図書委員長 2019-11-24 02:38:36 |
通報 |
ほんとに寝てる…!
……ちょっとだけ…、ふふっ。
(返事がないことを確認すると、あっという間に立ったまま眠りについた相手に驚いてぱちぱちと瞬きを繰り返し、相手の顔を覗き込むようにして眺めてみて、その寝顔にドキッとときめいてしまい頬を染め、相手が眠っているのをいいことにそっと手を取りそのまま繋いで、幸せを感じて思わず笑みが零れ、少しだけのつもりでいたものの離すのが惜しくなり)
…っ、もし、そうだとしても、危ないよ……あたしなんて、こんな風に助けてもらう価値も資格もないんだから……、
(相手が怪我をしていないとは思っていないものの、もし本当に怪我をしていなかったとしても自分を助ける行為自体が危険だったのは間違いなく、危険を冒して傷付く相手の姿を見るのが辛くてぎゅっと唇を噛み締め、完全に手の力が抜けて掴んでいた制服を離すと、自分を責めるように俯き、聞き取れるか分からないほどの小さな呟きがぽつりと漏れて)
ん……ぐ…
(手を握られるとその感触とその力加減で意識が覚醒しかけ、しかし起きる事はなく、より深い眠りに入るトリガーとなったようで、相手を押し倒して床に2人が押し倒し、押し倒されているような形になっていて)
だからなんだってんだ、俺は、お前が、大事だ、だから守って、庇った、名前のなかった桐島玲という存在が大事だから、庇ったんだ、助けてもらう価値が無かろうと、それは助ける側が決める事だ。
(相手の言葉と反するように迷わずそう言い放ち、自分は相手が大事で、それで庇いたいから、そんな単純で相手の意見などもろともしない考えで、相手に対する告白じみた事をしながら、少し身勝手に言って)
っ…!?!?!?
え…と、お、起き……や、起きちゃダメ、かも…!
(突然のことに為す術もなくあっさりと押し倒されてしまい、目を丸くして声にならない音を発しながら顔中が真っ赤になり、ドキドキと暴れる心臓は今にも自分の体を突き破ってしまいそうで、あたふたとパニックになり相手を起こそうとするも、繋がっている手とこの状況を相手に見られてしまうのは更に恥ずかしい気がして、どうしていいか分からずに狼狽えて)
……大事なんて、初めて言われた…、ありがとう。
あたしも、桐島さんのことが大切で、桐島さんが傷付いたり、痛い思いをしたりするのが嫌で、怖いの。助けてもらったのに、こんなこと言ってごめんね…でも、こんな気持ちになるの初めてだし、桐島さんにだけ…。
(相手の言葉にハッとして顔を上げて、嬉しすぎる言葉と相手の想いを素直に受け止めようとするものの、明らかに痛い思いをしているであろう相手のことを思うと手放しで喜べず、しょんぼりと眉を下げて素直な気持ちをぽつぽつと綴り、自分でも気付かぬ内に涙が静かに頬を伝っており)
む……
(相手の焦りなど知る由もなく眠り、その内動かない相手でも息遣いが荒くなり、自分に多少なり衝撃が入ると反応を示し、相手の胸に顔をすりすりと擦り付け、どこか如何わしい感じにはなっているものの、本人に自覚どころか意識さえなく、言うなれば子供が親に甘えているようで)
_____大切なら信じろ、俺を信じろ、大切ならば、大事ならば、その者を信じ抜け。
(相手の流れ落ちる涙を指で拭いとると、真剣な顔で相手に言い伝え、涙を拭い終わると相手を強く、親が子を諭すような声と共に抱きしめて)
ひゃ…!?
………っ、──も、もう無理!起きて、桐島さん!
(相手が少しでも動く度に心臓は煩く暴れ続け、相手を起こすか起こさないか、どちらにしても恥ずかしい選択肢に頭を悩ませながら、相手が自然に離れてくれるのを期待して何とか平常心を保とうとじっと恥ずかしさに耐えていたものの、離れるどころか至近距離で顔を擦り寄せてくる相手の香りや寝息を過剰に意識してしまい、室温とは裏腹に体温が上昇しているように感じて更にパニックになり、思わず目を瞑ると繋いでいた手をぎゅっと握りしめ、切羽詰まった声を上げて)
!………うん、信じる、信じるから……ずっと、信じてていいんだよね…?
(涙を拭われてようやく自分が泣いていることに気がつき目を見開いて、相手の声に耳を傾けながら身を預けて、泣き顔を隠すように相手の胸に顔を埋めると、相手の服を控えめに握り信じると告げ、言葉通りにこれ以上怪我の具合を追求することはなく、代わりに「ずっと」と強調するように口にしながら顔を上げ、真っ直ぐに相手の目を見つめ、その問い掛けには暗に相手への心配と、ずっと一緒に居たい、だから無理をして欲しくないという様々な想いが込められていて)
ぐ……
(近くから叫びのような声が聞こえると首をふるふると横に振り、なぜか相手から離れるどころか相手により擦り寄り、半分飽きているようで、寝ているようでもあり、結局は何も変わっておらず、逆に悪化していて)
当たり前だ、信じろ。
(相手の耳元でそう囁き、ずっと、と言う言葉に少しだけ恐ろしさを感じながらも相手を安心させ、そして互いに大事だからこそ、信じさせる、信じてほしい、そんな願いを抱いて答えて)
桐島さ~ん……!
…お、落ち着こ、あたし。うん、こーやって起きてるから緊張するの。だったらあたしも寝ちゃえば───っ、眠れるわけない……!
(起こそうとして発した声は逆効果だったようで、更に顔を擦り寄せてくる相手に目を丸くして、動揺のあまりろくに頭も働かない状況の中、いっそこのまま自分も眠ってしまおうという発想に至り、再びぎゅっと目を瞑って大人しくしてみるものの、微かな相手の動きにもドキドキと反応してしまってそれどころではなく、繋いだ手を握りしめたまま途方に暮れて)
…、分かった。ほんとに、ありがとう。
あたし、こんなに幸せになって良いのかな……なんか、慣れない感じ。
(ずっとという表現を肯定してくれたことに少し驚きつつも、それ以上に喜びと幸せを感じ、しっかりと頷くと嬉しそうにはにかんで、想いに応えるように相手の背中に腕を回して、自分の為に誰かがここまでしてくれる、ここまで言ってくれるのは初めての事でソワソワする気持ちもあるものの、相手が与えてくれた幸せを噛みしめて)
………だ。
(何度も言葉を紡ぐ相手に対し、目は覚めることはなく、そして不愉快に感じることも当然なく、繋いだ手だけには確かな感謝を覚え、何かを小さく呟くものの、小さ過ぎて、だ、しか相手には聞き取れず)
人も、人じゃないものも、幸せになる権利はフェアだ、
人生は皆フェアプレー、その中に理不尽があるだけだ、何ら変わりない。
だから、さ、慣れていけばいい、この感覚に、慣れていけばいいんだよ。
(どこか儚げな声音を含んだ言葉を相手に囁き、フェアだといいながら理不尽が紛れることこそ理不尽、そう言い終えると、相手を更に強く、愛と共に抱きしめながら今を噛み締めて言い)
ッお、起きてない、よね…?
だ……?そ、そう、これは桐島さんじゃなくて抱き枕。抱き枕抱き枕……、
(何かを呟いた相手にドキッとし、起こしてしまったかと焦って顔を覗き込むものの、まだ眠っているようだと分かるとホッと息を吐いて、無意識のうちに声のボリュームを下げつつも未だに脳は正常に働くことなく、微かに聞こえた言葉から、相手を抱き枕と思い込んで眠ろうと考えつき、繋いでいない方の手で相手の頭ごとぎゅっと自分の身体に押し付けると、自らに言い聞かせるようにブツブツと独り言を唱えながら目を瞑り、ヤケになるというよりは混乱のあまり思考がぶっ飛んでしまっていて)
……フェア…嬉しい。
!あ、ごめんね、桐島さん、目冷やさなきゃなのに…結局あたしも顔洗う羽目になっちゃった。
(囁く相手の言葉に反応するように、回していた腕に力がこもり、色々なことを考えている様子で少しの間黙り込むものの、相手の真っ直ぐな言葉と愛を心の底から嬉しく想い、素直な呟きと共に相手の腕の中で幸せに包まれているうちに、気持ちが落ち着いてきて本来の目的を思い出しハッすると、話題を戻し、相手の為に水を探していたはずの自分も結局泣いてしまったことに苦笑いをして)
……きだ…
(相手の手によって自分の頭が押し付けられると寝言がしっかり聞こえそうだったもののもごもごと声が篭り、あまり聞こえなくなってしまうものの、大体は察せて。
抱き枕扱いされていることを知ったら恐らく異論を述べそうだが、寝ているため抵抗はせず)
…そうだな、俺はともかく、お前の目も腫れてる、さっさと冷やしに行こうぜ、今度はゆっくりな。
(相手から離れるとニッと笑い返し、相手の幸せを共に噛み締めると、その場から立ち、相手の手を握ってエスコートするように歩き始めて)
──っ!桐島さん……。
何でだろ、ドキドキするのに、ちょっと落ち着く……。
(篭ってはいるものの確かに聞こえたその言葉は、寝言だと分かっていても嬉しく、それが相手の本心だと信じたくて、舞い上がる気持ちが更に頬を赤く染めて。相手の頭を自分の胸元に押し付けてくっついているこの状況に、心拍数が上昇すると同時にどこか安心するような癒しの効果も感じられて、恥ずかしくて早く離れたいような、幸せで離れたくないような不思議な感情を抱きながら、相手のぬくもりや香りを間近に感じてうっとりとしているうちに、先程からドキドキと緊張しっ放しだったこともあり多少は疲れていたようで、いつの間にか眠りに落ちてしまっていて)
えーっ!やだ、見ないで!
ちゃんと治して、明日こそは本探さなきゃ…。
(目が腫れていると指摘されると、暗いとはいえそんな姿を相手に見られるのは恥ずかしいようで、慌てて片手で顔を覆って俯き、相手に続いて立ち上がると繋がれた手を嬉しそうにしっかりと握り返して、腫れた目を隠しながら相手の隣に並んで歩いていき)
ん……ぁぁ?…
…寝てたのか……
!?…何だこれ…
(数時間ほど眠り続けると、ようやく目を覚まし、とりあえずと相手の手を解き、自分の手も離して立ち上がるものの、あまり周りの情報が理解できていない為かなり呑気していて、少し後にようやく相手に抱きしめられていたことに気付き、自分からやった、とは当然考えておらず、そのまま無防備な相手を襲おうかと思案するものの煩悩を振り払って)
いや、見せろ、具合が分からねえだろ?あとお前は目が腫れてても十分可愛いよ。
……そうか、元々そんな目的だったな。
(少し歩くと足を止め、見せない相手に少し心配性が発揮されてしまい、相手の手を無理やり退かすと相手の腫れた目元を優しく撫でてそう告げ、相手の目的を思い出すと少し不審感を抱くものの微笑み伝え)
んふ………、
(相手を抱きしめたまま眠りについたおかげか、とても幸せな夢を見ているようで、完全にデレデレと緩みきった表情を浮かべながら寝息を立てており、抱き枕(扱いしていた相手)の感触が離れていくのが分かると無意識に手を伸ばし、何も無い空間を空振ったその手をだらりと体の隣に下ろして眠り続け)
か、可愛いとかそういうの、は、恥ずかしい…!……それに、…好きな人の前では一番可愛く居たいの、分かってよ。
──本を探してるって言ったけど、探してるのは小説なの。桐島さんは、よく小説読む?図書室に住んでるくらいだから、いっぱい読んでるかな。
(相手の言葉を聞くと顔を真っ赤に染め上げ
、先程まで泣いていたせいか恥ずかしさのせいか瞳を潤ませ、少し不服そうにムッとして相手を見つめ、好きな人に泣き顔は見られたくないものだと答えて。これまで相手には本を探しているとしか伝えていなかったものの、相手と関わる中で心が動かされ、多少の心境の変化があったようで、宙を見つめながら探している本について自ら切り出し、半分独り言のような問い掛けを口にして)
……運んで、寝かせて…よし。
いい夢を、レイ。
(幸せそうに寝ている相手を起こすのは罪悪感を感じてやめ、しかし床に寝転がりっぱなしで放っておくわけにもいかず、相手の腰に手を滑り込ませると優しく抱き上げ、図書室の奥の方にある本倉庫を自由に改造した、実質自分の部屋とした部屋にある布団に寝かせ、毛布をかけると、子を寝かしつけるようにぽんぽんとリズミカルに叩きながら微笑みながら言い)
それくらいはわかるけどな、俺からするとお前はいつも、常に可愛いわけで、だからイイんだよ、分かんねえ?
小説か……そうだな、よく読むよ、だから分かる。
お前の求めるモノは俺のもとには……
…いや、多分ある。
(いつも可愛くある相手にいつも可愛くいたいと言われてもピンとこないものの、一応言いたい事はわかるらしくそう言うものの、異様なほど相手を煽て、優しく相手のほおに手を置いて。
そして相手が小説と言い、どこかいつもと違う気配で言い出すと、自分が今まで読んだ小説、図書室にあるモノは全て読んだ為、一つを除いて可能性は潰れるもののあり得ないと判断して無いと伝えようとするが、無いと分かったら相手は言ってしまうのでは無いか、と思い、そんな嘘をついてしまい)
…ふふ…、桐島さぁん……、
(運ばれた布団からは仄かに相手の香りがする気がして、眠りながら自然と相手を求めるように毛布を手繰り寄せ、包まるような仕草をしながら甘ったるい声で相手の名前を呼び、充実した幸せな環境で眠ったおかげか、しばらく目覚めることなくぐっすりと深い眠りについて)
わ、わ、分かんない…もん。
ほ、ほんと?じゃあ──、……待って、その前に……変なこと、聞いてもいい?その、深い意味はないんだけど……、
(いつも可愛いと言われて頬に触れられると、身体中の熱が一気に頬に集まったかのように更に紅潮し、恥ずかしさのあまり咄嗟に視線を逸らして、相手の発言の意図は伝わったものの、つい分からないと答えてしまって。よく小説を読むという相手の口から、多分あるという言葉を聞くと目を見開き、軽く身を乗り出してその小説の心当たりについて尋ねようとするものの、途中で言葉に詰まり、迷っているような怯えているような躊躇いを一瞬だけ覗かせ、ふいに神妙な面持ちになると、話題を逸らしているのか何かを確かめようとしているのか、どこか歯切れの悪い口調でおそるおそる相手を見上げて)
……全部見えないようにしとくか……
(相手が深い眠りに入ったのを見ると、その場から立ち、近くの窓際に置いてある写真たてをうつ伏せに寝かせ、写真の内容が見えないようにすると、また相手の近くに戻り、起きるまでそばにいながら今後どうするかを考えて)
分からせてやってもいいんだぞ?
好きに聞け、何せ俺は賢者サマの弟子だぜ?何でも理解できると思うぞ。
(また可愛い動作と口調を同時に自然と行う相手の頬に触れた手が自然と唇の方へ這って行き、生々しい音を立てながら指が相手の口内へ侵入して掻き回すもののすぐに引き抜き、相手の言葉に少し疑問を感じるものの振り払い、ニイ、と笑うと、少し訳の分からない事を言い、何でも言え、伝えて)
……んぅ……?
…あれ?此処……桐島さん?
(どのくらい眠り続けたのか、しばらくすると目を開き、まだぼんやりと霞んでいる視界をゆっくりと見渡してから自分の手元に視線を落とせば毛布を握りしめていて、図書室の床で眠ってしまったはずがいつの間にか布団の中に居ることに寝惚けた頭では理解が追いつかず、寝惚け眼を擦りながら軽く首を傾げ、傍に居る相手をぼーっと眺めて)
んむ、……だ、大丈夫!もう分かったから!
ぷっ、何それ?いくつ肩書き持ってるの?まーいっか。えっと……、桐島さんは、小説って、何だと思う?あのっ、あたしも桐島さん程じゃないと思うけど、いくつか小説は読んだの。一冊の中に壮大な世界が広がってて、色んな人達が居て、それぞれの人にそれぞれの人生があって……で、でも、当たり前だけど、小説って、たった1人の人間が書いた文字の塊でしょ?だったら、その中で生きている…生かされている人達は……〝生きてる〟のかな?そ、それとも、やっぱり小説は小説だし、ただの紙と文字の──ッ、
(口内から指が抜かれると、ぱちぱちと瞬きしながら相手を見つめて放心し、時間差で状況を理解して真っ赤な自分の両頬に手を当てながら、思いっきり慌てた様子で分かったと訂正をして。よく分からない相手の返しに思わず吹き出してしまうものの、そのおかげで話しやすくなったようで、辿々しくてまとまっていない内容ではあるが、心の中にあるモヤモヤとしたものを吐き出すように明るい笑顔で語るものの、次第に唇が震え始め、相手への質問とは言いつつも答えを聞くのを恐れているかのように、相手に話す隙を与えずに次々と言葉を紡いでいき、それでもとうとう言葉が続かなくなってしまうと、笑顔を作る余裕もなくなり、重々しい表情で震えながら俯いてしまい)
起きるのがおせーよ、ヒトの部屋でヒトの布団使って呑気に眠り続けやがって。
…おはよう、レイ。
(寝ぼけている相手に一方的に説教じみた事を言い伝えるものの、すぐに相手の姿に好みな感じがして、すぐに優しい声音で優しい撫でかたで相手を甘やかし、おはよう、と言い)
いやぁ、師匠は星になったからなぁ……
……そうかそうか、俺は小説はただの紙、記してあるのは書いた人間の理想であり意志………
…あーいや、違う、違いますよ師匠、今のは違います。
そうだな、俺はな、書いたモノは確かに生きていると思う、だけど、それは生きているんじゃなくて、作者に生かされている状態だ、物語の最中で力尽きたらそれは死ぬ。
それが意思を持つなんてそれはもはや式神、霊の類だ。
だが、俺はそれを否定しない、例えそれが霊の類であるとしても、俺は生きるものを決して否定しない。
(窓から夜空を眺めると思い返すように笑う相手に言い返し、その後に自分の論を適当に並べようとするものの、突然窓を派手に突き破って矢が彼の足元に突き刺さると掌を返したと言うか、元からあったものの嘘を言っていた事、を訂正し、相手に自分の正直な論を伝えて)
えへへ、おはよ。
…そっか、此処、桐島さんのお部屋なんだ……桐島さんの布団…。
(優しく甘々に甘やかされると、ふにゃりと表情が緩み、にこにこと微笑みながら寝起きの少しほわほわした声で挨拶を返して、相手の言葉を繰り返しながら改めて部屋を見渡し、布団に視線を向けると、好きな人の部屋の好きな人の布団に居るという状況にドキドキと緊張してきて、ほんのりと頬を染めながら鼻の上まで毛布を上げて顔を隠し、目だけを覗かせてもじもじと照れくさそうに視線を彷徨わせて)
!?えっ、うそ。賢者、さん…?って本当に居たの?──っじゃなくて…!
……そっか、分かった。ありがと。あ、さっきも言ったけど、深い意味があって聞いたわけじゃないの!紙は紙だし文字は文字、誰かに生かされてるだけだし、未来も全部決められてるんだよね。……ッ、じゃあ、書いた人が分かれば……、
…何でもない、急に変なこと聞いちゃってごめんね。お水探そっか?
(窓から飛んできた矢に目を丸くして驚き、窓と相手の足元を交互に眺めて、信じられないという表情で窓の外を覗き込んでキョロキョロするものの、本題を思い出してハッとすると相手の方に視線を戻し、勝手に自己完結したかのように話を切り上げて、進行方向に足を踏み出しながら無理矢理に笑顔を作って)
ヒトの布団にあんま触れてくれるな、イイ匂いでもあるまいし、安物の毛布だし。
(相手の蕩けたような反応は相手にしていてもロクに会話出来ないと判断すると、相手が自分の毛布で顔の下を隠している事を指摘し、恥ずかしいだけであるものの理由つけて相手から毛布を剥がそうとして)
今日は星がよく見えるからな……知ってるか?
ギリシャの師匠……いや、ケイローンっつー賢者は星座になって今も俺らを眺めてるんだぜ?
まぁ簡単に言えばそうだろう、だけど、まぁ。
その作られた紙が現実に出てきたって言う例を俺は知ってるんだが。
ま、いいさ、早く行こう。
(地面に刺さる矢を拾い上げると窓から空を眺め、星の方へ投げ返し、神話関連のことを話し始めて、しかしその後の相手の自己完結したような言葉に反応して自分の知る限りの情報を開示するものの相手の言葉で我に帰り、相手の笑顔を見て顔をしかめつつ、早く行こうと歩き出して)
トピック検索 |