野に入れていて。玉ねぎは繊維に逆らって切ると刺激成分が分泌される。そのことも身を持って理解して貰えることもあるがやはり騙し討ちみたいで少なからず良心は痛むも彼がどんな反応を見せるのかも気になってはエプロンをつけながら包丁を手に持つ様子を見守っていて )
…では切ってみるな。
( 彼からの許可も出てその頼みが皆の遊び心から来ているとは露知らず小さく頷き。はじめに年長の子供に軽く包丁の使い方やどう玉ねぎを切るかなど軽く教えて貰い、お礼を言えばいよいよ一人で玉ねぎを切る時がきて。失敗しないようにと考えやや緊張していたせいか、子供たちの視線が己に向いていることは気付かずに慎重に玉ねぎに包丁いれて。トンと小気味いい音が鳴り玉ねぎが切れれば小さく微笑みそれを何度か繰り返す。子供たちの人数が多い分玉ねぎを切る量も多く、はじめは順調に切っていたが途中から視界がぼやけ始めて「 …ん…、なんか目が…、…」急に染み出す目に戸惑いながらも早く切らねばとそのまま切り進めるも状態は悪化するばかりでポロポロと瞳から涙があふれて。『 わー、アレックさん泣いてる! 』『 ふふ、泣き虫さんだぁ 』と揶揄うというよりもわいわい楽しげに騒ぎはじめて。「 う、…これは…なんで勝手に涙が…涙がでる魔法でも掛けられたのか? 」子供たちの声にやや頬を赤く染めては包丁を一度まな板の上に置いて目を軽くこすり。「 ギルス…、悲しくないのに涙が止まらないんだ 」とぼやける視界の中、彼に向いて戸惑いの表情を向けて )
ん、それ玉ねぎの繊維に逆らったりして切ると出てくる刺激成分。時間が立てば収まる。ま、料理初心者の登竜門的な感じだ、玉ねぎ切るのは。
( 持っていたハンカチで涙を拭ってやりながら差し出せば魔法か何かだと戸惑う彼に正しい知識を教えてやって。まな板に置かれている包丁手に持てば玉ねぎの向きを変えてトントンと手早く残りの玉ねぎを切っていって。「…よし、これでオッケー。具材炒めてくぞー。切ったの入れろー。カレールー担当は準備しとけよ」すべて切り終えれば用意して温めておいた鍋に油を注ぎ、玉ねぎやニンジン、じゃがいも等を炒めていき )
…良い匂いだな
( 玉ねぎについて襲われは成る程と頷き、ハンカチで目元を拭いてくれるのにお礼を言って。子供たちが悪戯が成功してクスクス笑っており、実は彼も分かっていたのではないかと思うも此れも彼の優しさと受け止めて調理に戻り。カレーは年少組と年長組と辛さを変えるために甘口と中辛と両方作り、彼と同じ工程を隣の鍋で進めて。甘口にはりんごのすりおろしもいれてそれぞれカレースパイスをいれて味付けては調理場に良い香りが立ち込めて。それぞれのカレーが完成すると子供たちは各々ごはんやパンの乗った皿を準備しはじめそれを手に鍋の前に整列をはじめ『 ギルス兄ちゃん、俺多めね! 』『 ずるい!私もたくさん食べたい! 』と言い合いながらも列を乱すことはない子供たちに目を細め、己は甘口のカレー鍋の配膳を担当して、子供たちに渡されるお皿1つ1つ丁寧に盛り付けていって )
だろ?アレックはどっち食べる?…って…わかったわかった!入れてやるから、そこは喧嘩すんな。
( ぽつりと漏れた言葉にニッと笑み浮かべ彼は中辛と甘口どちらを食べるのか問いかけて。しかし目の前で出来るカレーの行列にいる子供たちが喧嘩を始めてはそちらの仲裁に入って。子供や大人含む人数分全てにカレーを注ぎ終えては「おかわりしたいやつは二杯までな。各々自分で入れること。ほらご飯前の挨拶は?」『はぁい。全ての命に感謝を…いただきまーす!』子供たちが挨拶を終えて食べ始めるのを一瞥してから彼に歩み寄り「アレック、お疲れ。さっき聞きそびれてたからどっちも入れといた。どっち食う?」二つの皿を手に持ち彼に改めてどちらが良いかと尋ねて。自分は余った方で良いため彼が食べたい方を優先してやりたくて )
私は…どちらでも…否…
( 子供たちが席について食べ始める様子を見ていれば彼が近づいてきてカレーはどちらが良いか聞かれて。どちらが良いかと言うと正直どちらでも良くてどちらも食べてみたい気もして。彼はどちらを食べたいだろうか。できれば彼が食べたい方を食べて欲しいがそれはきっと彼も同じ気がして、どちらでもと言いかけて視線を伏せて。「 その、行儀が悪いのは承知で言うが、途中で交換するのはダメか?始めて食べるものだから両方食べてみたいんだ。 」子供たちの前ということもあるし、途中で食べてるものを交換するなんて王宮ではしないため遠慮がちに申し出つつ、此れなら彼も食べたい方を食べられるし、己自身両方試してみたいという欲求が満たされるだろうかと考えて )
ああ、構わない。そうだよな、初めて食べるんだからどっちも食いたいよな。どっちが好きかも食べないとわからないし。じゃあ最初はこっちの甘口から食ってみな。
( 王宮ならまずしない食べ方。それをしたいと遠慮がちに告げてきた彼に柔らかく微笑んで構わないと頷いて。自分の質問は彼を困らせてしまったかと反省しつつ初めて食べるものが二つあるならその二つを食べたいと思うのが人の心理。それを欠いていた自分を改めるように彼にはこんな状況下にあってもそれを悲観するより様々な経験をして欲しいと思っては最初は甘口から食べて貰おうと甘口のカレーが入った皿を手渡して )
嗚呼、有難う。
( 此方の申し出を彼は責めることなく受け取めてくれて甘口カレーの入ったお皿から渡さればお礼を言って受け取り、子供たちの座る大きなテーブルの端へと彼と並んで座り。いつものように祈りを捧げてから手を合わせては早速スプーンを手にして緊張の面持ちで一口カレーを口に運ぶ。野菜と林檎の甘みと豚肉のうまみが溶け出したルゥはとろりと口の中で白飯と混じり合い、その始めて食べる味に頬を綻ばせて。「 おいしい…。とてもおいしいよ。子供たちと共に一緒に作ったからだろうか…今まで食べてきた中で一番おいしく感じる。特別良い食材を使っているわけではないのに子供たちでも作れて美味しくて栄養も取れる。カレーは素晴らしい料理だな。 」と思ったまま感嘆の声を漏らして。すると子供たちは目を丸くて『 アレック兄ちゃん変なのー。 』『 カレー食べたことないの? 』とクスクス楽しそうに笑い出し、それに対して「 嗚呼、始めて食べたよ。君たちのほうが物知りだ 」と僅かに微笑み返しては一度スプーンを手に置いて彼の手元にある辛口カレーのほうを見遣り。すると先程の会話を聞いていたのか悪戯が好きなユウトがニヤリと笑い『 ギルス兄ちゃん、あーんしてやれよ 』とからかいの笑みを浮かべ、それに周囲の子供たちが乗っかりやれやれと野次を飛ばしたりする子供たちが現れ。その外にも『 ちょっとあんた達食事中だからやめなよー 』と止めつつ興味津々に此方に視線を向ける子供や、あわあわする子供、騒ぎそっちのけでカレーを食べる子供などざわざわし始め。「 …ギルス…、 」子供たちの期待の視線にどうしたものかと思い、そもそもあーんが良く分からずに助けを求めるように彼に視線をむけて )
…バーカ、見世物じゃねぇよ。ほらちゃんと食うのに集中しろ。でないとおかわり無しにするぞ。
( 周りの子供達に囃し立てられるもジトリとした目で見つめては此方に注目しないように告げつつ料理を集中して食べない奴にはおかわりさせないぞと付け加えるのも忘れない。『しゅ、集中する!集中するから!おかわり無しは勘弁して!兄ちゃん!『ほら怒られたー。ほんとに馬鹿なんだから』とざわついていた子供達は静かに料理を食べ出して。「……ったく…見られてなんか誰がするかっつーの…恥ずかしい…。…ほら、アレック口開けろ。…あーんってこれの事だ…」頬を掻いては自分の手にある辛口カレーをスプーンで掬ってはずいっと彼の口元へ近づけて。「…早く食え…見られるだろ…」僅かに顔を赤くしながらもこういう事は見られていないとはいえ人前では気恥ずかしく早くしろと彼を急かして。別にやらなくともこういうものだと口で説明すれば良いのだがやはり彼が知らないことを体感して知って貰うという自分の信念をブレさせるわけにもいかなくて )
く、口を…!?
( 彼が注意すると慌てて食べ始める子供たち。さすが子供たちの扱いに慣れているなと感心しておれば、少し気恥ずかしそうに彼がカレーの乗ったスプーンを差し出してきて。あーんとはこれのこと。さすがに此処までくれば何のことか分からない察しが悪い己ではなく、驚きながらスプーンと彼を見比べて。正直恥ずかしいが彼も同じなのだと思えば嬉しく、初めてのことが出来る胸の高鳴りも感じていて。浅く深呼吸すると躊躇いがちに小さく口を開き差し出されたカレーを口にして。「 …ん、さっきよりもピリッとしてて美味しい…。作り方は変わらないのにこんなにも味が変わるんだな。…でも最初に食べた甘いカレーのほうが好みかもしれない。…ギルスも食べるか? 」ゆっくり咀嚼して飲み込んでから味の感想を述べては、最初に食べた甘口のほうが好みだと述べ。ふと彼にもお返しをしたほうがいいのかと思えば甘口カレーを一口掬うと彼を真似てスプーンを彼の口元まで持っていき )
…馬鹿…あーん返しすんな……恥ずいだろ…。
( 戸惑いながらも此方のあーんを受け入れてくれスプーンから辛口カレーを食べてくれた彼。味の感想と好みなのは甘口と教えてくれればまさかのあーん返しが。するのも、もちろんされるのも恥ずかしいのだが彼の厚意で差し出されたスプーンを無下にすることも出来ずに恥ずかしいと告げつつも口を開いてスプーンから甘口カレーを食べて。「…相変わらずあっまー…。やっぱ俺は辛口の方がいいな」口に広がる野菜や果物やはちみつの甘さに条件反射で少し眉間に皺を寄せてはすぐに苦笑いに変えてやっぱり甘いと口にしつつ自分の皿にある辛口カレーを食べて。ピリリとした辛さだけでなくコクも感じてはやはり自分の好みの味だなと思っては結構な量を口に入れてしまったためもぐもぐと長めに咀嚼して )
ふふ、ギルスは辛いほうが好みなのだな。好みが丁度合って良かった。
( 馬鹿と言われて駄目なことをしてしまったかと思うが彼の表情を見ればそうではないことはすぐに分かって。恥ずかしそうにしながらもあーん返しを受けてくれる彼は何処となく可愛らしくてクスクスと笑いを零し。彼が辛口が好みだと聞けばイメージを合う気がしてしっくりきて丁度互いの好みが合って良かったと微笑みを向け。それから己も子供たちとカレーを食べ進めて食べ終わると手を合わせて。大量にあったカレーは子供たちがおかわりをしたことで全てなくなり、片付けを手伝おうとするも年長の子供がやってきて『 ギルス兄さんたちやることがあるんでしょ?片付けはいつも自分たちでやってるからやること優先して 』と言ってくれて。良いのだろうかと思うも子供たちは毎日のことだからか慣れた様子で各々片付けを始め、彼と己の食器もいつのまにか片付けられており。「 折角だから片付けは子供たちにお願いしてアクセサリー作りに取り掛かるか? 」申し訳ない気持ちもありつつ彼を見てはアクセサリー作りをするか問うてみて )
…お前もな。…ああ、そうさせて貰う、サンキュー。
( 彼の微笑みに照れ臭さは上がる。ぽつりと呟けば彼も自分も各々カレーを食べ終えた頃、全ての食器を運んでくれる子供たちに礼を告げて。彼からアクセサリー作りに取りかかるかと聞かれては「ああ、そうするか…。お前が希望するのはブレスレットだったよな。…それをイメージしてそして自分はどう在りたいか…どうなりたいかをイメージしていけばそれは具現化する」頷いては精製のイメージを彼に伝えては「お前なら大丈夫だ。思うままに精製してみろ」と口にして。彼は甘いものが食べ慣れていて美味しく感じるのかと思いつつ今度何か作ってやらないとなっ考えていて )
…どう在りたいか、か…。ブレスレットはお揃いにするのだろう?ベースのデザインなどは決めなくても大丈夫なのか?
( 場所を移動して彼と共に静かな別室へと移動しては彼から告げられるアクセサリーの精製方法を真剣に聞いて。己のあるべき姿。理想とする姿を浮かべるのは容易いが現実的なことを考えると少し難しい。やや眉を潜めるも彼が“大丈夫だ”と言ってくれた瞬間からスッと胸が軽くなった気がして本当に大丈夫な気がして頬を緩め。確か以前彼はブレスレットのデザインは決められて、特性の魔石を弄ると言っていた。となれば今己が精製するのはその魔石ということになるのだろうかと、精製する前に確認のために彼の考えて居ることは露知らず彼を見遣って問いかけて )
デザインは決まっているが、稀に作り手が心に思い描いているものになる場合がある。魔石は俺が持っているものを使うから。
( 彼の問いにそう言えば詳しくは説明していなかったなと思いつつ基本的には決まっているデザインに決まるが稀に作り手の思い描くものが出来たりする場合があると伝えて。何となくだが彼が魔石を生成すると思っているように感じてはじ自分の持つ魔石でカスタマイズするということを付け加えて。作り手の心の在り方により時折とんでもない高性能なアクセサリーの基盤が出来ることもあって。「アレックの思うままに作っていいからな」と変に彼が気負ってしまわないように言葉をかけて )
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