図書委員長 2019-11-24 02:38:36 |
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______やっぱおまえ、苦手だ。
だけど、嫌いじゃない。
あぁ、そうだ、そうだよ、オレはおまえが嫌いじゃない。
____________単純なことだ。
オレは…………
……おまえのことは好きになれない。
ただ言っておく,オレはおまえが気に入った、以上だ。
(ボソリとそう呟いた後、何かを悟ったように、暗がりの路地の中に差し込む太陽の光を眺めて、
相手の両手を離させ、相手の方を向くと、その頭にそっと手を置いた後微笑み、以上だ、という言葉を終わりとして、スタスタと歩き出して)
あはは…振られちゃいましたかー!ここしかないってタイミングで仕掛けたつもりだったんですけどねー
なんて…だけどそれでもいいです、桐島先輩に気に入ったなんて言ってもらえてちょこ的にはとても名誉なことですから
じゃあ…私、急いで帰ってシャワー浴びるので今日はここまでで、また明日です!(清々しい笑顔を浮かべ、くるりと相手へ背中向ければその場を走り去っていき)
______翌日
……神崎ッ!神崎智代子はいるかッ!?
(毎回図書室から出てこない引きこもり系先輩たる男が、彼女の教室まで猛ダッシュでやって来ると、ぜぇぜぇと息を切らしつつそう怒鳴って)
はいはい、ちょこはここにいますよー?
そんなに血相変えてどうしたんですか、ていうか先輩が学校内で図書室以外にいるのって珍しくないですか?(怒声に怯んだ様子もなく呑気な口調でそんなことを言いつつ相手の前までやってきて小首傾げて)
まぁ確かに大半を図書室で過ごしているオレだがな?
って違う!おまえなんか、オレに関することを記事に書いたりしたか?(息を整え、至って冷静を装ってそう聞いて)
いいえ?まだ取材らしいこともロクに出来てませんし、何より新聞への掲載の許可も取ってないですから勝手に記事になんてしませんよー
これでも私はコンプライアンスは守る系の新聞記者ですので(ふふん、と得意げに胸を張って答え)
えっと、何かあったんですか?
だよなぁ……
いやなに、大したことじゃない。
図書室に大量の女子が凸って来た。
そして逃げてきた。(ふふんと胸を張る相手に、自分の頭に手を当てて、そう困ったように言って)
へえー…なんですか、それ、自慢ですか?女の子にモテモテで辛いなーって、先輩にこっぴどく振られた私への当て付けですかー!?
…ごめんなさい、そんな訳ないですよね…でも、いきなりどうしてそんなことになったんでしょうか…これは事件の匂いがします(つい、トゲのある言い方になってしまうがすぐに謝罪をして、どうして突然そんなことになったのかを考え始めて)
おまえは気に入ってるっつってんだろ!対人恐怖症と同じオレは女なんかに囲まれたら死にたくなるわ!
……見つけてコロス(光の無い瞳で虚空を見つめ、驚くほど低い声で言い放って)
お気に入りとLoveじゃ天と地ほどの差があるんですよー…っていうのは置いておくとしてですね
桐島先輩そういう物騒なこと言ってるから誤解されて悪名ばっかり上がるんですよ、まあ…犯人を捕まえた後の処遇については先輩にお任せするとして、犯人探しなら私もお手伝いします!(すっかり相手の対応にも慣れたもので、そんな調子で軽く嗜めつつ調査について自身も願い出て)
なら好きっつっとくわ。
……それもそうだよなぁ、手伝うなら情報集めてくれ、オレはもう戻る。(サラリと好意を告げた後、手伝う内容を決めて,そのまま去ろうとして)
ふぁあ!?ちょ、ちょっと待ってください!そんな相手に言われたからそういうことでいいやー的な軽いノリで愛の告白をされてもちょこ的には心の準備も出来てなければ素直に喜んでいいのかもわからないんですよー!(告白に至るまでの経緯が経緯だけに嬉しいやら悲しいやらで複雑な表情浮かべ、その場を去っていこうとする相手の背中へと文句を言いたいだけ言って)
うぅ…でも、先輩ちょこのこと好きって言ってくれた…えへへ……よーし!頑張って調査しちゃいますよ!
はいはーい!ちょこにドーンとお任せですよー!
……さてと、まずは聞き込みから始めていきましょうかねー。正直謎が多すぎて推理しようにもちょこの頭のキャパを余裕で超えていきそうですけど…推理は桐島先輩にお任せしちゃいましょう(相手の背中を見送り、自身も動くことにして。情報は集められてもそれをもとに推理するのは自分の頭ではそれも身に余るような気がしていたがそこは彼に任せればいいかと、自分に出来ることをしようと足を使い様々な学年の様々な人に話しを聞き回り)
はあ…こんなに調べて手がかりも何も出てこないなんて…こんなんじゃ先輩に顔向け出来ませんよー…
……桐島せんぱーい、ごめんなさい…ちょこは無力な子です…(聞き込みに回ること数時間、手がかりも何者かの陰謀であることを決定づけるようなものも見つからず、精も根も尽き果ててよろよろと図書室にやってきては相手に謝罪をすると同時にがくりと項垂れて)
元から知ってるよ、そんな気にすんな。
(サラリと酷いことを言いつつ、フォローを行なった後,にこりと笑うと項垂れる彼女に座るよう促して)
……その本はあっち、ササッと行け。(突然、そう彼女の後ろに言葉を飛ばすと、足音とともに何者かが走り去って)
がーんっ…酷くないですか!?(フォローになってないフォローを受けて、今の有様だけ見れば事実だけに何も言い返せないがショックを受けたような表情を浮かべ)
へ!?な、なんですか、今の?さっき誰か居ました?(自分ではない誰かに向けられたと思われる声と何者かが走り去る物音に自分たちの他に誰かがこの場にいたという事実に混乱して)
ん?あぁ、知り合いだよ、中々に頼りになる。
だから、もうこの事件の真相は理解した。
(彼女に向けて淡々とそう説明し、ニカッと八重歯を見せて笑い、そのまま理解は済んだ、と自分勝手に告げて)
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