ミステリアスで妖艶な雰囲気の美形(探偵) 2019-11-10 16:38:54 |
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……寝てる…お前が置いて行った電気毛布が俺を離してくれない…これはもう優しい誰かさんの匂いで起こして貰うしかないな…優しい誰かさんが部屋に入って来て俺に抱きついてくれないかなー?
( 部屋の外から彼の声がノックの音と共に聞こえて来ては微睡みの中、目を冷まして。今回は素直に寝てると返しつつ昨夜は彼が用意してくれた電気毛布を使用したため布団の中はぬくぬくで逆にベッドから出るのが億劫になっていて。外にいる彼に聞こえるような声量で白々しく芝居かかったように言葉を紡いで。でも本当に彼の匂いを嗅がないと起きられないのは事実。優しい彼ならきっとぶつくさ言いながらも部屋に入って来てくれるだろうと思えばベッドから起き上がる事もせずに彼が部屋に入って来てくれるのを待っていて )
(/ 寧ろありがとうございます!よかった…光輝くん喜んでくれてるんですね…。あはは、埜上なら返り討ちにしちゃうかもですが、すごく楽しそうですね。是非やってみたいです!と言うかやりましょう!)
寝てるって…寝てるやつはそんなハッキリ喋らないっての。天才は寝言も優秀ってか?…てか誰かさんって…く…、仕方ない
( いつぞやの時の同じように煩いツッコミをいれつつもこういうやり取りが楽しくなってる部分があり表情は穏やかで。そして頭ポンコツな自分でも流石に『優しい誰かさん』が誰を指し示すのかは分かり扉の前で一人頬を火照らせてはブツブツ溢して。まさしく相手の予想通りぶつくさ言いながら扉を開けては、以前とは違い静かにカーテンを開けてから相手のベッドへと近付き。「…埜上、ほら朝だぞ…、」少し乱暴ながら優しい声で声を掛けつつ電気毛布の電源をパチンと切っては、少し身を屈めて横になる相手へと近付き軽く肩を揺すり。さっきの相手の言葉からするとここで抱きついたほうがいいのだろうかと思うも恥ずかしくてそれは出来ずに、打開策として相手の髪をさわさわと優しく撫でて )
(/ ではいつか息子に悪戯させてみますね。まだなんの悪戯をするか考えていないので流れの中で考えたいと思います。このあとは謎好き青年からの呼び出しでしょうか?)
…なんだ抱きついてくれないのか?
( 流石に照れ屋な彼は抱きついて来ないだろうと思っていれば彼なりの譲歩なのか身を寄せ髪を撫でてくれる様にさも残念そうにそう告げるも彼なりの精一杯だとも分かっているし彼の香りも嗅げたので頭はスッキリしてきて。電気毛布の電源を切られてしまい肌寒くなっては腕を伸ばして彼にぎゅっと抱きついて少し暖を取らせて貰えばゆっくり状態を起こして。「…変わりはないか?」あの謎の予告状が来ていたこともあり先に起きていた彼に何か変化はあったかと問いかけて。まぁ彼なら自分を起こす事を優先しそうな気もしているのだがそれならそれで一緒に確認すれば良いかとも思っていて )
(/はい、光輝くんがやりたいことをやって頂ければと思います。そうですね、ポストに予告通りに手紙が入っていて…という感じの流れでやりたいなと思っております。)
あー…まだポスト確認してないんだ。あんたが一緒のほうが良いと思って。
( 抱きつかれてピクリと肩を揺らすも相手のにおいがふわりと香れば恥ずかしさもありつつ少し落ち着く気がして。質問されればそっと相手から身を離してまだ郵便物を確認していないことを告げ「じゃあ俺は先にいってる。」と相手の部屋から先に出ていき準備していた朝食の仕上げをしてテーブルに並べると郵便物の確認に玄関へ向かってポストの中を確認して。何通か正規の郵便物も来ていたがやはり一通の差出人不明の封筒が。何もなければいいけど…と不安を抱きつつ、そろそろ降りてきて食卓についているだろう相手の元へ向かい「埜上、やっぱり手紙来てたよ。」と手紙をひらつかせながらリビングに顔を出して )
(/ 了解です。一応手紙が届いている流れまで書かせていただきました。埜上さんを動かせるだけの興味を惹かせる何かが思い浮かばず…手紙持ってくるところまでしか回せずにすみません…)
それならそれで構わない。…わかった。
( まだポストを見ていないと答える彼に予測していたこともありそれならそれでいいと告げて。朝食の最終仕上げがあるのだろう先に行くと言った彼に頷いてはその背中を見送りベッドから起き上がれば服を着替えて身支度を整えてリビングへ移動して。椅子へと座り出来上がっている朝食を前に新聞に視線を落としつつポストを確認しに行ったのか姿の見えない彼が戻ってきては手紙はあったと差し出してきて。「……よほどの暇人なのか…差出人の名前はやはりないな。……“日が沈む公園の赤い屋根が見える場所に来られたし…ヒントは猫が知っている”……この程度で同種呼ばわりとは…舐められたものだな…いただきます」封を開けると中には一枚の便箋。昨日と同じくそれをまた読み上げては溜め息をついて。あまりにも簡単すぎる謎かけに再び便箋を封筒に戻してゴミ箱へシュートしては朝食だと言わんばかりに手を合わせて。しかしこれだけでは終わらないだろうとも思えば「…相馬、食事を終えたら出るぞ。こんな馬鹿げたことをやる奴の面を拝みに行ってやらないとな…?」犯人には文句の一つでも言ってやりたいしこれ以上に難解な謎が出てくることにも少なからず期待しては口角を上げてこの後、出掛けることを告げて )
(/ 進めて頂きありがとうございます。いえいえ問題ないですよ。ありきたりですがこのような感じにしてみました…謎を解いていき最終的には青年の所に向かう感じにしてみようかと思っています。)
えぇ……わかった。あんたがそう言うなら付いてくよ。
( 手紙が開封されて読み上げられる内容に耳を傾けつつ椅子に腰かけては手を合わせて頂きますをして。正直あまり乗り気ではなくて渋い顔をするも相手が行くというからにはそれなりの何かがあるだろうと思って。相手が行くならその手助けをしたいし、今のところ実害もなく危険性も感じられないが、相手にもしものことがあっては嫌で。この前自分のせいで骨折をさせたばかり。今度は傍にいてもしもの時は相手を護りたいと思って付いていくと強く頷いて。「でも無茶したら止めるから。それが俺の役目でもあるからなァ」以前相手に言って貰った言葉は今でも自分の胸に刻まれており、行き過ぎた無茶はさせないと小さく微笑み。「でもあんたに謎解き仕掛けるなんてそれだけでも肝は据わってるよな。確かにどんな奴かは見てみたいかも。」相手に勝負を挑もうなんて怖いもの知らずの無謀な人間だと思うがある意味その挑戦する意思は称えたいと思って。一足先に食べ終えると手を合わせて相手が食べ終えるのを見守って )
(/ いえいえ、手紙の内容考えて頂きありがとうございます。
息子は埜上さんの身の心配をしておりますが埜上さんの行くところはどこでもついていきます…!)
…ああ、頼りにしてるぞ、相馬。
( 謎の手紙の主に会いに行くことに“えぇー…”と乗り気じゃない彼だったが自分が言うなら行くと行ってくれて。前に似たようなことがあった際は助手は連れて行かなかった。だが彼なら連れていきたいと思って。謎解きという頭脳を必要とする場面ではあまり役に立たない可能性があるがそれでも彼らしい行動でより面白くしてくれるだろうと期待してのこともあって静かな笑み浮かべて頼りにしていると告げて。何より彼は自分について行きたがるだろうことも理解している。骨折させたという負い目以上に二度とそんなことはさせないといった意思を彼から感じて。無茶したら止めると笑って言われれば「…ふ…役目、か…」どこか嬉しそうに目を細める。彼もどうやら何だかんだで手紙の主には興味はある様子。先に食べ終えたのを横目に自分のペースで食べ終えれば手を合わせて。「…ごちそうさまでした…指示された場所へは歩いて行くぞ」こういう場合はバイク等は使わないでいくほうがいい。あまり遠くへは行かされる心配はないのが主な理由で )
(/ そう言っていただけましてよかったです。光輝くん…なんて健気なのでしょう…。埜上も光輝くんが来てくれて嬉しそうですね。)
おう…まあ謎解きには役に立たないだろうけどなァ
( 頼りにしていると言われると嬉しくて口角が上がりそうになるのを堪えながら照れ臭そうに頷き、推理は出来るが頭脳戦はとんと弱いためポリポリ頬を掻いて。そして自分の言葉が相手にどう響いたのかは分からないが、相手から零れた綺麗な微笑みに目を奪われては目をぱちりと瞬かせ。そうする間相手が食事を終えれば指定の場所へは徒歩で行くことを伝えられて。「了解、じゃあとっとと片付ちゃうな。ついでに準備も済ませてくるよ。」こくりと頷けば二人分の食器を重ねて台所へ持っていき手早く洗い物を済ますと自分の部屋へ行き出掛ける支度をして再びリビングへと戻ってきて。「おまたせ。早く行こうぜ。あとこれカイロな。貼るのもあるぞ。」いつかも渡したカイロをポケットから取り出すと低体温の相手のために差し出して、貼るのもあると言って小さなバッグからもう一方の手で取りだして見せてニッと笑い )
(/ こんなにも尽くしたいのは埜上さんだけです。そして埜上さんの微笑みに息子は弱いようです。このあたりで背後は退こうかと思います!)
適材適所だ。お前は出来ることをやってくれればいい。
( 照れているのか頬を掻く彼に頭脳戦が苦手なのは知っているしそこに重きを置いていないこともあり彼に出来ることをしてくれればいいと告げる。自分も食事を終えたのを見計らい片付けを行い準備を整えて戻ってきた彼の気遣いに差し出されるカイロを受け取りもみもみしてポケットへ忍ばせて。貼るタイプもあると見せて貰えば「…貼るのもあるのか…お前に抱きついて暖取るのも良いが…それも使うか…」今日の気温はそこまで高くないとスマホの天気予報で見たこともあり、彼に抱きつくのが最早暖を取る選択肢の一つになっているも貼るタイプのカイロの力も借りようとそちらも受け取っては背中側にぺたりと張り付けてポカポカと温まりだす背に表情を和らげて。「じゃあ、そろそろ行くか」そろそろ行こうと声をかければ彼と共に事務所兼自宅を後にして。日の沈む公園…ヒントは猫が知ってる…便箋に書かれていた内容を改めて思い出しつつ答えはもう分かっているため迷うことなく事務所から10分の距離にある猫町公園へと向かい。「赤い屋根が見えるのは…ここだな…」赤い屋根が見える位置へと足を進めてはそこにあったのは封筒で。中から便箋を取り出しては「…“流石埜上 狼苑様。これくらいで蹴躓いたりしませんよね。次はどうでしょうか…白い犬が逆立ちする場所へ来られたし…ヒントは蜃気楼ではない…”…つまらないな…簡単すぎて飽きてきた…」ポカポカと彼に貰ったカイロ達のおかげで体は温かだが次の謎もすぐに解いてしまってはつまらないと包み隠さずに漏らし溜め息をついて )
(/ そんな風に言って貰えると埜上も喜びます、ありがとうございますっ。光輝くんといれば埜上はよく笑うようになると思います。あ、はい。ではまた何かありましたら…!)
( できることをやればいいと言われれば変に気を張る必要もなく安心出来て、カイロを使ってくれるのも嬉しく思いながら上機嫌に相手の後ろについていき公園へと訪れて。手を頭の後ろに組んで様子を見守っていれば指定された場所から次の封筒が。相手が音読する内容を聞きながら詰まらないと零す相手に近づいていき、隣に立ってさり気なく風避けになって「なんかこの手法って恋人同士がやるサプライズみたいだよな。最後には婚約指輪でも出てくるんじゃね?」相手が手に持つ手紙を覗き込みながら可笑しそうにクツクツ笑い冗談を零して。「んで、詰まらないならもうやめるかー?まあやめてもこの熱愛っぷりならまた手紙送ってきそうだけど。」少しからかい混じりに笑っては再び手紙に視線を落として )
…それも面倒だな…仕方ない…婚約指輪でも婚姻届けでも出てきたら突き返してやるか。…ここにはもう用はない。行くぞ、相馬。
( 最終最後の謎を解いて出てくるのが婚約指輪でも婚姻届けでもこのまま帰り手紙を送り付けられるのもどちらも面倒だと率直に告げて。何が出てきてもきっと最後は手紙の差出人にぶち当たるだろうからそれを突き返してやることを原動力に何とか気持ちを保って。この公園にはもう用はないため彼にそう伝えては行くぞと口にして。次に彼と連れ立ってやってきた場所は公園から近い八百屋。「店主、ここに不知火はありますか?」店内にいた店主に声をかける。『……不知火…?あら、もしかして…貴方が…?ちょっと待ってて下さる?不知火について訪ねて来る方がいたら渡すように言われているものがあるんです。』年配の女性店主はなにか思い出したようにぽんっと手を叩いては奥へと引っ込んでいき。程なくして店主が戻ってくればその手には封筒が。手渡されそれを受け取り会釈して店を後にする。外に出ては封を開けて中から便箋を取り出して。「“素晴らしい、埜上狼苑様には簡単過ぎましたでしょうか…?しかし余興はここまでです。次は難易度を上げます。ここで躓かれませんように…【子供が集う場所に来られたし。ヒントは子供が嫌ってる場所でもあり】”ほう…漸くやる気を出してきたようだな…」ニヤリと笑み便箋を封筒に仕舞っては彼に手渡して。次の場所は子供が集う場所…でも子供も嫌いな場所でもある…それはどこか。頭の中で色々と考えていき )
( 面倒と言いながらも一度はじめたことは途中で投げ出さない様子に、今のところ本当に付いて行っているだけだが力になりたいと思えば、行くぞの言葉にこくんと頷いて後ろからついていって。次に訪れたのは八百屋で不知火を店主に頼むのを見遣れば、また新たな便箋が手渡されて。手渡された便箋に目を通しては「…来てほしいなら素直にここに来いって言えばいいのに。時間の無駄じゃん。」と思わず思ったことが零れて。相手は無駄な時間が嫌いなはずだし、時は金なりともいう。こんなの立派な時間泥棒である。かくいう自分も素直な性格ではないため人のことを言えたものではないがこれはあまりにも「…まわりくどい…」ポツリ眉を寄せて呟いては手紙をポケットにしまい相手を見て。「で、次の場所はどこなんだ?歯医者とか?あとは廃校になった学校とか…坂下の駄菓子屋とかかな。…まあ何でもいいけど早く行こうぜ。あんたはもう場所分かってるんだろ?」こんなこと早く終わらせて相手と二人事務所兼自宅でゆっくりしたい。そんなことを思いながら相手の顔を覗いてニッと笑って )
…やはりお前は分かりやすいストレートな方を好むか…俺はもっと解き甲斐のある謎解きなら、面白いんだが…これは時間の無駄と言わざるおえないな…早く終わらせてお前の淹れたコーヒーを飲むとするか。
( ぽろぽろと彼の口から漏れた本音。不服そうなその物言いにクスリと笑ってはやはり分かりやすくストレートな言葉の方が彼の好みかと呟いて。自分は解き甲斐のある謎解きなら面白味もあり、回りくどいのも嫌いではないが彼の言う事にも一理あるなとも思ってはもちろん次の場所も分かっているため笑みを浮かべては歩き出して。彼の挙げた候補は二つとも残念ながら違う。この近くで子供が集い、嫌いな場所はと歩を進めていけば前方に小学生くらいの男女が四人団子になるように固まっていて。少し先をちらちらと気にしながら『…だ、誰も来ないし…もう行こうよ…いっくんとりっくんが先に行って…男の子でしょ…?』『ば、ばかっ…これはあれだ…っ…レディなんとかって言うだろ?俺は紳士だからなっ。女を先に行かせてやるよ!』『…僕…怖いから…怖くない人が先…』『お、男のくせにだらしないわね!こ、こんなの私怖くないわよ?!てか、これ渡さないといけない人って誰よ?!早く来なさいよね…!』と何やら揉めているようで、そこに近づけば「…待たせたな。“子供が集う場所、でも子供は嫌いな場所”」『あ…この人じゃない…?封筒渡せって言われたの…ちゃんと合言葉言ったよ…?』『もっと早く来なさいよね…!ほらちゃんと渡したわよ!…もう良いでしょ?私達帰るから…!あそこ通らなきゃいけないけど、別に怖くて通れないわけじゃないからね!』聞いてもいないことをペラペラ話すのは恐怖心を和らげる行為。封筒を受け取り、勝ち気な二つ括りの女の子がそう叫んだ瞬間、先程子供達か気にしていた方向から『ワンッワンッワンッ』と大きな犬の声が聞こえてきて。子供達はビクッと体を跳ねさせて驚きと恐怖で目に涙を溜めて『お、お前がでかい声出すからだろ?!』『わ、私のせいだって言うの?!』『…うち帰りたい…』『……怖いよぉ…あそこ通れないと帰れないのにぃ…』泣き出す子供を見ては無言でそのまま犬がいる方へ近づいていき。『ウゥー…』そこには一軒家の庭先の犬小屋に繋がれたドーベルマンが一匹、近づく自分に唸り声を上げている。小屋には“噛みます、触らないで”との張り紙もされているのが視界に入るも構わずに手を伸ばせば「よーしよしよし…お前は遊んで欲しいだけ、構って欲しいだけなんだよな」ム○ゴ○ウの如くワシャワシャ犬を撫でまくれば唸り声も止み、ブンブン尻尾を嬉しそうに振り腹まで見せる変わりように子供達も最初は心配していたが唖然とその光景を見つめ『あの兄ちゃん…何者だ…?あ、でも今なら通れるぞ!行くぞ!お前ら!』『…ま、待ってよ…』『…うち…帰れる…!』『ちょっと、あんたら待ちなさいよっ!』言うが早く子供達は一気に駆け抜けて行きながらも『ありがとーございましたー!』自分の前を通り抜ける際にきちんとお礼が聞こえてきては小さく口角を上げては犬から手を離して胸ポケットに入れていた封筒を取り出して開けて。「…さて、次は…“これも解かれてしまうとは…なかなかやりますね…残念ながら終わりも見えてきました…【一番近くにいる人物が答えを知っている…ヒントはなし】”…一番近く…」入れ直した便箋の入った封筒を彼に差し出すも自分の一番近くにいるのは彼で。封筒を差し出したままじーっと視線を向けて )
( 相手と子供たちのやりとりを眺めつつ候補の1つである駄菓子屋も中々いい線だったかもなと一人思いながら子供たちが去ってくの見送ると屈んでドーベルマンの頭をなでなでして。頬をぺろりと舐めてくれるドーベルマンに頬を緩ませつつ差し出された封筒に首を傾げて。「…いや、俺なんも知らないぞ。」訝し気に眉を寄せつつ、もしかしたら自分の知らない間にポケットの中や衣服に何かいれられたかもと注意していたのでまずないだろうが一応立ち上がって確認してみるもやはりそれらしいものは入れられていなく。「てか、手紙の差出人、地元民だろ。さっきから指定するところ近場だし、クロ太…あーこいつの名前な。クロ太のこと知っててお題にするあたり歳も若そう。…で、次の場所はどこなんだ?一番近くって物理的じゃなくて、内面的なことかもしれないだろ。一番信頼してる人とかさ。」肩を竦めて答えつつもきっと自分の言ったことは相手も既知のこと。相手には次の行き先候補が分かってるんだろうなと思いながら一応封筒を受け取って中を確認して、自分も心当たりはないか考えてみて。心の片隅では、さっき相手が飲むかと言ってくれた珈琲をどの豆をつかっていれようかなんて早く帰る気満々で考えていて )
…お前の探し方は甘いな…どれ、俺が探してやるか…動くなよ?相馬…、
( 何も知らないと答え、一応簡単なボディーチェックをしている様子を見つつ何もなかったと言わんばかりに肩を竦めている彼の言葉に耳を傾けていたがニヤリと意地悪く口角を上げては両手をわきわき、指の間接を上下させる動きをしながら自分がボディーチェックをしてやると彼に近づいて。まずは撫で心地の良い髪をポフポフと触れて、その後耳から頬…首筋までするりと指を滑らせるように触れ、肩から脇腹辺りをポンポン軽く叩くように触れるも何かある気配はなく。だとすれば背中側かと彼の脇腹から手を回して前から彼に抱きつくような体勢になり背中をポンポン、腰もポンポン、最後に臀部もポンポン触れればスッと彼から離れて。いつのまに取ったのか人差し指と親指で挟み込むように小さな機械を彼に見せて。「…発信器だな。いつ付けられたんだ…?ま、この電波を逆探知して居場所を特定してやる。」いつのまに買っていたのか小型の電波の探知機を懐のポケットから取り出せば漸く出番が来たかと笑み深めながら手紙の差出人がいるであろうおおよその場所を特定して。「…ここか」場所を絞り混んでいき辿り着いたのは先程のクロ太がいた家からそれほど離れていない一軒家で。インターホンを鳴らす前にガチャリと扉が開けば中から青年が出てきて。『ああ…漸くお会いできましたね…埜上 狼苑様。お待ちしていました、中へどうぞ…さぁ…』笑みを浮かべて恭しく会釈した青年は物腰は柔らかいが無遠慮にいきなり自分の手を取りやや強引に家に上がらせようと引っ張ってきて。露骨に眉間に皺を寄せ、その手を振り払い「…俺に触るな。家には上がらない。何のつもりで俺に手紙を寄越したんだ?」真っ直ぐに青年を見つめては問いかける。『……あ、僕は狼苑様に憧れてて…自分の作った謎を解いて頂きたくて…あの…僕の謎解き…如何でした…?楽しんで頂けましたか…?』振り払われて眉を下げながらも話しかけられたことが嬉しいようですぐに表情を明るくさせて手紙を送った理由を話して。「……正直クソつまらない。向いてないから止めた方がいいな。俺をこの程度で楽しませれると思うなよ。二度とこんなことは止めろ。時間の無駄だ…行くぞ、相馬」はっきりきっぱりそう言葉を返せば青年に背を向けて歩き始めて )
………、
( 相手に触れられた感触がぞわぞわと時間が経ってからも残り恥ずかしさから微かに頬を染めるも探知機で検知した一軒の家に行くまでに何とか気を落ち着かせようとして。それにしても相手はやはり用意周到。探知機を持っていたのも流石。ただ触り方が…とまた熱がぶり返しそうになって首をぶんぶん横に振り。そして一軒の家から出てきたのは恐らくは自分より若い青年。馴れ慣れしく相手に触れるのにやや眉を寄せつつも相手も青年の相手をするつもりはないようで。行くぞ、と言われて名前を呼ばれれば何処か優越感にも似た気持ちで相手の後についていこうとする。が、不意に青年に腕を掴まれてはチクッと腰辺りに何か刺さる感覚がして。「__しまッ…、埜上…構う…な、」視界がぐらりと揺らぎ一気に思考が回らなくなる。でも相手に迷惑を掛けたくない一心で構うなと口にしたところで意識が途絶えて。力を失った自分の体を支えたのは青年のグルの一人。自分を軽々腕に片腕に抱えるとそのグルの男は家の中に入っていってしまい。そこで青年は相手の方を見て『安心してください。ただのちょっとした睡眠導入剤のようなものです。体に害はありませんし十数分もすれば目覚めます。僕のちょっとしたゲームに付き合って頂けたら彼を解放します。まあ低能な彼なんかより僕のほうが埜上様にはふさわしいかと思いますけど。どうしますか?』青年はにっこり笑うと扉を開けて待って。そのころ自分は家の地下にある密室に運ばれて床に下されるもぐっすり眠ったままで )
……あいつにあれ以上の手出しないなら、お前のお遊びに付き合ってやる。俺に何をさせたいんだ?
( 彼が連れて行かれてしまえばもう少し注意深く用心しておくべきだったと内心舌打ちしつつも表情には一切出さずに彼より自分の方がふさわしいと口にする相手に最低限の返答を返して。あれ以上彼に何もするなと釘を差し、その代わりに相手の言うゲームに付き合ってやると返して。眠らされているだけならまだいい。意識を失うその時に構うなと彼に言われたがもちろん自分は構うため目の前の青年のゲームとやらに付き合う一択で。真っ直ぐ相手を見つめて自分は何をすればいいんだと告げて )
( 青年は相手の返答に満足げに目を細めるとその時は何も答えずに相手を中に通して、自分が寝かされている地下室に案内しては中に入るように指示し、相手が中にはいったところで扉を閉ざしロックをかけて。その部屋は防音になっており扉も普通の扉ではなく重厚感がありハンマーで叩こうとも壊れない丈夫なもの。ロックも暗証番号をいれないと開かないようになっていて。室内には窓や壁のつなぎ目もなく真っ白なつくりになっていて、あるのはパッと見では分からない隠しカメラ数台とスピーカー、そして天井に拳二つ分ほどの通気口だけ。しかしそのほかにも見た目ではわからない仕掛けが隠されていて。その部屋の隅っこに自分は横向きに寝かされており右手首には明らかに何か仕掛けがありそうな腕輪がつけられていて。と、小さなスピーカーがジジジジと不快な音を立ててはコホンと青年の咳払いする音が部屋に響き。『僕の声ちゃんと聞こえてますか?…嗚呼、大丈夫みたいですね。少々手荒な真似をしてしまい申し訳ありません。でも此処からは埜上狼苑様もとてもお楽しみいただけるかと思います。簡単なことです。僕が今からまたお題や謎を出すので、一問正解するごとに暗証番号を下一桁から一つずつお教えしましょう。すべて解けば埜上さまはその部屋から出られます。ただし失敗した場合は…、まあそれはその時のお楽しみということで。ちなみに不正や下手な真似をしたと僕が判断した場合も失敗したとみなし同じペナルティがあるのであしからず。』そう言ってスピーカーからの音声が途絶えたときちょうど自分の意識が戻りだして「…ンン…、」と小さく呻き眉を寄せていて )
……、
( 此方の問いかけには答えない青年。促されるように中へ通されるままに着いていけば彼が中で横たわる地下室へ導かれて中に入るように言われては大人しく中へと入って。扉は閉まりロックが掛かっても表情は変えずに。見たところ固いもので壊すことが出来ない代物。ロックナンバーを入れないと扉が開かないのはすぐに分かって。スピーカーやカメラの位置には気づいているも大して気にはせず、眠っている彼は怪我をしていないかと目配せして。怪我はなさそうでホッとするも明らかに彼の腕には不釣り合いな腕輪を見つめていればスピーカーから不快な音が聞こえてきたが不快な音が消えては先程の青年の声が聞こえてきて。彼が言いたい事は理解した。二人とも無事でここから出たいなら従って余計な事はするなと言うことを。言いたい事を言って通信を切った青年に何の感情も抱かずに意識を取り戻したのか聞こえてきた彼の声に「……相馬、怪我や不調は何かあるか…?」目で見ただけでは細部の情報は知ることは出来ない。静かに問いかけながら労るように髪を撫でて )
ン、…平気。むしろ頭スッキリしてる。ひょっとしたら天才になってるかも。
( 耳に馴染む相手の声が聞こえてくれば微かに瞼を震わせて目を開いて、髪を撫でられる感触に目を細めては平気と頷いて。体の不調は一切なくむしろスッキリしていたのでそれを伝えておどけて笑って見せる余裕を見せれば立ち上がって部屋を見回して。「うわぁ…すごく怪しい部屋。俺こんな部屋、映画とかアニメでしか見たことないよ。……てか悪い埜上。また俺のヘマで面倒ごとに巻き込んだ。…それにこれなんだろ。外れないんだけど。」如何にもな部屋に眉を顰めるも、こんなことになったのもまたもや自分の落ち度。あの時もう少し注意していればこの事態は避けられたはずで、ただの謎好き青年と侮ったのがいけなかった。やや眉を下げて苦笑気味に謝っては自分の腕についたイカツイ腕輪に眉を寄せて手をブンブン振ってみたり少しいじってみたりするも取れる気配はなく。「なんだろ心拍数測るやつ?…ッ、」首を傾げて指で弾いたときピリとした痺れが手首から体中を走り、痛いというよりもなんともむず痒い擽ったさに襲われてブルッと身を震わせて。「ふ、ふふ…擽ったい。ヒヒ、…も、止めて、」擽りが弱いこともあり断続的に続く痺れに変な笑い声を漏らしては近くにいる相手の腕を軽く掴んで体を支え。するとまたスピーカーがジジジと音を立て『それは腕輪を取ろうとしたペナルティです。脆弱な電流なので一切体に害はないですよ。むしろ電気療法の一種で体にいいくらいです。ま、強さはこちらで調整できますが。あとでその腕輪は使うことになるので外さないでくださいね。…埜上様が僕に止めてくださいってお願いしてくれたら彼に流している電流を止めてあげてもいいですよ。』ジジと音を立てて楽しげな青年の声が止んでからも擽ったさは終わらず小さく笑い続け、どうやら本当に相手が青年に従わなければ電流は止まらないようで。ただ苦は全くなく擽ったいだけ。「埜上、俺大丈夫だぞ。…ぷ、…ふふ」青年のいいなりになるのは癪なので我慢しようと思うもついつい笑い声が漏れてしまい )
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