図書委員長 2019-11-24 02:38:36 |
通報 |
あはは、よく調べてるんですねー。ちょこよりも新聞部に向いてるんじゃないですか?(先程までとは打って変わって口調を明るくして、そんな冗談を口にして)
そうですね…私の知る限りでも屋上で自殺した人は居ません。…それなら、先輩はここに出る幽霊はどんな存在だと思います?
自分の書いた文には自信が持てないたちでな、向いてないぞ。
……そうだな、流れてきた霊、又は生き霊。
それとも、この学校ではなく、この地に住み着く霊、か?
(できる限りの考察を為し、彼女に苦笑いと共に伝えて)
ちょこは先輩の文章好きですよ、勿論先輩自身のことも大好きです(そこでようやく相手を振り返り、フェンスに背中をくっつけたまま微笑みかけて)
うんうん、いい推理です。私の考えはこうです、学校生活で何かやり残したことがあって未練を持ったまま成仏出来ずにいる浮かばれない霊…もしかしたら屋上で何かしたいことでもあったのかもしれないですね
お、おう……ありがとな。
(不器用に笑って)
……何が、したかったんだろうな。
(そこまで言われては、何かあるとしか思えず、そう問いかけると一歩、彼女の方へ進んで)
ふふ、先輩照れてますねー?ちょこの珠玉の一言にキュンキュンしちゃいましたね?(ニコニコと無駄に明るい口調でそう畳み掛けて)
なんでしょうね…こんな何もない場所で出来ることなんてたかが知れてますし、きっと一人では出来ないことだったのかもしれないですね…(歩み寄る相手の顔を熱っぽい眼差しで見上げ)
なってると思うか?この俺が。
(ふてぶてしく笑い、相手の手首を優しく掴んで)
……もう、ハッキリ言えよ。(相手の説明に飽き飽きして、呆れたように顔をずいっと接近させると、耳元でそう囁いて)
なってたら嬉しいなー…なんて、先輩はそんなキャラじゃないですよね(あはは…と頬を赤らめながら笑い)
っ…言いたくないです…だって…!(近い距離感に顔が赤くなり、そして思い出したようにハッとしたような表情を浮かべ首を横にブンブン振って、続く言葉を飲み込み)
キュッ、とはキタぜ?色々とな。(にこりと笑うと、キスし兼ねない勢いで顔を近づけて)
______自分は幽霊だから、か?(当てずっぽうだが、立てていた仮説を相手に伝え、悲しい顔をして相手から手を離し、)
先輩…って、ちょ、ちょっと待ってくださいっ、ち、近すぎですってばー!(相手の言葉に瞳を潤ませるが、キス出来そうな距離にまで近づくと顔を背けて軽く手で押して)
……この屋上で自殺した生徒は確かにいません、でも昔不慮の事故で一人の生徒が転落する事故がありました。彼女はいつもこの場所でフェンス越しに夕焼けを眺めるのが大好きだったんです…だけどあの日はたまたま風が強くて、不幸なことにフェンスのネジが緩くなってたんです…その後のことは言わなくてもわかりますよね?……そして、その事実は学校側が点検の不備などの責任を追及する声から逃れるために都合よく揉み消されました、これが事の顛末です(相手の目を見ながら淡々と語り、仮説に対する肯定のかわりに最後に悲しげに笑い)
……それが、お前か。
なら聞こう、お前は何を求める?(相手の悲しい笑みに,同様の笑みで返したあと、相手の顎に手を置いたあと、そう聞いて)
……あう…言っても笑いませんか…?(既に後戻り出来ないところまで来てしまった、そんな実感を胸に抱きながらいつものような調子で恥じらうようにして問いかけ)
ズルいですよ…先輩、今更そんなこと…そんな嬉しいこと言われたらまだまだずっと一緒に居たくなっちゃいます…(今にも泣き出しそうな顔で、それでも尚笑って)
私はここで大好きな人と一緒に大好きだった夕日を眺めて、そして…キスをしたかったんです(青空から夕焼けに変わる境目の空の下、相手の背に腕を回して囁くよう伝えて)
……いなくなるみたいな言い方するなよ、寂しいだろ?
大好きな人……な、それは俺でいいのか?(ニッ、と上手く笑えないからまた不器用に笑い、そのあと、再度聞くようにそう言って)
そうですね…はい、ちょこはいなくなりません、桐島先輩といつまでも一緒にいます(それがもう叶わないこととわかりながら、それでも無理してそう笑顔のまま頷き)
それは愚問ですよ、先輩以外に他にいません!こんなに仲良くなれた男の人は生涯…っていうのは変ですね、とにかく先輩だけなんですから
…そうして、くれよ?(同様に、叶わないと知りながらそう嗚咽混じりに伝え、いつものクールフェイスが崩れ始めて)
そうか……よかった、あぁ、本当に良かった。
お前はもうすぐ、あっちに行けるんだろう。(よかねえよ、と内心では主張しつつも、夕暮れに照らされる髪は彼の面を引き立たせ、笑うと、そのまま唇を重ねて)
はい…まだまだ、先輩への取材は全然済んでないですもんね(涙をポロポロ零し、泣き笑いの表情で指先で相手の頬を伝う涙を掬って)
ずっと一人ぼっちで終わると思ってたんです…でも、あの図書室で先輩に出会って、恋人にまでなることが出来てこんな幸せな気持ちでちょこは旅立てます…ありがとうございます先輩(瞳を閉じ唇を受け入れて、再び目を開けるとその身体は背後が透けて見え始めていて)
……置いてかれる方の気持ち、考えろよな。
(笑顔で見送ろうと助力するものの、涙が少しずつ溢れ、手の届かない場所へ行ってしまう相手に対し、そう言って手を伸ばし)
あはは…そうですよね…ごめんなさい
先輩、さようならのその先、向こう側で待ってます…もしも今度出会えたらちょこをお嫁さんに貰ってくれますか?(伸ばされた手は半透明の身体をすり抜け、既に触れることも叶わない相手のその手に自分の手をそっと重ねるようにして、そして最後にもう一度だけ、キスをするような仕草をすればそんな質問をして首を傾げ)
……当たり前だろう、俺は須らくを書き記す、
お前を忘れぬよう、この出会いを物語とする。
タイトルは……そうだな、考えておこう。
ただ、コレで物語を完結はさせない、ハッピーエンドにする、約束だ、嫁に貰ってやる。。(最後まで自分らしさを欠く事はなく、滴が地に落ち、飛び散るのを見ると、相手に清々しい笑みを向け、そのまま消えゆく相手を最後まで見守って)
トピック検索 |