さすらいの旅人さん 2019-11-12 07:31:18 |
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つまり、お行儀が良いのは似合わないと。
そう言いたいのか?
(怒っている様子は微塵も無く、面白がっているように尋ね)
そういうわけでは……。
でも、そうですね。
きっとこれは僕が貴方様にはその笑顔で居てほしいという願望なんでしょうね。
(少し気恥ずかしそうに微笑みながら質問に応え)
……それと、ヴァイス様があの笑顔で毎日外を歩いたりなさったら男女共に理性が飛んでしまいかねません。
(珍しく冗談を口にして、貴方に笑いかけ)
ご冗談を仰らないでください。
ヴァイス様はとても綺麗な笑顔をなさいますよ。
……姉上様……あの方もまた、お美しいですからね。
(貴方の不貞腐れた様な物言いに笑いそうになるのを堪えながら、姉上様の顔を思い出しぽつりと呟き)
…そんなに言われると、照れるだろう。
(照れ臭そうに頬をほんのりと染め、ぽりぽりと頬を掻き)
「スカーレット、スカーレットは居ないの?」
(美しく幻想的な響きを持つアルトの声が廊下に響き渡り、その声の持ち主はヴァイスを探しているようで)
おや?ヴァイス様も照れるのですね。
(貴方の意外な表情を見れて嬉しそうに笑みを溢し)
……おや?どなたかがお探しの様ですね。
僕は暫く退席致しましょうか。
(貴方からすっと離れ、扉の方へと向かおうとし)
ヴァイス様の姉上様?
(主の姉の訪問に少し戸惑い)
……ヴァイス様がそう仰るのなら僕はここに居させていただきます。
(少し迷ったあと、貴方に従い先程まで居た位置まで引き返し)
…姉上は、お菓子を作るのが好きだから
味見で俺を探しているんだ。
まあ、美味しいんだがな。だからこそ、
是非お前にも食べてみて欲しいんだ。
(貴方が戻ってきたのを見て笑うと、部屋の外に居るのであろう姉に大声で呼び掛け)
ヴァイス様の姉上様がお菓子……ですか?少し意外ですね。
僕もお菓子は好きですので嬉しいです。作るのも、食べるのも。
今から、とても楽しみです。
(いつもの落ち着いた表情からは想像出来ない程目を輝かせ、嬉しそうに笑みを浮かべ)
「スカーレット、こんな所に居たのね!
あら、ヴァイオレットも一緒なの?」
(クッキーが山のようにこんもりと盛られた皿を片手に部屋へと入り、ヴァイスと貴方を交互に見比べて首を傾げ)
……有り難うございます。
美味しそうなクッキーですね。
(皿に盛られたクッキーに目を輝かせつつも、平静を装い)
ヴァイス様、お先に召し上がってください。
僕はその後に食べさせていただきます。
(主が優先という考えで貴方に勧め)
…頂きます。
(行儀よく手を合わせ、クッキーを掴み)
…うん、やっぱり姉上のお菓子は美味しいです。
(にこ、と微笑みつつ述べ)
「そうかしら?ほら、ヴァイオレットも
食べなさいよ」
(クッキーを貴方に勧め)
では、僕も頂きます。
(手を合わせてから、クッキーを口に運ぶ)
ん……本当に美味しいですね。
このクッキー、何か普通のクッキーと作り方が違ったりするのですか?
(興味津々という風に右目を輝かせながら貴方の姉に尋ね)
そうですか。……でもどうしてこんなに美味しいのでしょうね。
(相手の微笑みに束の間見とれた後に、微笑み返して)
ヴァイス様もそう思いませんか?
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