義賊のギルス 2019-11-25 23:28:40 |
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…あ…強制みたいになってたな、悪い…。
( 彼を思えばこそのお願いだったのだが、必死になるあまり我に返ればそれは強制以外の何物でもないため何だか申し訳なくもなって謝って。でも彼は嫌な顔しないで笑顔で礼を言ってくれる。本当に彼は人の気持ちを考えを大切に汲み取ってくれるんだなと胸が暖かくなる。頬に添えられる手に目を細め「…それは寧ろこっちの台詞だな…俺もお前に救われてるから。ありがとな、温かくして寝るよ」と言葉返しつつストンとベッド座ってくれた彼に手招きされれば何だろうと不思議に思いながらもベッドサイドまで近づいていき「どうした?」軽く首を傾げて問いかけて )
嗚呼…、済まない。ちょっとした戯れ言のつもりだったんだが…。
( 謝罪する彼に小さく首を横にふって気が置けない彼だからこそ零した言葉なのだと明かして。やはり言葉と言うのは難しいなと内心思いつつ、続く彼の言葉に小さく目を見開いて。「 俺があなたを?…俺はあなたに与えられるものをもらうばかりで何も返せていない気がするんだが…」全く自覚は持てないが己の何かが彼の救いになっているのならば嬉しい。少し首を傾けて彼を見つつ近づいてきた彼を見れば小さく微笑みその首元にそっと片手を回してこちらに顔を近づけさせる。そしてふわりと香る彼の匂いに目を細めながらそっと彼の頬に口端が触れるだけの口付けを落として。「 …眠る前の祈りのキスだ。随分前になるが姉上が一度こうしてくれた時があってその夜はよく眠れた。ギルスにも安息の夜を 」そう言って首元からそっと手を離し静かに微笑みを向けて )
あ、なんだ…そうだったのか?なんか逆に悪いな…。いや、戯れなら謝るのもあれだな…。
( 戯れのつもりだったと彼から聞けば分からなかった自分がダメだったなと謝らせてしまったことを申し訳なく思ってはまた謝りそうになるのにストップをかけてはここで謝っては彼が気にしてしまうと思って止めることにして。「お前の優しさに気遣いに俺は救われているんだよ」何かした覚えがないという彼に本質である彼の優しさや気遣いが自分を救ってくれているのだと説明して。近づけば彼から首に手を回され引き寄せられ頬に口付けられる。ドキドキと高鳴る鼓動に突飛な行動と思ったが彼自身が姉からされたことだと言えば何も言えず「……じゃあ俺も…ガキ共にたまにやるんだが…」自分もたまに孤児院の子供達にやる額に軽く口付けることを彼にすれば「アレックもよく眠れますように…おやすみ」そう告げれば掛け布団をかけてやり、おやすみと告げては寝室を出ていき。リビングへ戻ってL字ソファに横になるも「心臓がうるせぇ…俺…寝れるか…?」ぽつりとそう呟くも疲れも眠気も押し寄せてくれば気づけば眠っていて )
…おやすみギルス
( 彼が去って閉じた扉のほうを見てポツリ静かに呟いてはまだ柔らかな熱の感触が残る額を片手で抑え。なぜだろう、額のキスも親しい仲では良くする挨拶のはずなのに胸の鼓動が高鳴り鳴りやまない。微かに顔が火照るのを感じながら柔らかなベッドの中で寝がえりを打って目を閉じる。本当に今日だけで色々なことがあった。城に居るころから彼には世話になってばかり。でももし彼が先程言った言葉が本当で己の優しさが少しでも彼を救えているのなら…此れからも己は彼を微力でも支えていきたいと思い。そう彼のことを考えるうちに瞼が重たくなってくれば静かに目を閉じて眠りに落ちて )
…ン、…朝か…
( 翌朝、城が襲撃にあった日の夢を見て魘されるも彼が駆けつけてきてくれたところで目が覚めてホッと息を吐く。はじめ見慣れない天井にぼんやりとするも段々思考が回ってくれば昨日のことを思い出して。今日は彼と共に食器を買いに行く。時間があればアクセサリー作りや料理も教われるかもしれない。楽しみに思いながらベッドの端に寄って床に足をつけると手櫛で軽く髪を梳いてから立ち上がり。ただ鏡を見てなかったので寝癖が多方についていることには気付かず、そのまま彼はもう起きているだろうかとリビングに続く扉を開いて中を覗いて )
( 彼の口づけで寝付いたのは若干いつもより遅かったがいつも通りの時間で目を冷ましてはむくりとベッドから起き上がり若干気だるい体ではあるが朝食の準備もあるためベッドから降りては洗面所へ移動し軽く身支度を整えてはリビングへと戻って朝食の準備を始めて。料理を終えた後、タイミングでリビングの扉が開けば「…おはよ、アレック。タイミング良いな。ちょうど朝食出来るぞ」彼にそう声をかけて作っていた料理を皿に移したりしながらそう声をかけて。準備が終えればテーブルへと米やらウインナーやら卵焼きやらお味噌汁やら定番の朝食を用意して )
…嗚呼、早くから済まないな。ありがとう。先に身支度を済ませてくる。
( リビングに漂う良い香りに目を細めつつ、さすがに寝起きの状態で食卓に付くのは気が引けて先に洗面所へ行き身支度を整えると再びリビングに顔を出して。因みに服装は昨日相手が洗濯してくれた服。食卓へときっちりとした姿勢でつけばその見慣れない料理を興味深そうに見て「 …変わった料理だな。ウィンナーや米は分かるがこの黄色いものとこのスープは初めてみた。…オムレツのようなものだろうか。 」おいしそうな匂いに空腹を擽られながらとりあえずお祈りをしてから昨日したように手を合わせていただきますをして )
ん?別に気にしなくていい。…ふ、凄い寝癖だしな?
( 顔だけ覗かせた彼が謝罪と共に身支度を整えてくると言えば気にしなくていいと答えつつ寝癖が多く付いているのに気づいていたためクスリと笑ってはバカにしたような感じではなく可愛い奴だなと言ったニュアンスで伝えては彼を見送って。テーブルに料理を並べ終えた後にタイミング良く戻って来た彼と共に席に着いては自分が昨日していた食事前の挨拶を彼がしているのを見ては何だか嬉しくて自分もいただきますをして。そしてテーブルに並べられた料理を見て初めて見たと呟く様子に「ああ…これは東の国の料理だ。流石にお前がいつも食ってる料理は材料が揃えられないから作れないがどうせなら変わったもの作ってやりたくて。でも味は悪くないと思うんだが…。東の国に住んでる住民は朝にこの卵焼きや焼き魚等食べるらしいぞ。こっちのスープは味噌汁って言って味噌…豆を発酵させて熟成させたものを溶かして作るスープだな」料理の説明を簡単にしては彼の口に合うだろうかと気にしつつも自分と居る時くらい城にいたら食べられない料理を食べさせてあげたいという気持ちが勝ってそう付け加えて )
東の国の料理なのか。…ギルスは海を渡ったことがあるのか?
( 先程指摘された寝癖はしっかり直してきたものの、彼に寝癖を指摘されたとき何故だか分からぬがとても擽ったい気もちになった。その理由は分からないまま、己の疑問に答えて彼が料理の説明をしてくれるのを興味深そうに聞いて。東の国、本で存在事態は知っていたもののこうしてその国の文化や食事と面するのは初めてのこと。やはり義賊でもある彼は様々な所に旅をしていて知識も豊富。尊敬しながら彼は渡航経験があるのか気になり好奇心に瞳を微かに輝かせながら問い。そして早速まだ使い慣れない箸を手に取ると卵焼きを一口取って口の中にいれてゆっくり咀嚼して。その美味しさにすっと目を細めては「 美味しい… 」と素直に零して二口目に箸を伸ばして )
いや、渡ろうと船に乗ったまでは良いんだけど…少し進んだ所で海賊のどんぱちの流れ弾貰って船は沈没。泳いで戻るには結構距離あったけど無謀にも挑戦してダメで意識失って、気づいたら此方に戻って来てて浜に打ち上げられてたのを助けてくれたのが東の国出身の男でさ。助けて貰っただけじゃくて食事までご馳走してくれて…すげー良い奴だった。…てか今思えば寧ろそいつがこっちに渡って来てたんだよな…。
( 自分の話にキラキラと瞳を輝かせて航海経験はあるのかと問いかける彼に苦笑いを浮かべて首を横に振って。しがない一人旅だったこともあり船に乗り行ったことのない話で聞いたことくらいしかない国へ行ってみたくて船を買って船乗りに船の運転の仕方も教えて貰い、航海士にも色々伝授して貰って、いざ航海開始。思った以上に順調に進んでいたが海賊同士のどんぱち(喧嘩)に不運にも巻き込まれて船は沈み。自分は何とか船から逃げ出せたものの泳いで戻る事は不可能な位置にいるのは理解していたが諦めることなく泳いで戻っていたがやはり無謀で途中で力尽きてしまうも逆にそれが良かったのかそのまま流されて無事に浜に打ち上げられて。そこで自分を助けてくれたのが東の国出身の男で料理を振る舞って貰ったのだと彼に話して )
まさに波乱の旅だったのだな。その東の者はギルスの命の恩人ということになるのか。…俺もいつか船旅してみたい。
( 彼の話からまだ知らぬ海という大きな世界の恐ろしさを知ることが出来たが、恐怖心よりも好奇心のが大きく膨らんで、彼の偉大なる旅の話を終始食い入るように聞き入っていて。そして彼が話し終わるとほぉと息を吐いて、瞳に強い希望と意志を宿し、己も海をいつか渡ってみたいと頷いて。「 だが船旅はこの城での一件が落ち着いてからになりそうだな。…その時はギルスと一緒に海を渡れたらいいな。 」目を細めて言えば彼が作ってくれた料理をゆっくり食べ進めて、その美味しさにまた頬を綻ばせていて )
はは…波乱か…お前はそう言ってくれるんだな…ありがとよ。意気揚々と船出して死にかけた情けない男の話なのに。…だな、また会えたら恩を返したいって思ってる。
( 自分の情けない話を食い入るように聞いてくれた彼はそれを波乱の旅と言ってくれた。それが何だか擽ったくて礼を言いつつもおどけるように自分を軽く自虐して。義賊のギルスの冒険という本が勝手に出ていて図書館などにも置いてあるのだがそこの一つに航海日記というものがあり。何故か自分が海を渡り東の国に行ったことになっていたり、海賊とどんぱちして勝ったなど実際に無いことまで書かれていて。その話を読んだ子供達のヒーロー像を壊したくなくてそのままにしてあるがずっと胸に引っ掛かりがあって。彼に本当の事を言えて、その引っ掛かりが少し落ち着いたような気がしつつ話に出した東の国出身の男は命の恩人なのだなと口にした彼に頷いては次会えたら受けた恩を返したいのだと伝えて。船旅をしたいと漏らした彼だったが城を奪還してからだとその時は自分と一緒に海を渡れたらいいなと告げられれば笑み溢し「お、良いな。じゃあその時は海賊のどんぱちに巻き込まれないように…いや、いっそ巻き込まれても対応出来るように攻撃出来る船にしような。…そのためには大砲の撃ち方とか教わってた方が良いよな…変装して海賊に教わりに行くか…」彼とならきっと楽しいし彼が行きたいと言うのなら叶えてやりたくて。その時は攻撃出来る船にしようと口にしてはそのための大砲の撃ち方を教わりにその道のプロに教わりにいくのが一番てっとり早いためぽつりと呟いて )
情けないなどと思わない。海に一人で立ち向かうことは中々出来ぬこと。新しいことを実践するのは俺は素晴らしいことだと思う。その恩人が此方にまだ残っていれば会うことが出来そうだが…俺もギルスの恩人には会ってみたい。
( 情けないと自嘲気味におどける彼に首を横に振っては、彼のした行いは尊敬に値することだと強く思いそれを伝えて。そしてもしその恩人が彼を救ってくれなければ彼は此処にはいなかったかもしれないし、ひいてはモンスターに城を襲撃され己を救ってくれた彼も居なかったかもしれないということになるのである意味己の命も救われたことになる。だからその恩人にも会ってみたいと微笑んで。しかし続く彼の口から告げられる己には到底想像つかぬ世界に目を瞬かせて「 か、海賊に変装?…戦艦に大砲か…確かに海賊とまみえた時は必要そうだな…。だが…絵空事だとは分かっているが可能なら海賊とも平和的な仲合が築けたらと思う。それこそギルスであれば変装して潜り込めば可能にしてしまいそうだがな。 」己の言うことが綺麗事なのは重々承知している。彼が己を護るために言ってくれていることも。時に人との関係を明確するのに武力行使は必要。特に話の通じぬ相手には。だが出来ることなら和解的な措置を取りたいと思えば苦笑気味に上記を述べ、「 ただ海賊に変装するのは楽しそうだ。…父上の目がない間にやってしまうのも良いかもしれないな。 」彼が傍に居てくれれば可能な気がして少し悪戯をする子供のような気分になれば小さく笑い、暫くして朝食を食べ終えるとゆっくり手を合わせて )
……お前は、そう言ってくれるんだな…アレック…ありがとう…。そうか、なら…いずれ一緒に会いに行こう。
( 彼のくれる言葉は温かく優しく己の心すら温かくしてくれる。柔らかく微笑み再び礼を口にしては自分の恩人に会いたいと言ってくれる彼にそれならいずれ共に行こうと告げて。自分の言葉に驚きつつ彼は瞳を瞬かせながらも必要な戦い以外はしたくはないと彼らしい考えを聞くと「絵空事も現実にしちまえば絵空事じゃない。俺もむやみやたらと武力行使するつもりはないよ。ただわからず屋には仕置きしてからの話し合いになるとは思うけどな」自分も力を振りかざすことは好きではないため彼の考えには賛成で。言葉だけなら絵空事だがそれを実現してしまえば誰もそんなことは言わなくなる。自分なら可能にしてしまうかもと彼からの期待の言葉に応えたいと思って。「…なんだ、お前もついてきてくれるのか?こりゃ変装させ甲斐あるな」彼の悪戯っ子のように笑う様子に此方もニヤリと口角を上げ、変装させ甲斐あると楽しげに答えてはごちそうさまでしたと手を合わせて食事を終えて。「少しゆっくりしてから洗い物して出掛けるぞ」食後すぐに動くのはよくない。彼と皿を見に出掛ける予定だが急ぐこともないのでそう伝え、そのまま他愛ない話を続けては数分間後、空いた食器を持って席を立てば台所の流し台へ運んで )
ふふ、ギルスが言うのなら本当に実現しそうだな。…当然だ。俺が言い出したことだから絵空事を叶えるためならば変装して海賊に潜入くらいしみせる。バレたときはギルスが護ってくれるのだろう?
( 礼を言う彼に首を横に振りつつ、己が述べた絵空事を現実にするとかっこよく述べるのに尊敬と憧れの眼差しを向け、彼なら本当にやり遂げてしまいそうだと目を細めて。続く彼の言葉にまだ現実味がないため冗談混じりながら強く頷き彼に視線を向けて。そのあと、彼の気遣いを受けて食後ゆっくりさせて貰っては昨日と同じように食器を流しまで運んで、昨日教えて貰ったことを思い出しながら丁寧に食器を洗っていって。「 できた。…そろそろ街へ出るか? 」食器を洗い終えると彼と共に街へ出かけるのを楽しみにしていたこともあり早速出かけるか問いかけて )
何事も挑戦してから出来るか出来ないか決める性でね。失敗を恐れて何もしないのはあまりにも勿体無い。それに失敗から学ぶことだってあるから。…ふ、そうこなくっちゃな。ああ、バレた時は必ず護るよ。
( 本当に実現しそうと彼は微笑む。現実味がない事だが彼からの承諾は得た。きっと潜入するなら今のこの期しかないだろう。城を奪還すれば彼は王子としての執務に戻る。彼の父親である現王も城を救った功績として色々都合を聞いてくれるようになるかもしれないが海賊の船に潜入など許されるわけがないのは自分にもわかる。彼との航海の旅を現実のものにするには海賊の船に潜入し、大砲の撃ち方を教わる必要がある。彼の力が備わってきたら決行だなと思いつつバレた際は必ず護ると頷いては口にして。彼の吸収力は凄いと改めて思う。昨日、教えた食器の洗い方をもうマスターしているのだから。「お疲れさん。綺麗に洗ってくれてありがとな。そうだな、行こうぜ」ポンポン彼の頭を撫でながら労い、礼を告げてはそろそろ出掛けるかと目を細めて。「…─“街の中央に転移”」意外と自分の家から街までは距離がある転移魔法を使った方が効率が良いこともあり呪文を略称して呟けばあっという間に街の中央へと移動していて )
( 彼の言葉1つ1つから学ぶことは多く、彼の聡明さや偉大さを実感しつつそんな彼から褒められる喜びを噛み締めては、彼の転移魔法により街の中心街へと移動して。町の中心街、本来であれば活気に溢れる場所だが、モンスターの襲撃もあり店は開いていても今は閑散としており人がまばらに歩いているだけ。国の情勢の向上のためにもいち早い復興の手立てが必要そうだと思いつつ物珍しげに街の中を見回して。「 本来であればもっと栄えているんだろうが…それでも色々な店があるんだな。…皿は何処に売っているんだ? 」以前お忍びでも訪れたことはあるがその時はゆっくりとは見られなかったため、どれもが真新しく新鮮に映って。己一人では迷子になってしまいそうだなと思いながら食器の売っている場所を彼に尋ねて )
お前が城を奪還した暁にはもっと栄えるだろうよ。皿はこっちだ。
( 以前の活気と比べると些か弱いのを彼も感じているのか気にしつつもどこか浮き足だっている様子を見やれば彼が城を奪還した際にはもっと栄えると前向きな事を告げつつ素直にこれから行く場所を問うてくる様子に柔らかく微笑んではこっちだと先に歩いては場所を示して。程なくして目当ての皿のおいてある雑貨屋に辿り着けば「アレックはどんなが皿好きなんだ?)彼の食器を選びに訪れたようなものでどんなものが好きなんだと尋ねて )
そうしてみせるさ、ギルスは街へはよく来ていたのか?
( 彼の前向きな言葉にやや目を伏せつつも人任せではなくちゃんと己も復興に携わりたいと思えば、そうしてみせると頷いて。それから彼の先導で街の中を歩きながらその通いなれた様子に上記を尋ねつつ食器が売っている店内へと入って。「 どんな皿か…意識はしたことはないが柄物よりはシンプルなものが良い。あとは多様に使えるものだと便利だろうか。あと子供たちには何がいいだろう。…孤児院の子供たちはしっかりしているから私のような割る失敗はしなさそうだが、割れにくいお皿がいいかもしれないな 」店内を見回しながら己の好みを軽く告げつつ、孤児院の子供たちには何が良いだろうと考え。幼い子供もいる孤児院、万が一お皿が割れては昨日の己のように悲しい思いをさせたり怪我をさせたりするかもしれない。そのため割れにくい食器があれそのほうがいいのではないかと呟いて )
…頼もしいな。…ああ、そうだな。孤児院寄るついでにとか…パトロールも兼ねてな。
( そうして見せると告げた彼はとても頼もしく感じては素直にそう伝えて。街によく来ていたのかと問う彼に頷いては街のパトロールも兼ねてよく行っていたのだと告げて。食器を売っている店へと彼と訪れては好みの皿を教えて貰い「シンプルで多様性…じゃあこういうのはどうだ?」デザインがシンプルで一つの事にではなく様々な事に使えそうな皿を彼に進めてみて。子供達には何が良いかと漏らした彼に「そうだな。でも割れる事で物の大切さを教えることも出来るぞ。まぁ怪我したら意味はないが…。いや、物の大切さは年長の奴が教えるだろうから…ガキ供が怪我をしない事を優先した方が良いな」彼の言葉も最もだが子供達の教育も出来ることも告げたが孤児院の子供達の中には年長の子もいるためその子が年少の子に教えてくれるだろうから割れなくても良いのだと思っては子供達のプレゼントには彼の割れない皿にしようと口にして )
パトロール…そんなこともしていたのか。ふふ、でもギルスは義賊でもあるんだろう?義賊がパトロールはある種おもしろい話だな。
( 子供や貧しい人たちに優しい彼を尊敬している人は多い。ただ義賊である以上、彼に良くない目を向ける人間がいるのも知っている。それでもやはり己は前者、彼を尊敬する側の人間なのできっと彼のパトロールも子供たちや人助けのためなのだろうと思えば感心しつつ、少しおかしそうにクスクス笑って。そして彼が選んでくれた皿を見ては自分好みで使いやすそうなデザインに目を細め「 嗚呼、デザインも好みだし使いやすそうだ。…ギルスも同じものを買うか? 」一目で気に入った其れに微笑みを零しつつどうせなら彼にも同じものを使ってほしいと思えば彼に視線を向けて。「 なるほど教育の為か。ギルスは本当に子供たちが好きなんだな。……この木の皿はどうだろうか 」己では気が回らなかった彼の子供たちへの思慮深さや思いやりが窺えれば、悩むその姿が微笑ましく目を細めながら再び店内を見回して。ふと目についたのは木のお皿。表面に少し加工がしてあって洗いやすくなっており耐久性もあり長く使えそうで。何より軽い。これなら小さい子でも楽に持ち運べそうだと思えばその木のお皿を彼に見せてみて )
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