図書委員長 2019-11-24 02:38:36 |
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ご、ごめんなさい…えっと…面白そうな推理小説とかないかなぁって思って探してたんだ
諦めて相手を視界の中央に捉えると、その指摘ももっともだと思い素直に謝罪をして、それからほんの少しだけ間を置いて具体的に何の本を探していたのかについては濁して)
?……ここの本タグはミステリーでも推理でもなくてファンタジー系統なんだが?
(謝罪などは一切気にすることはなく、相手の探していた本を聞いて顔をしかめてもう一度本棚を指でなぞる、そして行き当たったプラスティックのタグ、《ファンタジー》のタグを抜き取り、見せながら再度問いかける)
………ワタシニホンゴヨメマセーン
(咄嗟のこちらの嘘に対する指摘にやってしまったというような表情を一瞬浮かべ、今更取り繕うことは無理だと悟りながらもどうにでもなれと半ばヤケクソになり、肩を竦めてみせて)
んだよ外人かよ……話せるけど読めないってのは結構稀なケースだけど、それなら納得だ。
(はぁ?と大きくため息をついてそんな適当な言い訳に丸め込まれてしまう、そうなるとどうしようかと思考を巡らせ、その末に相手に『言葉は理解できるんだな?』と聞いてみる)
あ…うんうん、そうなの!正しくはハーフなんだけど、耳で聞くのと読むのって全然違うよね、うん
(よもやこんな適当な言い訳が通用するとは思いもしなかったため逆に驚きのあまり固まってしまったが、通ったなら通ったでラッキーだとそうたたみかけて)
なるほどねぇ……日本語、マジで読めないのか?
(それなら仕方ない、と納得したように一冊の本を抜き取りぱらぱらとめくる、そして少し間を置くともう一度相手に質問する、心配したように)
…ごめんなさい!本当は思いっきり日本語読めるし、ここがファンタジー関連の本のコーナーだっていうのも知ってましたーっ……だけど、何を探してたのかはちょっと詮索しないで欲しいんだ、お願い!
(心配したような目線に嘘をつき続けることで良心が痛めば耐えきれず頭を下げて、目的があったのは確かだがそれについて触れてほしくなかったからとっさにあんな嘘をついたのだと全部正直に話し)
俺も知ってた、日本語読めないのに本探す馬鹿居ねえだろ。
詮索禁止ってのは、なんだ、訳アリか?でもここは俺の図書室だ、ここに居るからには俺の言葉が絶対だ。
(下げられた頭に目もくれず淡々と知っていたと言葉を並べる、しかし、詮索禁止というのは些か納得がいかないらしく、吐くか、去るか、冷ややかな目と声で告げる)
うぅ…そんな意地悪言わないで見逃してくれないかなあ…?そのかわり私にできることならひとつだけ言うこと聞くから
(困ったように眉尻を下げて、見逃してくれるようにとお願いをするのと同時に、その代わりとして交換条件を提示して)
じゃあお前、名前は。
(言うことを聞くと言ってもそこまで異性に飢えている訳でもないので、とりあえず名前だけ聞いておく、情報としてはそれで十分だ)
私は白鷺アリス、高等部の二年生だよ。…えっと、白鷺財閥ってわかる?全国的に色々な事業を取り仕切ってる大きな財閥なんだけど…多分知ってるなら名前を聞いた時点で、おや?って思うだろうから言っちゃうけど私のお父さんはそこの代表なんだ
(ひとまず探し物について追及から逃れたことに安堵し、尋ねられるまま本名を嘘偽りなく答え、自己紹介をした時に大抵の相手が「白鷺」の名に何かしらの反応を見せることから何か聞かれる前に先回りして自己紹介の中で素性を明かすのは自分の中では半ば決まりきった流れで)
あぁ、あのガワだけは一丁前、取り仕切るのは部下や秘書、本腰上げるはクソ重く、上の連中無能だらけなせいでもはや別の企業……というか家に吸収されてるあの白鷺か。
じゃあ次の質問だが、そんなお嬢様がなぜこんな平凡な高校に居る?
(なぜか知り尽くしているような別の立ち位置から言葉をたんたんと並べ、最後には額に手を置いて呆れたように言い終える、良いところのお嬢さんというところは間違いないだろうが、ここは単なる高校だ)
あはは…辛辣だね、だけどその情報は少しだけ古いよ。…と、そんなことは今はどうでもいいね、別に私もお嬢様だからって特別扱いされたいとかそんな考えはないんだ、家の方針で子育ては自主性を大事にするべきってことで学校選びから何まで私が自分で責任を持つ限りは好きにしていいって言われてるのです。私も名門校とかルールに縛られるばかりで堅苦しいのは好きじゃないし…その点ここは自由な校風だしここでなら私でも普通の高校生みたいに青春を過ごせるかなーって
(確かに事実としてそういう側面もあった、それについては返す言葉もなく苦笑を浮かべるが、それは最新の情報ではないとだけ匂わせるだけ匂わせ、相手からの質問に話題をシフトして自分がお嬢様であることは自覚しているがそれをひけらかしたりそれによって特別扱いみたいなのは望んでおらずむしろ窮屈さを感じてしまう質で、幸いにも家庭の方針は比較的放任のため校風の自由なこの学校を自分で選んだのだと答えて)
ここってそんな自由……いや自由か。
一生徒に図書室の管理をぶん投げるほどだもんな。
ていうか、青春したいならこんな陰気くせえ場所に居ないで部活でもしてろよ
(長々とした言葉にくらりとしつつも論点をそのままズラし、相手の言う自由な校風について少し考えた、まあ、自由というか放任主義と言うべきだろう。
しかし相手の最後の言葉、青春を過ごせるかな、という単語に反応して言い返し)
ふふん、それは偏見じゃない?図書室でお勉強したり調べ物したりというのもまた青春の一ページなのだよー
(確かに相手の言うようなわかりやすく青春という感じの活動なんかは勿論のことだが、図書室のような場所にだって学生らしさ、青春というものは転がっているものなのだと得意げに胸を張って言い)
お前が青春するために数人の苦労人が青春を謳歌できないってことだけは覚えておくんだな
(得意げに言うものの彼はニッコニコな顔をし、どこか恨みがこもった、意味深な威圧のある言葉を放って)
…どういうこと?私ここに居たら迷惑かな…?
(まるで身に覚えのない敵意に戸惑ったように眉尻下げて首を傾げ、俯きがちになって相手にとっては自分がここに居ることが気に入らないのかと問いかけて)
いやなに、お前がここに居ると俺はここから出られない、ここの管理者は俺だ、というかお前が居なかったらとっくに鍵かけて篭ってる。
(相手が居ることが迷惑と言うより、ここに自分以外の人間が存在すること自体が足枷のようになっていて、自分なりの青春を謳歌できない、と主張し、手元の鍵束を手で弄ぶ)
あ、なるほど、ごめんすぐ出るね。また明日調べ物の為にここに来てもいいかな?今度は本の扱いとか気をつけるから
(ようやく相手の言葉の真意を理解出来れば急いで図書室を出る支度をして、そうして相手の方を振り返ると本が傷つくなどといったことには十二分に配慮するからと明日もまた立ち寄っていいか問いかけて)
なんのためにネットがあると思ってんだお前は、本なんて古臭いもん使う意味はあんのか?
てかお前何かの本探してたんだろ
(調べ物やその他もろもろ、ほとんど全てがインターネットで済ませてしまうこのご時世にわざわざ図書室に調べ物しに来る意味は感じない。
だからこそ、相手は本を探すのを目的に来ているのだろうと当たり前の推測をして)
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