図書委員長 2019-11-24 02:38:36 |
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えっ、えええ!?し、し知りませんよ、偶然か勘違いじゃないですか?毎日着てれば汚れやシミなんて普通に付きますし──だ、大は小を兼ねる!…みたいな…?あはは…、(思いっきり焦りながら掴んでいた手を離して両手を左右にブンブンと振って否定の意を示し、相手の視線から逃れるように着ている制服へと視線を落として、指摘された汚れやシミを探そうと目を凝らしながら誤魔化すように笑って)
いやいやいや,おかしいだろ,寸分違わず同じなんだぞ。
俺の思想なら…お前は山田から服を盗ったか,奪ったか、借りたか、なんだが、お前の反応からして盗ったな?
正直に答えろ、そうすれば警察には連絡しない。
(じいっと相手を見つめ,探している相手を他所に話を続けると考えを相手に伝え,そして少しの慈悲を見せ,そう提案して)
う……、……仰る通りです。数日前、更衣室にあった適当なものを1着、こっそり頂きました……。
はぁ…、それにしても運悪すぎじゃない…?誰も居ないはずの図書室に人が居て、その上この制服の持ち主と知り合いだなんて…もぉ、あなた何なんですか?(相手の視線を感じて制服から顔を上げることが出来ないまま、鋭すぎる指摘に返す言葉もなく暫く黙り込み、やがて諦めたようで後ろめたそうにボソボソと白状すると、開き直ったように顔を上げて半ば八つ当たり気味に頬を膨らませ、恨めしげに相手を睨んで)
……山田って奴の事はまっっっったく知らねーし,シミも汚れも適当言っただけだ,後ろめたいことがある奴はこれで騙される,嘘を貫く奴はサツに突き出すしな。
俺は桐島三郎,高校三年,図書室管理人兼委員長をしてる。
(うらめしげに睨んでから相手にあっけらかんと悪びれる様子もなくネタをバラし,単なるハッタリであった事をニヤリと笑いながら告げると,名乗り,相手の膨らんだ?を指で押しつぶして)
ず、狡い!嘘つき!道理でいくら探してもシミなんて見当たらなかったんですねー!?嘘つきは泥棒の始まりなんですよ?
桐島三郎さん……桐島ドロボウさんに改名しちゃったらどうですか?(まんまとしてやられた事に気がつくと悔しそうにジタバタと大きく両手を動かしつつ文句を吐き連ね、頬を潰されてぷぅーと空気の抜ける音を出しながらもムッとした表情で相手を睨み続け、せめてもの仕返しにと相手が告げた名前を勝手にアレンジしてみて)
ほぉー、モノホンの泥棒が何を言うかと思えば。
お前,ここに何しに来たんだ?本泥棒だろ,どうせ。
(名前を変えられ変な事を言われると少し怒ったようにムギュッと?を少し強く潰し,一度話すとそう聞いて)
ううー、失礼ですねっ!泥棒なんかじゃないですよ。た、たしかに制服はその…あれですけど、それは致し方なくっていうか……とにかく!本を盗みに来たんじゃありません。訳あって捜し物をしに来たんです。
(頬を強く押されて軽く眉を寄せると、先程の自分の発言を棚に上げて心外そうに反論し、制服を盗んだ事には後ろめたさを覗かせながらもしっかりと相手の目を見つめ、相手の言葉をキッパリ訂正して)
明日には制服返してやれよ,自分から,謝罪して。
…捜し物?なんだそりゃ,高校に忍び込んでまでする事なのか?
(呆れたように相手のぶかぶかの制服を引っ張って脱がせようとするが,捜し物という単語を聞いて手を止め,ちゃんと信じるとムッとして聞き)
えぇー!?制服返しちゃったらもうここの生徒のフリが出来なく……あ。
──っ、こほん。悪いとは思ってますけど、返すのはまだ無理っていうか……捜し物は捜し物です。ってことなので、探しても良いですよねっ?
(相手の言葉と制服を脱がせようとする行動に焦ったように両腕で自身の胸を抱くようにして抵抗し、ついでにポロリと失言をしつつも捜し物について尋ねられると一瞬だけ悲しげに眉を下げ、すぐにはぐらかすと返事も待たずに再び本棚の方へ向かおうとして)
悪いと思ってるなら尚更ダメだ,その捜し物だって窃盗がオマケで付いてきちゃ見つけた時大して嬉しくもない。
探し物が何か言ってみろ、俺が探しといてやるから。
だから制服は返せ。さもなくば警察のお世話になる。
(相手の失言は言われずとも知っていたらしく,相手の肩を掴むとそう訴え,探してやると提案をする,だが結局は警察という単語で脅して)
そ、そんなの、百も承知ですけど……、返しちゃったら何一つ着るものもないし、お金なんて持ってない……これがあるからあたしは「ここの生徒」の「山田」で居られる、返した途端にあたしは名前も居場所も何もかも失ってしまう…、
──なーんて。あ、わかりました!そんなに返して欲しいなら代わりにお金くださいよ。
(肩を掴まれると歩みを止めて相手の方を振り返り、ご最もすぎる指摘や警察という言葉に困ったように乾いた笑みを浮かべ、先程までの明るさからは考えられないほど切なく儚げなトーンで何やら語るものの、探し物に関する質問には答えずに最後は冗談めかして相手に右手を差し出して)
「ここの生徒の山田」は唯一無二,確固たる存在として確立している,お前の居場所は別にあり,名前も俺はまだ聞いていないが,きっとあるだろう。
三万ぐらいで良いか?ネカフェと交通機関ぐらいならこれで使えるだろ。良いなら制服返せよ。
(相手の儚げな言葉にまともなのかふざけているのかわからない回答ではあるが,本気でキリッと答え,そして相手の冗談に対してさえなけなしの金を絞り切って財布から1万円札3枚をひらひらと相手の方へ揺らし渡すと,早速制服を剥ごうとしていて)
…居場所も名前も何処かにあるのが当たり前だと思えるその幸せな脳みそ、羨ましい……。(呆れたような溜息と共に、相手に聞こえないようにぼそりと呟き)
っはぁ!?あなた本気!?い、いやえっと、ちょ、ちょっとストップ!
(自ら強請ったとはいえまさか本当にお金を渡されるとは微塵も思っておらず、予想外の展開と金額の大きさにオロオロと狼狽えながら、制服を剥ごうとする相手の腕を静止するように両手で掴み、掴んだものの自分でもこの後何をどうすれば良いのか分からずに混乱しており)
お前にとってはそれが当たり前か。
無いなら無いって先に言え,言葉にしなきゃわからない事があるんだから。
本気だ,俺は他人の悪行を見逃せるほど馬鹿じゃない。
(幸せな脳だの色々言われてもそこまで怒らず,しかし少しは怒っているようで相手の手を振り払うと軽く相手の頭を叩き,金は持たせたままにしておくとお人好しっぽい事を言い,相手を眼光とともに見つめて)
い、言ったって信じないくせに。…ずっと誰にも言えなかった、言おうとしても馬鹿にされたり信じてもらえずに結局言えず終いな事を、会ったばかりの怪しい人に話せるわけないでしょ?
──返したいのは山々なんだけど、ほんとに着る服がないの。そ、それともここで、…し、下着姿になれってわけ?
(小声で呟いた内容が全て聞かれていた事に一瞬焦るが、頭を叩かれるとムッとして開き直ったような反論と共に振り払われた手に握っているお金を相手に突き返しながら、ここで制服を脱ぐわけにはいかないと脅すように大胆なことを口にしながらも、吃りっぷりと赤面っぷりからは普段そんな事を言い慣れていないのが見てとれて)
言わなきゃわからない,そうやってお前は毎回毎回逃げてたんだろ。
言ってもわかってくれない。
言ってもねえ癖に決めつけんな,取り敢えず言ってみろ。
俺はそれでも良いぞ?興味がない女の体で欲情しねえし。
(一応金は受け取っておき,真面目なトーンで相手を睨み,うじうじ言っていないで大人しく話せ,と経験談を元にしているかのような口ぶりで言い。
そして相手が下着姿になる,と聞いても全く動じず,ニヤリと笑うと,じゃ,と言いたげな感じで相手の制服を今度こそと剥ごうとして)
…ッ、…仮に、仮に言えたとしても、それでもしあなたが信じてくれたとしても、人に話してどうにかなる問題じゃ──って、
お、鬼!悪魔!エッチ!変態!痴漢!不審者!ドロボー!!
(若干の思い当たる節はあるようで相手の真面目なトーンと眼差しに怯みつつ、それでもそう簡単に全てを話す決心はつかずにモジモジと言葉を濁していて、渾身の脅しが全く効かないどころか笑っている相手の反応に目を見開き、顔を真っ赤に染めて思いつく限りの悪口を並べ立てながら着ている制服を両手で抱き締めるように必死にガードして)
ほらそれも,話しても解決しない,だから言わない,とはならない,話して楽になる事もある。
俺もできる限りの事はしてやる。
というか話さねえならマジで服剥ぐぞ。
(一度手を離して自分の額に手を当てながら説得するものの,相手の暴言に対し少しイラっときたらしくぶかぶかの制服を手をかけ,そう脅して)
ま、待って待って!
うう………、は、話せばいいんでしょ…?
(制服にかけられた相手の手を切羽詰まった様子で掴み、本気で脱がされそうな空気を感じてどうしたものかと小さく唸りながら思案するものの、とうとう観念したようで若干不服そうではあるが真面目に相手に視線を向けて)
あたしが探しているのは「本」です。──それ以上は説明が難しいと言うか、どの本を探せばいいのかはあたしにも分からないと言うか……そもそも、この図書室にあるのかどうかさえ分かりません。きっとここにもない可能性の方が高いでしょう。確実なのは目的の本はたった一冊しか存在しないということ…それを探すためには、ひとつひとつ中身を確認していくしかないんです。
ちなみに、その本がかつてどこかに存在していたのは間違いないですが、今も存在しているとは限りません。何処にもないかもしれないたった一冊を探すために、こうして人の服を盗んでコソコソと潜入して……ッ、……あたしの捜し物については話しました。だから、探しても良いですよね?
(神妙な面持ちで、時折自分自身を責めるかのように言葉に詰まり瞳を伏せながらも肝心な部分はぼかして捜し物について語り、告げたところで何かを期待しているわけではなくただ探す許可が欲しいだけで、反応を伺うように恐る恐る相手を見上げて)
本…ね。
お前のいう事を信じろと言われてもかなり無理があるが…まぁ,信じよう。だが。
…5,863だ。
(しばらく悩んだように目を瞑って唸り,度々自分と葛藤するように唸り続け,結局は相手の捜索を許可するものの,最後の最後で片目を開き,ぼそりと何かの数を呟いて)
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