───月夜に浮かぶ、 ( 〆 ) 

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とくめい  2019-09-25 09:21:08 
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  • No.144 by 日和 / 膝丸  2019-10-23 15:35:07 



→ 日和

……歌仙。皆が小さくなったら、すごく可愛いと思う。
( 一つの考えに耽ると他が頭に入らないのは己の悪い所。業務の事であれば話は別なのだが、気の抜けた状態では意味がない。彼の言葉に揶揄が含まれていると理解する前に、脳内は彼ら刀剣の身体の差について埋め尽くされてしまい。主に近侍を気にしてしまうのは邪な感情があるからか、ふるふると首を振って考えを払いつつ、無言のまま暫く足だけを動かし。しかし、黙って考え込むのも性に合わないのは確か。徐々に頭の中で脱線を繰り返していくと、最終的に辿り着いたのは本丸の男士達が皆短刀であったらさぞ可愛らしいのだろう、なんて想像で。思考を放棄したとも取れるが、至って真剣な表情で彼の名を呼べば何の脈絡もなく一言零し )


→ 膝丸

──ああ、それで良い。何も今すぐどうこう、というわけではないのだからな。
( 彼女の気持ち云々の前に、不安定な本丸を放り出して浮かれた気分でいる事は許されない。そこはきちんと把握していたつもりだが、どうにも抑えが効かなかった様で。内心深く反省を行いながら、頬を叩いて口を開く彼女に真っ直ぐ視線を向ける。彼女の言う事は正しい、特に不満もなければ異論もなく。主人らしい答えを何処か安堵した表情で受け入れては、漸く鎮まって来た高揚感にふと息を吐き。告げられた内容は振られたと捉えられるものだが、不思議と落ち込む気にはなれない。嫌に穏やかな気分の自身に疑問を抱きつつ、不意に歯切れ悪く言葉を零し始めた彼女に首を傾け。聞き入れた内容には僅かに目を見開く。それが本心か気遣い故のものかは分からないが、内側からじわりと温まるのを感じ、ふっと吐息交じりに薄く笑えば睫毛を伏せ )
今は、君の気持ちを聞けただけで充分だ。…この話は一旦、保留としよう。

  • No.145 by 歌仙/霖  2019-10-23 19:49:59 





歌仙:
………そうだね。
( 何を隠そう己は文系名刀である。こうして恋慕に身を傾ける主人に不満など感じるはずもなく、寧ろその情緒に対しほこほこと胸を暖め。恋を綴った名歌は山ほどあるが、生憎恋情を味わったことのない自分には全て絵空事の世界。だからこそこうして身近な相手が恋に身を尽くすことは嬉しいのだ。緩く口角を上げて帰路を辿っていると、ふと呼ばれる己が名に目線を向け。しかし脈絡もないその発言に数度瞬きを返し、すぐに前方へと視界を狭め。こうして思考が縺れている彼女には触れぬが吉だ。相手などいなくとも結論は纏まるだろう。翠玉の瞳を凪がせ、本丸の門をくぐり。)

霖:
へ、……ち、違うよ。慰めなんかじゃなくて本当に、…貴方のことを考えてない時なんてないくらい、…好き、なの。
( 秘めておくつもりだった想いを勢いで溢してしまい、一体何を言われるかと少しばかりの怯えと期待を胸に、彼の反応を待ち。軈て聞こえる抜けるような一笑に顔を上げると、想像よりもずっと淡白な反応に意表を突かれ頓狂な声を漏らし。彼からの好意を取り合わなかったのは自分だというのに、十数年温めた想いにこうも反応が少ないとちくりと胸が痛む。もしや本気と受け取られなかったのではと言い訳をし、彼の手を両手で柔らかく包み。情けなく眉を下げ、弱々しく首を横に振り。大事に大事に取っておいた特別な感情がまるで消えてしまったようで、寂しくて。想いを断られた身として彼は落ち着いて対応しただけだと頭では分かっているというのに。しょんぼりと見えない尾を垂らし、握っていた手を徐々に離し。)



  • No.146 by 日和 / 膝丸  2019-10-23 21:37:53 



→ 日和

…ん?あれ、何の話だったかな……あ、そう。みっちゃんが──、
( 此方を見て直ぐに視線を前方へ戻してしまった彼に、その横顔を眺めながらゆっくりと首を傾けるも、自分の発言が突拍子もなかった事に気付くなり反省を。そして元の話を引き摺り出そうと頭を働かせるものの、色々と脱線を繰り返した所為で要らぬ情報ばかりが割って入ってしまい。彼に続いて門をくぐりながら一人ぶつぶつと呟きを零すが、思わず妙な事を口走りそうになるとはっと口を閉じ。そのまま口元に手の甲を当てて咳払いをしては、そこで漸く考える事を止めて見慣れた景色に視線を投げ。本丸に着くまで放置してしまっていた彼に苦笑交じりに声を掛けて )
つ、着いたね。ええと、お手伝いよろしくお願いします。


→ 膝丸

あ、主?…──君が本気だというのは分かった、のでな……その、これ以上は止めてもらえないか。
( 一先ず自身の感情に蓋をし、場を収めようと発した筈の言葉は、どうやら誤解を与えてしまったらしい。目前で弱々しく首を振る彼女の様子に、戸惑いを滲ませながらそっと声を掛けるものの、正面から聞くには少々衝撃が強過ぎる内容に押し黙り。先程は断たれた想いを押し込める事を考えて、俄かに信じ難い彼女の言葉を本気で捉える事はしなかったのだが、再度想いの丈を綴られては堪らなくなる。薄っすらと頬に滲んだ熱を隠す様に片手で口元を覆うと、離れ行く彼女の手を指先で絡め取りながら、嬉しくも複雑な心境で制止を掛け。ここまで言われて尚、彼女の想いを否定する事は出来ず。素直に好意の言葉を咀嚼する他ないのだが、現状それを告げられても生殺し状態になるだけで。喜ぶに喜べない感情をもどかしく思いながら視線を僅かに逸らし )
割り切れなくなるだろう…。

  • No.147 by 歌仙/霖  2019-10-23 22:32:52 





歌仙:
ああ、早速作るのかい?そのことなんだけどね、矢張り僕はくっきー、とやらだけにした方が良いかなと思うんだ。
( 頭の中の思考を整理しているのだろうか、聞き取れない程度の声でぼそぼそと言葉を零し続ける主人に内心で溜息を。余り褒められた癖でないのは確かだろう、どうにか止めさせられないかと考えながら、本丸内の景色に目を遣る彼女を見てやっと其方へ向き直り。随分と理性を取り戻した様子の声に己も普段の調子で返し、その苦笑に向けてややバツの悪そうな表情を浮かべて。先も思ったことだが、想い人に贈る菓子を他の男が手伝うなど、色々と雅でない。想像はし難いが、近侍の彼が悋気でも起こしてしまったらと思うと申し訳が立たない。彼とは厨を共に立つことも多い、ここは無難に済ませておくべきかと小首を傾げ。)

霖:
っあ、れ?───あ、あの、ごめん、なさい。一度箍が外れたら、止まらなくて…。
( ままならない現状に瞳を伏せると、離れた手を緩く絡め取られ。指先から伝わる温かさに顔を上げると、片手で顔を覆う彼の姿。白い肌に薄らと朱が差していることに気が付くと、その言葉の意図も合点がいき。途端此方も頬が火照り始め、慎みのない自信を恥じるように肩を竦め、結んだ手は解くことなく空いた隻手で熱い顔を冷まし。つい先程想いを我慢すると決めたばかりなのに、既にこの有様とは。絡み合った指先を更に深いものとすると、湧き上がる高揚と満足感に呆れすら感じる。何か言いたげに視線を彼へと向けるが、その都度ふるふると首を振り考えを除き。まさかこうも自分が煩悩に弱いとは。悩ましげに深く溜息を吐くと、自らの甲斐性のなさを悔やみ。)



  • No.148 by 日和 / 膝丸  2019-10-23 23:31:28 



→ 日和

うん。ちょっと時間掛かるだろうから、早めにね。──…そう?材料は余分にあるし、歌仙も自分用に作ってみれば良いのに。
( 明らかに不審であっただろう己に対し、普段通りの反応が返って来ると安心した様に頷き。考えれば考える程思考がごちゃ混ぜになるのは何故なのか、彼には変な一面を見られてばかりだ。情けない主人で申し訳ないと眉を下げながら、いつの間にか辿り着いた玄関にて靴を履き替え。しかし、何処か遠慮じみた表情で続けられた言葉には一つ瞬きを。先程は興味があると言っていた筈だが、急にどうしたのだろうか。勿論、クッキーのみの手伝いでも十分助かるのだが、彼が興味を惹かれていたのはもう一つの洋菓子の方で。何か懸念事項があるのならば無理に誘うつもりはないものの、本当に其方だけで良いのだろうかと呟きを )


→ 膝丸

いや、君が謝る必要はない。先に我慢出来なかったのは俺の方なのだ。──君を、困らせてしまったな。
( 彼女と両想いであった事につい感極まってしまうも、今は浮かれている場合ではない。そう頭では必死に律し続けるのだが、如何せん感情の高ぶりまでは無理に抑え付ける事が出来ず。互いに頬に赤みを帯びた姿は、傍目にはどう映るのだろうか。深く絡み合った指にきゅ、と力を加えて握り返しつつ、しっかりと首を左右に振る。彼女の発言に困ったのは事実だが、先ず堪え切れなかったのは己。謝罪を受ける立場ではないと表情を和らげては、物言いたげに此方を見ては首を振る彼女の様子に目を細め。徐に繋がった手を引き寄せると、何も言わない代わりに彼女の細い指先へと口付けを落とし )

  • No.149 by 歌仙/霖  2019-10-24 00:53:33 





歌仙:
いや、そもそも僕は洋風の味付けは苦手でね。工程だけ見られれば、───…いや、共に厨に立つのも不味いか…?
( 履物を内履きへと変え、一先ず向かう先は荷物を置くためにも厨へ。彼女の呑気な呟きに尚も苦笑を浮かべながら遠慮を返すが、ふとそれだけでも余り状況は良くないのではと思案を。段々と思考が堂々巡りになり、何処まで気遣うのが正解なのかの線引きが曖昧になり始める。厨の暖簾をくぐって卓上へとそっと袋を置き、一度首を捻って。主人のことは慕っているし、本当に恋慕なのだとすれば背を押してやりたい。彼の刀がそう狭量な人柄でないことは重々承知しているが、やや抜けたところも多い主人のこと。少しでも初期刀として支援したいと思うのは当然だろう。段々と表情を曇らせ、彼女をそっちのけで一人思索を。)

霖:
あ、…──??っもう。前から思ってたけど、煽ってるのは膝丸も一緒だからね!
( 我慢出来ない、その言葉に再び喜色が込み上げ。こんなに一気に砂糖に塗れ、余りのとんとん拍子に白日夢でも見ているのではないかと疑ってしまう。表情を和らげた彼をほうと見詰め、この美丈夫に想いを寄せられているのだと再確認していると、徐に手を引かれ。体勢を崩し咄嗟に畳に手を突くと、指先に走る柔らかな感触。手先へと口付けを落とす様は、自身から見ればまるで本当に御伽噺の王子様のようで。火照った頬が冷める気配はなく、無意識に口内の唾液を嚥下すると、照れ隠し半分に声を立て、わざとらしく唇を尖らせて。此方から積極的に距離を縮めていたのは確かだが、それが続いたのも彼からの反応があったから。煽っているのは自身だけでないと満更でもないながらに不満を告げ。)



  • No.150 by 歌仙/霖  2019-10-24 00:55:51 





(/ ひーすみません文字化けするのを失念していました…!!謎の疑問符は「 ~~ 」に置き換えて読んでくださると幸いです。それだけですので蹴って頂いて構いません!)



  • No.151 by 日和 / 膝丸  2019-10-24 02:20:09 



→ 日和

あの、歌仙?──…歌仙くーん、おーい。どうしたの?
( 変わらず遠慮を返されると、それ以上しつこく誘う事も憚られ大人しく口を噤み。和菓子に慣れ親しんだ彼に、洋菓子の味付けが合わないのならば仕方ない。少々残念そうに視線を足元に落としながら厨まで歩いて行き、彼の後ろから厨の暖簾をくぐれば、先程から何やら考えを巡らせている彼に視線を遣り。段々と曇りゆく表情に軽く首を傾げつつ、邪魔にならぬよう控え目に声を掛けてみるが、声が小さ過ぎたのか否か特に反応は得られず。その内気付いてくれるだろうかと小さく肩を竦め、一先ず卓上の袋から材料を取り出していくものの、思考が纏まらない様子に苦笑を。並べ終えた材料を一瞥してから彼へと視線を流せば、ゆっくりと目前まで歩み寄り、間延びした口調と共に手をひらつかせ )


→ 膝丸

俺は君に触発されて──いや…仕返し、と言った方が正しいのだろうな。
( 区切りが付けば、今し方聞いた彼女からの好意を頭の片隅に追いやらなければならない。残念ではあるが、そうする事で近侍としての役目を果たせるのだと思えば多少は気持ちも晴れる。憂鬱ながらも火照ったままの彼女の頬が目に入ると満足げな笑みを零し、可愛らしく尖った唇を欲の混じった眼差しで見詰めるものの、咄嗟に瞼を閉じる事で膨らむ欲をそっと断ち切り。先の行動は確かに煽るものであったのだろう。しかし、覚えている限りでは先手を打って煽りに来ているのは彼女の方で、何度堪えた事かと苦笑交じりに息を吐き出し。この際、気持ちを切り替えるまでにもう少し触れても良いだろうか、なんて絡んだ指先で彼女の手の甲を悪戯に撫で )

  • No.152 by 歌仙/霖  2019-10-25 00:39:33 





歌仙:
いや、…僕としては、余り状況を拗らせたくないんだ。もしも彼が悋気を起こしてしまったら大変だろう?
( 視界に映り込むひらりと舞う白い手に注意を引かれ、やっと主人の方へと意識が戻ってくる。伏せがちにではあるが瞳を彼女の方へと向け、当事者であるというのにも関わらず呑気な様子に深く溜息を。己がここまで悩んでいるのが馬鹿らしくなってしまいそうだ。そんな甘えには身を堕とさず、身体の内側に感じる疲労感を思いながら一先ず腰を落ち着かせ。確認のため並べられた材料をぼんやりと眺めながら、己の気苦労を零し。そうでなくとも、何故か近侍の彼ではなく自分に買出しの付き添いを頼むという構図に疑問符があってもおかしくはないというのに。気取られないよう控えめに視線を彼女へと向け、その考えを伺い。)

霖:
………何かな、この手。…ふふ、膝丸らしくないね。
( 何故だかじっと此方を見詰める彼に首を傾げ、相手の不思議そうな様子に気付いたからか瞼を落としてしまう彼に雰囲気を絆し、小さく笑い声を転がして。半ば溜息にも聞こえる吐息を聴くと、結んだ手に僅かに甘い擽ったさが走り。視線を落とすと、意図的なのか無意識なのか、絡んだ指が肌の上を幾度か掠め。本当に恋仲同士のような触れ合いに、駄目だと頭では分かっているのに幸せが充ち満ちてしまう。男性らしい彼の手へと落としていた目線をそのかんばせへと戻すと、隠しきれない幸せを湛えて瞳を細め。真面目な彼のことだ、きっとこの小休憩が終わってしまえば普段と変わらず、懸想の意など見せない優秀な近侍へと戻ってしまうのだろう。それならせめて、こうして許される時に甘く睦みあっておきたいと思うのは当然のこと。今度は自ら手を引き寄せ、一度解くとその掌に幾度か口吸いを。見立てるのは勿論彼の唇だが、その想いは告げずにリップ音を立て。)



  • No.153 by 日和 / 膝丸  2019-10-25 12:40:44 



→ 日和

悋気…?──…う、うーん、どうかなぁ。それは考え過ぎだと思う、けど…。
( 漸く意識を引き戻した彼に笑みを浮かべたのも束の間、深い溜息を吐く様子に緩く瞬き。無意識に悪い事でもしてしまったかと自身の行いを振り返ってみるも、彼から出た言葉にはきょとりと呆けた表情で固まり。悋気とは嫉妬の事だっただろうか。脳内で単語の意味を探りながら苦く笑めば、ぎこちなく視線を彷徨わせつつあまり現実的ではない想像に語尾を濁す。拗らせるも何も、勝手に色々と想いを拗らせているのは己で。彼らが何を拗らせるというのか。彼の懸念する様な事にはならないと思うのだが、買出に付き添って貰った上に、ぐだぐだな相談にまで乗ってくれた彼にこれ以上気苦労を掛けるのは宜しくない。先程もえらく思い悩んでいた事から、呑気に片付けていい問題ではないのだと思考しては、控え目に顔を覗き込みながら首を傾け )
…もし歌仙が気になるようなら、お菓子は私一人で作るから大丈夫だよ。買い物にも付き合わせちゃったし、疲れてるよね?


→ 膝丸

──…らしくない俺も、たまには良いであろう?
( 彼女の滑らかな肌に触れているだけで心地良く、あわよくば抱き締めてその小振りな唇へと口吸いを、などという暴走気味の欲望も身を潜めていく。己らしくない、そう零されても仕方ないだろう。そもそも主人に対し恋情を抱いている時点で、普通ではないのだ。しかし彼女への気持ちを否定する気は起きず、随分と絆されたものだと含み笑えば、手を引かれる感覚に視線を目前へ投げ。絡んだ指を解かれると僅かに眉を下げるものの、次いだ彼女の行動には目を見張る。幾度となく掌に降る柔らかな感触にすぅと目を細め、何とも唆られる光景をしっかりと目に焼き付けながら吐息を漏らせば、空いている手で彼女の頬をするりと撫で。甘く声色を潜めて閉じていた口をそっと開き、頬に添えた親指の先で唇をなぞり )

  • No.154 by 歌仙/霖  2019-10-26 00:55:32 





歌仙:
………そう、だね。雅じゃないな…。少し気持ちを落ち着けるべきかもしれないね。
( まるで突拍子もない発言に対し憐れむような、当惑するような反応に視線が下がっていく。此方の表情を覗きたいのか、ちらりと視界に入る彼女に対し背を丸め、もう一度深々と溜息を。これでは再び同郷の短刀を困らせてしまいそうだ。ふっと顔を上げ眉を寄せると、重々しくも呟き。冷静さを欠いている己に対し薄く笑むと、身体を簡単に解しながら席を立ち。結果としてどうあれ、彼女にとって現実的でない考えを持つ者が側にいて、そのことについてぼやくとしたら、主人としても集中出来ないだろう。せめて頭の片隅にでも置いていてくれれば良い。再び暖簾を潜ると、一度彼女の方へと振り返り。口調柔らかに挨拶を告げ。返事も聞かずに自室へと歩み出すと、再び気重な表情を。)
それじゃあ、僕は部屋にいるから。何かあったらすぐに呼ぶんだよ。

霖:
……あ、…口付けはだめ、だよ。せめて寝る前だけって決めてるから。
( 彼と唇を重ねたい。堪らないといった様子で無理に腰を抱き寄せられ、噛み付くように食まれるのも良い。穏やかに間近で見つめ合い、鼻先が触れ合う程の距離でやっと睫毛を下ろし、優しく唇が触れ合うのも良い。リップノイズを重ねる度に思考が蕩け、擬似的な接吻に夢中になる最中、頬へと触れる手に顔を上げ。親指が唇の縁をなぞり、思わず動きを止め。熱を帯びたようにも見える琥珀をほうと見詰め、そのまま口付けを強請りたくなるのをぐっと堪え。唇を押し当てていた彼の手を下ろすと両手で包み、申し訳なさそうに眉を下げ。数度瞬きをし間を開けた後、歯切れ悪く口を開いて。)
…でも、…今から休憩がてらお昼寝しようと思うの。その、膝丸も一緒に、…。



  • No.155 by 日和 / 膝丸  2019-10-26 10:22:21 



→ 日和

──…みっちゃん、居るかな。
( 数刻後、無事に菓子作りを終え。食事処の中央にある席へとクッキーが沢山乗った大皿を置くと、作業を終えた達成感にほっと胸を撫で下ろし。適当に摘んでもらえるようにと男士達に宛てたメモ紙を添えて。結局、初期刀の彼には感謝の言葉すら言えず仕舞いだった。これでは本当に主人失格だ、なんて先刻の彼の気落ちした姿を思い出して溜息を零す。菓子作りの最中も、ふと頭を過っては溜息の繰り返しで、何とも不甲斐ない。しかし、これ以上は呑まれぬようにと両頬を叩いて気を引き締めては、彼には今度改めてお礼をすれば良いと鬱な気分を無理矢理払拭し。そのまま気を取り直して厨へと戻れば、次は近侍の彼の元へ行くべく、冷やしていたティラミスを取り出して最後の仕上げを。そして準備を終えるなり緊張の息を吐くと、早速盆を持って彼の部屋へと足を向かわせ。そう時間も経たずして襖の前まで辿り着けば、窺うようにそっと彼の名を呼び )


→ 膝丸

…ああ、俺も付き合おう。
( いっそ何も考えずに彼女の唇を奪ってしまえたら、どれだけ楽な事か。そんな欲を見透かされたのか、眉を下げた彼女からの制止の言葉には僅かに肩を落とし。拒絶されたも同然の状態に苦笑を浮かべたところで、歯切れ悪くも掛けられたお強請りにゆっくりと瞬きを。口付けはダメだが、寝る前であれば良い。つまり昼寝の誘いをするという事は、その口付けを許すという事だろうか。何処か矛盾しているようにも感じる彼女の発言に小首を傾げつつ、真意を探るような視線をじっと向ける。だが、あまり勘繰り過ぎて彼女の気が変わってしまうのは避けたい。余計な口を挟む事なくただ頷けば、頬に添えていた手を彼女の手に重ね )
すぐに床を整える。布団は、…俺のものが良いだろうか?

  • No.156 by 歌仙/霖  2019-10-27 17:38:56 





燭台切:
────ん、ちょっとまってね、…。
はい、お待たせ。歌仙くんとの話は済んだ?
( 普段と違う反応を見せる主人に心を乱されてから数刻、偶の暇に読書にでもと、暫く前に購入した現世のレシピ本を眺め。色取り取りの付箋が顔を覗かせる頃、廊下から聞こえるのは何処か堅い女声の声。何か告げられるのだろうかと余計な邪推が頭を過るが、溜息と共に洗い流し。少し荷物持ちを断られた程度で深く考え過ぎだ。女々しい自らに呆れ、本を閉じると軽く身形を整えた後、彼女と己を隔てる襖を軽快に開き。何気無しに問いを掛けつつその姿を見ると、携えている盆に金色の瞳を丸くして。ああ、そういえば己のための買い出しに出掛けていたのだったか。ぱちりと瞬きをし、盆へと落ちていた睫毛を上げて。薄らと笑みを浮かべると緊張を溶かしながら口許を緩め。)

霖:
……う、ん。執務室だと、誰かに見られちゃうかもしれないし…。
( 少しばかり間を開けて返される了承にほんのりと頬を染め、重ねられた掌へと視線を向け。無論近侍部屋とて誰かに見られる可能性はあるが、主人を訪ねた刀剣が近侍と一つの寝具で添い寝をしている姿を目撃、という状況は少しは避けられるだろう。しかし就寝前の口付けをする口実とはいえ、想い合っている男性に共寝を誘うというのは如何なものか。彼がそう段階も踏まずに手を出すとは思えないからこそこうして無警戒に閨へと誘うことが出来るが、確かに常々言われているように危機感が欠如しているかもしれない。些か軽率な自身に羞恥を感じつつ、そっと両掌を離し。裾の皺を払いながら腰を上げ、そろそろと隣室へと。書類の提出は目が覚めた後で良いだろう。想いの通じた今くらいは、年相応の色恋沙汰に夢中になりたい。)



  • No.157 by 日和 / 膝丸  2019-10-27 23:36:27 



→ 日和

話は終わった、んだけど…ちょっと──……ううん、大丈夫。
( 思えばこうして彼の部屋を訪ねるのは久方振りだろうか。普段は執務室に籠る己を心配し、彼が様子を見に訪ねて来る事の方が多い。何処と無く緊張の色を含んだ表情を解すべく、塞がった両手の代わりに頬を膨らませたりと遊ばせるが、目前の襖が開くと咄嗟に空気を抜き。彼の姿を目にするなりふわりと和らぐような心地良さを感じつつ、問われた事には途端に眉尻を下げ。脳裏をちらつく先刻の出来事に、再度憂鬱な気分が渦巻いていく。やはり主人が特定の男士に入れ込むのは宜しくないのだろう。相談をと開きかけた口を閉じ、面倒だと思われる前に程良い距離感に戻さなければと首を振っては、普段通りに笑みを浮かべて持って来た盆を軽く上げ。共に休憩を取るつもりでいたものの、不安定なまま彼と一緒に過ごせば失言が目立つであろう事は明白で。渡して直ぐに退散すべきだろうかと徐々に視線を斜め下へ落としていき )
ティラミス、作ってきたよ。上手く出来たと思う…けど、美味しくなかったら残していいからね。


→ 膝丸

──主、用意ができたぞ。…前のように、抱いて運んだ方が良いか?
( 前回は、軽々と男に誘い掛けないよう危機感を持つべく言い聞かせていたが、気持ちが通じ合った事に相当浮かれているのか否か、それを今告げる気にはなれず。無論、己自身が無理に手を出さないと固く決めているからでもあるのだが、ただの近侍に戻る前の褒美だと思えばこのチャンスを逃せる筈もない。腰を上げる彼女に合わせて己も立ち上がっては、後に続くように隣室へと足を踏み入れ。そのまま真っ直ぐに押入れまで進んで戸を開くと、中から布団一式を取り出して中央に置き。丁寧に淡々と皺を伸ばしながら布団を敷き終えては、振り返って彼女の元へ歩み寄りながら手を差し伸べるものの、ふと前回の行動を思い出すと冗談交じりに首を傾け )

  • No.158 by 燭台切/霖  2019-10-28 01:15:16 





燭台切:
うん、───…ふふ、ありがとう。さ、相談がてら一緒に食べようか。
( 此方が投げ掛けた問いを聞くなり表情を曇らせる彼女に疑問符を浮かべ。途中で途切れてしまった言葉の意に目を細め、一先ず彼女の視線の動きと共に再び盆へと睫毛を下げ。彼女は謙遜しているが、己から見ても良く出来ていると思う。最初は厨になど立てるのかと半信半疑だったが、取り越し苦労だったようだ。過保護な自身に対し笑みを零した後、柔らかく礼を告げ。襖を更に広く開くと、その細肩へと腕を回して緩く背を押し、己が部屋の畳を踏ませ。一体何を悩んでいるのかは知らないが、ここでまた何も話してもらえないのは、流石に今まで築いてきた己の矜持にも関わる。初期刀相手と言われ勝手に相談でもしに行ったのかと思っていたが、勘違いだっただろうか。そっと座布団を敷き座るよう促すと、その対面へと腰を下ろし。)

霖:
も、もうっ。あれは別に抱っこしてもらいたかったわけじゃないもん。
( 収納から取り出した寝具一式を、主人の手前だからか普段からそうなのか、皺のないよう丁寧に整える様子をじっと眺め。きっと後者なのだろう、そんな生真面目な彼の気性を愛しく思い笑みが浮かび。端正に敷かれた布団を背に此方へと伸ばされた手を見、礼を告げようとしたところで、小さな冗句に内心でむっと頬を膨らませ。差し出された手を取り、もう幼児でなく一人で歩けるのだと褥へと寄り。寝易いようにと襟元を緩め、静かに柔らかな生地へと腰を下ろし。空いた隣へ彼が来てくれるのを待ち、再び心臓が高鳴り始め。頭の中は彼との接吻のことで埋め尽くされる。早く、早く彼と唇を重ねたい。ぴたりと密着して抱き寄せられたいし、その大きな優しい手で頭を撫でられたい。落ち着かない様子で身を捩り、彼の方を窺い。)



  • No.159 by 日和 / 膝丸  2019-10-28 08:58:57 



→ 日和

えっ、や、でも……。──みっちゃんまで困らせたくないから、相談は大丈夫。自分でなんとかします。
( 逃げるならば彼の部屋に入る前にと考えていたのだが、引く体勢に入るのが遅かったのか、彼の腕に背を押されると無意識に足は動いてしまい。思わず入室してしまった事に狼狽しながら短く声を漏らすも、己の為の座布団が敷かれるとぐっと押し黙り。先程初期刀を困らせてきたばかりだというのに、彼相手では尚更、己の好意丸出しの相談など出来る筈もない。少しずつ積み重なる悩みは何処に吐き出せばいいのか、いっそ思考を放棄してしまいたいのを堪えて小さく息を零せば、卓上に盆を置いて漸く腰を下ろし。一先ず、相談は必要ないという旨を落ち着いた声音を意識して伝え。少々素っ気ないだろうかと窺うように彼を見遣った後、直ぐに盆へと視線を流してしまえば、洋菓子の乗った皿とスプーンを彼の方へ置き )
そ、…それより、ほら。食べよう?


→ 膝丸

ああ、そうであったな。
( 冗談のつもりで付け足した問いに対し、むっとする彼女の様子を眺めながら小さく含み笑い。彼女が先に寝具へと歩み寄り、着衣を軽く緩めてから腰を下ろしたのを確認して一度瞼を伏せ。以前とは心持ちの違う共寝にゆっくりと感情を落ち着かせる。気持ちが通じ合ったとはいえ、交際しているわけではない。一人舞い上がり過ぎないようにと一つ深呼吸すれば、此方を窺い見る彼女と視線を合わせて隣に腰を落とし。何処か期待する様に身を捩るいじらしい姿に、そう煽る様な反応をされては堪らないと若干顔を逸らし、欲望のまま動いてしまいそうな己を胸中で律し。なんとか理性を保った状態で再度彼女を見遣ると、片手を白く柔らかな頬へと添え、視線をそっと紅色の唇に落としながら呟く様な確認を )
…本当に、俺で良いのだな。

  • No.160 by 燭台切/霖  2019-10-28 23:43:07 





燭台切:
……そう。まあ深追いはしないけど、…。
( 部屋に足を踏み入れるや否や、戸惑った狼狽の声と小さな溜息を耳が拾い上げ。表情も矢張り明るいとは言えず、己の無力さに睫毛を伏せて。別段己に出来ない相談があったところでおかしくはないし、個人として当然だろう。自身も彼女には性や立場の都合上避ける話題はある。頭では当然のことだと理解しているというのに、心がどうしてもそれを拒む。食器と皿が目の前に置かれ、切り替えがてら文句の付けようもないその見た目を褒めようと唇を開くが、音として発せられる前に口を噤み。頭にあるのは、普段はこうではないのに、という身勝手極まりない考えのみ。何とも格好付かないが、こうして一人で悶々と思い悩む方が無様なのではないだろうか。何か此方に対して思うところがあったとしても、彼女のためにもならない。そう考えると顔を上げ。)
ねえ、主。もし僕が君に何かしてしまったのなら、気負わず言って欲しいんだ。

霖:
………うん。貴方以上の人なんて、十年以上探しても見つからないんだもの。膝丸じゃなきゃ嫌。
( 十数年前の、この本丸が凍結されたあの日。翌日会った彼は何故か余所余所しく、何日経ってもそれが変わることはなかった。幼かった自分には、容姿が同じだけの別人などと頭が回るわけもなく、突き放された恋心だけを今まで温めてきた。今日やっとその想いが報われたような気がして、何故か視線の交わらない金の瞳を見遣ると、穏やかに笑い。添えられた愛おしい手にそっと頬を寄せ、僅かに伝わる熱に胸を暖め。緩慢に瞬きをし、幾ら見たとて飽きない風采を楽しみ。軈て静かに睫毛を下ろし、薄い暗闇を代わりに見詰め。初めての口付けを初恋の相手に贈れることへの幸せと、憧れの人との口吸いという行為への緊張で埋め尽くされる。煩く鳴り始める心臓の音を聞きながら、無意識に唾液を嚥下して。)



  • No.161 by 日和 / 膝丸  2019-10-29 01:14:38 



→ 日和

…ち、違うよ。歌仙に余計な事言っちゃったから、少し落ち込んでるだけで…。
( 話題の切り替えはどうやら失敗に終わったらしく、己の反応から誤解している彼の言葉を聞き入れては、それはあり得ないと首を振り。迷惑を掛けないようにと相談を拒んだつもりが、逆に気に病んでしまったようで。何を言っても裏目に出る自身の言葉選びの無さには溜息を吐く。更に拗らせてしまうのであれば、最初から色恋の相談などするべきではなかった。己が彼らの主人である自覚をしっかり持たなければ周りを困らせるだけ。初期刀の彼には余計な気を使わせてしまった。ぐるぐると渦巻く思考に眉を下げつつ、ちらりと視線を上げると一先ず彼に非がない事を告げて。最近の距離感についての相談はするまでもなく、暫く彼と距離を置いた方が良いのは明白で。己の淡い恋情が身を潜めるまで、一度近侍を変えるべきだろうかと苦笑を零し )
みっちゃんは何も悪くなくて、私がちょっと失敗したの。──やっぱり、頼り過ぎは良くないね。


→ 膝丸

──…俺も、君でなければ意味がないのだ。
( 彼女の口から零れたのは、これから行う事に対する拒絶ではなく許可で。あの頃からずっと己を想い続けていたと、改めて意識させられる言葉に胸は踊り、堪え切れない歓喜の感情にじわりじわりと表情は緩むばかり。少し前までは昔との違いに困惑しているだけだと思っていた筈が、気付けばこんなにも夢中にさせられていた。彼女の蠱惑的な魅力は刺激が強過ぎる。けれども不快に感じないのは、己自身が彼女に誑し込まれたいと願っているからだろうか。瞼を閉じて己を待つ愛らしい姿を見詰め、吐息と共に甘く和らげた声を漏らせば、そっと片手を後頭部へ回しながらゆっくりと唇を重ね。想像よりも柔らかなその感触に高揚感を煽られつつ、少しの間堪能する様に目を伏せ )

  • No.162 by 燭台切/霖  2019-10-29 20:01:42 





燭台切:
…また一人で思い悩んでる。歌仙くん、迷惑だなんて一言でも言ってたの?
( 即座に首を横に振られ、艶髪が揺れる様に表には出さずに胸を撫で下ろし。それだけで身体の力が抜けていくのを感じていたが、一向に晴れない暗い表情の彼女に目伏せを。悩みは依然彼女の胸に蟠っているが、それでも尚己には相談出来ないらしい。薄く息を吐き、今度はわざとらしく大きな溜息を聞かせて。厨にてよく隣立つ身、細川のこともあり彼とは懇ろにしているつもりだ。初期刀でもある彼が、そうも主人に対して愛想を尽かすわけもない。小さなスプーンで器に盛られたティラミスを掬い取ると、そのまま彼女の口へと運び、押し込むように口内へと運んで。口を無理矢理に閉ざすと、冷たい菓子が温かな舌で蕩けてしまう前にと、少々呆れた様子で眉を寄せ。)
その思い込みは彼にも失礼だよ。初期刀なんだし、信じてあげなきゃね。

霖:
───…ん、……。ふふ、お祖父ちゃんに怒られないかなあ。
( 瞼の向こうから聞こえる、彼の甘く柔らかな声色とその言葉に目を開けたくなるのをぐっと堪え。髪を梳いて後頭部へと回る手に位置を固定され暫くすると、唇へと押し付けられる柔らかな感触に身を竦め。自分からも彼を求めたくて、ゆっくりと食むように唇を尖らせ。室内に鳴るリップ音を残してそっと身体を離し、鼻先が触れる程の距離のまま彼を見詰め。昼の柔らかな日差しに照らされ、きらきらと表情を変える琥珀色の双眸へと見惚れ、蜜月な雰囲気に酔って嬉しげな笑い声が溢れ。彼の肩口に顎を乗せると、背を丸めて凭れ掛かり。先程のお返しとばかりに冗談を混ぜて揶揄すると、精悍な身体を緩く抱き締め。幼い孫が未だに己が近侍に心を奪われ、口付けまでしてしまうだなんて、渋い顔をされるだろうか。)



  • No.163 by 日和 / 膝丸  2019-10-29 22:09:14 



→ 日和

っ、──……うぅ、…そうだよね。私、しつれい…。
( 耳に入る大きな溜息に萎縮した様に身を縮め、無遠慮に押し込まれたほろ苦く甘い菓子には口元を押さえて目を丸くし。嚥下するまでの間、耳が痛い程の正論で窘められては情けなく眉尻を垂らす。彼の言う通り、憶測での思い込みは相手に失礼な事であるのは確か。やはり彼と共に居ると失態が目立ってしまう。落ち込んだ様に顔を俯かせながら深く反省しつつ、先程口を付けてしまった彼のスプーンを自分の物と取り替えるべく、まだ使っていないそれを彼の元へさりげなく置き。その後、頭で考えるから余計拗れてしまうのだと両頬を軽く叩いて顔を上げれば、完全に依存してどうしようもなくなる前にと懸念していた事をやんわりと告げ。最後になるにつれて、無意識に後退する身体をその場に留めながら彼の瞳を見詰め )
あのね、みっちゃん。このまま世話を焼かれてばかりじゃダメになる、から……主は、君から自立しようと思います。


→ 膝丸

──そっ、れは、……あまり穏やかではないな。
( 人の身になってもう何年も過ごして来たが、初めて得た唇の感触は、癖になってしまいそうな程に幸福感を刺激し。彼女の方から食むように求められると、まるで雛鳥のようだと愛らしさに薄く口角を上げ。しかし、耳に残るリップ音と共に唇が離れてしまえば、名残惜しく思いつつも閉じていた目を開き。至近距離で嬉しげな笑い声を溢す愛しい彼女を微笑ましく眺めたのも束の間、続けられた言葉には苦く表情を歪め。己の懸念事項である前任の事を揶揄として持ち出されては何とも言えなくなってしまう。此方の気も知らずに身体を密着させる彼女に、どうしたものかと彷徨わせていた腕をゆっくりと背に回しては、困った様な声色で小さく言葉を零し )

  • No.164 by 燭台切/霖  2019-10-29 23:27:34 





燭台切:
…うん、う───…ん、?
いや、…つまり、どういうことかな?よく意味が、…。
( 呈した苦言を聞くなり眉尻を下げる彼女の姿に、言い過ぎたかと若干表情を歪めて。しかし、平生より主人は色々と考え過ぎる節がある。だというのに抜けており、それについてまた深く思い悩んでしまい、思考が深まることにも苦悩する悪循環が作り上げられているのは明らか。近侍の己がこうして止めねばと息巻く最中、ぺちりと軽快な音にふっと顔を上げ。見ると真っ直ぐに此方を見据える彼女。ゆっくりと紡がれていく言葉を同じようにゆっくりと咀嚼し、相槌を打ち。しかし間もなく相槌に疑問符が混じり、腑に落ちない様子で瞬きを。言い方が抽象的で、脳が他の受け取り方を幾つか提案してくる。しかしそれに逃げるのは余りに無様、内心で頭を振ると、ぎこちない笑みを浮かべながら首を傾げ。)

霖:
…怒られちゃうような、軽い気持ちなの?
( 緩く抱き締め返され、高ぶる興奮と満足感に堪らず身動ぎを。此方の揶揄に対して素直に詰まる言葉も、気まずげな声色も、何だか可愛らしくてつい笑ってしまう。祖父が若い頃からの付き合いなのだとしたら、最早友人のような距離感だったのだろう。そんな彼の今の心境を考えると、少し切ないような、矢張り面白いような。身体を離して彼を見上げ、依然口角を緩く上げたままに意地悪な問い掛けを。腰を上げ彼と目線の高さを揃えると、気恥ずかしさに頬を染めながらも互いの額を合わせ。ああ、影の差す砥粉色も美しい。寵愛を与えてくれる愛しい男の表情を直に見つめつつ、うっそりと目を細めて。)



  • No.165 by 日和 / 膝丸  2019-10-30 00:46:54 



→ 日和

だから、ね。最近甘え過ぎてるから、みっちゃん離れというか…。私の事を気にかけないで欲しくて、その、近くに居ると……、
( やんわりと濁して伝えられたら、なんていう考えは甘かったらしい。上手く意図が伝わらず、ぎこちなく笑む彼の問いから逃れる様に視線を逸らし。如何にして好意を隠したまま理由を告げれば良いのか。もし本心でない適当な言葉を並べ立てたとして、騙すのが下手な己では逆に怪しく映ってしまうのだろう。手探り状態で悶々と考え込み、視線は依然として彼の方へ向く事がないまま、結局はそれらしい事を並べることしか出来ず。彼の傍に居ると男性として意識してしまう、だからこそ手遅れになる前に離れてしまいたいのだと、そう言えたらどれ程楽な事か。己の身勝手な好意のせいで彼を突き放す事に気まずさを覚え、居心地悪そうに襖へ視線を逃がし )
──と、とにかく、暫くは距離を置きたいなぁ…って。


→ 膝丸

──俺が、…面白半分で君に手を出すわけがないであろう?
( 思えば昔から、前任の者には気を使う事が多かった。それは勿論彼女絡みの事で。結婚を強請られたり、抱擁を要求されたり、無邪気に様々なお願い事を口に出される度に彼の顔色を窺っていたのが懐かしい。それでも大切な孫娘の唇を奪った直後では、懐かしさに浸る事も出来ず。自制の出来なかった欲望に小さく息を吐いた後、不意に身体を離した彼女に首を傾け。繰り返されるどうにも意地の悪い問い掛けには片眉を上げる。己の気持ちを試しているのか、ただ挑発しているだけなのか、どちらにせよ質が悪い。こつりと額が合わさり、彼女同様に目を細めて見詰め返すと、はっきり返答を告げながら直ぐ傍にある柔頬へ唇を寄せ )

  • No.166 by 燭台切/霖  2019-10-31 22:40:59 





燭台切:
…近侍の任を解きたい、ってことだよね。別に負担だと思ったことは一度もないけど、それでも駄目?
( 向けた笑みをひらりと躱され、視線は何処か別の方へと向いてしまう。彼女が何を言いたいのか、意図するところが何処なのかが分からない。己は近侍となってもう随分となる。その間上手く彼女を支えられていたと思っていたが、どうやらそれが裏目に出てしまったらしい。難儀なものだ、自立を考えられるとは。逃げた視線を追い、依然交わらないまま浅く溜息を。ここで食い下がるのは余り格好いいとは言えないが、燻る蟠りがそれでは納得してくれない。卓へと肘を突き、別の方向を向く彼女へと詰め寄り。きっと一度決めたのならば曲げないのだろう、分かってはいるが確認せざるを得ない。金の双眸を僅かに細め、主人の一挙一動を逃さないよう目を配り。)

霖:
…それじゃあ、…ふふ。責任取って、お嫁さんにもお母さんにもしてくれる?
( 先程まで重なっていた唇が頬へと押し当てられ、芯のある返答に表情を緩ませて。誠実な彼のことだ、言葉通りに受け取って嘘はないのだろう。彼への愛で塗れた頭は螺子が大分緩くなり、思考回路は祖父の近侍に焦がれたあの頃そのもの。ぽやんとした意識のまま、少しの気恥ずかしさにはにかみながら問い掛けを。彼の頬へと手を伸ばし、優しく撫で───そう思ったところで、ぴたりと動きが止まる。自らの言葉を胸中で反芻し、前者はまだしも後者は些かはしたないのではないかと自覚し。深い意味を意図して言ったわけではないが、褥の上という場所が場所。真っ赤に染まってしまった顔と伸ばした手を急いで下ろし、それだけでは足りずに彼に背を向けて。それでも視線は落ち着かず、何か言わなければと唾液を嚥下し。)
えっと、あの、…ね、寝よ、…っか。



  • No.167 by 日和 / 膝丸  2019-11-01 01:12:23 



→ 日和

で、出来れば変えたくない…けど、それだと適度な距離に戻れないから。ダメ、なの。
( 罪悪感から来る、部屋を飛び出してしまいそうな衝動を抑え込み。視線のみを襖に向ける事で心を落ち着かせていたが、此方へ詰め寄る気配を感じ取ると地味に身動ぎながら少し後退し。ほんの少し距離が縮まるだけでも胸は高鳴り、身体は熱を持ち始める。こんな体たらく、彼には勿論他の男士達にも見せられない。元より愛情表現は直球型、溜め込んだ分がいつ爆発するかも分からない状態で隣に居るのは危険だろう。気を抜くと今直ぐにでも口を突いて出そうな恋心に蓋をし、今後彼に迷惑を掛けてしまう可能性を考えて視線を手元に落とす。自分は繊細というよりも中々に図太い方だと思っていたのだが、色恋では別らしい。大事な話の最中でありながら、顔すらまともに見れない事に呆れの溜息を零せば、あまりの不甲斐なさに耐え切れず両手で顔を覆って身体を丸め込み )
ううぅ、ごめんね。主もっと頑張るから、嫌いにならないで…。


→ 膝丸

ああ、そうだな。──先の返事は、…またいつか。
( 雰囲気に呑まれて思考が緩く絆されている彼女からの問いに、責任を取れと言うのならば勿論と頷きかけたものの、ふと彼女の動きが停止すると薄く開いた唇を静かに閉じ。どうやら今になって自分の発した言葉の意味を理解したらしく、何ともいじらしい。染まりゆく頬を見詰めて微笑ましく口角を上げたところで、身体ごと背を向けられては微かに眉を上げる。先程の問いに本能のまま答えるのであれば、妻にも、母親にもしてしまいたい。しかし、想いを断たれている今、その問いに答えるのは些か宜しくないのではないか。もしも今後、彼女の想いが移りゆく事もなく己を選んでくれるような事があるのならばその時は、などと思考を巡らせて彼女の手を後ろからそっと取り。此方を向くよう軽い力で引けば、顔を覗き込んで横になるようにと柔らかく促し )

  • No.168 by 燭台切/霖  2019-11-01 02:13:43 





燭台切:
ならないよ、大丈夫。主が納得いくまでちゃーんと待ってるから、ね?
( 未だ双眸を此方に向けることすらしていないというのに、唐突にぎこちなくなる所作に小首を傾げて疑問符を。先程否定はされたが、矢張り何か不手際があったのではと邪推してしまう。小動物のように身体を丸め込み顔を覆ってしまう彼女を見、更にその疑惑が増長するが、安堵させるようにふっと笑い声を零し。出来る限り穏やかな声で、胸中の波を悟られないように優しく語りかけ。彼女の言う適度な距離、というものがよく分からないが、主人の中で完結することを待つ他に出来ることがないのならば、無駄な足掻きは無用だろう。きっと同郷や懇ろにしている刀には仲違いを疑われるか、茶々を入れられるだろう。今から既に言い訳を頭の片隅で考えながら、肘を突くのをやめて一口ティラミスを口に含み。)
───それで、代わりの近侍は?

霖:
わ、───…い、いじわる。あんなこと言った後で、まともに顔見れないよ…。
( 忙しない胸中を落ち着かせていると、背後より聞こえるのは保留の返事。先程どう返事をしたかも一瞬忘れ、先延ばしに一瞬肩を落としかけ。ふと手を取られ、後方へと引かれる。咄嗟に柔らかい寝具へと手を突き、此方を覗き込む彼のぱちりと瞬きを。未だ熱いままの顔を小さく俯かせ、向かい合うことを求められているのだと分かると視線を泳がせる。そうして求めてくれるのは何より嬉しいが、今は少し抵抗がある。不満げに口を尖らせるが、自分とて背を向けて眠りたいわけではない。出来る限り顔を背けながら布団へと横になるが、視線は依然褥へと落とされたまま。想い合っている男女の同衾。これに深い意味を見出すなという方が無理な話だ。ふしだらな思考回路に下唇を噛み。邪な妄想にふるふると首を振り。)



  • No.169 by 日和 / 膝丸  2019-11-01 13:54:05 



→ 日和

…あのね、私すごく待たせちゃうかもしれなくて、普通に戻れない可能性の方が高いの。……だから待たなくても、大丈夫。
( 優しく柔らかな声が頭上から落とされ、ほっと安堵した様に身体の力を抜き。徐々に丸めた身体を伸ばしながら顔を覆う手を下ろせば、ぽつぽつと口を開いていき。待つと言った彼には申し訳ないが、ここまで成長した恋情はそう簡単に消えてくれるものでもなく。何なら己が死する時まで元に戻れず終いかも知れない。自分から言い出した事でありながら、寂しさで胸が締め付けられるような感覚を覚え。じわりと込み上げる涙を素早く拭って漸く彼に視線を向けると、気持ちを誤魔化す様に緩く笑みを浮かべて声色を明るくし。冷静に話を聞いてくれる彼に反し、一人で感情に振り回されている己が恥ずかしい。もっと主人らしくと皺の寄った着衣を整えて姿勢を正せば、次いだ問いには失念していたとばかりに顎へ手を添えて悶々と )
えっ、ああ。代わりは、…どうしようかな。


→ 膝丸

ならば、代わりに俺が見ておくとしよう。
( 意地悪のつもりではなかったのだが、口を尖らせて視線を交えない彼女の様子に逆に加虐心が疼いてしまい。顔を背けたまま横たわる彼女の隣に身を傾けつつ足元の毛布を引っ張れば、少々意地の悪い言い回しを使いながら文字通り彼女の仕草を見逃さぬよう視線を送り。黒く綺麗なその瞳は、いつ此方を向くだろうか、なんて何処か愉しむように目を細め。まるで恋仲になったのだと錯覚してしまいそうな心地良さにじんわりと浸る。だが、機嫌を損ねて身体を反転されたくはない。背を向けられぬようにと彼女の腰にそっと腕を巻き付け、身動きさえ出来ない程にゆっくりと身体を密着させて )

  • No.170 by 燭台切/霖  2019-11-01 21:45:59 





燭台切:
────駄目。悪いけど、それは聞けないよ。
( 己の平衡な態度が功を奏したのか、覆われた手がじわりじわりと退き、安堵に瞳を細め。舌の上で蕩けるマスカルポーネの味を確かめながら、細切れに紡がれる彼女の思いを一つ一つ咀嚼し。段々と怪しくなる雲行きに口を結び、何か考えるように瞬きを。違和感を覚える程に唐突に声色が明るくなり、それにつられて顔を上げ。彼女が決めたことならばと頷くことが一番良いのだろう、それは分かっている。笑みの消えた静謐な様子のまま主人の様子を眺め続け、自らの言い分を終え己が投げた問いについて考え始める彼女に水を浴びせるように、ぴしゃりと言い放ち。食器を置いて再び机に身を乗り出し、雪のように白い柔頬を両掌で包み込み、琥珀のような双眸で射るように視線を注ぎ。)

霖:
…意地悪。ずるい。膝丸のこと、もっと好きになっちゃうだけなのに。
( 肩まで軽い布団が掛かり、身体は先のことで僅かに緊張を残しつつも、午睡の状況が整いふっと息を吐き。こうして顔は見れないままだが、矢張り好いた男の腕の中で眠れるというのは女として至福。もう少し身を寄せ甘えようかと考え、側から降る愛しい声に疑問んを感じ睫毛を上げるも、真っ直ぐに刺さる彼の視線に反射的に顔を伏せ。塒のように腰に腕が巻きつき、先程望んだように身を密着させ抱き寄せられる。意地悪な彼に高鳴ってしまう胸が情けない。被虐趣味など今まで一度も感じたことはないというのに、どうして己が恋心はこうも悦んでしまうのだろう。内心で頬を膨らませ、おずおずと視線を彼の方へと。鋭い双眸が美しく、何処かがきゅんと疼き。染まった頬を隠してももう手遅れだろう。腰に添う彼の手をさらりと撫で、墨のような瞳を熱に溶かし。)



  • No.171 by 日和 / 膝丸  2019-11-01 23:53:16 



→ 日和

ひ、え…?……だ、ダメって言われても、気持ちの整理って難しいから──、
( 次の近侍候補を考えながら首を唸らせていたところ、突如ぴしゃりと言い放たれた言葉に身を竦め。油断していた所への強い物言いは心臓に悪く、耳にまで響いて来る騒がしい鼓動の音に眉を寄せるも、前方から伸びて来た手に頬を包まれると呆けたように瞬きを。しかしその数秒後、彼の射抜くような琥珀色の双眸と視線がかち合った瞬間、一気にぶわりと熱が駆け上がり。動揺に瞳を揺らしながら小さく息を吐けば、なるべく平静を装って返答をと心掛けるも、自立とはあまり関係の無い気持ちの問題を引っ張り出している事に気付くと途中で言葉を区切り。違う、と小刻みに首を振って頬にある彼の手を掴むと、耐え難い視線から逃れるべく顔を背けながらぐるぐると別の言葉を探し )


→ 膝丸

主は、意地悪な俺も好いてくれるのだな。
( 腕中に小さく収まっている小動物の様な彼女が愛しくて堪らない。高揚する気持ちを暴走させない為にゆっくりと呼吸を繰り返す中、控えめに漸く交わった視線をそうっと絡め取る。普段からあまり調子に乗った行いは取らない為か、今のは少々強引であっただろうかと胸中で懸念していたのだが、どうやらその心配は要らなかったようで。垣間見せた加虐心を見ても、彼女の想いは己に向けられたまま。その言葉に安堵した様に表情を僅かに崩しては、喜色を滲ませた声で低く呟き。腰に回した腕を撫でる指先の感覚にふっと息を零せば、無意識に視線が向かうのは紅く小振りな唇で。しかし、そんな邪な己に眉を顰めると、断ち切るように瞼を伏せ )

  • No.172 by 燭台切/霖  2019-11-02 00:58:47 





燭台切:
うん、……そうだね。だから、これは全て僕の我儘だ。
( 可愛らしい瞳と視線が噛み合い、何の感情由来なのか動揺を露わにする少女の姿に依然目を細め。無理に平静を装おうとする姿も、必死に己の瞳から逃れようとする様も、いつもはか弱く庇護欲を唆られるだけだというのに、今日限りは胸の何処かが痛んで仕方がない。ただただ避けられているようにしか感じられないが、ここで身を退けばその状態が永劫続くかもしれない。今朝方整えた眉を寄せ、砥粉色を鋒の如く鋭く光らせ。とは言え、拒否を受け続けるのも面白いとは言い難い。掴まれるままに手を離し、不躾な腕を片手でぐっと押さえ。淡々とした口調で語り、耳から離れない先の彼女の言葉を何度も己の中で反芻し。音を立てないよう浅く溜息を吐くと、卓へと視線を落として。)

霖:
…だって、昔は優しいだけだったから。子供扱いじゃないんだって思ったら、嬉しくて。
( 僅かに安堵が滲む表情と声色に、思わずくすりと笑い声を零し。そうは言っても優しく誠実な彼だ、懸念もあったのだろう。しかしその念慮を押し退けてまで加虐心を抑えられなかったのだと思うと、自然と身を捩ってしまうのは何故だろう。混じり合っていた視線が少し下方へと移動したかと思うと、一瞬険しい色を浮かべて長い睫毛が瞳に影を差してしまう。その様も美しくて好ましいが、矢張り甘く絡む視線の方が心地良い。不思議そうに首を傾げ、自身も彼の真似をして瞳を動かし。伏せられた金色の目、高く整った鼻筋、それから、薄く形の良い唇。色付くそこにほうと息を吐くと、先程の口吸いを思い出して肩を竦め。彼も同じ気持ちなのだろうか。そっと手を伸ばして桜色の唇に自らの指を軽く押し当て。)
………子供とは、しないもんね。



  • No.173 by 日和 / 膝丸  2019-11-02 02:23:25 



→ 日和

わが、まま?──…ねぇ、みっちゃん。私と君がね、恋仲みたいに見えるんだって。歌仙が言ってたの。
( いつもとは違い、鋭さを増した彼の眼光に萎縮されてしまうも、頬から手が離れると緊張で詰まっていた息をゆっくりと吐き。淡々と語られる内容には小首を傾げる。長らく世話になった彼を、己の都合だけで近侍から外すと我儘を言っているのは己の方。突然の入れ替えに文句を言うのは当然であり、彼のは我儘という程でもないのではないか。次々に浮かぶ疑問符を内に潜めつつ、背けた顔を徐々に彼の方へと戻していくが、このまま強引に己だけで話を進めるのは良くないのだろう。それでも内に燻る想いを打ち明けるわけにもいかず、視線を落としている彼を眺めながら暫しの間考え込み。その後、妥協に妥協を重ねて自立を思い立った経緯のほんの一部を呟く様に零せば、他にどう言葉を続けるべきかと悩ましげに再度口を噤み )


→ 膝丸

君がここに来てから、子供だと思った事は一度もないぞ。──…ああ。今の君だから、したいと思うのだ。
( 一度の口吸いを許された事で、更に求めて欲張りになってしまうのは男の性か。流石に無理矢理襲う程に飢えてはいないものの、無意識に浅ましい欲望を抱いてしまう己には呆れの色を見せ。静かに気持ちを落ち着ける最中、ふと唇に押し当てられた細指に伏せていた目を開くと、まさか己の考えていた事が漏れていたのだろうかと一つ苦笑を。実際に行動に移していないにしろ、男として邪な感情が見透かされているというのはあまり格好がつかない。とはいえ、下手に誤魔化しを並べてもただただ印象が悪くなるだけだろう。仕方ない、と割り切って彼女の目を見詰めた後、もう一度形の良い唇へと視線を下げては、此方からも伸ばした指先で唇をするりとなぞり )

  • No.174 by 燭台切/霖  2019-11-02 17:06:20 





燭台切:
……それが、嫌だった?
( やっと語られる思い立った所以に小さく視線を上げ、重たい瞼で瞬きを返し。何か続くのだろうと次の言葉を待つが、どうやらそこで話は終了なのか、結ばれてしまう彼女の唇をじっと見つめ。そこから先の決断に繋がるのだとしたら、妙な噂が立つことが嫌だったのだろうか。無論、そう見えていることは自身の耳にも届いている。小脇を突かれ揶揄されたが、満更でもない、と思ってしまった。他の刀剣への牽制にもなる、そんな浅ましい欲まで持っていた自分が愚かだったか。じわりと嫌な汗が滲んだような気がして、溜息と共に長い前髪を?き上げる。整えたいた髪が崩れてしまったが、別にそれでも良かった。)
それじゃあ仕方ない、よね。近侍を下りなきゃ悪評は消えないし。

霖:
………ふふ、えっち。
( 零される苦笑は図星だったということを告げており、満足げに指を下ろして。誤魔化すわけにもいかないのか、彼の指先が此方の唇をそっとなぞる。触れることで我慢しようとしているのだろうか、欲によって牙を剥かない至誠さに目を細め、同時に胸中に湧く欲を必死に抑えているのだと思うと再び脚を擦り合わせ。鋭く美しく、それでいて篤実な彼が、己に対しそういった欲望を抱えているという状況が堪らなく嬉しい。それに、欲に塗れているのは此方も同じ。水平線に映る夕日のような金の瞳を見つめ、軽い揶揄を口にした後、軽く前髪を払ってその双眸を掌で覆い。無防備なその姿に背徳感を唆られながら、そっと顔を近付け、控えめに唇を押し付け。拙く甘く食み、ちゅ、ちゅ、と何度か音を重ねて。)



  • No.175 by 日和 / 膝丸  2019-11-02 20:36:25 



→ 日和

へ、…ち、違うよ!──それが嫌だったんじゃなくて、問題はまた別というか……その、私個人の事だから。
( 彼に抱く想いをひた隠して理由を伝えるには、少々難し過ぎたようで。見切り発車で中途半端な言葉を残してしまった事に後悔の念を渦巻いていると、あらぬ方向に誤解した彼からの言葉に慌てて否定を。上手く説明する術もなく、先程から嫌な思いばかりさせ続けている事に唇をきつく結ぶ。いっそ頷いてしまえば彼も納得するのだろうが、本心でない事を本心と偽るのは如何なものか。ふっと緩めた唇から吐息を零した後、徐に腰を上げて向かい側に座る彼の傍へと膝をつくと、相変わらず一番の問題は濁したままに乱れている彼の髪を整えようと手を伸ばし。指通りの良い艶やかな髪をそっと指先で撫でながら、此方からも噂に対する意思の確認を )
…逆に、みっちゃんは嫌じゃないのかな。


→ 膝丸

なっ、──……君は男を甘く見過ぎだ。
( 想い人との口吸いを終え、更にはこれから共寝するというのに、再度彼女の柔らかな唇の感触を求めてしまうのは欲張りだろうか。なかなか引いてはくれない欲望を理性で抑えながら、唇の形を確かめる様に指先を滑らせる。しかし、不意に耳へ聞き入れた揶揄の言葉にはぴくりと反応し、咄嗟に手を離す。抵抗もなく受け入れられていたからか、つい無遠慮に触れてしまったものの、確かにこれでは変態だと思われても仕方ない。そう気を取り直すべく咳払いをしたのも束の間、前髪が払われ視界が鮮明になったかと思えば彼女の手により目元を覆われ。何かと問う前に柔らかく唇を塞がれると数回瞬きを。そのまま数回繰り返される行為に目を細め、耳を刺激するリップ音に触発されそうになるのを必死に堪えながら彼女の手を掴むと、複雑な面持ちで制止を掛け )

  • No.176 by 燭台切/霖  2019-11-02 22:17:28 





燭台切:
まさか。主とお似合いだなんて、寧ろ光栄だよ。
( 一先ず慌てて返された否定にふっと視線を上げ、その慌てふためき方に本心を感じると僅かに表情を緩め。未だはっきりとした説明は受けていないし、再び彼女の唇は結ばれてしまう。しかし、嫌がっているのではないという事実が予想以上に負担を取り除いてくれた。席を立つ彼女を目で追うと、すぐ側へと腰掛け直され。先程乱れてしまった髪を整えてくれているらしい。生まれた余裕にそっと笑み、彼女が触れ易いよう背を丸めて。普段は此方の仕事だというのに、こうも撫でられるのは不思議な気分だ。無論、不快感はない。細く長く息を吐き、瞼を下ろして細い指先を感じつつ返事を紡ぎ。)
皆も主の刀なんだし、嫌がる子はいないんじゃないかな。

霖:
うん、男の人のことは知らないよ。これから膝丸に教えてもらうんだもん。
( 合間合間に熱い吐息を零しながら、柔らかな感触に浸り幸福を感じ。リップノイズに思考を溶かされる感覚まで含めて病み付きになってしまいそうだと考えたところで、手を掴まれ制止されれば素直に唇を離し。口付けをしたがっていると思っていたが、自身の勘違いだったのだろうか。きょとんと彼を見詰め、手を握り直すとゆっくりと指を絡めて。穏やかに目を細め、素直な返答を。生まれて此の方性は女、彼に想いを寄せ続けていたゆえ男性と関係を結んだ経験もない。異性の考えは想像し辛いが、今の行動で何か見誤ったとすれば、矢張り少しふしだらだったことか。彼は清らかで控えめで、触れられただけで頬を染めるような少女の方が好みなのだろうか。それに気付くと肩を竦め、不安げに伺いを立て。)
……あの、奥手な女の子の方が、好き?



  • No.177 by 日和 / 膝丸  2019-11-03 00:22:54 



→ 日和

そっか。…うん、そこの心配は要らなそうだね。
( 触れやすい様に背を丸めた彼の気遣いに表情を和らげ、普段とは立場が逆転している事に新鮮な気分で髪を整えていき。その最中に紡がれる返答には、何処と無く気の抜けた返事を。己が彼らの主人である限り、どんな噂が流れようが嫌がられる事はないという意味だろうか。恋仲と聞いて変に取り乱していた先刻の自分が恥ずかしくなる。彼の瞳が閉ざされているのを良い事に、沈みかける表情を崩す様にして片手で頬を揉むも、髪を整え終わると同時にゆっくりと手を膝に下ろし。やはり今後上手く付き合っていく為にも、彼に芽生えた恋心は消す必要がある。主人として慕われているのならば、己はそれに応えるべきなのだろう。そこまで思考を巡らせて一つ瞬く事で切り替えると、普段通りの何処か緩い調子で笑みを浮かべ )
──じゃあ、誰を選んでも大丈夫かなぁ。


→ 膝丸

──…うむ、俺の知る女子は君だけで、他と比べようもないと思うのだが。
( 素直に制止する彼女に肩の力を抜き、煽られた分の熱を徐々に散らしていく。軽い口付けを深いものへと変え、その柔らかな口内を蹂躙してしまいたい。なんていう己らしからぬ思考が一瞬でも過った事に自分自身戸惑いが隠せない状態で、今までにない感情の浮上に深く溜息を吐き出す。現状、想いを断たれて正解だったのだろう。でなければ浮かれ気分で我慢が効かなかったかも知れない。呑気とも取れる彼女の素直な返答に毒気を抜かれながら苦笑を零すと、無論他の男に任せはしないと絡んだ指先をやわやわ握り。続いた不安げな様子で問われた事には首を傾げる。好みも何も己が良く知る女性は彼女ただ一人で、好意を持っているのも彼女だけなのだ。答えなど分かりきっている筈だが、何故そのような事を聞くのかと僅かに眉を顰めて )

  • No.178 by 燭台切/霖  2019-11-03 02:56:25 





燭台切:
いやいや、だから駄目だよ。嫌じゃないなら看過できない。
( 己が彼女との噂に嫌悪を示すとでも思っていたのだろうか、ついくすりと笑い声を。繊細で心地よい手が離れ、ゆっくりと目を開き。臣下として、ではなく、男としても歓迎だと告げれば、一体どのような反応が返ってくるのだろうか。興味は一度抑え込み、にこじこと穏やかに緩い笑みを見詰めていたが、不意に聞こえた呟きに再びぴたりと動きを止め。即座に不承を返し、先程から全く進まない会話に眉を寄せ。お互い譲る気がないのならば、今この場で足踏みをするのみ。そもそも此方は何故近侍を下ろされるのかも分かっていないというのに、納得できるわけがない。逃げられないよう華奢な肩に手を置くと、細めた視線を彼女へと向け。)

霖:
でも、好みくらいはあるでしょ?…やっぱり、折角なら貴方色になりたい、みたいな…。
( 本人も何度も言ってはいるが、元は刀とはいえ、今は心身共に男。だからこそ異性である自分を好いてくれたのだから、相応に欲もあるはず。彼は一体、どんな女性に魅力を感じるのだろう。平安の生まれゆえに奥ゆかしい女性だろうか。それとも、懐いて側を離れないような、元気な少女だろうか。僅かに表情を顰める彼にその旨を伝えると、やや夢見がちな発言を付け加え、恥じらうように視線を落として頬を緩め。己が好みはこの本丸の彼のみ。しかし彼には、本丸が凍結され、新たな主人を迎えるまでに長い月日を経ている。彼の胸にそうっと顔を埋め、何よりも落ち着く好いた男性の匂いにきゅんと胸を疼かせ。匂いも容姿も性格も、彼の全てに恋をしている。相手にも同じ状態になってほしい、と思うのは過ぎた願いだろうか。)



  • No.179 by 日和 / 膝丸  2019-11-03 17:31:34 



→ 日和

あ、れ…ダメって、近侍を変えるのも、なの?
( 互いに穏やかな表情で見詰め合う時間を心地良く感じていたも、此方の呟きに対し不承を返されると呆けたようにじわりじわりと首を傾け。てっきり待たなくて良いと伝えた事に不満があるだけで、近侍の変更自体は了承してくれているものだと思っていた。己の勘違いだったのだろうか。肩に置かれた手をちらりと見て少し身を捩ると、眉尻を垂らしながら細められた彼の目と視線を交える。もし近侍変更を諦めたとしても、彼とある程度の距離を保つ事は可能だろう。しかし、それでは此方の問題は一向に解決されない。此方から折れる事も、彼の気持ちを無視して勝手に押し進める事も憚られ。膝上に視線を落として両手の指先を緩く絡めるように遊ばせると、拒絶と取られないよう声色を柔らかく意識しながら口を開き )
えっと、どうしようかな…。みっちゃん離れ出来ないと主困っちゃう。──な、なんて。


→ 膝丸

俺が愛しく思うのは、ありのままの君だ。──主が俺に染まるのではなく、互いに混ざり合った色を見たい。
( 彼女の言いたい事は分からなくもない。好いた相手に少しでも近付く為、その人の色に染まりたいと思うのは当然の事なのだろう。女性らしい夢見がちな想いを否定するつもりもなく、素直に彼女の言葉には喜びを滲ませ。だが口先の好みを言った所で、それを実行する様を見るのは少々違和感が残る。本来の彼女と、自分を偽った彼女のどちらかを選べと言われれば、迷わず前者を選ぶ自信がある。いくら好みの仕草や台詞を用意されようが、彼女の素直な反応でなければ意味がない。胸元に顔を埋める小さな身体をそっと包み込み、無防備な頭部へと軽く唇を寄せながらその旨を伝えるも、求めている答えとはまた違うだろうかと息を零し )
……これでは、満足しないか?

  • No.180 by 燭台切/霖  2019-11-03 19:04:49 





燭台切:
…嫌、だよ。……君が思っている以上に、僕は狭量なんだ。格好悪いね。
( ゆっくりと角度が狭まっていく首に、伝わっていない己が心情に安心やら不満やら、形容しがたい複雑な色が胸中を塗り潰し。幼子に駄々を捏ねられたかのような反応に思わず苦笑を零し、気まずげに手遊びへと視線を背けられると笑みすらも消え。意識的な声の柔らかさは此方を諭しているのだろう。無様な近侍で申し訳ないが、彼女が自分の誘いを蹴ってまで初期刀と買い出しに出掛けたことが、意外なほどに堪えているのだ。再び離れたいと伝えられ、胸はちくりと痛む。気持ちの整理などと言われても、素直に納得できるわけがない。不手際があるのなら直すし、それに納得できたのならば大人しく身を引く。言い出せない理由はどこにあるのだろう、そもどうしてその考えに至ったのか。ふと過ぎる疑問に目を瞬かせ、はっと呟きを。)
…じゃあ、歌仙くんに聞いてみようかな。

霖:
…やっぱり狡い人。そんなこと言われたら、誰でも貴方に夢中になっちゃう。
( 両腕の中へと収められ、髪へと押し付けられたのは唇だろうか。ゆっくりと顔を上げ、問いには答えずとも更に嬉しいことを当然のように返す彼に、むっと眉を寄せ。優しくて格好良くて、その上こんな台詞までさらりと言ってのける。そんな彼と一つ屋根の下共に生活をして、想いを寄せるなという方が無茶なのではないだろうか。背を丸めて再び彼の胸へ顔を押し付け、布団を彼の肩まで被せて。薄暗く暖かな寝具の中で緩く彼を抱き締め、甘えるように身を寄せて。こんなにも完璧なのだから、骨抜きにでもなって貰わねば安心して演練にすら行けない。例えば、結局聞き出せなかった彼の好みにぴったりの審神者が居たりでもしたら。視線がないのを良いことに子供のように頬を膨らませ、どうしたものかと逡巡し。)



  • No.181 by 日和 / 膝丸  2019-11-03 20:41:15 



→ 日和

えっ、や、やだやだ待って──…歌仙に聞くのはダメ、だよ。ぜったい。
( 主人としての己を、彼は随分と慕ってくれていたのだろうか。すんなりと了承を得られない現状に嬉しくも困り果て、複雑な心境がぐるぐると頭を巡る。突然無理を押し付けているのは己だと言うのに、決して責めたりしない彼の優しさに甘えて押し切るつもりでいたのだが、その考えすらも甘かった様で。手遊びをじっと眺める最中、突如耳に入れた名には弾かれた様に顔を上げ、咄嗟に身を乗り出す。無論初期刀がそう易々と己の好意を暴露してしまう事はないのだろうが、似た様な事を仄めかされては堪らない。勢い余って傾く身体を支えるよう片手を畳、もう一方を彼の膝上に軽く添えては、何処か必死さを含んだ真剣な面持ちで真っ直ぐに見詰め )


→ 膝丸

…心配せずとも、俺が夢中になって欲しいのは君一人だ。
( 埋めていた顔を上げ、眉を寄せた表情にはやはり違う答えを返すべきだっただろうかと苦笑を浮かべたも、彼女から零されたのは別の心配事で。そのまま再度顔を胸元に埋め、布団にすっぽりと覆われてしまった彼女には小動物の様だと薄く笑みを。昔から向けられ続けた好意に絆され、こうして主従関係を壊したいと思う程心を奪われているというのに、どうやら彼女には全てを伝えきれていないらしい。先の質問でもそうだが、己の好みを挙げるならば正に彼女が理想の女性なのだ。今更他に目移りする気はないし、そもそもこういった口説く様な台詞を好意もない女性に告げる事はあり得ない。故に彼女の懸念するような事態にはならないと言いたげに言葉を付け足し、ぽんぽんと背を軽く叩いて )
それに、俺はもう君に夢中なのだからな。

  • No.182 by 燭台切/霖  2019-11-03 22:35:41 





燭台切:
───ッわ、あ、主?ほら、一回落ち着こう、分かったから。
( 萎れていたと思えば、初期刀殿の名を聞くや否や跳ねるように顔を上げる彼女に肩を揺らし。何度か瞬く間にも身を乗り出して距離を詰められ、己が腿へと小さな手が乗せられ。こんな状況だというのに、彼女に触れられたことへの喜びと安堵が押し寄せるのは自身のみの秘密だ。一先ずは軽く手を振ってみせて宥め、きっとこの体勢のままではまた慌ててしまうだろうと肩を押し、ゆっくりと姿勢を戻して。しかしこの反応だと、きっと彼には思いの丈を全て話しているのだろう。聞いたとて口を割るとは思えないゆえ問いはしないが、己には言えず初期刀には言える、という事実に無意識に眉を寄せ。先程から思考が捻じ曲がっていて、自分で自分が嫌になる。気取られないようになるべく明るい声色で場を繋ぎ。)
でも、歌仙くんなら上手く暈して言ってくれると思ったんだけどね。やっぱり駄目?

霖:
………ねえ、ちゃんと寝るから、……もう一回だけ、だめ?
( 厚い布を一枚隔てた向こうから、ぐずぐずに蕩けてしまいそうになるほど甘く、喜ばしい彼の声が聞こえ。無意識に身を捩り、互いの体温を取り零さないように身体を密着させ、もぞりと布団から顔を出し。腕を伸ばして頬を掌で撫で、切なげに瞳を揺らし。彼からの愛がもっと欲しい。言葉だけではなく、この身でも寵愛を受けたい。滑らせていた手が輪郭をなぞり、女性的とも捉えられる細い顎へと。ふと先程の唇を合わせた感覚が一度頭を過ぎると、思考は接吻で埋め尽くされ。とは言え、咎められ制止を掛けられたばかり、矢張り許してはもらえないだろうか。意図的に模倣したわけではないが、丁度先の彼のように指先を唇に添わせ、形を確かめるように縁を優しく撫でり。)



  • No.183 by 日和 / 膝丸  2019-11-04 00:47:41 



→ 日和

──絶対、ダメです。
( 驚く彼の様子にはっと自らの行動を振り返るが、テンパってしまう前に肩を押されると大人しく身を引き。止める為とはいえ、距離を置きたいと思っている異性にあの詰め寄り方は良くない。一度顔を逸らして咳払いすると冷静さを欠いた己に深く反省を行い、明るく繋がれた言葉には再度視線を戻して短くもしっかりと返答を。初期刀がいくら上手く暈して説明しても、察しの良い彼には大体の事が伝わってしまいそうで。それは大変宜しくない。もしも此方の気持ちに勘付いた彼から変に避けられるような事があれば、暫くの間部屋から一歩も出ずに引き篭もる事間違いないだろう。しかし、彼が納得出来るような理由が必要なのは確か。いっそ今ここで盛大に玉砕してしまえば後に引く事もないだろうか。半ば自棄に近い案が頭を過るものの、数秒視線を彷徨わせてから息を吐くと軽く首を振り )
……みっちゃんには都合の悪い事だから、知らない方が良いと思う。きっとすごく困っちゃう。


→ 膝丸

…主は欲張りだな。
( 彼女からの返答は得られなかったが、更に身体が密着した事から悪い様にはならなかったらしい。布団に包まれ、隣でもぞもぞと動く小さな彼女に愛しさは募るばかりで。少しして布団から顔を覗かせたのを見遣れば、此方に向かって伸びてきた手を目で追うものの、細指が輪郭を辿る擽ったい感覚には目を細め。何を意図した行動なのかと暫しされるがまま彼女の様子を窺うも、先の己の触れ方を真似て口吸いを強請られては一つ瞬きを。想いを寄せる相手からのお強請りを断れるわけがない。寧ろまだ物足りないとさえ感じていた己としては大歓迎なのだが、口から溢れたのは先程好き勝手に煽られた事へのお返しの言葉で。また意地が悪いと言われてしまうだろうか。唇に触れる彼女の手を取って顔を寄せると、言葉を発さぬよう優しく唇を重ね )

  • No.184 by 燭台切/霖  2019-11-04 02:00:16 





燭台切:
でもね、主。こうして確執を残したままにするのが一番良くないと思うんだ。
( 短く簡潔に、そして力強い返答には思わず苦笑を。駄目と言われると実行してみたくなるのが人の身の面白いところだが、ここまで念押しされると流石に良心に響く。笑みを引かせると、緩く首を振る彼女の姿に眉尻を下げ。肩に置いた手を彼女の柔髪へと移動させ、櫛で整えるように上から下へと梳いてやり。指をすり抜ける滑らかな感触に笑みを浮かべ、小さな子供を諭すように穏やかな雰囲気のまま、口を開いて考えを述べ。このままでは邪推が邪推を呼び、結局近侍として彼女の元へ戻れる気がしない。側仕えの任を解かれなかったとしても、きっといつまでも気を遣って壁を作ったままの主従関係となろう。それはきっと、互いのために良くない。呼吸を落ち着け、目を細め。)
…嫌になったなら、それでも別に構わないんだ。ただ今後のために、ちゃんと言ってほしいだけ。

霖:
ん、ッ────…。…欲張りなあるじは、嫌?
( 聞こえたその言葉はお咎めなのか指摘なのか、或いはただの意地悪なのか。意図を図りかねたまま、音を発する間も無く唇が重ねられる。握られた手を弱く握り、最後の発言のせいで此方から求めることも出来ず、ただただ瞳を閉じ、与えられる感覚に身を任せ。それでも耐えきれず身動ぎしてしまう自身は、彼の言う通り欲張りなのだろう。吸い付きたくなる衝動をぐっと堪えて唇を離し、自制のためにぷいと顔を背け。自信なさげな小さな声で問いを掛け、ちらちらと目線を彼へと投げて不安げに様子を窺い。もしも返ってきたのが否定なのだとしたら──、熱っぽく彼の唇へ視線を遣り、顔を伏せ。)



  • No.185 by 日和 / 膝丸  2019-11-04 10:57:03 



→ 日和

みっちゃんに問題はないの。これは本当。すごく頼りになるし、寧ろ君には感謝してます。…ただ、その──最近、えっと、気になる子が……。
( 最早距離を置く事を諦めるか、内に秘めたる想いを吐露するしか選択肢はないのだろう。髪を撫でる手付きに心地良さを感じながらも、浅ましい胸の高鳴りには眉を寄せ。静かに彼の言い分を聞き入れる。こうなると一方的に与えてしまった確執を残し、一人楽な方へ逃げる事は出来ない。本心を打ち明けても、隠し通しても、結果的に互いが気まずくなる事には変わりないのだろう。ならば彼を近侍として側に残しておくよりは、潔く玉砕して他の男士を側に据える方が気持ちを切り替えられる。暫しの逡巡後、小さく深呼吸を繰り返してから漸く彼に視線を落ち着かせ。ゆっくりと言葉を整理しながら紡ぎ始めるも、未だ覚悟が足りずに肝心な所で言い澱み。そのまま緊張と羞恥心により詰まらせてしまうと、勢いが途切れた途端に赤みを帯び始める頬を両手で覆い、もう一度仕切り直す為くるりと身体ごと背を向け )


→ 膝丸

──…まさか、欲張りなくらいが丁度良い。
( 己が呟いた言葉は予想よりも彼女に響いたらしく、重ねた唇から伝わるぎこちなさに疑問が芽生え。控え目な触れ方は心地良いが物足りない。もう少し口付けを深めても良いだろうかと考える最中、名残惜しくも唇が離されてしまうと伏せていた瞼を上げ。目前で顔を背けている彼女の様子には小首を傾げる。もしや先の言葉に怒ってしまったのだろうか、だとすれば謝罪は早い方が良い。瞬時にそう結論付け、早速と口を開きかけたのも束の間、小さな声で発された問いにはぴたりと動きを止め。どうやら己の心配とは別の事で気を揉んでいたらしく、何とも健気でいじらしい。彼女から送られる視線に微笑ましく表情を緩めては、安心させる様にと柔らかく言葉を返しながら彼女の顎を指先で掬い上げ。反応を窺うようにじっと瞳を覗き込み )

  • No.186 by 燭台切/霖  2019-11-04 13:01:56 





燭台切:
ああ、───いや、いいよ。皆まで言わなくて平気。
( 此方の言い分を呑んでくれたらしく、静かに開かれる唇に背筋を伸ばし。髪を撫でていた手を下ろし、真っ直ぐに向けられるその視線を受け止めていると、矢張り言い辛いのか言葉が籠り。ぷつりと言葉が途切れると、白い頬を染めて恥ずかしがる彼女の姿と、先の言葉にふっと背中を曲げ。気になる子、というのは勿論、想いを寄せる相手が出来たということだろう。余り本丸から出ることのない身、相手は当然自らの刀。だとすれば、更に意中の彼と接するために近侍を変えたいということか。合点と共に身体に疲労と倦怠が回り、後ろ手に畳に手を突き。懸命に言葉を繋ごうとする彼女に、なるべくいつも通りの笑みを向け。一番近くにいるのは己だと思っていた反動で、自らの驕りが無様で仕方ない。)
それなら仕方ないよね。大人しく近侍は下りるから、安心して。わざわざ言わせちゃってごめん。

霖:
それなら、…えへへ。膝丸も、もっと欲張りになって?
( 表情を和らげる彼に安堵し其方へ顔を向け、与えられた言葉に曇っていた表情を晴らし。安堵に頬を緩ませて顔を持ち上げられ、優しい金の瞳をうっそりと見詰め。時間の流れがもっと緩慢になり、この時がずっと続けば良いのに。そんな御伽じみた想いを描く程に心地よく、幸せが笑みとなって溢れ。今すぐにでも更に深い口付けを交わしたいのはやまやまだが、此方一方のみが多欲では些か面白みに欠ける。彼の首裏へと腕を回して抱き付き、声色に幾らか甘さを織り込んで。優しいところは間違いなく美点だが、想い人から強く求められたいとも思ってしまう。恬淡なのか我慢しているのかは分からない。伸ばした腕で彼の髪を優しく撫で、子に言い聞かせるように首を傾げて。)



  • No.187 by 日和 / 膝丸  2019-11-04 15:47:36 



→ 日和

違う、違うの。そうじゃなくて、……私が気になるのは、みっちゃん、だから。そこは勘違いしないで。
( 伝えると決めて尚濁してしまう自身の臆病さが憎い。早く訂正して想いを告げなければと熱を冷ましながら呼吸を整えるものの、背後から聞こえるのはいつもと変わらぬ声。誤解を与えるのは今ので何度目だろう、こうも煮え切らない己が態度には呆れを通り越して腹が立ってくる。勝手な感情を抱いた挙句彼に謝らせてしまった。ぐっと拳を握り締めて背けた身体を再度彼と向き合わせ、訂正と共に先程言えなかった想いをぽつぽつと吐露し。念を押すようにしっかり告げた後、彼が口を開く前に片手を突き出すと、元より想いを消す為の近侍変更なのだからと返事が不要な事を先回りして伝え。その後地味に腰を浮かせながら襖へ視線を移動させては、せめて代わりの近侍に対する反応を貰ってから退散をと、以前近侍を担っていた上に事情も知っている初期刀の名を告げ )
──な、何も言わないでね。返事は考えなくていいの。早く忘れて欲しいから……ええと、次の近侍は歌仙に任せます。


→ 膝丸

そうだな。…今回ばかりは、素直に煽られるとしよう。
( 顔を上向かせた事で、何処か蕩けた表情を見せる彼女とじっくり視線を交わらせ。此方に向けられる愛らしい笑みを甘受する。己が主人は何故こうも無防備で大胆なのか、もし自分にするのと同じ様な事を他の刀剣にもしていたら。そう考えただけでも独占欲は黒く滲んでいく。彼女の全てを己だけのものに出来ればなどという浅ましい考えを軽く振り払い、不意に首裏へ回された腕には静かに瞬きを。彼女のこの言動が無意識のものなのか、意図されたものかは分からない。しかし、たまには触発されてみるのも悪くないだろうかと口角を上げては、瞳をそうっと閉じながら再度互いの唇を重ね合わせ。啄ばむ様な触れ合いを数回楽しんだ後、更に求めるよう徐々に口付けを深めていき )

  • No.188 by 燭台切/霖  2019-11-06 21:50:36 





燭台切:
────え、?
いや、ちょっと待ってよ。その、…それで、どうして僕の任を解くことに繋がるの?
( 再び此方へと向き直った彼女をしかと見詰め、次の言葉を待ち。桜色に色付く唇が動き、怪訝そうに見据え、紡がれた予想外の言葉に目を丸くして。口を開きかけたところを先を越されて牽制され、腰を浮かせる彼女に慌てて細い手首を掴んで待ったを掛け。胸の内を明けられてしまったが、どうも今までの会話と繋がらない。嬉しく思いはするが、呑気に喜ぶわけにもいかず困惑を露わにし、一先ず腰を据えて話そうかとそっと肩に手を乗せ。己を愛しく思うと言うのなら、それこそ側仕えを任せるのではないか。好いた人の側にいたいのは己とて同じ、しかし主人は距離を置こうとしている。納得いかないままに下唇を噛み、不可解そうに表情を歪めて。)

霖:
ん、……っふ、───…ひざ、まる、…。
( 危機感がないだの男として見ていないだのと普段咎める言葉ばかり返す彼が、やっと素直に絆され嬉しげに目を細めて。触れ合う唇に睫毛を下ろし、啄ばむような甘い口付けを享受して。段々と深く求められるように繋がりが濃くなり、此方からも身を寄せて彼の身体を抱き締め、手触りの良い薄緑の髪を掌で撫で。間に流れる甘露な雰囲気に、段々と主人と刀という垣根がどろりと溶かされていくのを感じる。眠りに落ち、目が覚めれば再び主従の関係に戻るというのに、彼への想いは止まることを知らず沸き立ち。ちゅう、幼げな音を立てて唇を吸い、薄く瞳を開けると恍惚とした様子で整った風采を見詰め。ぽすりと枕に頭を預け、そのままの距離で向かい合い。優しく彼を撫でつつ、名残惜しげに呟き。)
……寝て起きたら、ちゃんと主に戻れるかなあ。



  • No.189 by 日和 / 膝丸  2019-11-07 01:08:29 



→ 日和

──…ちゃんと主に戻るためなの。みっちゃんも、皆も、困らせたくないから…気持ちの整理しなくちゃいけなくて。
( 日頃のお礼に菓子を振る舞って休息を取ってもらうつもりが、悩みを持ち掛けた挙句に想いまで吐き出し、彼には気苦労を掛けてばかりだ。一体何をしているのかと自己嫌悪に浸る中、不意に手首を掴まれては肩を跳ね、襖に向けていた視線を控え目に彼へと。正直、今この場に留まるのは精神的に不味いのだが、彼に疑問が残るのであれば解決しておかなければならない。肩に乗った手に促されるまま腰を下ろし、羞恥含め自身に対する不甲斐なさを重く感じながら目頭が熱くなるのをなんとか堪え。歪められた彼の表情には眉を下げる。やはり彼の為にも言わない方が良かったのだろうか、余計に拗らせる様な事にならなければ良いのだが。居心地悪そうに身動ぎながら質問に答えていくものの、噛まれた下唇に気付くと触れないよう軽く口元に手を伸ばし )
…痕、ついちゃうよ。


→ 膝丸

は、──……俺も、一刀剣に戻れる気はあまりしないな。
( 深く、深くと求めるような甘い口付けをじっくりと堪能し、歯止めが効かなくなりそうな程に思考は蕩けかけ。髪を撫でる彼女の手の感触に理性を保ちながら、短くも長い甘美な時間を味わい。唇を重ね合わせる毎に彼女への愛しさは段々と募っていくばかり。主人に対する加虐心など持ち合わせていない筈なのだが、無性に壊してしまいたくなるのは何故か。己の危うい思想に自然と寄っていた眉間の皺を和らげつつ、可愛らしい音を立てて唇が離れると小さく吐息を吐き。近距離で向かい合う彼女へと薄く瞳を開いて視線を遣れば、顎を捉えていた手をその柔頬へと滑らせながら呟かれた言葉に笑みを零す。想いを断たれたというのに、こうも距離を縮めてしまっては完璧に主従関係へと戻れはしない。けれども主人の為、本丸の為に己が出来る事は限られているのだろう。ならば己は全力で励む事を考えなければ、なんて名残惜しく思う気持ちを抑えて一つ瞬きを )
だが、近侍としての務めは何であろうと果たすつもりだ。

  • No.190 by 燭台切/霖  2019-11-08 02:57:30 





燭台切:
っ……だから、だからね、主。良い?よく聞くんだよ。
( 依然バツの悪い表情ではあるが、素直に腰を据え直してくれる彼女に少し安心し。しかしその表情に笑顔が戻ることはなく、これから夕立でも来るかのように曇った表情に此方も眉を下げ。質問に答えるべく唇を開いた彼女を見詰める。主に戻るため。脳内でその言葉を復唱し納得しかけたが、後に続いた文言にぴたりと動きを止めて。原因の重みは、己ら刀剣と彼女の内心、どちらが重たいのだろうか。自身は主君であるあの娘を、憎からず思っているのは常々そうだった。言い切れるほどはっきりとした好意ではないが、確かに独占欲も湧くし、庇護欲だって湧く。これを恋心と形容するのは、世間から見ても容易いのだろう。此方へ伸びる細い指に気付き肩を揺らすと、未だ考えも纏まらないまま小さなその手を包むように取り、距離を縮め。)
───少なくとも僕は、困ってなんかいないんだ。

霖:
何であろうと、…。
───ねえ膝丸。じゃあ、悪い主に夜伽の相手を任せられたらどうするの?
( 頬を撫でる手に表情を和らげながら、目の前の美丈夫を見詰め。緩く粉を描く形の良い唇が、今先程まで口付けを交わしていたものだと思うとどうにも気持ちが昂ぶってしまう。堪えながらも彼らしい誠実な言葉を受け止め、ふと彼の言葉に引っ掛かりを感じ復唱し、頭の中で整理がつくと悪戯に口角を上げて。布団の中で密かに彼と自身の脚を絡め、触れ合いを楽しむように頬にある掌へ頬擦りを。反応を愉しむための少々意地悪な問いを彼へと掛け、恥ずかしげもなくさらりと述べ。無論、想い合う人との初めての閨事を命令で終わらせてしまうなどする筈もないが。深く奥行きのある金色を静かに見詰め。)



  • No.191 by 日和 / 膝丸  2019-11-08 18:00:16 



→ 日和

う、ん?──ふふ、本当に君は優し過ぎだと思う。ごめんね、ありがとう。
( 触れてしまわないよう伸ばした手は空を切り、そのまま自身の膝上へ引っ込めるつもりでいたのだが、気付けば彼の手に包み込まれており。心なしか縮まる距離を気にする余裕もなく、告げられた彼からの言葉には目を瞬かせる。主人に想いを寄せられた状態で、困っていないとはどういう意味か。首を傾けながら意図を探るも、彼なりの気遣いからくる言葉であれば納得出来る。優しい彼の事だ、変に気張らないように言ってくれたのだろう。いつまでもその優しさに安堵してしまう自分が情けない。漏れ出そうになる溜息を抑えて緩く表情を崩し、気持ちを自覚する前に下心から変更した呼び名を戻しながら、先より近くなった距離間を離すべくじわりと後方へ下がり )
でも燭台切、こういうのはその……余計に意識しちゃうからダメだよ。言ったでしょ、君の主はちょろいって。


→ 膝丸

愚問だな。──この本丸の主が、軽はずみにそのような命を下す事はない。…少し恥じらいは足りぬようだが。
( 何か引っ掛かりを感じたのか、復唱される己が言葉に内心疑問符を浮かべていたも、ふと彼女の口角が意味深に上げられると目を細め。また良からぬ事で揶揄してくるのだろうか、なんていう予想は見事に当たり。互いの脚を絡めて己の手に頬を擦り寄せ、羞恥も無く問い掛けられた衝撃の単語には動きを止め。此方の言い方が悪かったのは承知の上、しかし異性相手にこうも恥じらいがないのは如何なものか。それに毎回彼女の揶揄に心を乱されていては男として格好がつかない。内心の動揺に気付かれないよう静かに一言口に出すと、敢えて問いに対する答えを避けた言葉を続け。頬の手をこめかみから後ろへと髪を梳く様に流しながら、最後には彼女に対する揶揄を添え )

  • No.192 by 燭台切/霖  2019-11-08 23:43:36 





燭台切:
意識させるために言ったんだけど、…伝わらなかった?
( 小心な彼女のこと、パニックになってしまわないよう小さな手をしっかりと握っていたが、取り越し苦労だったらしい。何か意図を履き違えて解釈したらしい様子に金色を細め、距離感を整えるため後方に下がる彼女の手をぐっと此方へと引き寄せ。雰囲気を整えることは好きだが、こうしてまどろこいのは飽き飽きだ。逃さないよう肩へと腕を回して緩く抱き留めると、先んじて宥めるように優しく頭を撫で。華奢な肩に顎を乗せるようにすると、なるべく穏やかな声色で小さく囁き。これでも未だ煙に巻かれるだろうか。勘付かれないよう密かに息を整え、細い肢体を深く抱き締め。)
───…僕も同じ気持ちだから、困らないって言ったんだよ。

霖:
…膝丸にだけだもん。
( ぴたりと硬直してしまう彼の様子に笑みを更に深くし、次に来る言葉を楽しみに待ち。慌てて拒否するだろうか、それとも満更でもないと頷いてくれるだろうか。動揺の色を見逃さないよう彼を見詰めていたも、何も反応もないままに返事を告げられ目を丸めて。その答えは何処か論点がずらされ、おまけに揶揄までついてきてしまった。むっと唇を尖らせて彼を見据え、拗ねた子供のように呟き。頬から髪へと移った手の動きにすぐに絆されてしまうわけだが、相手が彼ならば無問題だ。心地良さから段々と眠気と怠さが増し、重たい瞼で瞬きを。絡めていた脚はそのままに、そっと彼の身体へ腕を回して。甘えた声色で口を開き。)
…もっといちゃいちゃしていたいけど、眠くなってきちゃった。



  • No.193 by 日和 / 膝丸  2019-11-09 10:39:47 



→ 日和

燭台切…?えっと──っ、……ううぅ、頭いっぱいでまとまらない。
( 距離を取るどころか、手を引く力に身体はあっさりと傾いてしまい。流れる様な所作で肩を抱き留められては呆然と目を丸め。一体自分の身に何が起こっているのか、頭を撫でられる感覚に言葉を詰まらせながら狼狽し、直ぐ傍で囁かれる言葉を何とか頭に入れる。しかし、こうも密着した体勢では上手く頭が働いてくれない。同じ気持ちというのは、つまり己に好意を持ってくれているという事だろうか。本心と優しさの区別が曖昧で、徐々に火照りゆく顔を彼とは反対方向に背けながら考えるが、どくどくと耳に響く程騒がしい鼓動のせいで正常な判断が出来ていないのは確か。そんな状態で自惚れるのはあまりにも危険。ここは一旦部屋の隅にでも身を丸めて心を落ち着かせたいと彼の肩を押して身を捩り )
…これ、ちょっと、離して欲しい…。


→ 膝丸

──ああ。では、もう寝るとしよう。
( 此方の思惑通り不服げな様子で唇を尖らせた彼女をしたり顔で見詰め返すも、呟かれた言葉にはふと表情を緩め。己だけに恥じらいが欠如するというのは解せない部分がある。しかし、何振りといる刀剣の中から己を選ぶ主人の声はとても心地良く。ほんのりと感じた不満を払拭し、幸福感に満たされる心をぐっと胸中に収めながら滑らかな髪をするりと撫でやるも、次第に彼女の瞳が眠たげにとろんと瞬かれては緩やかに口角を上げ。午睡すると布団に潜ったというのに、触れ合いたい欲が勝り睡眠を先延ばしにしてしまった。そろそろ切り上げようかと一つ頷いて見せ。寝て起きた際には気持ちの切り替えが出来る様にと戒めながら、彼女の背に腕を回してやんわりと抱き込み )

  • No.194 by 燭台切/霖  2019-11-10 21:51:25 





燭台切:
だーめ、駄目だよ。離したら逃げちゃうでしょ。
( 腕の中の小さな身体から伝わる狼狽と戸惑いは矢張り予想通りのもの。分かりやすい反応に喉を鳴らして笑みを零し、背いてしまう小さな頭を撫で続け。嫋やかな力で肩を押されているのだと分かると固辞を示し、抱き寄せる腕に力を込めて更に身体を密着させ。ぐっと距離の近いた彼女から感じる心拍の大きさがより一層愛おしさを助長させ、髪を撫でていた手を下ろして耳の縁をなぞり、空いた空間を埋めるように髪筋へと鼻先を埋めて。睫毛を下ろして五感の一つを閉じると、有り有りと感じる彼女の香りにふっと息衝き。浮き足立つ可愛い子とは傍目に、至極落ち着いてしまう己に若干の負い目を感じつつも大切にその身を撫で続け。)

霖:
───…ん、おやすみなさい、膝丸。
( 優しく緩められる表情に瞳の黒を揺らし、彼の腕に引き寄せられるがままに胸へと抱き締められ。精悍で雄偉な身体に敬慕を深め、今更ながらの気恥ずかしさに薄らと頬を染めて。彼に撫でてもらっていた髪を手櫛で纏ると一度彼の顔を見上げ。深い輝きを放つ宝石のような瞳の奥に宿る温かさを感じ、心地良さから目尻が下がるのが分かる。薄緑色の髪をそっと耳に掛けてやり、背筋を伸ばして顔を近付け。名残惜しさを隠そうともせずもう一度唇を重ね合わせ、自身の中の欲を抑えて触れるだけに留め。愛しい感覚に包まれ静かに離れると、十を百をと欲しがる情を諌めて彼の胸へと顔を埋め。目が覚めれば普段通り。よく言い聞かせると、気怠さに背を押されて瞼を落とし。)



  • No.195 by 日和 / 膝丸  2019-11-11 14:33:09 



→ 日和

ひ、ぅ──…な、なんで余計に近くするの、離してって言ったのにぃ…。
( そこそこ力を込めて肩を押していた筈が、体格の良い彼相手ではその抵抗も意味をなさず。寧ろ密着していく身体に段々と羞恥心は煽られるばかりで。耳の縁をなぞる指先の動きに小さく肩を震わせながら、弱々しく情けない声で文句を口にし。離してもらえないのならどうすれば良いのか、距離を取らない事には彼の発言の意図を考える事も出来ない。本当に互いに想い合っていると自惚れて良いのだろうか。ぐるぐるとループする思考に口をへの字に曲げ、どうにかこの逞しい腕の中から脱出できないかと思案を。しかし髪へと顔を寄せ、好き勝手に距離を縮めていく彼の動きを制止する術もなく。忙しない心音を必死に抑え込もうと深く呼吸を繰り返し。徐に肩を押す手を緩めて服を握ると、絞り出すような声で稚拙な言葉を投げながら真っ赤な顔を肩口に埋め )
……心臓爆発しちゃう、むり、燭台切のばかぁ。


→ 膝丸

──…おやすみ、主。
( 胸に抱いた小さな彼女を優しく見下ろし、ほんのりと赤らんだ頬を目にすると満足げな息を零す。あれだけ大胆な事をしておきながら、何気ない所で恥ずかしがってくれるのだから堪らなく愛しくなる。再度ふつふつと気分が高揚していく感覚に金の瞳を細めるものの、邪な思考は直ぐに分散させ。彼女の細指により視界を邪魔していた髪が耳に掛けられては、徐々に近付く距離にそっと瞼を下ろし、触れ合うだけの口付けを甘受する。今限りで彼女と仲睦まじく共寝する事は出来なくなるのだろう。不服ではあるが、本丸の再生が未だ不完全なのだから仕方ない。そう自分を窘めながら胸元へと顔を埋める彼女の髪に唇を寄せ、低く潜めた声で就寝の挨拶を。その後束の間の幸福を味わうようにゆっくりと瞳を閉じ、自ずと訪れた睡魔に身を委ね )

  • No.196 by 燭台切/霖  2019-11-11 22:11:37 





燭台切:
ごめんね、嫌だった?でも、僕も逃げられるのは嫌なんだ。
( 子兎のように小さく震える腕の中の彼女に、庇護欲を唆られて仕方がない。元々弱かった抗いが更に弱まり、ジャージに皺を刻む。やっと受け入れる姿勢を見せたかと思えば、口にするのは幼ささえ感じる稚い言葉。余りに拙くて、あはは、なんて典型的な笑い声が溢れ。既に齢は二十半ばも過ぎるというのに、言動はまだまだ幼いまま。抱き締める腕を緩め、幼子を諭すように柔らかな声で、しかし固い意志で、肯ぜない意を告げ。服を握る小さく繊細な手を取り、己の一回り程大きい手と指を絡めて結び合わせ。こういった雰囲気にはなってしまったが、真面目な彼女は絆されてくれるのだろうか。肌と肌を擦り合わせながら、反応を待ち。)

霖:
────う"ー……んん、ひざまる、…。
( 甘い睦み合いの時間もそこそこに互いに眠りに落ち、結局その日は余り息巻くこともなく、新たに顕現させた刀剣との親交を深めることに専念した。彼ともその後何事も無く、初々しさ故に少しだけ気まずいような雰囲気が流れていたが、それも惚気られる程度には心地が良かった。問題はその翌日であり、起床するなり昨日からずっと抜けない倦怠感と頭痛に襲われ、身体を起こすのも億劫で。身を締め付ける和装をする気にもなれず、Tシャツに学生の頃のジャージを履き、再びの睡眠を誘う寝具の横を通り過ぎて隣室の襖へと。歯切れ悪く襖越しに彼を呼び、返事を聞く前に手を掛け顔を覗かせ。想い人たる彼にだらしない格好を見せるのは憚られるが、今日ばかりは致し方ない。眉を下げて笑い、申し訳なさそうに肩を竦め。)
その、ちょっぴり具合が悪くて。今日のお仕事、こんな格好でもいいかな…。



  • No.197 by 日和 / 膝丸  2019-11-12 00:40:40 



→ 日和

…嫌、じゃないよ。触れ合いは好きだから。
( 直ぐ傍から聞こえる笑い声に、人の気も知らないでとこっそり頬を膨らませるも、ふと彼の腕が緩むと密着し過ぎた身体を僅かに離し。突然の事で混乱していた頭も少しずつ落ち着きを取り戻していく。それでも慣れない距離感に対する羞恥は抜け切らず、火照りの残る顔は上げられないまま、服を握る手が彼の大きな手と絡み合うと軽く身動ぎ。緊張で強張っていた身体を解しながら首をふるふると横に振る。意中の相手に抱き締められて嫌な筈がない、寧ろその逆だからこそ困っているのだが。冷静な彼とは対照的に取り乱してしまった事に一つ息を吐き、もっと余裕を持たなければと繋がった手を控えめに握り返し )
……燭台切は、こんな主で幻滅したりしないのかな。


→ 膝丸

…主?
( 名残惜しくも目が覚めた後は、互いにただの主従関係として務めていたものの、惚気た雰囲気が全て抜け切ったわけでもなく。何処か浮ついた気分を含みつつ残りの時間を過ごし。一夜明けた今、未だ甘さの残る腑抜けた己が感情に蓋をして、全力で彼女を支えなければと気を入れ直す最中、不意に隣室から歯切れ悪く名を呼ばれては襖へと視線を投げ。いつもより声色が沈んでいるように感じて首を傾げる。返事をする間も無く襖が開くと腰を上げて其方へと歩み寄るも、文字通り体調が芳しくない様子の彼女に眉を顰め。何処か弱々しく感じる笑みに目を細めながら腰を屈めては、服装云々は大した問題ではないと返事を返しつつ、彼女の額へと片手を宛てがい )
ああ、それは構わないが──…顔色が悪いな、熱があるのではないか?

  • No.198 by 燭台切/霖  2019-11-12 01:21:14 





燭台切:
少し抜けてて頑張り屋で、自分のことに無頓着で、怖がりで、……手のかかる、可愛い主だよ。
( ぴんと張っていた緊張の糸が段々と緩み始め、仕草にも柔らかさが取り戻されていくのが分かる。安心して腕を完全に解き、握り返された羽二重肌を壊さないように優しく包み、空いた片手で彼女の耳付近の髪をそっと撫でて耳に掛け。そのまま円を描くように顎のラインに指を沿わせ、くっと顔を上げさせ。丸い大きな瞳と視線を通わせ、眼帯に隠れた金色ごと目を細めて笑い。矢張り己からの好意が信じられないのだろうか、問いに対しくすくす笑い、愛猫を愛でるように喉を軽く擦り、冗談を織り交ぜて答え。きっとこの本丸の皆がそう思っているのではないだろうか。手のかかる子の方が可愛いとはよく言ったものだ。)
───まあ、少し呆れたりすることはあるけど。

霖:
熱、は───…ない、と思うけど。ちょっぴり頭が痛いのと、身体が重いだけ。
( 思考が鈍っているのか、見えた彼の姿にぽやんと見惚れてしまう。否、これは昨日から継続的だっただろうか。額に手を宛てがわれ発熱を確認しているだけなのに、触れられているという状況に緊張し、あの甘い午睡が思い出され、言葉に詰まり。熱というならばずっと彼に熱を上げているわけだが、そんな馬鹿な返答はぐっと奥へ押し込み、努めて落ち着いた様子で答え。しかし触れられたままでは気が置けず、彼の手を取り下ろさせると、ふっと深く息を吐いて。実を言うと原因は何とはなしに分かっているのだが、これを言うのは余りに情けない。先程よりも幾分か明るく笑みを作ると、照れ臭そうに肩を竦め。)
だから、今日は失敗しちゃっても、大目に見てね。



  • No.199 by 日和 / 膝丸  2019-11-12 12:20:04 



→ 日和

っ、──う"う、なんだろう、…心当たりがあり過ぎて胸が痛い…。
( 漸く解かれた腕にほっと脱力し、再び一定の距離をと思考するものの、それでまた先の様な事をされては心臓が持たない。今は下手に動かない方が賢明だろうか。うずうずと移動したくなるのを堪え、耳に掛けられる髪に目を細めたのも束の間、顎のラインを辿った指先に俯かせていた顔を上げられては目を丸め。未だ冷めきれない火照りがじわりじわりと増していく。加えて彼からの見解には刺さるものがあり、恥ずかしさと喉元を刺激する擽ったさから逃れるようふいっと顔を背けつつ、あまり褒められた主人ではないと眉尻を下げ。度々情けない面を見られているが、彼が特に呆れている所は何処なのだろう。悩ましげに逡巡しながら絡み合う手を地味に緩め )


→ 膝丸

──…承知した。だが、無理は禁物だぞ。悪化しては元も子もないのだからな。
( 彼女の肌に触れて発熱の確認をする最中、邪心が割って入るのは昨日のせいか。主人が体調を崩しているというのに何という体たらく。自分自身に呆れながらも、やはり手では正確な体温を測れないかと小さく息を吐き。額に当てていた手を取られるまま大人しく下ろす。頭痛と気怠さ、風邪の症状だろうか。何処かぼんやりとして見える彼女を普段通り業務に就かせるのは心配だ。しかし、休めと言った所で真面目な彼女は聞く耳を持たないだろう。ならば無茶をしないよう普段より一層気に掛けておけば良い。一先ず主人の言葉には頷きを返しつつ、彼女の事が絡むと過保護気味になってしまう己に苦笑を零し。近侍として出来る最大限の手助けはするつもりだが、せめて少しでも負担を軽減出来ないものかと首を傾け )
本日の業務、減らす事は出来ないのか?

  • No.200 by 燭台切/霖  2019-11-12 16:42:38 





燭台切:
そういうところ。ほら、今はその話じゃないよね?
( 白い半紙に墨が垂れ滲みゆくように、じわりじわりと白い肌を紅潮が埋めていく様を愉しげに眺め。ぷいと拙く顔を背けられると苦笑を零し、顎に添えた手も、緩められた絡まった手も解き。想い人との恋路よりも審神者としての評価の方が大事なのだろうか。風采はそのままに、少しだけ拗ねた内面を言葉に浮かばせ。離れた手で柔い頬をむにりと軽く抓り、背を丸めて視線の高さを合わせ。職務に対し真っ直ぐに向き合っているのは素晴らしいとは思うが、今は己とのことのみを考えて欲しい、というのは幼稚な我儘だろうか。不恰好な自身を客観視してぱっと離れ、冗談らしく笑みを作り。)

霖:
…じゃあ、鍛刀と刀装はやめておこうかな。…遠征も出陣も、遠くに行かせるのは不安だし、…。
( 此方の言い分を固辞するわけではなく、尊重しつつも気を遣ってくれる彼の優しさが身に染みる。折角の心配りを無碍にするわけにもいかず、小首を傾げる近侍に甘えてぽつりぽつり、零し始め。大本の原因は恐らく霊力の枯渇なのだから、これ以上霊気を分散させることは控えた方が良いだろう。また、過去へと遡り遠い地へと離れている中で、主人の不手際で人の身を維持できなくなったとしたら大問題だ。演練も同様、他の審神者に迷惑をかけるわけにもいかない。ふと口を噤み、表情を顰め。この本丸も業務も全て審神者の霊気で回っているのだから当然だが、これでは何も出来なくなってしまう。ぶんぶんと首を振り、貫く痛みに側頭部を押さえながら背筋を正し。)
駄目、これじゃ何もしなくなっちゃう。少しくらい平気だから心配ないよ。



  • No.201 by 日和 / 膝丸  2019-11-12 20:59:00 



→ 日和

だ、だってぇ……君の事考えてたらぽんこつになっちゃう。
( 手の温もりが離れ、忙しなかった胸の高鳴りは徐々に落ち着きを取り戻すものの、同時に寂しさを覚え。矛盾する内心に疑問符を浮かべながら彼と繋がっていた手をぼんやりと眺めるが、拗ねた口調で頬を抓られるとはっと視線を彼に向け。話題が逸れているという指摘に目尻を垂らす。彼との問題をどうにかしなければとは思うも、この歳まで色恋とは縁がなかった身。告白する事すら考えていなかったというのに、彼から返された反応は拒絶とはまた別のもので、混乱するなという方が難しい。とはいえ逃げるのは互いの為にも宜しくない、仕切り直すべきかと離れてしまった彼の手にそっと手を重ねると、一呼吸置いてから改めて言葉を紡ぎ )
──あのね、私は燭台切が好きです。…それで、もう一度君の気持ちを聞かせてほしくて。同情だとか、気遣いは要らないから…本心が知りたいです。


→ 膝丸

主、君は少し気を張り過ぎではないか?頑張るのは良いが、適度に休む事も大事だ。それに──君が無理をすれば、皆も心配するだろう。
( 素直に減らす業務を零していく彼女に一つ一つ相槌を打ち、内容的に体調不良の要因は霊力に関するものなのだろうと大方当たりをつけ。近頃は本丸立て直しの為に奔走していた事から、その疲れが出て来ているのではと内心で纏め。賢明な判断だろうと口元を緩めたところで、不意に言葉が途切れたかと思えば首を横に振る主人の様子に片眉を上げ。心配ないと口にする彼女をこのまま放っておけば倒れてしまう気がする。無論、そのような事にならない為に見張るつもりでいるのだが。本人が気を張ったままでは意味がない。主人の華奢な両肩に手を置き、顔を覗き込むように首を傾けながら視線を合わせると、言い聞かせるように声色を和らげ )

  • No.202 by 燭台切/霖  2019-11-13 00:12:42 





燭台切:
…同情でも、気遣いでもないよ。主人としてだけじゃなく女性として、君のことが好き。
( 小さな手に包まれる己が掌を見遣った後、長い睫毛に縁取られる可愛い瞳を真っ直ぐに見詰め。落ち着いた口調で紡がれる愛にこっそりと胸を温め、暫くその余韻に浸り。再びその細い肢体を腕の中に収めてしまいたいが、一先ずは返事が先か。ぎゅっと手を握り返し、ゆっくりと、しかし力強く、彼女が余計な誤解を受けないようにと答え。手を解くと柳腰を抱き寄せ、小さな頭を自らの胸へと押し付けて。余計に乱してしまわないよう鞣すように柔い髪を撫で、薄く伝わる体温を感じながら笑い声を零し。)
───…なんて、直球過ぎるかな。

霖:
そうだけど、…そうだけど、でも、折角みんな揃ったのに…。
( 両肩に手を置かれ、まるで駄々を捏ねる子供に言い聞かせるかのように諭され、情けなく肩を落として落胆した様子で彼を見詰め。柔らかな声色なのがまた心が痛く、二三度瞬きした後顔を俯かせてしまい。胸の前で手を重ね、小さく呟くように不安を零すと、目縁にじわりと涙が浮かぶのが分かり。折角全振り揃ったというのに、未だ満足に本丸の運営も出来ずに休みを取るだなんて。何もせず霊力が増えるわけでもなし、このままでは昨日のように彼と睦み合うことなどずっとないかもしれない。乾かない視線をちらりと彼に向け、気恥ずかしげに一言を。)
……早く、膝丸といちゃいちゃしたいし…。



  • No.203 by 日和 / 膝丸  2019-11-13 02:31:02 



→ 日和

──うん、……ふふ、同じだね。嬉しい。
( 散々拗らせてしまったが、本来の性質を無理に抑え込んだのが悪かったのだろう。握り返された手と、不確かでない確実な彼からの好意を示す言葉に胸は熱くなり。先程取り乱してしまった事が嘘のように落ち着いて言葉を咀嚼し。手を離されると残念そうに眉を下げたものの、代わりに彼の腕の中に抱き寄せられては思わずとばかりに笑みを。先は困惑して逃げる事を考えていたが、想い人に包まれる感覚はとても心地良い。髪を撫でる手に緩々と表情を崩しながら胸元に顔を埋めては、反動故か愛情を堪え切れない様子でぽろぽろと短く呟き )
好き、…好き。大好き。


→ 膝丸

なっ、何も泣く事はないだろう?俺はただ、君が心配で──、
( 分かりやすく落胆の色を見せ、俯いてしまった彼女を見詰めたまま頭を悩ませるも、呟かれた不安を聞き入れると一度瞼を落とし。主人の懸念事は分からなくもないが、何もそう性急に事を進めなくとも良いのではないか。焦りを感じる声に疑問を抱き、頭の中で言葉を纏めながらゆっくりと目を開けば、その先に見えた彼女の泣きそうな顔に大きく目を瞬かせ。咄嗟に肩へと置いていた手を離して宥めようと口を開くが、後に付け足された言葉には静かに口を噤み。彼女が己と過ごす為に頑張ろうとしているのは素直に嬉しい。けれど折角ならば元気な彼女と睦み合いたい、そう思うのは我儘だろうか。一先ず無理に休む事を強要はせず、念を押しながら潤んだ目元を親指の腹で柔く撫でやり )
……無茶だけはしないと、約束してくれるか?

  • No.204 by 燭台切/霖  2019-11-15 02:02:46 





燭台切:
うん、僕も一緒だよ。それにしても、……ふふ、可愛いなぁ。
( 大人しく腕に抱かれ、胸に顔を埋める小さな娘を壊さないよう優しく包み、鼻先を髪に埋めて甘い香りを堪能し。小さく聞こえる好意の言葉に表情を緩ませ、暫しその時間に浸り。こんなにも身体は密着しているというのに、心は更に懇ろな距離を求める。強欲な己に呆れつつ、逆らいきれない煩悩に内心で溜息を。強く抱き締めたままゆっくりと背後へと寝転がり、全身で細い肢体を甘く抱き締め。額へや鼻筋、頬へと軽く口付けを落とし、溢れんばかりの幸福に酔いながら笑みを零して。)
…ね、光忠、って呼んでよ。

霖:
…ごめんなさい、ちょっと突っ走り過ぎてた…。
( 滲んだ涙に気付いたのか、触れられていた手が離れると少々寂しげに顔を上げ。途中で切れてしまった言葉を甘く咀嚼し、彼の心配に肩を竦めて唇を尖らせ、バツの悪そうな表情で目を伏せて。彼はただ隊長の優れない主人に気遣いを見せているだけだ。そも、こんな状態で効率良く物が進むはずもない。指が目元を拭うようにぐっと撫でり、瞳を細めて彼を見上げ。優しいその手を両手でそっと握り、叱られた子供のように背を丸めて小さく謝罪を。矢張り数日の間、少なくとも今日は様子を見るべきだろう。昨日今日と職務を全うしないのは気が引けるが、こうして気を遣わせる方が申し訳ない。眉尻を下げたまま、ぽつぽつと言い訳を零し。)
その、今までよりずーっと、膝丸のことが頭から離れなくて。主失格かもしれない…。



  • No.205 by 日和 / 膝丸  2019-11-15 16:39:16 



→ 日和

ん、みっちゃん…──光忠。
( 一度言ってしまうと何度も口に出したくなる己が性を止められず、更に溢れそうな想いをぐっと呑み。彼に抱かれた状態のまま身体が傾くと軽く服を掴むも、大した衝撃もなく手を緩めれば、完全に体重を預けている状況に重くないだろうかと身を捩り。額から順に口付けられるのを恥ずかしそうに受け。続いた彼からのお強請りと、向けられた笑みには呼び慣れた渾名をぽつり呟き。その後そっと顔の横に手をついて身を乗り出し、彼の片目を隠す眼帯に唇を押し当てて顔を離せば、薄くはにかみながら要望に応え。まるで彼を押し倒しているかのような体勢に小さく肩を揺らすと、短刀達を相手にする時のような感覚で下にいる彼の頬を撫で )
ふふ、なんか照れちゃう。……かわいいね。


→ 膝丸

それは俺とて同じこと。何度律しようが、気付けば君の事ばかりを考えている。──…俺こそ、近侍失格なのだろうな。
( 泣かせるつもりも、謝らせるつもりも無かったのだが、どうにも上手く伝えられない。彼女の両手に包まれた手へと視線を落とし、白く小さな指先を弱い力で握り返しつつ、途切れ途切れに零されていく言葉をしっかりと耳に入れ。半ば衝動的に丸まった肩を片腕で優しく抱き寄せては、愛しい娘の頭の中を己が独占しているという事に静かな喜びを噛み締める。とはいえ、困っている主人を前に不謹慎にも舞い上がってしまうのは如何なものか。更に言うなれば、ただの近侍に戻ると気を引き締めた直後から、懲りもせず思うままに触れてしまっている。これでは示しがつかないだろう。溜息交じりに口を開き、肩に回した腕をするりと解けば、何とも言い難い距離感に苦笑を浮かべて )
…儘ならないものだな。

  • No.206 by 燭台切/霖  2019-11-15 19:05:16 





燭台切:
子供扱いかな?それなら───…もう少しおねだりしても、許してもらえる?
( 絹の肌へと落とされる軽い口付けに対し、少女のように身を捩って恥ずかしがる彼女が可愛くて仕方がない。恋慕に頭の中を支配されたまま抱き込んでしまおうかと考えたところ、ふと彼女が身体を起こして此方を見下ろしてくる。不思議そうに手を伸ばしかけ、眼帯越しに瞼へと口付けを落とされ、何とも愛らしい笑みと共に懇ろな呼び名で改められ。何処か胸の内が疼き、転がる笑い声に口角を上げ、呑気に頬を撫でるその手を取り指を立てさせ。ゆっくりと細い指を己が唇へと押し当て、再び意地悪に笑みを浮かべ。)
キスなら、此処が良いな。

霖:
……ふふ、お互いだめだめだね。一緒にお祖父ちゃんに怒られちゃう。
( 唐突に肩へと腕が回り、抱き寄せられ数歩彼の方へと寄り。きっと主人が気を落としているのを見て、気を回してくれたのだろう。向けられた言葉も相俟って一層彼への想いを募らせ、浮かべられた苦笑に対して柔らかく表情の糸を弛ませ。腕を解かれ、自分から彼の胸へと顔を埋めて身を寄せ、心地いい心臓の鼓動を聞き。彼の側にいると怠さも頭痛も和らぐのは気の持ちようなのだろうか。きっとこれを言えばまた困ったように苦笑するのだろう、それを思って言葉を呑み込み、現状を僅かに憂いて。亡き祖父に叱られる、というのは冗談のつもりだったが、あながち笑えもしないかもしれない。辛いがお互いのため、近侍を変えることも考慮に入れるべきだろうか。)



  • No.207 by 日和 / 膝丸  2019-11-15 21:49:04 



→ 日和

うん?……こ、子供はそんなおねだりしない…。
( 元より愛情は剥き出しのまま可愛がりたい体質。普段見下ろされている時のような圧を感じない彼の頬を撫でながら、新鮮な目線で彼への気持ちを増幅させていたが、ふと手を取られると小首を傾げ。じっと指先を目で追い掛けるものの、辿り着いた柔らかな唇と、彼から追加されたお強請りに瞳を揺らし。本気か冗談かの判断も出来ずにじわりと頬に熱を持ち、目前の意地悪そうな笑みを見詰める。してしまって良いのだろうか。暫し気恥ずかしげに悶々と思考を巡らせるも、一つ身動いで瞼を下ろすと徐に顔を近づけていき。ちょん、とほんの一瞬唇が触れ合ったところで顔を引けば、無言のまま彼の肩口に額を押し付け )


→ 膝丸

…怒られついでに、牽制までされそうだな。
( 腕を解いても尚、離れるどころか彼女の方から距離を縮められては一つ瞬き。狼狽え気味に行き場の無い手を彷徨わせるものの、胸元に顔を埋める彼女の様子に肩の力は抜け。今だけだと自分に言い聞かせながら再度柔らかく肩を抱けば、頭痛が悪化しないようにと出来る限り優しく、ゆっくりと意識して頭を撫で。前任の事が話題に上がると罰が悪そうに眉を顰めながら天を仰ぐ。彼が今この場にいれば、はっきり咎めはしなくとも視線で制していただろう。それに、間違いなく己は彼女に触れる事すら出来なかった筈だ。彼は己達にとって良いストッパーであり、越えなければならない存在。複雑な心境で視線を彼女に落とせば、とんとんと肩を指先で叩き、改めて確認を取り )
──さて、本日の業務はどうするのだ?

  • No.208 by 燭台切/霖  2019-11-16 23:37:51 





燭台切:
───っあはは、可愛い。子供なのは主の方だったね。
( 白い肌を朱に染める初心な彼女にまた意地悪に笑い、狼狽の末を見守り。気の小ささから考えて、断られてしまっても何ら違和感はないが、昂ぶっているのならば可能性はあるだろうか。長い睫毛が瞳に影を落として下がるのを見ると、一瞬目を丸くした後に此方も瞼を閉じ、甘美な感触を待ち。…ふにり、触れたかどうかという程度何かが唇に触れ、胸に小さな頭を押し付けられてから視界を開き。思わず笑いが溢れ、愛し子を強く抱き締め。今すぐに口付けの手解きでもしてやりたいが、この不慣れな様子をもう少し楽しむのも悪くない。笑い声が収まらないままに髪へと口付けを落とし、散らない欲を抑え。)

霖:
えっと、…お休みしようかなって。それと、…。
( 少しの間の後、再び柔く抱き締められ安堵に息を吐き。きっと気は咎めているのだろう、余り甘えないようにと念頭に置き、指で肩を叩かれると顔を上げ、その問いに苦笑を返し。未だ少しだけ迷う様子を見せ、おずおずと控えめに返事を。出陣も遠征も控え、男士の皆にも英気を養ってもらおう。他の時代ならば不安も残るが、街へ出かける程度ならば霊力も安定するだろう。自身への肯定にこくこくと頷きいてから、改めて近侍を見詰め、口をもごつかせ。互いのため一度離れるべきなのは分かるが、それでも名残惜しい。身体を離し、気まずげに視線を畳の目へと落とし、酷く遠回しに呟くように告げ。)
……膝丸にも、少しお休みをあげたいなーって…。



  • No.209 by 日和 / 膝丸  2019-11-17 12:21:33 



→ 日和

うう、いまの忘れてほしい…。
( 浮かれついでに少し調子に乗っていたらしい。たった一瞬触れた程度の感触に反応し、咄嗟に逃げてしまった自分が情けない。これでは彼の言う通り、子供なのは己の方。頭上から聞こえる笑い声に居た堪れなくなり、軽く耳を塞ぎながら無かった事に出来ないだろうかと声を絞り出し。今度初期刀に心構えやら何やらを学びに行くべきかと思案するも、主人という立場上こればかりは気が引けてしまう。気軽に教えを請う事も出来ない立場にふと息を吐き、未だ赤みの滲む顔を上げてちらりと彼を窺い見。もぞもぞと腕の中で動きつつ、気を取り直すよう先刻贈り物として購入した包みを手に話題転換を )
──そ、それよりね、君に渡したい物があって……これ、受け取ってもらえるかな?


→ 膝丸

休み?……休みなど、俺には必要ないが──、
( 迷う素振りを見せつつ、最終的に休息を取ると決めた主人にほっと表情を和らげたも、口をもごつかせる様子に気付くと不思議そうに首を傾げ。静かに続けられる言葉を待つものの、己の腕から身体を離し、視線を畳へと落とした彼女には僅かに眉を顰める。一体どうしたというのか、明らかに様子の可笑しい主人に訝しげな視線を向け、それを問う為に口を開きかけたところで、呟く様な声で休みを告げられると呆けた様に首を横に倒し。即座に言葉の意図を考え始め。ただ休めと言うだけであれば、こうも意味深な言動を取る事はないだろう。別の意味が含まれている事は考えなくとも分かる。しかし、それが何を思って伝えられた事なのか判断は出来ない。交わる事のない視線を彼女に向けたまま、口を噤んで目を細め )

  • No.210 by 燭台切/霖  2019-11-17 20:41:23 





燭台切:
僕に?───…ありがとう、開けても良いかな。
( 余程恥ずかしかったのだろう、絞り出すようなか弱い声で無理な願いを告げる可愛い娘にまた笑い声を。落ち着かず小さく動く彼女に腕を緩め、包装された小さな箱を差し出されればきょとんと表情を崩し。体勢が崩れないよう彼女を抱きながら身体を起こして小箱を受け取り。一つ断りを入れてから中を開くと、目に入る黒い光沢の櫛に目を瞬かせ。金の装飾が光に反射し鈍く輝き、好みの意匠に表情を緩ませ。しかしいつ買ったのだろうか。直近で思い当たるとすれば初期刀と買い出しに行った際だが、それを思うと悋気を起こしていた己が増して不恰好。苦笑を抑えて彼女へ視線を向け。)
主が買ったの?…嬉しいけど、高くなかった?

霖:
そ、そうかな?じゃあ────…っいやいや、だめ。しっかりしなきゃ…。
( 遠回しが故に上手く意図が伝わらなかったらしく、不思議そうな調子で無用を告げられてしまう。元より此方も彼から離れたいわけでもなく、ぱっと表情を明るくして顔を上げ。本人がいらないと言うのなら仕方がない、そう考え取り消そうとしたところで審神者たる己が待ったをかけ。自らの頬をぱちりと両手で叩き、頭を振って甘い考えを振り払う。薄く長く息を吐き、改めて彼の方へと視線を。既に触れ合いが恋しく、再び抱き締められたい欲がふつりと湧く。蜜のように甘い愛の言葉を聞きたい、口付けだってしたい。無限に湧く欲を素通りし、彼の方へと伸びてしまいそうな手を後ろで組み、乱れた髪も直さず口を開き。)
近侍を、ね。変えようかなって、考えてて…。



  • No.211 by 日和 / 膝丸  2019-11-17 22:47:33 



→ 日和

うん、さっき出掛けた時にね。…ふふ、妥当なお値段です。
( 身体を離しても良かったのだが、己を抱いたまま上体を起こした彼に軽く瞬き。小箱が彼の手へと渡るなり邪魔にならぬよう少し退がれば、包装を解いていく彼の反応を何処か緊張した面持ちで見守り。ふとその表情が緩むと安堵の息を吐く。一先ず好みにそぐわない、なんて事にはならずに済んだようだ。寝転んだ事で少々乱れた着衣を整えながら問いに頷き、高くも安くもなくその商品に見合った価格であったとやんわり暈し。彼が気にせずとも良いようにともう一つ、初期刀から己にと贈られた小箱を取り出しては、嬉しさに緩々と表情を崩しつつも中身が彼と揃いの物である事に懸念を抱き )
それに私もね、歌仙からもらったの。


→ 膝丸

…主?
( 難しく考える己に反し、顔を上げた彼女の表情は明るいもので。此方が深く考え過ぎだったのだろうかと拍子抜けしたところ、不意に頬を叩く音が軽く響いたと思えば、首を振り自身を諌める主人。訳も分からぬまま脳内で悶々としている彼女に掛ける言葉が見つからず、ただただ次の言葉を待ち。暫し黙り込んだ後、再び寄越された視線を受け止め、形の良い唇から零されていく言葉を何とか咀嚼する。近侍を別の者に変える。つまり、己以外の男が彼女を支える役目に着くという事か。瞬時に巡る嫉妬心と、口を突いて出そうになる拒否をぐっと抑え。代わりに分かり易く気落ちした面持ちで確認を取り )
──それは俺と……距離を置きたい、という事か?

  • No.212 by 燭台切/霖  2019-11-17 23:32:35 





燭台切:
…へえ。じゃあこれから、歌仙くんがくれた物を使い続けるんだね。……少し、妬けちゃうな。
( 不安だったのだろうか、穏やかに息を吐く彼女に表情を和らげ、華奢なその肩を抱いてとんとんと叩き。毎朝身形を整える度に彼女のことを想える良い品だ。あわよくば同郷の刀に惚気てしまおうかと呑気に考える最中、彼女が懐から揃いの小箱を取り出すと小首を傾げ。箱の装飾からして同じ品なのだろう。だとすれば先程考えた己と同じように、毎朝彼女は細川の打刀から贈られた櫛で柔髪を整えることとなる。元が道具だからだろうか、そのことに対し嫉妬の念がふつりと生まれ。視線を合わせず呟きを零し、今しがた受け取った贈与品を見詰め。暫くの後普段通り軽やかな笑顔浮かべ、さらりと髪を撫でて。)
───なんてね。今度僕からも何か贈らせて欲しいな。

霖:
距離…。そう、…なるのかな。勿論、貴方のことは大好きだけど…。
( 此方の言葉を聞くや否や、落胆の色を強く素直に見せる彼に申し訳なさが湧く。同時に普段と違う反応が新鮮で可愛らしいとさえ感じ、母性本能がきゅんと疼き。今すぐにでも前言を撤回し頬を撫で、安心させてあげたい。彼へと触れたい欲が高まり、無沙汰に落ち着きなく身体を揺らし。なるべく昂りを表へと出さないように口籠もりながら答え、ちらと彼を見上げ。彼は優しい。駄目だと分かっていつつも、主人がどうしてもと強請るようならば、触れ合いも許してしまうだろう。幼い頃の小さな少女と未だ重ねているのだろうか、そういった点も勿論愛しいのだが。機を考えず緩んでしまいそうな頬を覆い、深く溜息を。)
大好きだから、触れたくて仕方ないの。ずーっと膝丸と触れ合っていたくて、恋しくて、その…。



  • No.213 by 日和 / 膝丸  2019-11-18 00:53:54 



→ 日和

へ、──…あ、そ、そうだよね。えっと……うん、楽しみにしてます。
( 肩を抱く彼の腕に気を緩め、両手に持つ小箱へ視線を落とすも、呟く様に零された言葉には気の抜けた声と共に弾かれたように視線を彼へ。嫉妬を仄めかす物言いに本心だろうかと狼狽するが、彼の視線は逸らされたまま交わる事はなく。その後、普段通りの笑みを向けられると大人しく撫で受けるものの、間に受けそうになっていた単純な自分に肩を竦め。彼が己の事で嫉妬などする訳もないか。変に勘違いして自惚れるところだった、なんて苦笑を零してふるふると首を振り。切り替える様に此方も普段と変わらぬ笑みを浮かべると、お返しは気にしなくても良いのに、という無粋な言葉を呑み込んで頷きを返し )


→ 膝丸

そうか。……否、そうだな。俺が側に居ては業務に集中出来ない、という事なのだろう?
( 突然の事に相当困惑しているらしい。上手く感情を押し込める事も出来ない自身に不甲斐なさを感じ、彼女の肯定には何処か覇気のない様子でぽつりと呟きを。そのまま心温まる彼女からの好意を耳に入れるも、ショックの方が大きいのか今はあまり喜べない。好きだと、触れたいと、本心を伝えてくれる彼女に此方からも相応の甘言を紡ぎたいのは山々なのだが、如何せん拗ねた頭では口説き文句の一つも出てこず。深く溜息を零して自分なりの解釈と共に首を傾けると、子供の様に駄々を捏ねる事も出来ずに物分かりの良い振りを続け。内側を侵食するじわりとした黒い感情にそっと蓋をし、先程から乱れているままの髪を軽く整えてやり )
──ならば仕方ないな、君が思うようにすると良い。

  • No.214 by 燭台切/霖  2019-11-18 01:26:49 





燭台切:
……ねえ、次に買い出しに行く時は僕を呼んでね。歌仙くんだけなんて不公平だよ。
( 軽く浮かべられた苦笑に、己が嫉妬の念をそのまま冗談で受け取ってしまったことを悟ると、内心で溜息を一つ吐いて。これは推測に過ぎないが、きっと自身が近侍を解任されたとして、次を任せるのはきっと初期刀だったのだろう。それを想像し、再び靄のかかる胸中に従い彼女の柔頬を掌で包み、背を丸めて瞳の高さを合わせ。琥珀の瞳に睫毛で影を差し、子を諭すように目を細めて言い聞かせ。一を手に入れれば次は十が欲しくなるというのが人の欲。指の腹で目尻を撫で、静かに数度瞬きを。)

霖:
…えっと、代わりはお兄さん───髭切に、お願いしようかなって。最近ちょっぴり仲良しなんだ。
( 暈していた理由を直接的に見せられ、思わず言葉に詰まり。無論彼の言った理由で正しいのだが、そう悪い意味で捉えられてしまうと心苦しい。矢張り主人として更に気を張り、そのまま続投を頼もうかと口を開きかけたところ、そっと髪を撫でられ。物分かり良く頷いてはくれるが、本心だろうか。再び口を噤み何か代わりの話題をと探し、少々明るめの声色で彼の慕う兄の名を挙げ。とはいえ共通の話題、つまりは専ら近侍の彼の話を互いに口にする程度だが、物腰の柔らかさも幸いして仲を深められている内の一振りと言っても良いだろう。そっと目を細めて彼の手を包み、やや不安げに首を傾げ。)
…ね、髭切なら安心でしょ?



  • No.215 by 日和 / 膝丸  2019-11-18 13:05:49 



→ 日和

ふ、こうへい…?──そっか、なるほど。じゃあ、次は燭台切に頼もうかな。
( 手に持つ小箱を仕舞い、無駄に期待して高鳴った鼓動を鎮める最中、ふと大きな掌に頬を包まれ、背を丸めた彼と視線がかち合うとゆっくり瞬きを繰り返し。諭す様な口調で告げられた内容に小首を傾げる。そんなつもりはなかったのだが、何振りといる中から初期刀の彼だけを連れ出すのは不公平なのだろうか。普段あまり外出をしない為に気にせず声を掛けてしまったが、同伴相手は慎重に選ぶものだったのかも知れない。瞬時にそう頭で結論付け、目元を撫でる指に軽く目を瞑り、次回の外出では彼を誘う事を約束し。安心する彼の手に頬を擦り寄せては、そっと手を重ね合わせながら呑気な声色で問いを投げ )
何か欲しいものがあるの?


→ 膝丸

兄者にか?…うむ、兄者であれば心配は無用だろうが──、
( 近侍を外される事に抵抗はあるものの、主人の決断に私情を挟む事は許されない。胸中で諦めの悪い己を戒めつつ、明るく次の近侍を挙げられるとぴくりと眉を上げ。勿論、己が兄を近侍に据えて悪い事はない。何処かのほほんと掴めない所はあるが、存外しっかりしているし、他の刀剣を選ばれるよりは安心して任せられる相手だ。しかし、一抹の不安はそう簡単に拭い切れず。もし彼女がそのまま兄刀に懸想してしまうような事になったら、などと想像して溜息を。聡い兄刀の事、諸々察しているのだろうが、それがどう転ぶかは分からない。悶々と考え込んで再度深く溜息を吐き出した後、表情を引き締めて静かに唇を開くと承諾の意を )
…了解した。主の決めた事に従おう。

  • No.216 by 燭台切/霖  2019-11-18 19:19:17 





燭台切:
ううん、特には。好きな女の子と二人で出掛けたいってだけかな。
( 何をどう納得したのかよく分からないが、了承が返ってきたのならばそれに越したことはない。閉じた瞼に唇を寄せ、小さなリップ音を立てるとくすり笑い。重ねられる小さく繊細な掌の柔らかさを感じながら、掛けられた問いに迷うでなく答え。無論、元より買い物は嫌いではない。店頭に並ぶ物をぼんやりと眺めるだけでも暇は潰せるし、何より隣を歩くのが愛おしい彼女だというのならばもう言うことは何もない。想像するだけで口角が上がり、膨れた欲はもう一つ考えを浮かべ。声色を明るく再び声を掛け、愛し子としてではなく、主人として一つ許可の伺いを立て。)
そうだ。次は主と一緒に現世の店も見て回りたいな。駄目?

霖:
……やっぱり、嫌?
あのね、言いたいことがあるなら気にしないで良いんだよ。
( 一先ず却下はされなかったことに安堵して表情を緩めるが、途中で止まってしまった言葉と憂げな溜息に唇を結び。告げられた承諾も手放しには喜べず、気掛かりが有り有りと透けて見えるその様子を見詰め。無理に納得させたいわけではない。ずっと堪えていたのを止め、踵を持ち上げると彼の頬を優しく包み、視線をゆっくりと絡ませて。愛おしげに指先でそっと撫でながら、彼の主人として、また彼を想う一人の異性として、言い聞かせるように告げ。此方とてすれ違ったまま思いが離れていくのだけは御免だ。ならば彼の率直な気持ちが知りたいと、僅かに眉を下げ。)



  • No.217 by 日和 / 膝丸  2019-11-18 21:34:36 



→ 日和

すき…。ふふ、好き。楽しみだね。
( 瞼に落とされた柔らかな感触と、耳を刺激するリップ音に気恥ずかしそうに身動ぎ。間も無くあっさりと答えた彼の言葉に薄く頬を染めるも、嬉しげに破顔するなり直ぐ傍にある掌へちゅ、と口付けを。改めて好意を認識出来た事に胸は高鳴り、今から彼とのお出掛けが待ち遠しくなる。ちょっとした事で浮かれ気分になる単純な自分に内心呆れはするものの、この場だけは許されるだろうか。しかしふと、声色明るく次は現世にと希望を出され。未だ此方でも共に出掛けた事はない筈だが、次、という単語には違和感を覚える。その事に一度首を傾けるも、直ぐに言い間違いだろうかと考えるのをやめてしまえば、一先ず現世に行く分は問題ないだろうと許可を出し )
現世に?…ううん、ダメじゃないよ。なら、君とは現世にお出掛けしようか。


→ 膝丸

嫌、ではない。…ただ、君の気持ちが離れてしまうのではないか、とな。
( 彼女が業務を行う上で、己の存在が気になるというのなら、この本丸が安泰するまでは一旦距離を置いた方が良い。そこは己も理解しているし、それで本丸立て直しが捗るのであれば賛成する。頬を包む柔く小さな手に目を細め、踵を上げる彼女の負担にならぬ様腰を屈めつつ、私情を完璧に抑え込めなかった己自身に苦笑を。近侍を外される事が嫌というよりも、側に仕えるのが己ではない事に不安を感じる。そんな不甲斐ない姿を見せるつもりは毛頭なかったのが、結局異変に気付かれ、こうして困らせてしまった。一体何をしているのだろうか、僅かに眉尻を下げて目前の彼女を少しの間見詰め、気持ちを落ち着けるようゆっくりと瞼を下ろし )
──すまない。今は少し、切り替えが出来ていないのだ。

  • No.218 by 燭台切/霖  2019-11-23 01:45:28 





燭台切:
本当かい?ふふ、約束だよ。デート、だからね。
( 花が開くように可愛らしい笑みが広がり、つられて此方も優しく微笑みを浮かべ。掌へと落とされた柔い口付けに一瞬不意を突かれるも、子猫の悪戯にすぐに表情を戻し、一先ず次の約束を取り付けられたことに悦を隠そうともせず。念押しを一つすると、先程桜色の唇が触れた箇所にちゅ、と軽く口付けを。間接的な口吸いを見せつけるようにちらりと彼女を見、掌を離すとにっこりと笑い。本当は今にでも接吻を交わしたいのだが、それは後でのお楽しみ。後頭部へと手を添えると、互いの額を合わせて視線を絡ませ。)
初めてのデートだし、ちゃーんとおめかししてくれるよね。…勿論、そんなことしなくても十分可愛いけど。

霖:
……膝丸は、私が側から離れたら、もう好きじゃなくなっちゃう?
( 内に渦巻く淀みを少しだけ吐露してくれた彼に双眸を細め、犬か猫でも愛玩するように滑らかな肌を何度か擦るように撫で。不安を持ってくれることは、少しだけ嬉しい。そうした負の感情を持ってくれるのは愛情の裏返しでもある。しかしそれを堪え、打ち明けることなく独りで抱え込まれるのは望むところではない。視界を閉ざしてしまう彼に寂しさを感じ、輪郭を辿るようにして腕をだらりと下ろし。こんなにも彼を愛しているのに、伝わりが不十分なのだろうか。下ろされた長い睫毛を見詰め、しょんぼり、やや大袈裟に肩を落として声色を曇らせ。)



  • No.219 by 日和 / 膝丸  2019-11-23 17:59:03 



→ 日和

うん、約束──あ、う……あんまり期待しないでね。おめかし、にがて。
( 彼からの念押しに頷きを返すものの、今し方口付けた箇所に彼の唇が触れるのを目にした途端、ぶわりと身体は熱を持ち。唇を重ねたわけでもないというのに、何故だか妙な気分になってしまう。脳内で疑問符を浮かべながら手の甲を口元に当て、滲み出る欲を抑え込もうと軽く唇を噛んだところで、綺麗な笑みを見せた彼の端正な顔が徐々に近付き。こつりと額同士が合わさる。そのまま必然的に交わる視線を控え目に返すも、さらりと零された要望と口説く様な文言には失念していたとばかりに小さく声を漏らし。当日までに初期刀やお洒落が得意な男士に助言を求めに行こう、なんて甘えた思考を巡らせながら視線を泳がせ )


→ 膝丸

俺が、君の事を…?
( 頬を撫でる細指の動きを感じながら何とも格好付かない自身を咎め、内に燻る黒い感情を落ち着けていたも、彼女の手が下ろされると同時に問いを投げられ。何処か落とされた声色に眉を顰めつつ薄く目を開くと、目前でしゅんとした様子を見せる彼女に一つ瞬きを。此方の嫉妬心を悟られぬよう、不快な思いをさせまいとしていたのだが、選択を間違えたのだろうか。逆に彼女の方から言葉を返されてしまった事に苦笑を浮かべる。今でさえ醜く独占欲を膨らませ、彼女への想いを増幅させているというのに、そんな事があり得る筈もない。ゆっくりと伸ばした手で艶やかな黒髪を掬い、愛しげに声を和らげながら断言しては、掠める程度にそこへ口付けを落とし )
──君が側を離れようが、俺の気持ちが冷める事はない。絶対にだ。

  • No.220 by 燭台切/霖  2019-11-24 00:51:32 





燭台切:
ああ、貞ちゃんに手伝ってもらう?貞ちゃんなら、──…うん、きっと可愛くしてくれるよ。
( 僅かな狼狽と共に視線を泳がせ、口をもごつかせる彼女を不思議そうに見詰め。つい先程も言ったが、元から可愛らしいのだからそう気張る必要などないというのに、律儀な子だ。再び同じ文言を口にしようとしたところでふと口を噤み、少し間を開けてから同郷の短刀の名を口にし。己と同じく身形に拘る彼ならば、主人から頼られれば喜んで引き受けるだろう。それに彼の好みからすると、きっと普段ならば選ばないような華美な衣服を用意するだろう。それを想像すると口許に浮かぶ笑みを抑えきれず、少々の無言の間に身を離して顔を背け、一息吐いた後変わらぬ様子で彼女を見て。)
僕から貞ちゃんにお願いしておこうか。きっと喜ぶよ。

霖:
…ふふ、嬉しい。…ね、私も同じ気持ちなんだよ。
( 重力に従い垂れていた髪を一束掬い取られ、俯けていた顔をふっと上げ。捉え方を変えれば子供に向ける声色にも取れる優しい声で誠実な言葉を告げられ、毛先へと唇が寄せられる様を見ると、思わずほうと息を吐き。迷いもせず断言する姿勢にも、そんな気障な行動が似合ってしまう風采にも、更に想いが深まる要素しかない。恋心を前に身体の不調も忘れて表情を弛ませ、此方も愛しさをたっぷりと含ませた砂糖の声で返答を。髪を取る彼の手を導き、自らの腰に添わせて抱き締められる形を作り、今度は悪戯に目を細めて。)
それに、そうやって不安に思ってくれることも嬉しかったりして。



  • No.221 by 日和 / 膝丸  2019-11-24 16:40:48 



→ 日和

じゃあ…燭台切のお墨付きってことで、貞ちゃんにお願いしようかな。
( 悶々と脳内で思い当たる男士の候補を挙げていく最中、彼と親しい仲にある短刀の名が出されると泳がせていた視線をぴたりと止め。身を離し、顔を背けた彼に触れ合いは終わりだろうかと少々残念そうに後ろへ退がり、再び此方を向いた視線に気付くと軽く頷き。あまり自分に可愛らしさは求めていないのだが、一応はデート。身形に気を使う想い人の隣に並んでも恥ずかしくない格好をしたい。とはいえここ数年、公私共に腕も脚もきっちりと衣服に覆われた格好ばかりだった為に、丈が短い物には抵抗がある。万が一を考えてそっと食指を立てては、後々改めてお願いに行くつもりだが、彼からも先に伝えておいて貰えればと首を傾け )
…でも肌が出るやつとか、ひらひらしたのはダメだよ、って。言っておいてね?


→ 膝丸

全く、君は…。それでもし、俺が暴走したらどうするつもりなのだ?
( 顔を寄せた事で、ふわりと鼻先を掠めた彼女の甘い香りに目を細める。主従としての距離を誤っている事は重々承知の上、それでも愛しい相手が側に居ると触れてしまいたくなるもの。雰囲気に呑まれて欲をかき消せない自分に息を吐き出し、甘く可愛らしい声で返された言葉には薄く笑みを零し。静かに顔を離しながら手を引くも、不意に己の手を取り、自身の身体に添わせる彼女の行動を不思議そうに見遣り。悪戯な視線を寄越してくる様子に片眉を上げ、また得意の揶揄だろうかと苦笑交じりに口を開き。今はまだ不安を軽減出来ているが、何かの拍子に箍が外れてしまったら嘘でも笑えない。やはり危機感が欠落している彼女に肩を竦め、軽い力で腰を抱き寄せながら問いを投げ )

  • No.222 by 燭台切/霖  2019-11-25 00:24:27 





燭台切:
あれ、…どうして?似合うと思うよ。
( 承諾を受けたことに表情を明るくするも、立てされた細い指に目を丸くしその後の念押しに首を傾げて。過度な肌の露出は求めていないが、矢張り女性らしい装飾の付いた衣服を身に纏った主人の姿は見てみたくある。再び柳腰を抱き寄せつつ、整った顔立ちを惜しむように頬を軽く撫で。甘い雰囲気に絆されてくれないかと目尻や鼻筋、頬など可愛い顔に口付けを何度も落とし、じわりじわりと身体を密着させて。折角想いが通じ合った仲だというのに他の刀と出掛ける時と同じような服装では、立場上余り面白くはない。甘味を溶かして声に乗せ、キスの雨が一度止むと目の高さを合わせて。)
…ねえ、どうしても駄目?他の子には見せない姿、僕だけ知りたいな。

霖:
本当に耐えられないくらい不安になっちゃったら、…その日は、お仕事休んで一日中甘やかしてあげる。
( 苦笑を浮かべながら投げられた問いに緩く首を傾け、その意図を考え。暴走とは、何を指すのだろうか。一番最初に思いついたのは手を上げることだが、彼に限ってそんなことをするとは思えない。だとすればどうなるか、具体的には思いつかないままにそっと笑みを浮かべ。抱き寄せてくれる大好きな手を撫で、子供を宥めるかのように優しげな声色で上記を告げ。本来ならば主人が特定の一振りに傾くなど褒められた行為でないことは分かっているのだが、不安を感じる刀剣を放置するのも審神者として如何なものか。都合のいい考えに自らを肯定し、愛しい恋刀に秘密の約束を。)



  • No.223 by 日和 / 膝丸  2019-11-25 16:22:20 



→ 日和

だって今更着飾っても、…っ──わ、分かっ、もう何でもいい、から……キス、いっぱい、やめてよぉ…。
( まだ年若いとはいえ二十代半ば、慎みある衣服を求めてしまうのは仕方のない事だろう。首を傾げる彼に再度腰を抱き寄せられながら苦笑を滲ませ、やはり女性らしい格好は苦手だと首を振る。しかし一つ、二つ…と顔中に幾度となく口付けを降らせ始めた彼の行動には瞳を揺らし。何故何度もキスをするのかと狼狽しながら目を瞑り、きゅっと唇を結んで甘い行為に耐えるものの、徐々に羞恥も限界を迎え。与えられる側はどうにも向いてない。耳へ届く甘さを溶かした声に身を捩りつつ、口付けが止まるなりじわり、と生理的な涙が滲む目元を隠すよう顔を背け。あまりの恥ずかしさに部屋を飛び出したい衝動に駆られながら、密着した身体を離すべく彼の胸元を押し )


→ 膝丸

…是非そうしてくれ。
( 不安に駆られて悋気を起こしたらどうなるか、末席とはいえ一応は神様、人の子を隠すくらい容易く出来てしまう。無論、そこまでの事をするつもりなどないのだが、酷く己に縛り付けてしまいそうな予感はある。暴走の意味を分かり兼ねている彼女に曖昧な笑みを向け、子を宥める様に告げられた内容には僅かに目を丸くし。正直甘える事よりも、愛し子を甘やかしたいという欲の方が強いのだが、相手が彼女であれば甘やかされるのも悪くはない。満足げに息を零し、己だけに向けられた特別な約束を享受する。けれども主人の手を煩わせる事を望んでいるわけではなく、ある程度の忍耐力は備えておくべきだろう。少しずつ冷静さを取り戻し始めた思考に胸を撫で下ろしつつ、心を満たす様に彼女の柔髪へと鼻先を寄せ )
──主、次の近侍は兄者で良いのだな?

  • No.224 by 燭台切/霖  2019-11-26 20:28:29 





燭台切:
折れたね。ふふ、可愛い。駄目だよ、神様相手に嘘ついちゃ。
( 彼女が大きい瞳を閉じたのを良い事に、羞恥に耐えるいじらしい表情をしっかりと視界に収め。口付けを落とすのをやめた途端、目の縁を滲ませて顔を背け、身体を押して距離を取ろうとする小さな子にぱちりと瞬きを。嫌がられてしまっては仕方がない。そっと頭を優しく撫で、もう一つだけ囁きを残してからゆっくりと腕を離して解放し。一先ず言質は取ったと念を押し、口許に満足げな笑みが浮かぶことを止められず。これ以上拒絶されないようそのままの距離でおずおずと声を掛け。)
…嫌だった?ごめんね、もうしないよ。

霖:
うん、そうします。…それとも、他の子がいい?
( 何処か満足げな様子の彼に更に笑みを深くし、余り喜ばしいこととはないが、今から想像してしまう。朝起きてから寝るまでの間、片時も離れず彼の側にいようか。堪えていた分全ての愛の言葉を囁き何度も何度も口付けを重ね、ずっと密着して過ごすのだ。まだ迎えるかどうかすら分からないその日を思い描いて笑みを零し、業務の話に戻ってもそのまま気の抜けた表情を向け。未だに彼と離れることは名残惜しいが、彼尽くしの一日が来るかもしれないと思えば寂しさも和らぐ。緩く小首を傾げ、近い距離のまま彼を見上げ。)



  • No.225 by 日和 / 膝丸  2019-11-27 00:41:43 



→ 日和

う"、──ち、違うの。嫌とかじゃなくて……すごく恥ずかしかっただけ、だから。
( 忙しない心音に気を取られ、思わず投げやりな言葉を吐いてしまったものの、念を押されては今更拒む事も出来ない。訂正の言葉はぐっと呑み込み、一先ず衣服についての抵抗は諦める事にし。解放されるなり若干の距離を取り、身体を丸める様に体育座りを。しかし、控え目な声掛けには慌てて首を振る。羞恥から逃れる為とはいえ、彼を傷付けてしまっただろうか。逃げ腰な自身を胸中で咎め、暫しの後徐に丸めていた身体を伸ばして膝立ちになると、そっと両腕を彼の首元に回して優しく胸に抱き。普段小さい子達にするのと同様に髪を撫でながら呟きを零して )
ふふ、…こっちが落ち着く。


→ 膝丸

…いや、君が兄者で良いのならそれで。
( 己の事を考えて表情を緩め、浮かれる彼女は実に可愛らしい。つられて緩んでしまう口元を片手で覆いながら恍惚と目を細め、問われた内容には首を横に振る。己に気を使って兄刀を選んでいた事から、選択肢を狭めてしまっただろうかと思っていたのだが、特に指名したい相手が居ないのなら此方としては無問題。それに何より、兄刀以外に主人の事を任せるのは不安が残る。自分を見上げる瞳に視線を落とし、近侍を外れる前の戯れ合いをとばかりに白く細い首筋に顔を埋めては、滑らかな肌に柔く唇を押し付け。このまま吸い付けば、綺麗な痕が残るだろうか。ぞくりと湧いてくる欲を堪えて一つ瞬き、次いで口を開きながらゆっくりと顔を離し )
変更は、いつからするのだ?今すぐにと言うのであれば兄者を呼んでくるが…。

  • No.226 by 燭台切/霖  2019-11-27 16:36:36 





燭台切:
ん、…僕から触れるのは駄目?
( 野良猫のように腕の中を飛び出したかと思えば、今度は脚を立て背を丸め、小さく縮こまってしまうその姿に対し吐息交じりに笑い。しかしどうやら此方の声掛けは有効だったらしく、暫くしてから細い腕が此方へと伸び、そっと彼女の胸の中へと抱かれ。普段短刀相手によく行っている行為なのだろうが、己相手では些か不恰好ではないだろうか。満足げに笑う主人に対しくすりと笑うと、恭順に、そして悪戯っぽく彼女の胸元へと顔を埋め。嫌でも感じてしまう柔らかな双丘の心地に、己よりも幾らか年齢の低い見た目である短刀を少しだけ妬み、また拒否されてしまわないようゆるりと腰に腕を回し。)

霖:
うん、特に何も───っへ、?あ、ゃ、ひざ、まる?わ、私こういうのは、まだ…。
( 主人を気遣っただけなのだろう、優しい問い掛けに口角を上げ。少しくらい自分の欲を優先しても良いというのに、いつもこうだ。ふと此方を見詰める金の瞳に気付くと、疑問に首を傾ける前に彼が近付き、柔い薄緑の髪が肌を擽る。首元に顔を埋められていると分かればぴくりと肩が跳ね。肌に唇が触れ一気に紅潮が広がり、しどろもどろな狼狽に流され小さな制止を。しかし満更でもないのも事実、邪魔にならないよう手を後方へと下げ、リップ音と共に与えられるであろう甘い痺れを待ち。数秒もしない内にゆっくりと離れられ、顔を赤く染めたままきょとんと彼を見詰め。やっとその言葉の意味を咀嚼し、ただの軽い触れ合いだったと分かれば更に耳の縁まで朱に塗り上げ、軌道修正もできずに顔を覆って背を向けてしまい。)
───え、と、へんこう、…は、…。……もう、膝丸のばかぁ…。



  • No.227 by 日和 / 膝丸  2019-11-27 21:03:36 



→ 日和

ううん、ダメじゃないよ。いっぱい触って欲し──あっ、待って。今の嘘、あんまり触っちゃだめ。
( 自分より身体の大きな相手を腕に抱いた事などあまりないが、上から包み込んでしまえば存外可愛らしい。ゆったりとした手つきで髪を梳かし、彼から伝わる温もりにほうと吐息を零す。そのままふわふわと幸せな心地で返答を口にするも、耐性の無い状態でまた拒絶してしまうのはいただけない。彼を傷付けない為にも、先ずは触れ合いに対する慣れを身に付けなければと咄嗟に訂正しては、今更ながら胸の膨らみを押し付けていた事実にほんのりと頬を染め。しかし拒絶される事も、はしたないと言われる事もなく。腰へと回る腕にほっと安堵しながら、胸元に顔を埋めている彼の頭部へと柔く頬を擦り寄せ、のんびりと気の抜けた口調でぼやき )
…代わりにね、私がたくさん触りたいなぁ。


→ 膝丸

主?──ああ、…すまない。軽率であったな。
( 軽い触れ合いで欲を抑え、気を取り直そうと本題についての話を続けたものの、顔を上げた事で彼女の白い肌に赤みが滲むのが目に入り。先程狼狽しながら途切れ途切れに制止を掛けていた彼女を思い出す。もしや己が襲うつもりで触れたのだと思われたのだろうか。勿論そういった欲望はあるし、強ち間違いではない。だが一応は想いを断たれた身、恋仲でない異性にこれ以上を望める程浅はかでもなく。彼女自身も本気で手を出されると思ったわけではないのだろう。そう思考し主人の口から発される言葉を静かに待つが、余程困惑したらしい。徐々に広がりゆく赤みが耳の縁にまで辿り着き、最終的には顔を覆って背を向けてしまった。弱々しく稚拙な文言を零す彼女はいじらしく、思わずぴくりと口元が緩む。込み上げる愛しさを悟られぬ様ゆっくりと深呼吸し、普段通りを意識しながら小さな頭をそっと撫で )
…困るようであれば、こういった事は控えよう。

  • No.228 by 燭台切/霖  2019-11-27 21:57:38 





燭台切:
了解。…それじゃあ僕からは触らないようにするけど、ちゃんと僕が満足するくらいに触ってね。
( 子供をあやすかの如く髪を手で梳かす彼女に、セットが乱れることも頭の隅へと追いやられ。普段は庇護欲を唆られるばかりだというのに、こういう時は女性らしい母性を有り有りと感じる。己の問いかけに対しまるで男を誘うような言葉を口にしかける彼女に思わず顔を上げ、その後の撤回に複雑な思いで笑みを。咎められると思っていた行為にも何も言われず、つくづく彼女の無防備さに胃が痛くなる。気の抜けた口調は可愛らしいが、そうして脇の甘さを見せつけられると付け入りたくなるもの。肩口に顎を乗せて身を寄せ、顔を見ないまま口を開き。)
───だから、もう一回。キスして欲しいな。

霖:
っちが、違うの!ただその、私が、……痕、付けてもらえるのかなって、期待して…。
( 深く深く溜息を吐いてどうにか心を落ち着けていると、頭を優しく撫でられ視線を上げ。自身とは対照的に、全く普段と変わりのない彼の様子に恥が増し。この程度の触れ合いは彼にとって些事なのだろうか。再び溜息を吐きかけたとき、聞こえる彼の声に急いで顔を上げて否定を。困るだなんてある訳がない。ただ彼が近侍を変える際に、自分の物であると主張してくれるありもしない妄想に惑わされてしまっただけだ。硬派な彼がそんなことをするはずもないというのに。ぽつぽつと単語を零し、もう一度ぷるぷると首を振って顔を覆っていた手を下ろし。)
───えっと、近侍だけど、膝丸がお部屋から出る準備が整ったら髭切に声を掛けてほしいな。



  • No.229 by 日和 / 膝丸  2019-11-27 23:27:04 



→ 日和

うん、任せて。甘やかすのは結構得意、だから……えっと、キス?
( 腕の中で大人しくされるがままの彼に心は満たされ、口には出さないまでも胸中で何度も可愛いと連呼し。やはり溢れんばかりの愛情を注いでいる方が性に合っている、などと自身の性質を再確認する。彼には己の我儘を通す形になり申し訳ないとは思うも、触れられる度逃げ腰になる情けない所を何度も見せるわけにはいかない。代わりに彼が不満を抱かないよう、此方から与える事は出来ると笑みを浮かべて頷くも、不意に耳元から聞こえたお強請りにはきょとりと目を瞬かせ。そっと身体を離して彼の顔を覗き込む。先のリベンジだろうか、確かにあれではあまりにも味気ない。じんわりと滲む熱に気付かぬふりをしながら覚悟を決め、髪を撫でていた手で彼の両頬を包み、ゆっくりと瞼を下ろして唇を重ね合わせ )


→ 膝丸

──…承知した。こちらで大体の事は伝えておく、君はゆっくり休んでおくといい。
( 此方の問い掛けに対する返答など分かりきっていたのだが、慌てた様子で顔を上げた彼女からの否定に心温まり。少々意地が悪かっただろうかと内心で反省を始めた直後、続けられた言葉にぴたりと動きを停止させ。その後の近侍に関する指示にはそれらしい言葉を返すものの、正直それどころではない。理性で必死に抑え込んだ事を、期待していたと言われて何もせずにいられる程出来た男ではないのだ。据え膳を差し出されてそのまま無視出来るわけがない。口頭では休めと言いながら、彼女の腕を掴んで引き寄せる己が行動に動揺する。求められていたのなら痕をつけても良いのではないか。脳内を渦巻く誘惑に惹かれるまま再度細い首筋に顔を埋め、反応を窺うように視線を流しながらふうと息を吹きかけて )

  • No.230 by 燭台切/霖  2019-11-28 00:26:50 





燭台切:
───ん、…。ふふ、ありがとう。よく頑張りました。
( 己から強請られることが嬉しいのだろうか、緩んだ笑みが何処か得意げで可愛らしい。無論、その後の呆けた表情も含めて。熱の滲み始める頬を掌全体で撫で、金の瞳を細めて。返すように腕が伸び、小さな手が頬へと添えられる。気分のいい視界に口角を上げ、瞳が閉じられたのを良いことに彼女の朱の差す白い肌をじっと見詰め。重ねられた唇は先よりも深いが、それでもまだ可愛らしい子供のキス。後頭部へと手を添えたいのをぐっと堪え、はむりはむりと唇を甘く食み。何度かリップノイズを聞いた後、ゆっくりと唇を離し、最後に口端へと口付けを送り。穏やかな笑みを見せ頭を撫で、甘い色の声で彼女を褒め。)

霖:
うん、ありが───きゃっ!?
( 此方の出した指示に対し、主人を気遣いながらも了承を返してくれる彼にゆったりと笑みを返し。離れる前にまた懇ろな雰囲気になってしまったが、これも暫くはお預けだと思えば言い訳に成り得る。未だ畳んでいない布団を片付けねばと身を翻そうとした瞬間、不意に腕を引かれ。再び首元に顔を埋められ、突拍子も無い行動に流石に当惑の色を露わにし。寂しいのだろうか、そっと背中へと腕を回そうかと考えていたが、ふっと息を吹きかけられ身体が強張り。その行為に何となく意図が伝わると引きかけていた熱が再び戻り、目を細めて瞳を揺らし。今強請れば、彼の物だという証が貰えるのだろうか。無意識に唾液を嚥下し、見える薄緑をそっと撫でやり控えめに顎を上げ、背徳感に潜めた吐息混じりの声で小さく告げ。)
…膝丸、…見え辛いところなら、……その…。



  • No.231 by 日和 / 膝丸  2019-11-28 02:34:05 



→ 日和

っ、んぅ──……うう、食べられた…。
( しっかりと唇を合わせ、先程は堪能出来なかった柔らかな唇の感触を確かめるも、そう長く口付けていられるわけもなく。数秒後、そっと身を引こうとしたのも束の間、突如彼の方から唇を食まれては驚きに肩を跳ね。まるで優しく食べられているかの様な感覚を覚えてぞくり、と身を震わせる。何度か響いたリップ音と共に身体の力も徐々に抜け、膝立ち状態からへたり込むように腰を下ろせば、口端への口付けで終止符を打った行為に止まっていた息を吹き返し。真っ赤になっているであろう顔を彼の首元に埋め、掛けられる甘い文言と、頭を撫でる大きな手に呼吸を落ち着けながら呑気とも取れる素直な感想を零し )
…でもふにふに、やわくて、気持ち良いね。


→ 膝丸

…ああ。ならば服に隠れた──ここ、で良いだろうか。
( 自分でも無意識のものだというのに、彼女が戸惑わないわけがない。当惑する様子を横目に、目前の欲に眩む堪え性の無さを痛感する。しかし、此方の意図する事を正しく理解したらしい。彼女の肌に再び熱が戻る様を眺めて薄く口角を上げ、拒絶でないその反応に満足感が溢れ。そうする内に自ら顎を上げ、求める様な仕草を見せる彼女はどうにも煽情的で、色んな意味で堪らなくなる。余計な要求が口を突いて出そうな程に煽られ、思わず深い溜息が漏れ出てしまうも、そこでぐっと邪心をかき消し。己の痕を欲する主人に応えるべく首筋へと視線を定めては、くっと襟元の服を指先に引っ掛けてずらし、露出した部分へ唇で触れながら確認を )

  • No.232 by 燭台切/霖  2019-11-28 15:36:46 





燭台切:
気に入った?何回だって、僕は大歓迎だよ。
( へなへなと力が抜け、ぺたりと畳に腰を下ろしてしまった彼女を深く抱き直し。力無く胸元に顔を埋められ、可愛らしさに満悦の笑みを浮かべ。この程度で食べられた、だなんて随分と舐められたものだ。初心な娘は可愛く、己が色で塗り替えられることも嬉しい。しかし相応の加虐心が湧いてしまうのが困ったところ。呑気にぼやく彼女の旋毛に口付けを落とし、揶揄と本心を混ぜ捏ねて愉しげに告げ。本当は舌を捻じ込んで蹂躙してやりたいが、それにはまず順序を踏まなければ。小さな身体を優しく撫で、揺り籠のように身をゆるりと揺らし。)

霖:
んっ…。…えへへ、…なんか変な感じだね。
( 小さく小さく強請るだけであった此方の声を拾い上げ、口角を上げて笑う彼の姿に胸の内がきゅんと疼く。間に流れる雰囲気がただ甘いだけのものではなく、只管に憧れるだけであった彼に求められていると思うとくらりと目眩を覚え。勿論嫌悪感などあるはずもない。襟元の布をずらされ肌が露出し、唇を押し付けられると期待と緊張に鼓動が逸り。もしかすると彼に聞こえてしまっているだろうか。手持ち無沙汰に髪を耳にかけ、恥ずかしさから蜜月な雰囲気を和らげるように笑い声を零し。)



  • No.233 by 日和 / 膝丸  2019-11-28 18:50:32 



→ 日和

ん、…いっぱいしても怒らない?
( 彼を腕に抱くのも良いが、こうして抱き締められると別の安心感がある。胸元に頭を擦り寄せ、落ちてくる瞼を微睡むようにそうっと閉じ、僅かに揺れる振動が心地良い。しかし、頭上から降る揶揄に目を開けると、ただでさえクセになりそうだというのに何故煽るのかと不満げに顔を上げ。そのまま少しの間じっと見詰めるも、ふと徐に顔を寄せては、先の真似をするようはむりと彼の唇を食み。それも一瞬の事、直ぐに顔を離して彼の下唇に指先を当てては、今後衝動的に触れ合い含め色々としてしまうであろう事を見越して確認を取り。やわやわと指で弄びながら気に入った感触に表情を緩め、同時に先程から堪えていた単語を吐露し )
──ふふ、ほんとにかわいい。みっちゃん可愛い。


→ 膝丸

──…君は俺のものだ。
( 髪を耳にかける仕草からも伝わる緊張を感じ取り、彼女とは対照的に妙に落ち着いてしまう。甘い雰囲気に充てられまいと笑みを零す様子に目尻を和らげ、唇を触れた箇所に何度も口付けを落としてリップ音を響かせ。これから暫し距離を置くというのにこの体たらく。情けないと心の底では思うものの、今更引き下がるつもりなど毛頭無い。軽い口付けを止め、噛み付くように唇を肌に押し当てながら瞼を落とし。そのままちう、と痕を付けるように強く吸い付き、彼女の腰をしっかりと抱き込む。この小さな身体にもっと沢山の印を散りばめて、周りに己だけの愛しい子だと見せつけれたら良いのだが。そんな我儘を口に出すわけにもいかない。名残惜しげにゆっくりと唇を離し、綺麗にくっきりと残った証を視認し。するりと指の腹で撫でつけながら、吐息交じりに独占欲の滲み出た言葉を吐いて )

  • No.234 by 燭台切/霖  2019-11-28 19:33:01 





燭台切:
ん、…!吃驚しちゃった。…積極的だね。
…怒るわけないけど、…可愛い、か。うん、少し調子が狂うなぁ。
( 不満げなその表情を、羞恥心やら何やらからくるものだと解釈していた故にくすりと笑みを。向けられる視線を返していれば、ふと此方へと寄られ柔く食むように唇を重ねられ金の瞳を丸めて。すぐに離れたことで更に呆然と彼女を見詰めるが、確認を取られ己の捉え間違いを認識し、何処か自虐的に声を転がし。どうやら随分とお気に召したらしく、気の抜けた表情の緩みに苦笑へと変え、押し当てられていた手を取り包むように指を絡め。普段から言っている通り、己が目指すのは可愛いではなく格好いい。男として如何なものなのかと眉を下げて笑い、下がった目尻へ唇を寄せ。)

霖:
あ、───…ひざ、まる…。
( 主人が懸命に甘ったるい雰囲気を払拭しようとしているというのに、何度も口付けを落とされリップ音が響くと再び何とも言えない心情へと逆戻り。顔を埋められているのを良いことに熱っぽく彼を見詰めていれば、一層強く唇が押し当てられ、ぴり、と甘い痺れが身体に走り。一層脈が強く跳ね、腰を支える腕に従って彼の方へと身を寄せ。ゆっくりと唇が離れ、吐息混じりの何とも色香のある声色で紡がれた言葉にまた耳まで赤く染め上げられ。真っ直ぐに感じる独占欲と好意にきゅんと胸が高鳴り、込み上げる思いを上手く言葉に出来ずにはくはくと口だけを動かし。辛うじて小さく彼の名を呼ぶと、余りの愛しさに情けなく眉を下げ。彼の頬にそっと手を添わせて此方を向け、隠そうともしない熱を孕んだ瞳を揺らし。形の良い唇をちぅちぅと啄ばみ唇を押し付け、甘えたに声を蕩し。)
……お仕事、やだ。…膝丸と離れたくない…。



  • No.235 by 日和 / 膝丸  2019-11-28 21:34:58 



→ 日和

調子、狂う…?……えっと、気をつけます。
( 不意を突かれて瞳を丸くした彼も可愛らしい。どんどん溢れてくる愛しさに頬は更に緩み、空いた片手でだらしない頬を軽く伸ばすようにしながら、絡められた手をぎゅうと握り。彼の表情に苦笑が浮かぶと小首を傾げる。怒らないとは言ったが、やはり構い過ぎも、触れ過ぎるのも負担になるのだろうか。以前短刀達の遊びに付き合っていた際、ついつい可愛がり過ぎて通りすがりの初期刀に注意を受けた事もある。何をするにも限度が大事なのだろう。想いが繋がったからと調子に乗りかけた自分を慌てて抑え、目尻に口付ける彼からそっと身を離せば、卓上の食器に視線を流して切り替えを )
あ、…そうだ、ティラミス食べなきゃね。ぬるくなっちゃいそうだし。


→ 膝丸

離れたくない、というのは俺も同じだ。──だから早く片付けて、俺といちゃいちゃしてくれるのだろう?
( 白く滑らかな肌を再び真っ赤に染め上げ、可愛らしい表情で此方を見ながら口を開閉させる彼女を愛しげに見詰め。か細く漏れ出た己の名にはじんわりと心温める。これで暫くはお預けになるのかと平静を保ちながら溜息を吐くが、何処か箍が外れた様に熱を帯びた瞳が揺れ、彼女の唇が啄ばむ様に押し付けられては薄く目を見開き。口吸いは寝る前にと言っていた筈。だからこそ代わりに痕を付ける事に意識を逸らしたというのに、蠱惑的な主人は易々と理性をぶち壊していく。甘える様に蕩けた声色に耳を刺激され、彼女の頬を両手でするりするりと撫で、一先ず欲を押し殺した声で言葉を紡ぎ。言い終えるなり互いの額を擦り合わせ、彼女の小ぶりな唇を柔く甘噛みし )

  • No.236 by 燭台切/霖  2019-11-29 21:09:07 





燭台切:
ああ、ごめんね、溶けちゃったかな。
…───それで、さっきの近侍の話は白紙、って事で良いんだよね?
( 恐らく意図を上手く汲んでいない主人に再び苦笑いを返し、内心で溜息を。好いた女性に格好いいと思われないのは些か思うところがある。するりと彼女の身体が離れてしまうとすぐに表情を作り直し、卓上で暇をしている器を見遣り。先程よりも大分と瀞みが増している洋菓子に眉を下げ、再び一つ口に運ぶと味は変わっていないと安心を。無沙汰を紛らわせるように先の話題を掘り返し確認を取ると、小さな不安を抱えつつ首を傾げて彼女へと視線を。)

霖:
………う、ん…。
( 両掌で優しく頬を撫でられ、平生と変わらない声の調子で宥められ、駄々を捏ねる子供のようで格好つかない。唇を柔く噛まれ、犬歯に擽られるまま肩をすくめ。彼の前では出来る限り大人ぶりたいというのに、これでは格好がつかない。表情は未だむくれたまま彼を見詰め、控えめに小さく頷き。彼の背へと腕を回してぎゅっと抱き締め、胸に顔を埋めて身を寄せ。愛しい男性の匂いに気を落ち着けつつ、寂しいと泣く恋心を宥め。これでは先程と立場が逆だ。思い描いていた彼の甘やかし方を全て自分に置き換え、ぽつぽつと理想を零し。)
…ずぅっとくっ付いて、沢山ちゅうする。一日中膝丸の側から離れないの。



  • No.237 by 日和 / 膝丸  2019-11-29 22:54:09 



→ 日和

んー、近侍は…そうだね。このままでいい、のかな。たぶん。
( 腰を上げて机を挟んだ向かい側に座り直し、未だ盆に乗せたままであった自分用の皿を手前に寄せ。出来上がりと比べて不恰好に瀞みの増した洋菓子を一口含み、彼と同様に味の確認をするものの、既に頭から抜けていた話題を掘り返されては視線を宙に投げ。何とも曖昧な返答を。無理に変える必要はないのだろうが、自重すると決めたばかり。側に置くと気になるし、構いたくなる。それに何より他の男士達の事が気がかりで、主人が特定の相手に懸想するのは悪影響にならないだろうか。彷徨わせていた視線を落とし、ティラミスを口に含みながら首を傾け )


→ 膝丸

ああ、そうだな。満足するまでずっと──君の側に居る。
( 理性を剥がされるままに彼女の唇を奪い、強引に舌を捻じ込ませてしまいたかったのだが、現状そうするわけにはいかない。主従関係を壊さない程度に抑制は必要で、柔く噛んだ唇を解放して自身の唇を一舐めし。むくれた表情で小さく頷きを返す主人に優しく笑みを向け。己が身体に回された細腕に幸せを噛み締めながら肩を抱き、先程近侍を外すと告げられた時の自分と、今の彼女の姿を重ね。不謹慎ではありつつも、互いに同じ思いである事に喜びを感じる。ぽつりと零されていく言葉の一つ一つに相槌を打ち、彼女の黒髪に唇を寄せながら、いつかのその日を待ち侘びる様に瞼を伏せ )

  • No.238 by 燭台切/霖  2019-11-30 00:29:48 





燭台切:
多分、ね。……知らないかもしれないけど、僕はやきもち焼きなんだよ。
( マスカルポーネの優しい口当たりをしっとりと味わいながら、曖昧に輪郭を暈された返事を小さく復唱し、小さな不安に眉を寄せ。きっと迷っているのだろう、気紛れな彼女のことだから、いつ意見を変えて初期刀だのを近侍に据えてもおかしくはない。憂げに伏せていた睫毛を上げて視線だけを主人へと向け、努めて落ち着いた声のトーンで事実を淡々と告げ。どう捉えてくれるだろうか、これ以上深く言及するつもりは勿論ない。ピリオドを打つようにティラミスを口に含んで舌の上で溶かし、再び目線を下げ。)

霖:
…じゃあ、…えっと、私は部屋で少し休んでるから。寝てたら起こしてねって、髭切に言っておいてくれる?
( 穏やかな声色に瞼を落とし、暫しこの幸福に満ちた雰囲気に浸り。本当はずっとこのままで居たい。しかしその考えが既に審神者として褒められたものではない。意を決して身を離し、ぺちぺちと自らの頬を軽く叩き。改めて彼へと向き直り、いつも通りと心掛けて指示を。長年使っていた部屋なのだから、少なからず時間も要るだろう。今日は朝餉も遠慮し、身体に従い身を休めるとしよう。考えを纏めて一つ頷き、背を向ける前に再び一歩近付き。踵を上げて顔を寄せ、もう一度触れるだけの口付けを。身長差から僅かに掠めるだけのものとなってしまったが、また気が昂ぶっても仕方がない。照れ隠しに笑うと、早足で部屋を後にし。)



  • No.239 by 日和 / 膝丸  2019-11-30 15:58:41 



→ 日和

やきもち…ふふ。前にも言ってたね、主は一人しかいないって。
( 近侍変更の主な理由は己の恋慕だが、食事や睡眠など、自己管理をしないまま彼に甘えて改善しなかった所もある。世話焼きな者が側に居るとつい気が弛んでしまう事に肩を竦め、淡々と告げられた言葉に視線を彼へ移動させ。聞き覚えのある単語に笑みを。主人としてのものだとしても、己に向けられた気持ちに変わりない。ほんのりと嬉しさに浸りながらティラミスを掬って口へ運び、舌の上で溶けてなくなるまでの数秒、ゆっくりと思考を働かせ。一通り纏まったところで彼の顔を覗き込む様に首を傾けては、一つ念押しを )
──よし。じゃあ、引き続き燭台切にお願いしようかな。でも、あんまり甘やかさないでね?放置されるくらいじゃないと自立しないから。


→ 膝丸

…伝えておこう。
( 至福のひと時も暫しの時間が経てば終わりを迎え。身を離し、軽い音を立てて向き直る彼女からの指示に苦笑を零し。再度湧き上がる寂しさには蓋をして頷きを返せば、一歩此方へ距離を詰めた彼女から与えられる口付けを甘受する。掠めた程度ではあるが、今はそれで充分。背を向けて部屋を後にする主人を見送り、己も気持ちを切り替えて早速部屋の片付けに取り掛かる。とはいえ必要な物以外は全て自室の方に置いており、物自体は少ない。次の近侍は兄刀、彼の為に幾つか置いておく物を残して手際良く荷物を纏めていき。暫く経った頃、軽い清掃も終えて満足げに頷けば、名残惜しく彼女の部屋へと繋がる襖を一瞥し。しかし休んでいるなら邪魔はできまいと首を振り、纏めた荷物を腕に抱え、兄刀へ報せる為に近侍部屋を後にして )

  • No.240 by 燭台切/霖  2019-11-30 16:48:24 





燭台切:
参ったな、甘やかしてるつもりはないんだけどね。
( こっそりと彼女の方へと目を配り、思考している様子を眺めて。口内に残ったココアパウダーを舌で転がし、甘い味を広げながらも主人の次に発する言葉を考えて肩を竦め。視界の人影が動いたことで顔を上げ、此方を覗き込む大きな瞳とかちりと視線が噛み合い。ぱちりと瞬きをしてからその後の決断を聞き、思わずまた苦笑を浮かべ。彼女の空いた手をそっと取ると柔く握り、此方も返すように首を傾け。苦笑を柔らかいものへと変えると、金の瞳をそっと細めて。)
じゃあ、君も無理しすぎないこと。好きだから、っていうのも勿論だけど、主が頑張りすぎるからこっちも甘やかしちゃうんだよ。

霖:
────…ん、………。
( 部屋へと戻ってからすぐ、不調を訴える身体の声に従いすぐに布団へと身を沈め。先の彼との触れ合いを想起し、枕を胸に抱いて声なく悶えていたのはどれ程続いたのだったか、気付けば睡魔に誘われていたらしい。ゆっくりと睫毛を上げて視界に光を取り入れ、小さく溜息を。頭痛は少しは治っただろうか。重たげに身を起こし、手櫛で髪を整えて。きっと彼も心配していることだろう。寝起きのぼんやりとした思考のまま寝具から出、よたりと傾きながら隣室の襖へと手を掛け引き、目を弱く擦りながら縺れた舌を動かし。)
……ひざまる、起きたから、…。



  • No.241 by 日和 / 髭切  2019-11-30 18:39:53 



→ 日和

そう、なの?ええと…うん、分かった。手を焼かせないように頑張ります。
( 空いた手を包む一回り大きな手の温もりに口元を緩め。此方からも軽い力で握り返すものの、同様に首を傾けた彼からの言葉にはゆっくりと瞬きを繰り返し。普段無理をしているつもりはないのだが、周りにはそう見えていたのだろうか。仕事が立て込んで休む暇がなくとも、彼等の事を思えば負担に感じる事もない。頑張り過ぎだという自覚もそこそこに傾けていた首を唸らせては、一先ず食事と睡眠の管理さえ自分で出来れば彼が気に掛ける事も減るだろう、なんて考えと共に頷いて見せ。次いではっとした様に小さく声を上げると、握った手をゆらゆらと揺らしながら緩く笑み )
あ、勿論、君が甘えるのはいいからね。疲れたらよしよししてあげる。


→ 髭切

──…やあ、主。起きたのかい?
( 朝食を済ませ、出陣の予定も内番もなく自室にて暇を持て余していたところ、何処か消沈した弟から近侍変更を言い渡されたのが数刻前。近頃親密な様子であっただけに何かあったのかと邪推したものの、特に喧嘩等をした様には見えない。二人の問題であれば深く探りを入れるつもりはないが、彼の兄として心配もある。そんな懸念を抱きつつも一先ずは払拭し、弟に準備を手伝われながら荷物を纏め、執務室の隣にある近侍部屋へと移動し。先に軽く荷物を整理してから主人に挨拶をと腰を下ろしたところで、不意に隔てた襖が開かれては目を丸め。寝起き故か呂律の回っていない彼女に視線を向けると、ゆるりと立ち上がりながら弟の名を出す主人へにこりと笑みを )

  • No.242 by 燭台切/霖  2019-11-30 19:30:23 





燭台切:
甘える、かぁ…あんまり慣れないんだよね。鶴さんも伽羅ちゃんも貞ちゃんも、そういう感じじゃないし。
( 弱い力で握り返してくる小さな手を指先で優しく撫で、滑らかな白い肌の心地を感じ。しかし矢張り彼女としては自らのことを後回しにしがちな一面に気付いてはいないらしい。首を捻る様子に少しだけ肩を落とすも、返事を聞けば穏やかな表情を浮かべ。しかしその後の己への配慮には思わず片眉を上げ。先程からの様子で分かったが、どうやら甘えるよりも甘やかしたい気の方が強いらしい。とはいえ、立場上甘えた経験は少ない。困り気に零し、わざとらしく同郷の刀へと溜息を。)

霖:
ん、………──髭切?ご、ごめんね、間違えちゃった。
( 開いた襖に身体を凭れて薄く息を吐き身に纏う怠さを感じていれば、想定外の声音に疑問を感じてゆっくりと目を開き。滲む視界が段々と輪郭を持ち、浮かび上がる象牙色の髪に首を傾げ、はっと息を呑み。急いで髪と姿勢を整え一先ず謝罪の言葉を。自分で決めたことだというのに、すっかり忘れてしまっていた。申し訳なさそうに苦笑いを浮かべ、小さく頭を下げて。これから荷物の整理だろうか、わざわざ主人に合わせて腰を上げてくれた彼に肩を竦め。)
それから、急に近侍なんて任せちゃってごめんね。吃驚した?



  • No.243 by 日和 / 髭切  2019-11-30 21:56:28 



→ 日和

ふうむ、…君は頼られる側だもんね。
( 肌を撫でられる感覚に擽ったさを感じて薄く目を細め、困り気に呟かれる言葉には考える様に視線を斜め下へ落とし。確かに、彼と同郷の刀達は甘え甘えられといった間柄ではないのだろう。だからこそ主人である己が気を休めてあげられたらと思うのだが、本人が苦手とするのであれば無理に強要する気はない。何処か自分の事を棚に上げて一人何度か頷き。無論、彼に限った事ではないのだが、自分から来るのに抵抗があるのなら、頃合いを見て此方から甘やかしに行くのみ。その旨を伝えつつ皿にスプーンを置き、変に悩まなくとも大丈夫だとひらり手を振って )
うん、うん。甘え下手なら仕方ない。──どうせ私から構いに行くだろうし、気にしないで。


→ 髭切

うん、僕だよ。──気にしないで、大して驚いてはいないんだ。
( 弟から聞いていた通り、現在主人は体調が芳しくないらしい。寝惚けているだけの様でいて気怠そうにも見えるその姿に瞳を細め、時間を掛けて意識を浮上させる彼女の言葉を静かに待ち。漸く零された己が名には柔らかく首肯を。弟の前では普段から気を抜けていたのだろうか、髪や佇まいを慌てて整えていた主人が微笑ましい。ゆったりとした歩調で彼女の側まで歩み寄り、申し訳なさを滲ませる様子に穏やかに首を振って見せる。多少首は傾げたものの、もし弟の代わりに近侍を任せるなら己なのだろう、と漠然とした予想はついていた。頼られるのは悪くない。跳ねの残る彼女の髪をさり気なく撫で付け、同様に肩を竦めながら揶揄交じりに零し )
…まあ、まさか君が弟を近侍から外すとは思わなかったけどね。

  • No.244 by 燭台切/霖  2019-11-30 22:28:42 





燭台切:
下手ってわけじゃ───…うーん。
主は、甘えられる方が好き?その割には恥ずかしがり屋だと思うけどね。
( 彼女の反応に庇護される側の気持ちが少し分かった気がする。嫌悪があるわけではないが、身体の内側が妙に擽ったい気がしてならない。居心地の悪さに身を捩り、反論の言葉も浮かばずに内心で溜息を吐き。甘え下手というよりも、甘やかしたい願望があるだけなのだが。水掛け論にしか発展しない話題を一度打ち切り、底の見えた器からティラミスを掬い集めると最後の一口を咥内に含み。それを切っ掛けに問いを投げ、そっと彼女の方へと腕を伸ばすと髪に指を通すように指先で軽く撫で、調子を整えるためにもくすりと笑い。)

霖:
ああ、えっと、…───膝丸、何か言ってた?
( 心咎めが滲んでいたのだろうか、柔和な調子で首を振る彼に合わせるように口角を小さく上げ、表情を緩めて張った肩を下ろし。普段は表情が正反対だからそういった印象は受けないが、矢張り優しげに目を細める姿を見ると兄弟で顔立ちが似ていることを強く感じる。それが何処か微笑ましくて、気を許して髪を撫でられ。少々揶揄も感じられる口調で指摘を受け、どう答えたものかと言葉に詰まり。まさか「貴方の弟が好きすぎて職務に集中できない」とは言えまい。反応を窺うように下から彼を見上げ、少しばかり感じる背徳に内頬を噛み。)
一応膝丸にも納得しては貰ったんだけど、……彼、優しいから。



  • No.245 by 日和 / 髭切  2019-12-01 01:39:57 



→ 日和

うん?好き、だけど……──それ、誰かと間違えてる?たぶん私のことじゃない、よね。
( やはり構われるのは好ましくないのだろうか。あまり反応の宜しくない彼に眉尻を下げ、嫌ならば身を引くしかないと肩を竦めて口を結び。再びスプーンを手に大人しく残りのティラミスを食べ進め。しかし前方から投げられた問いにはゆるりと顔を上げ、何の事だろうかと意味を考える。自分で言うのも何だが、特に人見知りもなければ中々に図太く、恥ずかしがり屋と称されるには程遠い性格をしている筈で。彼は一体誰の話をしているのだろう。暫しぐるぐると思考を巡らせた後、髪を撫でる手に僅か擦り寄りながら身に覚えがないと言わんばかりに問いを返し )


→ 髭切

そうだねぇ。君の事をよろしく頼む、って事くらいで、特には言ってなかった気がするけど──。
( 寝癖の小さな跳ねを直してするりと手を下ろし、言葉を詰まらせた彼女に軽く首を傾げ。窺うように弟の事を尋ねられてはくすりと笑みを零す。はっきりと把握しているわけではないが、彼女等は互いに想い合っているのだろう。無意識か否か、双方共に互いの話を持ち出す事が多い。それでも憶測の域は超えないのだが、だからと困る事もなくただただ見守るのみ。少々不安を抱えているらしい主人を一瞥し、自身の顎に片手を添えながら思い返すよう宙へ視線を投げ。そういえば珍しく口数が少なかっただろうかと思考しつつ、ふと視線を戻して口を閉じ、気を揉んでいる彼女の肩をぽんと叩いて呑気な声掛けを )
ほーら気にしない、気にしない。君たちはお互いに真面目過ぎるんだと思うよ。

  • No.246 by 燭台切/霖  2019-12-01 22:00:28 





燭台切:
あれ。…なぁんだ、じゃあ初心なだけ?
( 予想外の返事に鋭い金の瞳を丸めて彼女を見詰め、気の抜けた声を零し。無意識に指で己の唇を軽く撫で、先程の口付けを想起し。普段の様子から見て余り放胆な人柄だとは思っていなかったが、そうも否定されると何処か憮然としてしてしまう。僅かに眉を寄せて彼女を見詰め、やっと合点がいくと再び笑みが戻り。頬杖を突いて身を乗り出し、機嫌よく口角を上げ。ただ不慣れなだけだというのなら、慣れさせてさえしまえば後は好きなだけ睦み合いに及べるというもの。彼女からの動きと恥じらいが感じられないのは残念だが、それは妥協するしかあるまい。こくりと己に対し一つ頷き、悪戯っぽく赤い舌をちらりと見せて。)
じゃあ、僕が慣れさせないとね。…ほら、もう一回キスする?

霖:
…そう、かな。うん、そうかも。私の我儘で解任しちゃったから心配だったけど、変わりないなら良かった。
( 想起するのに時間を要する程度に、何も言及することはないらしい。視線を上へと投げる彼の姿を見てそう解すると、ほっと胸を撫で下ろす反面、少しばかり寂しいような気もする。一千年在った刀と二十にも満たない自身では時の流れも随分違うだろうし、案外寂しいのは自分だけなのかもしれない。此方を向いた金の瞳と目が合い、軽く肩を叩かれるとゆったりと笑みを浮かべ、穏やかに返し。どうしても抜けなかった罪悪感が薄れていくのが分かり、小さく溜息を吐いて。)
さてと。…お茶、淹れてこようかな。髭切も飲むでしょ?



  • No.247 by 日和 / 髭切  2019-12-02 00:18:45 



→ 日和

え?…ち、違うよ、私は別に初心ってわけでも…。
( 何処か気の抜けた声に小さく片眉を上げ、日頃の言動を振り返り。結論を導き出したかの様に機嫌良く身を乗り出した彼には目を丸め、咄嗟に首を振る。迫られている状況から逃避したくなるというだけで、自分から触れる分には問題ないし、子供の様に甘えられるのも全く構わない。それを初心などと可愛らしく表現されてはむず痒くなってしまい、最後の一口を口に含みながら小さく身を捩り。彼の中で色々と話が進んでいる様子を眺めつつ、次いだ問い掛けには一つ瞬きを。唇の隙間から舌を覗かせる彼の色気に一度視線を落とすも、口付けであれば先も何度か経験した。特に拒む理由もなく頷いては、そっと彼の頬に手を伸ばしながら小首を傾げ )
…キスなら、うん。したい。──していいの?


→ 髭切

うんうん。少なくとも、君の我儘だとは思っていないみたいだったよ。
( 穏やかに返される笑みと言葉に満足し、普段通りの軽い調子で数度頷き。主人と離れて消沈していた弟を思い浮かべながら、もう一つ文言を付け足し。我儘だと怒っていたわけでも、文句を言っていったわけでもない。彼はただ寂しかったのだろう。しかしそれは本人から伝えるべき事、薄く笑みを保ったまま口を閉ざし、一先ず彼女の懸念は和らいだだろうかとすぅと瞳を細め。続いてお茶を用意すると聞けば首を横へと倒して。弟によれば現在、主人は本調子ではないとの事。それに出来るだけ休ませるようにとも言われた身、ならばここは己が用意するべきだろうかと気遣う様に言葉を返し )
ああ…君、具合は大丈夫なのかい?僕が淹れてこようか。

  • No.248 by 燭台切/霖  2019-12-02 03:14:42 





燭台切:
勿論。でも、机越しは嫌だな。───ほら、おいで。
( 何処か居心地の悪そうな様子を見せていた彼女が、口付けの話となると素直に頷いてくれるのが可愛らしく、無意識に目尻が落ちてしまう。許可を請われる理由は分からないが、拒む訳もなく首肯を返し。しかし此方へ伸ばされた手はそのまま?には触れさせず、一回り以上大きな手で絡め取ると場所の変更を促して。握った手を離し、少し卓から距離を取るとその場で座り直し、膝をとんと叩いて彼女の座す場を示して。緩く腕を開き、にっこりと上機嫌な笑みを見せて首を傾け、小さな子供か小動物を呼ぶような声の調子を己が主人へと向け、多少の揶揄も織り混ざっているのか目を細め。)

霖:
近侍としての初めてのお仕事がお茶汲みだなんて、膝丸に怒られちゃうよ。縁側ででも待ってて。
( 付け足された文言に更に気を解き張っていた糸を弛ませ、自身が存外不安に思っていたことを自覚し。想いが通じ合った翌日に距離を置くなど、余り良い印象を持たれずとも仕方がないとは思っていた。首がことんと傾き、幼さを感じるその仕草が似合ってしまう彼にくすりと笑いながら、主人を労わる様子に緩く首を振り。折角今日は休業すると決めたのだから、彼を近侍として使うのも明日からにしておこう。──それならば今日一日は愛しい彼と懇ろにしておけば、と一瞬でも思ってしまった己を戒め。彼の雰囲気に合わせるようににこやかな笑みを見せ、二三歩後退した後に少々口篭りつつ一言を残し、追及が来る前にと厨へと爪先を向けて。)
それに、……色々、聞きたいこともあるから。



  • No.249 by 日和 / 髭切  2019-12-02 12:03:58 



→ 日和

あ、じゃあそっち行くね。──…う、ん?それ、あの、……お邪魔します。
( 伸ばした手は頬に触れる前に彼の手に絡め取られ、拒否だろうかと動きをぴたりと止めたものの、場所の変更を促されては納得した様に腰を上げ。口付けはちゃんと向き合ってするものなのだろう、危うく机越しに軽く済ませようとしていた。彼の元へと歩み寄りながら内心で反省するも、膝を示した後、此方に向け腕を広げられては理解するのに数秒かかり。身体がじわりじわりと熱を帯びていくのを感じながら、どう座れば良いのかと暫し狼狽え。普段人を乗せる事はあれど、自分が誰かの膝に乗る事はない。慣れない状況に緊張の色を滲ませ、体重をかけ過ぎないようちょこんと横向きに膝の上へと腰を下ろし、これで正解だろうかと窺う様に視線を向け )


→ 髭切

あはは、それはどうかな。おや、──……聞きたいこと、ねぇ。
( ある程度の気は解れたらしい。主人が気を揉んでいるままでは、弟もまた心配してしまう。小さな不安が積み重なって、二人の仲が拗れるような事になるのはいただけない。取り敢えずはその心配も不要だろうかと静かに思考し、此方の申し出に対して首を振る彼女に緩やかに肩を竦め。己が茶を汲んだところで彼女が怒られる理由はないと思うのだが、ここで問答をしても意味はない。今回は主人に任せておこうか、と軽快に笑みを浮かべながら大人しく身を引き。数歩後退して口篭り、気になる一言を残して厨へと向かい始めた彼女を見送り。笑みを潜めた表情で小さく復唱を。弟に関する事だろうか、なんて予想を立てつつ言われた通り縁側へと腰を据え。のんびりと手を後ろにつき、雲の少ない青空を眺めながら待ち )

  • No.250 by 燭台切/霖  2019-12-03 08:04:07 





燭台切:
遠慮しなくてもいいんだよ。ほら、もうちょっと深く。
( 小さな歩幅で此方へと近付き、膝を指し示され数秒思考を止めてしまった彼女を微笑ましく見詰め。矢張り狼狽の色が見え、己が初心な娘の手解きをすりこの状況に男としての満足感が募っていくのが分かり。相手が何も言わないからか、自身で考えそうっと体重をかけないよう腰を乗せる彼女に肩を揺らして笑い。身体も横向きで、これでは口付けもし辛い。一先ず細腰に腕を回して深く座らせ、丁度側にある肩口に徐ろに顔を埋め、先程の御要望通りに擦り寄って。小さな身体は柔らかく女性的で、こうして抱き締めるのに丁度良い。落ち着く匂いを感じつつ、無意識に小さく安堵の溜息を。)

霖:
お待たせ。…うん、良い天気だね。
( 茶漉しに茶葉を詰めて湯を入れ、二人分の湯呑みと共に盆へと乗せると部屋へと戻り。庭へと面する障子を開け、見える後ろ姿にふっと笑み。盆を挟んで隣に腰掛け、頬を撫で髪を揺らす風に心地良く目を細めて。こう天気がいいと、皆に休みを与えたのも正解だったかと思えてくる。景色を眺めるのもそこそこに、彼と自らの茶器にゆっくりと茶を注ぎ終え、視線は再び庭へと。さて、何から話したものか。聞きたいことというのは勿論想い人についてだが、そも彼は弟と主人が好い仲だということは既知なのだろうか。横目で近侍の様子を窺い、内心で首を捻り。出来れば知らないでいて欲しいが、勘付く程度されなければ話が進まない。そろりと顔を覗くように身を傾け、控えめに問いを。)
───…それで、その。…昨日、膝丸から何か聞いたりしてる?



  • No.251 by 日和 / 髭切  2019-12-03 16:23:29 



→ 日和

う"、重くないかな…痛くなったら言ってね?
( 誰かの膝上に乗るのなんて何年振りか、まだ両親に甘えていた幼少期の頃を思い出して顔を俯かせ。気恥ずかしさに押し潰されそうなのを必死に耐えるものの、腰を寄せて深く座らせる彼に眉を下げては、抵抗はせずとも足を痛めないだろうかと心配を口にし。だが徐に肩口へ顔を埋め、甘えるように擦り寄る彼を見ると口元は緩み。先程の要望に応えてくれているのだろうか。もぞもぞと軽く身体を捻って向き直りつつ、首元に腕を回してぎゅ、と愛しげに抱き締め。子をあやす様に優しく頭を撫でやりながら、幸せそうに髪や額に何度か口付けを繰り返して )
…ふふ、可愛い。すき。


→ 髭切

おかえり。──昨日?うーん、君の事ならいつも聞いているけど。
( 暫くして小さな足音と共に障子が開かれては、首を後方に傾けて一言。その後だらりとしていた身体を起こして姿勢を伸ばし、盆を挟んで隣へと座った彼女の手元を和かに眺め。湯気の立つ茶器を横目に、そっと話を切り出した主人の言葉に耳を傾ける。弟は日頃から雑談の流れで一度は主人の話を持ち出す。何かを言っていたかの質問には首肯を返す他ないのだが、この娘が聞きたい事とはまた違うのだろう。大方互いの気持ちに関する問題なのだろうが、どこまで踏み込むべきか。脳内で色々と思考を巡らせつつ、妙に浮かれ喜んだり、突然落ち込んだり、と感情の起伏が忙しなかった弟の事を思い返してやんわりと探り )
あぁ、そういえば…昨日はなんだか忙しそうだったねぇ。君との事で随分悩んでいたみたいだけれど、何かあったのかい?

  • No.252 by 燭台切/霖  2019-12-03 19:59:04 





燭台切:
…確かに、癖になりそうだけど───…。君、他の子にもこうして甘えさせてるの?
( 無用な憂慮を続ける主人の声を他所に、腕の中の肢体の温もりに浸り。此方に身体を向け直してくれたお陰でより抱き締めやすく、瞼を下ろして心地良さを享受し。体格差から少々体勢が辛くはあるが、彼女からも甘く抱き締めてくれるためそう密着する必要もない。髪を撫でる優しい手付きも、落とされる口付けも、堪らなく愛しく落ち着く。しかし何所か感じる蟠りに身を捩り、甘露のような言葉に耐えきれず顔を上げ、背を丸めたまま彼女を見上げて。不安を口にしてから、些か声色が分かりやすく拗ね過ぎていると自戒を。居た堪れずすぐに顔を伏せ、勘付かれないよう溜息を。)

霖:
悩み…?…あ、えっとね。昨日は───、
( いつも聞いている、そう聞いていの一番に想像してしまったのが惚気話なせいで、不要に顔に熱が滲むのが分かってしまい。誤魔化すために今しがた注いだ茶に口を付け、同時に心を落ち着け。彼が兄に対しそんな話をするわけもないというのに、既に恋仲気取りであらぬ妄想をしてしまった。こほん、小さく咳払いをして加えられた問いに耳を傾け、思わず不思議そうに復唱を。昨日といえば勿論想いが通じ合った日だが、自身は一日中嬉しさに胸を温めていたのみ。彼は何かに悩んでいたのだろうか、少しばかり不安げに眉を下げ、どう答えようかと思案し。勝手に兄に伝えても良いものだろうか。せめて彼の動向は暈すべきか。小さく瞳を細めると、照れ臭そうにはにかみ。)
私が、ね。小さい頃からずーっと好きだったよ、って言っちゃったんだ。



  • No.253 by 日和 / 髭切  2019-12-03 22:51:57 



→ 日和

──へ?…だ、大体はこんな感じ、だけど…。
( 愛しい相手を前に目一杯可愛がるように抱き締める力を強めたものの、腕の中で彼が身を捩ると動きを止め。此方を見上げて何処か拗ねた口調で問われた事には間の抜けた声を零し。軽い抱擁や頭を撫でるという事は割と良くしてしまうのだが、気を害してしまっただろうか。首元に回した腕を解き、顔を伏せた彼の両頬を包み込みながら上げさせ。目を合わせる様にと首を傾けては、怒っている様には感じられない事からやきもちの類だろうかと思考し、手繰り寄せた言葉を並べて彼の唇を指先で軽く押し。しかし勘違いであれば恥ずかしい事この上ない。顔に熱が集中するのを感じて咄嗟に彼の目元を片手で覆えば、冗談ぽく言葉を付け足して )
キスしたいと思うのは、光忠だけだよ。……な、なんて。


→ 髭切

なるほど、だから弟の様子が可笑しかったんだね。
( 己の推測は強ち間違いではなかったらしい、照れ臭げにはにかむ彼女から、弟への好意の言葉が告げられると口角を持ち上げ。昨日の上機嫌はこれが理由かと納得するものの、ならば何故溜息など吐いていたのか。己が思うに彼は主人に対して恋慕を抱いている筈だが、二人の仲は上手く纏まらなかったのだろうか。主人の様子から振られたわけではないと分かるものの、弟が彼女に気持ちを伝えたかどうかまでは憶測でしか判断出来ない。もどかしい距離感がじれったく、少々難しげな表情を浮かべて庭の景色へ視線を流すも、考えるよりも徐々に聞き出した方が早いだろうと一つ瞬いては、ふと気付いた様な仕草で問いを投げ )
──それで、返事は貰えたのかい?

  • No.254 by 燭台切/霖  2019-12-04 18:41:32 





燭台切:
───……。だぁめ、誤魔化されないよ。慎みがないのは僕の前だけでいいの。
( 険しく眉を寄せていたも、小さな両掌で頬を包まれ顔を上げさせられると、かちりと噛み合う瞳に双眸を細め。その金色を手で覆われ、羞恥心の抜けない口調で続けられた言葉にわずかな満足感が生まれる。しかし素に戻ってみると、光を遮断された中で他の男士にも懇ろに抱き締める主人の姿が思い浮かんでしまい、未だ不機嫌な声で却下を。唇に宛てがわれた指をぱくりと口に含むと、熱い舌を這わせながら水音鳴らし、覆い隠されているのをいいことに熱を持った瞳で彼肌越しにを見詰め。)

霖:
返事は、───…ふふ、えへへ。だめ、私からは言えない。
( 特に批判的な視線を向けるわけでもなく、好意的に笑みを浮かべてくれる想い人の兄に気が解れ。もう学生でもないのに、まるで恋の相談をしているようで気恥ずかしさに拍車が掛かる。掌中の茶に目を落としていたが、問いを掛けられると顔を上げ。先程考えた通り彼の言動をそのまま伝える気はない。しかしどうしても昨日の彼との懇ろな雰囲気を想起してしまい、どうしても頬が緩み笑みが溢れてしまう。器を置きだらしない頬を掌で包み、ゆるゆると首を横に振り。否定はするものの、これではまるで好い仲になったと捉えられても仕方がない。慌てて向き直り笑みに困惑の色を混ぜて付け加え。)
でも、お付き合いはしてないよ。ただのあるじと刀。



  • No.255 by 日和 / 髭切  2019-12-04 22:07:19 



→ 日和

つつしみ……──っ、
( 少しの沈黙の間、彼からの言葉をじっと待つものの、聞こえて来たのは変わらぬ不機嫌そうな声。そのとある単語に衝撃を受けた様に固まり、ショックの残るぼんやりとした声色で復唱を。家族の様にスキンシップを取る事は、慎みがないと称されるものなのだろうか。確かにやり過ぎた時は初期刀にも似た様な小言を零されたが、触れ合いに邪な感情を抱いているわけではない。気付けば押し当てていた指が口内へと含まれ、熱い舌の感触と嫌でも耳につく水音に肩を跳ね。一気に赤く染まりゆく顔を気にかける余裕もなく、咄嗟に指を引き抜いては、先の言葉を引き摺ったまま目元を覆っていた手で自身を指差し )
わ、…私、はしたないってこと…?


→ 髭切

──…へぇ?
( 主人に対する弟の想いは伏せられてしまったが、抑えきれない喜びを表に出す彼女の様子から両想いである事に確信を持ち。己の予想が外れていなかった事に機嫌良さげに茶器を手に取り、ゆっくりと茶を啜ってほうと一息を。しかし、慌てて此方を向いた彼女から加えられた文言には片眉を上げ。弟の様子から恋仲でない事は分かっているものの、想いが通じ合っても依然変わらない関係には疑問が浮かぶ。一連の流れから、現状を維持したいと主張したのは主人の方なのだろうが。未だ主従関係を保つ理由は何なのか。とはいえ考えられるのはこの本丸の事のみ。彼等なりに思う所があっての決断ならば此方から言う事は何もないのだが、一つ気になる所だけでも聞いておこうかと緩く小首を傾げ )
さて。君と弟の関係に変わりはないとの事だけど、だったらどうして近侍を解任したのか、聞いても良いかな?

  • No.256 by 燭台切/霖  2019-12-05 02:00:44 





燭台切:
はしたない、と言うか───、…まあ、君を想う男として、余り見ていて気持ちのいい光景じゃないなってだけ。
( 目元を覆っていた手が退き、復唱した声色通りに衝撃を受けた様子の彼女に幾つか瞬きを。そもそも己の認識では、家族でも中々こういった触れ合いは起こらないような。これではまるで自分が誑かされてしまったようで情けない。初期刀殿ももう少しばかり着任時から強く言ってくれないものだろうか、軽く溜息を吐き。しかし追い討ちをかけるわけにもいかず、気まずげに視線を逸らして精一杯暈した表現を。嫉妬に振り回されるなんとも格好悪い姿にもう一度深く溜息を吐き、緩く頭を振り。)
……情けないな。いいんだよ、余り気にしないで。君は君なんだから。

霖:
───…だってね、好きな人がすぐ隣の部屋にいるんだよ。触れられるし甘えられるのに、お仕事なんか出来ないもん。
( 矢張り腑に落ちないだろうか。相手の反応を窺いながら肩を竦め、どうにか好きなように解釈してもらえればと苦笑を。小さく小首を傾げられ次の質問を受けると、少しばかり口籠って。落ち着きのない子供のように脚をゆらゆらと縦に揺らし、その動きをぼんやりと眺め。やがて口を開くと、罪悪感半分、昨日や明朝の触れ合いを想起した幸福感半分で身を捩り。服の上からそっと所有印に触れれば今朝の途方もなく格好良かった彼を思い出し、再び頬がだらしなく緩んでしまいそうで。)
っていう、私の我儘なの。膝丸も不安そうだったのに、申し訳ないなって…。



  • No.257 by 日和 / 髭切  2019-12-05 13:16:07 



→ 日和

──…ごめんね。燭台切は情けなくなんかないよ。なるべく控えるから、その、嫌いにならないで…。
( 彼の言葉が何となく暈されている事は分かる。直接的には伝えないその優しさに眉尻を下げ、己の言動により不安を与えている事実に不甲斐なさを感じ。安心させようと彼の背に腕を回して抱き締めつつ、愛情表現が表に出やすい己が体質に苦笑を滲ませ。家族の様だとはいえ、主人と従者の関係、これではセクハラと取られても可笑しくない。辿り着いた思考に胸は痛み、彼の頬に口付けようと近付けた顔をぱっと引き離す。もしや他の子達にも多少なりとも嫌な思いを抱かせていたのではないか。徐々に積もりゆく申し訳なさに乾いた笑みを零し、自室に篭って日頃の行いを見直そうかとそっと身を離せば、一先ず膝から降りるべく畳へと手をついて )
あ、はは、ちゃんと反省してくるね。


→ 髭切

ふふ、主は可愛いねぇ。えーっと…──弟なら大丈夫だと思うよ。ちょっと落ち込んではいたけど、それでどうにかなるほど弱い子ではないし。
( 口籠って幼子のように脚を揺らし、素直な気持ちを吐露する彼女がいじらしく。微笑ましげに目を細めながら片手を伸ばし、小さな頭をそっと撫で。そこでふと、いつもの如く弟の名を口に出そうとして首を傾けては、一度顎下に手を添えて考え込むものの、途中でどうでも良くなると呼び名について考えるのをあっさりと止め。未だ自分の我儘だと主張する主人に、申し訳なく思う必要はないと言いたげに言葉を紡ぎ。彼女は懸念してしまうのだろうが、そう心配されるのは弟の望むところではない。彼女の二分した感情をある程度読み取りつつも、やんわりと言い回しを変え、内に潜む罪悪感を少しでも前向きにと声を掛け )
申し訳ないと思うなら、早く近侍を戻せるように、僕とお仕事頑張ろうか。

  • No.258 by 燭台切/霖  2019-12-05 23:51:08 





燭台切:
…嫌いになんかなるわけないよ。信じてくれないかもしれないけど、覚えておいてね。
( 不安に思う己を宥めようとしているのだろうか、弱々しく背中に回る腕に対し此方もゆるりと抱き締めるが、力無い苦笑が居た堪れず唇を噛み。折角心地良い雰囲気だったというのに、醜い感情を抑えきれず自分から壊してしまった。距離を置きたいのか畳に手を突き離れる姿勢を取られ、力を緩めて彼女が抜け出しやすいようにと。そっと彼女へと視線を送り、どうにか少しでも罪悪感が減るようにと穏やかに告げ。再び初期刀の所にでも相談に行くのだろうか。不甲斐ない自身が恥ずかしいが、今どれだけ優しい言葉を投げ掛けても安く思えてしまう。名残惜しげに最後に優しく髪を撫で、安堵させるように笑いかけ。)

霖:
…うん。…ふふ、髭切、とってもお兄ちゃんしてる。
( 今朝方の行為を想起していた中で唐突に他者に触れられ、一瞬ぴくりと肩を揺らし。掛けられた言葉と頭を撫でる手に少しばかり驚くも、すぐに穏やかな笑みを浮かべて相槌を打ち。此方を気遣った優しい言葉が染み入り、前向きな考えに背を押され。柔い雰囲気についつい甘えたくなってしまい、再び照れ臭そうな笑みを零すと、流されないようにという意図も含めて此方からもそっと彼の象牙色の髪を撫でやり。指の間をすり抜けるふわふわとした手触りが心地良く、猫を撫でているようでくすりと笑い。しかし飽く迄他人を想う身、程々にして手を引いて。)
それにしても、───男の人から「可愛い」だなんて、久し振りに言われちゃった。



  • No.259 by 日和 / 髭切  2019-12-06 15:20:56 



→ 日和

大丈夫だよ。ちょっと、…うん。──じゃあ、そろそろ部屋に戻ります。長く居座っちゃってごめんね、ゆっくり休んで。
( 彼の膝から畳へと腰を落ち着かせ、向き合う様に一旦姿勢を整えては、髪を撫でる手に薄く笑みを返し。信じる信じない云々の話は無論、信じる他ないのだが。彼の言葉により今更気付かされたセクハラ問題に気が気でなく、彼等刀剣にそんな概念があるのか定かではないものの、どちらにせよ居た堪れない。やはり主人にも、色恋にも向かないのだろうか。今すぐにでも塞ぎ込んでしまいたいのを堪え、普段通りの声色を意識しながら言葉を続けては、そっと卓まで移動して二人分の食器を盆に乗せ。そのまま部屋を出る前にもう一度だけ彼に向き直れば、先程気を使わせたお返しにさらりと髪を一撫でし、改めて近侍を任せる事に柔く腰を折り )
えっと、燭台切。明日からもよろしくね、お世話になります。


→ 髭切

──ありゃ、そうなのかい?
( 不意に触れたからか、はたまた触れられる事を苦手とするのか、肩を揺らした主人に微かに片眉を上げ。しかし直ぐに穏やかな笑みを見せた彼女には安堵した様に瞼を伏せ。兄の様だと零されては、弟は勿論、その想い人である彼女も妹の様なものだから、なんていう言葉を飲み込んで笑みを向け。ふと、己が髪を撫でる手に気付くと目を丸める。立場上撫でる事はあれど撫られる事は極稀、新鮮な感覚に首を傾げるものの、主人が楽しいのならばたまには良いかと大人しく享受し。少しの間触れてから彼女の手が離れれば、その後呟かれた内容に少々驚きの声を上げ。てっきり弟に言われているものだと思っていた。そう多くはないが、己と話す時は可愛らしいなどと口にする。何処と無く先取りしてしまった様で悪い気もするが、軽い調子で肩を竦めては食指を自身の口元に寄せ )
じゃあ、弟には内緒にしてね。

  • No.260 by 燭台切/霖  2019-12-09 15:52:01 





燭台切:
うん、───落ち着いたら、またおいで。ちゃんと待ってるからね。
( 偽った声色は勿論だが、力無く髪を撫でる手がまた痛々しく感じられて仕方がない。此方の幼い言動が悪かったというのに、気丈に振る舞う彼女がどうしようもなく不憫で、許されるのなら今すぐその小さな背を抱き締めてやりたかった。弱く目を細め、腰を折る彼女を見詰め。出来る限り穏やかに返したが、きっと何の意味もないのだろう。己の無力さを感じながら腰を上げ、盆を持った彼女の代わりに戸を引き、後ろ髪を引くことがないようことがないよう背を押してやり。背を見送った後に戸を閉め、室内に大きな溜息が響いて。)

霖:
そうだね。…ふふ、言ったら妬いちゃうかも。
( 驚きの声を上げる彼に小首を傾げるも、それほど純粋に可愛らしいと思ってくれているのだろうか。先程も伝えた通り、異性から褒められるのは余り慣れていない。だというのに羞恥などが少ないのは本当に兄のようで、嬉しくて自然と頬が綻んでしまう。弟に対して気が咎めるのだろうか、幼子のような仕草で口止めをする彼が可愛らしい。叱られているかのように肩を竦める様子を見てくすくすと愉しげに笑い、気を解すためにもう一度優しく頭を撫で。それから一つ冗談を口にし、暫くしてから膝を立て、その上に顎を乗せて背中を丸め。今度は此方が子供のように拗ねた声色を。)
…膝丸は、どうすれば可愛いって言ってくれるのかなぁ。



  • No.261 by 日和 / 髭切  2019-12-09 20:09:13 



→ 日和

かせん、……──。
( 背を押されるままに彼の部屋を後にし、食器を片付ける為に厨へと来た所で溜息を。今まで普通だと思っていたこと故に色々と問題がある。自身の軽はずみな行動で皆を不快にさせていたのかも知れないのだ、深く反省が必要だろう。しかし彼は待っていると言った、明日になれば多少は気分も晴れるだろうが、一人で塞ぎ込むといつまで経っても解決しないのは経験済み。洗い物を終え、執務室へ向かうべく縁側をゆっくりとした歩調で進んでいくものの、暫くして辿り着いたのは初期刀の自室前。無意識の内に来てしまった襖の前でつい普段の様に名を呼ぶが、先刻に迷惑を掛けたばかり、更に苦労をかけるのは憚られ。直ぐにふるふると首を振って踵を返し )


→ 髭切

──心配しなくても、近いうちに聞けるんじゃないかなあ。
( 再度頭を撫でる手にふと力を抜き、冗談を口にする彼女にはにこりと笑みを向けるのみに留め。主人は本当に冗談のつもりで言ったのだろうが、強ち間違いではない。ここに弟が居たとすれば、口にはせずとも複雑な表情で己らを見ていた事だろう。容易に想像出来るその姿に小さく息を吐き、隣で膝を抱えるように身を丸める彼女の様子を不思議そうに眺め。幼子のように拗ねた声で零された言葉には微笑ましげに双眸を細める。こちらから変に助言をせずとも、弟ならば簡単に口に出してしまいそうだが、彼女は納得しないだろう。ならば何かしら行動を起こすのみ、唸らせた首を元に戻しながらさらりと提案を )
なんなら、うんと可愛くおめかしでもしてみるといいよ。

  • No.262 by 歌仙/霖  2019-12-10 19:36:53 





歌仙:
───…?あるじ、……主。こら、待ちたまえ。
( 戸を隔てた廊下から、つい今朝方聞いたばかりのような、芯のない弱々しい声が聞こえてくる。放り出していたままの水盤を磨き片付けていた作業を一時中断し、訝しげに忍足で引戸へと。同じく音を立てないように開け、廊下の様子をそろりと覗くと、目に入るのはどうやら項垂れた様子の主人の後ろ姿。いやに小さく見えるその背に声を掛けるも、何となく気が引け声が弱まり。仕切り直しとして一つ咳払いをし、次こそははっきりと声を掛け。つかつかとその後ろ姿へと距離を詰め、驚かさないようそっと肩に手を掛けて。)

霖:
っや、やだ、今更?私、こんなだらしない格好まで見せてるのに?
( 自分よりもずっと付き合いの長い彼の確信めいた言葉に、不思議そうに其方を見遣り。勿論、未だ想いが通じ合ってから日も浅い。甘い言葉を囁き合う暇もなかったと言えばそれまでだが、自身の中の彼の印象と、可愛い、という言葉がどうにも結びついてくれない。首を捻る最中、呈された案にばっと顔を上げ、学生時代の裾の緩んだジャージの裾を振って見せ。そも、矢張り粧し込んだところで彼の口からそんな言葉が出るだろうか。暫しの間口を閉じ考え、シミュレーションのつもりがいつの間にかあられもない妄想になっていることに気付くとじわじわと赤面し、頬を手で覆って顔を伏せ。)
い、言って、……くれるの、かなぁ。



  • No.263 by 日和 / 髭切  2019-12-11 00:50:54 



→ 日和

は、い。…あの、えっと何でしょう。
( やはり自室に篭って反省を行うしかないだろうと離れへ進むも、不意に背後から掛かる静止の声と、肩に乗せられた手にぴたりと足を止め。先の呟く様な呼び掛けが届いていたのか、ぎこちなく振り返って彼の姿を確認すれば変に余所余所しく口を開き。何と問いたいのは彼の方なのだろうが、それを聞かれると色々と困る。事あるごとに気苦労を掛けているからとはいえ、今回の相談内容はどうにも口にし難い。ここは適当に誤魔化しておくべきだろう。不自然に彷徨わせていた視線を彼に定め、ぴんと食指を立たせながら笑みを浮かべて )
──あ、そうだ。クッキー置いてるから後で食べてね?苦手じゃなければ、だけど。それと、今日は付き添いありがとう。


→ 髭切

今更なんて事はないよ。普段意識してない分、いい刺激になるはずだし──ふふ、健気だねぇ。
( どうやら彼女には弟が可愛いと言う所が想像出来ないらしい。不思議そうに首を捻る姿につられ己まで首を傾けてしまうも、此方の出した案に衣服の裾を振る主人にぱちりと瞬き。好いた女性が自分の為だけに粧し込んで愛らしい姿を見せてくれる。それだけで男は充分舞い上がってしまいそうなのだが、これは偏見だろうか。しかし、少なくとも弟は素直に反応を返す筈だ。妙な確信を得て満足気な表情を浮かべ、何を考えているのか、じわりと赤面して顔を隠す彼女にくすりと小さく肩を揺らし。随分と弟に熱を上げている可愛らしい主人を落ち着かせるよう、ぽんぽんと背を軽く撫で )

  • No.264 by 歌仙/霖  2019-12-13 21:19:05 





歌仙:
……そう。まさか、それだけのために呼んだんじゃないだろう。
( ぎこちなく此方の姿を捉えるその一挙手一投足に目を光らせ、目を凝らさずとも分かる不自然極まりない挙動に深く溜息を。一先ずどう言い訳をするのかと思い立った食指を一瞥すると、口から出たのは洋菓子の件。それだけであんなにも沈んだ声色が出せるわけがない。もう一度、今度は胸中で溜息を吐き、彼女の細い手首を取ると半ば無理矢理に腕を引き己が自室へと踵を返し。雅さには欠けるが、彼女には少し強引でないと話が進まない。無理に部屋へと主人を押し込み、襖に背を向けて彼女と向き合って。)
さて、さっきの暗い声色の訳を聞こうか。

霖:
…うー、恥ずかしい。好きな人のお兄ちゃんに恋愛相談なんて…。
( ちらりと見えた満足げな表情が何を意図するのかはわからないが、矢張り彼には確信めいたものがあるのだろうか。背を撫で宥められる情けなさが込み上げ、熱の引かない赤い頬を掌でぐにぐにと揉み、一つの溜息と共に彼を見上げ。顔立ちはそっくりだというのに、表情はこうも違う。穏やかに笑う顔は少し兄に似ているだろうか。ぼんやりと想い人のことを考え、愛しさが募るとどうしても頬が染まってしまう。ぱたぱたと手で風を送って熱を冷まし、申し訳なさそうに眉を下げ。)
…髭切は、主人と弟がそういう関係で、…嫌じゃない?



  • No.265 by 日和 / 髭切  2019-12-17 11:21:26 



→ 日和

へ、──っか、かせん…?
( 当然の如く彼に誤魔化しは効かなかったようで、淡々と返された言葉には間の抜けた声を漏らし。切り抜ける手を考え始める前に腕を引かれては、抵抗も忘れて戸惑った声色で呆けたように名を呼び。気付けば彼の自室へと押し込まれ、逃げ道は彼の背に塞がれてしまい。向かい合う視線と対峙して漸く状況を飲み込むと、何故こうなっているのかと鈍い頭に思考を巡らせ、ぎこちなく苦笑を浮かべる。確かに下手な言い訳を並べた自覚はあるが、こうも強引な手に出られるとは思わなかった。止まっていた足を地味に動かし、彼の横へと移動しながら襖を指差し )
えーっと…何だったかな、忘れちゃった。また思い出したら来る、から……そこ、退いて欲しいなぁ。


→ 髭切

うーん、嫌だとは思わないかなあ。
( 弟の事を考えては込み上げる熱を冷まそうと頬を揉んだり、手で風を送ったりと何処か忙しない主人を穏やかに見守り。申し訳なさそうに問われた事には視線を上に投げつつ返答を。主人と臣下ではあるが、己にしてみれば二人共弟妹のような存在なのだ。彼女らが恋仲となって微笑ましくはあれど、嫌な気持ちになる事はない。そもそも大抵の事はどうでも良くなっているし、人の色恋にあれやこれや文句を言うつもりもなく。流れゆく雲を追っていた視線をゆっくりと彼女へ戻し、身体を軽く傾けながら両手を後方につけ )
君達がちゃんと想い合っての事なら、何だって構わないさ。

  • No.266 by 歌仙/霖  2019-12-19 00:03:12 





歌仙:
思い出すまでいればいいさ、誰も迷惑はしないよ。
( 此方の行動に面食らったのか、暫く口を閉じた後苦笑が零され。己らしくない、というのは重々承知だ。想い人のいる女性を無理に部屋に連れ込む行為の不躾さも、勿論。居心地が悪いのか身を捩らせ、奥の襖へ視線を遣る彼女の方を掴み、部屋の奥へと背を押して。淡々とした調子で当然のように答えると、再び先の続きとして水盤を磨き始め。態とらしく一つ咳払いをして言葉を急かし、喉の調子を整えつつ視線を送り、追撃を。)
ああ、茶と茶請けが必要ならいつでも。

霖:
…そっか。ありがとう、髭切。
( 果たして器が大きいのか、それともただ単に興味が希薄なだけなのか、とにかく許容の姿勢を見せる彼にくすりと笑み。纏う和やかな空気に絆され此方も広がり空色を眺め、頬を掠める弱い風に目を細めて。此処にいる刀は皆穏やかで良い子たちばかりだ。きっと祖父の育て方が良かったのだろう、胸中で感謝の言葉を浮かべ。茶器を口に付けぐいと喉に流し込み、胸が温まるのを感じると大きく溜息を。腰を上げ丸まっていた身体を解して伸ばすと、改めてぴんと背筋を伸ばして。)
───さてと、少しずつお仕事しようかな。髭切は休んでていいから、お片付けが終わったら膝丸に顔でも見せてあげて。



  • No.267 by 日和 / 髭切  2019-12-22 00:48:12 



→ 日和

──……燭台切とね、あの、ちょっと色々ありまして…。
( 襖に伸ばしかけた手は彼に背中を押された事で遠ざかり、部屋を出る事を阻むように奥へと押しやられた。そのまま水盤を磨き始める彼の様子に狼狽える最中、話を切り出す様にと咳払いに続いて追撃まで受けてしまい。きっと話すまで逃げる事は出来ないのだろう。暫しの沈黙後、観念した様に小さく息を吐き、立ち尽くすのをやめてその場に腰を下ろして。何をどこからどう話せば良いのか、纏まらない思考に軽く眉を寄せながら口を開き。自分でもあまり上手く伝えられていないだろう事は自覚しているものの、彼ならば何となく理解してくれるのではないかと投げやりに緩く笑みを )
私、せくはら…スキンシップが過剰になってたのかなぁと。うん、それだけです。


→ 髭切

ああ、休息はもう良いのかい?手伝いが必要な時は呼んでね。
( 主人との間に流れる穏やかな風を心地良く感じながら、身近な者達が親密な関係になろうとしている事にゆったりと口角を上げ。今はまだ恋仲というわけではないのだろうが、それも時間の問題だ。いつか訪れるその日をじっと待ち侘びるのが己の役目、などと何処か年寄り染みた思考に浸りながら温くなった茶を啜り。不意に隣に座る彼女が立ち上がれば一つ瞬いて顔を上げる。見上げた主人の顔色は、先よりも多少マシになっただろうか。弟に本日の業務は休むと聞いていたが、本人にやる気があるのならさせてあげるべきか。一先ずは主人の指示に従っておこうと首肯しては、茶器を盆に乗せて腰を上げ )

  • No.268 by 歌仙/霖  2019-12-23 00:49:30 





歌仙:
せくはら…すきんしっぷ…。と言うと、触れ合いが多いと?
( 大人しく腰を下ろした彼女に満足げに表情を解き、彼女にばかり向けていた意識を花器へと分散させ、話しやすいよう態度を変え。とは言え急なこと、考えも余り纏まっていないのか表情が晴れない。何か助け舟を出そうかと口を開き掛け、寸での差で歯切れの悪い彼女の言い分を聞き。聞き慣れない横文字を辿々しく復唱し、少し眉を寄せ思考し、記憶を辿ってその意味の確認を。確かに触れ合い、基距離は近く感じるが、それも無頓着さから来るものではないだろうか。女性がこのような、と初めは戸惑いもしたが、今ではもう慣れてしまった。伊達の一匹竜王なんかはどう思っているのだろう、連鎖する考えを一度払拭し。)
…彼に、過剰だと言われたのかい?


霖:
───っ髭切髭切、どうかな。変じゃない?二つ結びの方が可愛い?
( 彼から貰った所有印も完全に消えた頃、朝餉を終えた後にばたばたと慌ただしく近侍部屋へと駆け込み。下はこの間も着用していたジャージだが、上は動き易いよう七分丈のTシャツを。何より一番違うのは、数年ぶりに髪を高い位置で一つに括っていて。あれから彼とは関わりもなく過ごしていたが、唐突に訪れた我慢の限界に耐えきれず、畑当番を彼とその兄──近侍に任せ。そして彼には何も告げず、手を離せない近侍に代わり主人自ら内番の手伝いを、という筋書きだ。おめかし、と言うのならば本当はもっと可愛らしい私服などを見せるべきなのだろうが、機会も度胸もない。まずは髪型から、というわけだ。空気の通る首回りに落ち着かず、揺れる髪先を弄りながら気恥ずかしそうにはにかみ、感想を待ち。)



  • No.269 by 日和 / 髭切  2019-12-23 19:04:21 



→ 日和

う、過剰というか、見ていて気持ち良くはないって。
( 彼により復唱される単語が地味に刺さり、改めて自身の触れ合いに関する馴れ馴れしさを自覚する。意味を確認する彼に頷きを返しながら、重々しくなる胸中に溜息を。好きな相手に難色を示されて漸く反省する、というのは如何なものか。以前にだって初期刀である彼に何度も注意は受けて来た筈なのに。あの頃はただ彼等を可愛がっているだけなのだからと甘く考え、簡単に流してしまった。それを今更後悔するとは何とも情けない。折角想いが通じあったのに、これでは早々に愛想を尽かされてしまう。じわじわと不安は込み上げ、助けを求めるように身を乗り出しながらもう一度溜息を吐いて )
ど、どうしよう歌仙、幻滅されちゃったかな…。


→ 髭切

うん?何だい、主。──そうだなぁ、弟の好みがどちらかは分からないけれど、この揺れてる髪は可愛いと思うよ。
( 本日は弟と共に畑当番を割り振られており、朝餉を終えてから開始時間まで近侍部屋にて身支度を整えていたが、突如慌ただしく駆け込んで来た主人にぱちりと瞬き。振り返って見えた普段と印象の違う彼女の姿に目を細める。以前話していたおめかしを意識しての行動だろうか。髪型が変わるだけでこうも雰囲気が違って見えるものなのか、新鮮な心地で落ち着かない様子の主人に歩み寄り、問われた事について暫し考え込み。しかし一つに括っても、二つ結びにしても、己達にとって見慣れない姿なのは確か。弟の好み云々は別として、彼女の事ならば何でも可愛く見えてしまうものだろう。小動物の尻尾の様に揺れ動く髪に触れ、晒された首筋に弟がどんな感情を抱くのか、なんて頭で考えながら和かな笑みを向け )

  • No.270 by 歌仙/霖  2019-12-23 21:00:46 





歌仙:
まあ、───彼が君を憎からず思っているのなら、当然じゃないかな。
( 意味の確認に対して返された首肯に少々満足げに顎を上げ。しかし重々しい溜息に眉を上げて耳を傾けると、どうやら想い人に耳が痛い言葉を向けられてしまったらしい。しかし客観的に捉えられる立場の己から言うと、そう思い悩むことでもないように感じてしまい。さらりと答えると一度卓上に花器を置き、梱包紙を広げ始め。愛しい相手だというのならば、一番魅力的に映るのもその女性。だとすれば他の男から目を付けられないか心配なのも当然だろうに。言葉をそのままの意味で受け取ったのだろうか、何と伝えるべきか内心で首を捻り、こめかみを指の腹で揉み。)
ええと、…そうだね、嫌悪感から言ったわけではない、と思うよ。


霖:
本当?ふふ、ありがとう。あのね、ちょっとだけ畑のお手伝いしたいなって思って。
( 此方へと距離を詰め、考え込む様子に落ち着かず指に黒髪を巻きつかせていると、やっと見えた穏やかな笑みにほっと胸を撫で下ろし。動く物が気になるのだろうか、括った髪に触れる彼が猫のようで可愛らしくて、思わずくすりと笑ってしまう。くるりとその場で回って見せ、遅れて動く髪を揺らし。彼からこの反応が貰えるのならば安心しても良いだろうか。一先ず不安を解消してから本題へと入り、わざわざ立って此方へ来てくれた彼をもう少し休むよう背を押して促し。皆まで言わずとも彼ならば分かってくれるだろう、依然として若干の羞恥を混ぜて笑い。)
だめ?かな、髭切はもう少し休んでていいから…。



  • No.271 by 日和 / 髭切  2019-12-23 23:39:09 



→ 日和

──そう、だと良いんだけど…。でもやっぱり、主に慎みがないのは嫌だよね。
( さらりと返された言葉に眉尻を下げ、再び漏れ出そうになる溜息をぐっと堪え。人の心に聡い彼が当然だと言うのなら、相当嫌な光景を見せてしまっていたのではないだろうか。ここまで来るとたった一日で反省し切れる気がしない。彼の作業する手元をぼんやりと眺めながら僅かに肩を落とし、嫌悪感からの言葉ではないだろうと口にする彼に苦笑交じりに肩を竦め。気持ち悪いとは思っていないにしても、多少なりとも不快に感じたのであれば主人として宜しくない。言う程過剰な触れ合いは行っていないのではと淡い期待を持っていたものの、彼の反応からもやり過ぎていた事を再度認識し、長い沈黙の後ゆったりと腰を上げ )
……分かった。えっと、もう大丈夫です。変な話してごめんね。


→ 髭切

君が畑の手伝いを?──ああ、なるほどねぇ。
( 不意にその場で回った彼女の黒髪を引かれるまま目で追い、最後に大きく揺れたのを見て微かに肩を震わせ。次いで本題を持ち出す彼女に小首を傾げたものの、背を押されると大人しく歩きながらその行動の意図を探る。しかし直ぐに一つの思考に行き着くと声色明るく頷きを見せ。わざわざ髪を結って己に確認しに来たのだから、そこで満足して終わるわけがない。勿論弟にも見せに行くのだろう。否、寧ろ彼からの感想こそ彼女が一番求めているもの。最近は互いに会話も少なく悶々と過ごしているようだったし、我慢も限界なのだろう。特に断る理由もなく承諾の意を返し、彼女が満足するまで暫くは部屋で待機しようと腰を落ち着かせ )
そういう事なら、僕はもう少し休んでいようかな。

  • No.272 by 歌仙/霖  2019-12-24 01:09:27 





歌仙:
───そうだ。例えばきみの友人の女人が本丸にやってきて、近侍殿がきみと同じ扱いをしていたら、嫌じゃないかな。
( 否定を求めていたのだろうか、彼女の反応を見て己が失言に気が付くと思わず口許を押さえ。苦笑がどうにも痛々しく、何か掛ける言葉をと探していると、腰を上げ話を切り上げられ慌てて口を開き。やや早口に言い切ると、我ながら上手い例えだと胸中で自画自賛を。この本丸にいるただ一人の女性と、その彼女に心を傾けてしまった一振りの刀。その状況を理解すれば彼の気持ちも少しは分かるのではないだろうか。ふすりと得意げに息衝き、少しの間を置いた後こほんと咳払いを。)
つまり、触れ合いを減らすことを求められているのではなく、少し彼を特別扱いしたらどうだろうか。


霖:
ふふ、それじゃあ後で呼びに来るからね。ありがとう、髭切。
( 素直に腰を下ろしてくれる近侍に微笑み、理解の早さに甘えて一つ礼を残すと、早速執務室を出て彼の部屋へと向かい。しかし数週間振りの意中の相手に逸る気持ちは段々と不安に変わり始め、襖の前まで来た頃には完全に足が止まり、向かいの壁に凭れて気を落ち着かせ。気持ちが離れることはないとは言われたが、実際に距離を置くのはこれが初めて。万が一ということもある。それに、もし彼が兄との内番を心待ちにしていたとしたら。兄君が近侍となり、共に過ごせる時間も減っただろう、有り得ない話ではない。悪い考えばかりが過り、深い溜息を。)



  • No.273 by 日和 / 膝丸  2019-12-24 19:07:18 



→ 日和

それはすごく嫌、だけど……でも、──特別扱い?
( 早口に並べられた言葉を聞くと襖へ向けた爪先を彼に戻し、その例えを想像して表情を曇らせ。けれど皆に優しい近侍の事、同じ対応をされても仕方がないのだとも思う。そもそも彼にとっての女性が己一人に限られているわけで、選びようもなかったのだ。やはり主人である己から想いを伝えるなど卑怯だっただろうか。悪い方へとばかり偏る思考に難しい表情を浮かべ、咳払いの後に続いた提案には呆けた様に首を傾げる。長く近侍に据え、接する時間も皆より多い、と今でも割と特別扱いをしているようなもの。他にどう特別な対応をすれば良いのか、悩む様に顎下に手を添えてはゆるりと首を唸らせ )
例えば、どんな感じかな…?


→ 膝丸

──主、…ここで何をしているのだ?
( 近侍を外れてから早数週間。代わりに近侍を務める兄刀に主人の様子を日々聞いているとはいえ、あの日からロクに会話も出来ていない事に焦れてきていた。彼女が気兼ねなく本丸の運営を行える様になるまで、大人しく身を引くと決めていたのだが、彼女の事となると些細な事でも気になってしまう。久方振りの兄刀との畑当番に気分は上がりつつも、頭の片隅には主人の事ばかりが浮かび。払拭する様に首を軽く振ってすっと立ち上がれば、今頃部屋でのんびりとしているであろう兄刀を迎えに行こうかと襖を開き。そこでふと、壁に凭れる人影に動きを停止させる。雰囲気が違う事で一瞬身構えたものの、直ぐに主人であると認識すれば僅かに頬を緩め、逸る鼓動を感じ取られぬ様にと静かに問いを投げ )

  • No.274 by 歌仙/霖  2019-12-24 21:41:18 





歌仙:
そうだね、例えば、…週に一度、彼と一緒に眠るとか…。
( 一先ず此方へと身体を向けてくれた彼女に内心で胸を撫で下ろし、少し落ち着いて水盤を梱包し始め。表情を曇らせてしまったのは申し訳ないが、少しでも彼の気持ちを理解できるようになったのならば重畳。しかし次いだ問いには目を丸め、密かに内頬を噛み。そう問いたくなる気持ちもわかるが、恋情など抱いたこともない己には少々難しい質問だ。早い話が他の刀剣としないことを彼とすれば良いのだろう、それも独占欲を満たされる形で。多少の歯切れの悪さを残して一番最初に思いついた行為を取り敢えず口に出し。これならば共寝の日は一日気も高まるだろうし、起床した後も気分がいいだろう。他意など考えもせず、得意げに口角を上げ。)
…うん、どうだろうか。早速誘ってみたらどうだい?


霖:
え、あっ!?ひ、膝丸、えっと、あの…。
( 突如として開いた襖に大きく身体が跳ね。室内から出て来たのは当然彼で、ここ最近ずっと焦がれて寂しさを募らせていた相手だというのに、心の準備が出来ていない今では嬉しさよりも戸惑いが勝ってしまう。兄が呼んでいたと誤魔化してしまおうか、しかし自身に向けられた笑みを見ると容易に胸は高鳴り、彼との時間を手放すのがみるみる内に惜しくなって。一先ず体重を預けていた壁から離れ、落ち着かない様子で彼を見詰め。久々にこうして二人で話すことが出来、湧き始めた欲は止まらずそわそわと身を捩り。彼には申し訳ないが、この状態で兄君に譲るなど到底できそうにない。早々に諦めると顔を上げ、はにかみ混じりで微笑み。)
今日の内番なんだけど、少しだけ髭切の代わりに私がお手伝いしようかなって。…嫌じゃない?



  • No.275 by 日和 / 膝丸  2019-12-25 00:32:05 



→ 日和

……添い寝するってこと?
( 普段他の男士達に行わない事とは何だろうか、ある程度の触れ合いは日常的なものになっているし変化のつけようがない。口を閉じて黙り込み、自分でも色々と考えてはみるも、あまり良いと思える案が浮かんでこず。歯切れ悪く一つの案を口に出す彼の言葉に耳を傾け、上手く飲み込めない様子で静かに瞬きを。確かに、共に眠るというのは本丸の誰とも経験した事はないが、本当にそれで良いのだろうか。色恋とは無縁のまま生きてきただけに、どの程度の距離感が普通なのかと分かり兼ね。何処と無く騒つく胸中に不思議そうに何度か首を傾げつつも、彼の得意げな表情を見れば特に問題はないのだろうと疑問に蓋をし )
えと、うん。断られちゃうかもしれないけど、とりあえず聞いてみようかな。


→ 膝丸

嫌なわけがないだろう。兄者には何か別の用事が?
( こちらが驚いたのと同様に、彼女もまた突然己が出て来て吃驚したのだろう。戸惑った様な声を聞きながら後ろ手に戸を閉め、壁から身を離した彼女へと近付き。久しく感じていなかった高揚感を内に秘めつつ、はにかんだ笑みを向けて告げられた用件には片眉を上げる。今朝は特に畑当番の事について何も言っていなかったように思うが、主人がわざわざ手伝いに出るという事は兄刀に急用でも出来たのだろうか。彼女からの問いには軽く首を振り、念のため確認を。しかし先程から視線は定まらず、一つに括られた黒髪、そして露出した首元に向いてしまう。それを誤魔化す様に小さく咳払いをし、逸れてしまう意識を戻す様に一度視線を外して )

  • No.276 by 歌仙/霖  2019-12-25 01:30:01 





歌仙:
いや、待った。ちゃんと彼だけだということを強調するんだよ、いいね?
( 素晴らしい提案だと思ったのは己だけだったのか、何度か小さく首を傾げる姿をじっと見詰め。矢張り何か引っ掛かりを残した様子のままに返事を貰うが、出来る限り痼りは解消してやりたい。今度は此方が首を傾けながらもう一度己が提案を内で復唱すると、はっと翡翠の瞳を見開き。もう一度咳払いをすると、しっかりとした口調で付け足しを。一歩間違えれば主人を性にだらしのない女性のように見せてしまうところだった、視野が狭くなるのは良いとは言えない。しかし添い寝の誘いなど、彼が妙な気を起こさないだろうか。信頼は置いているが、好いた異性の前でどう動くかなど未知。不安げに首を捻り、もう少し助言を。)
…ええと、主。添い寝と言っても、男女が一つの褥なんて、…余り煽らないようにね。


霖:
えっと、髭切は───、…特に、何もないの。ただ私が、膝丸と一緒にいたくて…。
( 嫌なわけがない。さも当然のように返された一言に気分は高揚し、無意識に表情を明るくさせて。その後の問いは首肯を返しさらりと流すつもりだったが、少し迷った後に本当のことを。何故他の刀に頼まなかったのか、一体何の用事なのか、などと深く問われても返しに困る。何より今は、少し彼に甘えたい気分だった。少々あざといのは自覚しているが、何分彼とこうして言葉を交わせることが嬉しく。羞恥から軽く顔を俯け、ちらりと目線で彼の様子を窺い。しかし何やら視線が安定せず、此方ではなく何処かに向けられた金の瞳に気付き。今の発言がいけなかったのだろうか、不安と寂しさにちくりと胸が痛み、慌てて前言撤回を。)
な、なんて!えっと、冗談だから、…こっち向いて欲しいな、って…。



  • No.277 by 日和 / 膝丸  2019-12-25 20:18:54 



→ 日和

う、うん。燭台切だけ──ふふ、それは大丈夫だと思うなぁ。
( 何やら考えている彼を見詰める最中、ふと見開かれた瞳に首を傾け。念を押す様にして付け足された文言には戸惑い気味に頷き、心配から来る助言を耳にすると思わず笑みを。互いに想い合う男女が共に眠るとはいえ、こちらに彼を煽れる程の色気も何も備わってなどいない。寧ろ彼の色香に己の心臓が持つのかが問題ではないだろうか。とはいえまずは共寝の誘いに了承が得られなければ意味がない。早速この案の賛否を聞きに行こうかと気を引き締め。歩みを再開する前に元々の悩みの種について掘り返せば、改善はしなくとも大丈夫なのかと彼を見遣り )
えーと、結局触れ合いは今のままで良いのかな?


→ 膝丸

いや、主、これはそういう意味では──、
( 包み隠す事なく素直な理由を口にされ、思わず緩みそうになる口元を軽く片手で覆うものの、直後冗談だと撤回されると地味に身体が強張り。しかし最後に零された言葉にはっと自身の態度のせいかと察すれば、逸らしていた視線を慌てて彼女に戻し。誤解を解くべく開いた口は、理由を何と伝えれば良いのかと考えた所でふっと途切れる。見慣れない髪型と、晒された白い首筋につい目がいってしまうなどと正直に話せる筈もない。口元に添えていた手をするりと下ろし、少しの沈黙後、やはり本音は濁したままにそっと髪の結び目に触れ )
共に居たいと思うのは俺も同じだ。ただ、その……今日は髪を結っているのだな。

  • No.278 by 歌仙/霖  2019-12-25 21:16:13 





歌仙:
…いや、少し抑えようと意識くらいはするべきかもしれないね。せめて伊達の刀には我慢するとか…。
( まるで当然かのように頷かれ、ぱちりと瞬きを。彼女も二十も半ばの女人、こんな忠告は流石に不要だったか。未だに幼い子を相手にしているような感覚で接してしまう己を諌めながら、申し訳なさそうに苦笑を浮かべて。再び振り返り大本の問いを繰り返されれば首を捻り。ここで強く肯定してまた落ち込んでしまってはいけない。出来る限り柔らかく無理のない言葉で、最低限の助言を。彼も一番嫌なのは見知った相手と好いた女性が懇ろにすることだろう。知己ならば相手の美点もよく分かっており、だからこそ不安も増長する。どうかこれ以上すれ違わないようにと念じながら、大きく一つ頷き。)


霖:
……うん。でも首元落ち着かないし、解いちゃおうかな。
( やっと此方を向いた瞳に少しだけ肩の力を抜くが、開きかけた口も理由までは届かず閉じてしまい、不安げに彼を見上げ。沈黙が重く顔を伏せかけたところで、此方に伸びる彼の手が結い目に触れられていると分かると思わず唇を噛み。矢張り下手なことはするものではない。ただの羞恥心から顔が熱くなるのが分かり、苦笑を混ぜた照れ笑いで返し。単純に似合わなかったのか、それとも好みでなかったのか、またはそのどちらもなのか。兄弟で感想が一致するわけではないのだ、単純な自身を戒めながら結び目に手をかけ、その合間にも恥を誤魔化すべく適当な言い訳を。)
私もあんまり似合わないなって思ったんだけどね、髭切が可愛いって煽てるから、…。



  • No.279 by 日和 / 膝丸  2019-12-25 22:58:57 



→ 日和

そう、…そうだよね。ちゃんと控えるようにします。
( ここで制限されなくとも、指摘を受けたからには今までの様に触れ合える気もしない。柔らかく助言をくれる彼の言葉を頭に入れて数回頷き、自分に言い聞かせる様に呟きを零し。しかし、どの程度のスキンシップならば許容してもらえるのだろう。褒める時に良く行う頭を撫でる行為は普通だと思うのだが、己の感覚は彼等とズレている時がある。その辺りの確認は後々していくとして、とりあえずは気分の上昇により衝動的にしてしまう抱擁を抑えるのが先だろうか。一つ目標を立てて満足げに頬を緩め、少々拗らせた相談に真摯に乗ってくれた彼に感謝の意を告げて )
──ありがとう、歌仙。今日は、あの…変な相談に付き合わせちゃってごめんね。


→ 膝丸

──私も、ではないぞ。
( 己の言葉をどう受け取ったのか、痛々しい笑みを浮かばせる彼女に薄く目を見開き。内心で狼狽えながら掛ける言葉を探すも、まるで己が似合わないと思っているかのような口振りには即座に否定を。多少目のやり場に困りはしたものの、そのような事を一言でも発した覚えはない。逆に誰にも見られぬよう腕に閉じ込めてしまいたい、などと考えてしまったというのに。綺麗に纏められた髪を解こうとする小さな手を取り、優しく包み込んで静止させ。正直、彼女の新鮮な姿を初めに見たのが自分ではない事に悶々としてしまうのだが、こればかりはどうしようもない。自身の子供染みた嫉妬心に眉を顰め、払拭するべく息を零し )
…兄者に先を越されたようだが、君のそれは可愛らしい、と思う。

  • No.280 by 歌仙/霖  2019-12-25 23:46:17 





歌仙:
いや、気にしなくていいよ。それより、しっかり彼に寄り添うこと。良いね?
( 此方の忠告を素直に受け入れる彼女に穏やかな笑みを浮かべ、それと共に安心を。一体想い人に何をどう言われたのかは知るところではないが、矢張り妹やら娘のようにも思っている主人が落ち込んでいる様は余り長く見ていたいものではない。緩んだ頬を見て首を振り、もう一度だけ釘を刺し。当然ながら彼が落ち込んでいる姿も見たくはないのだから。腰を上げて先程閉め切った襖を自ら開け、激励として軽く頭を撫で。しかし何とか乗り切ったが、流石に無知が目立つようになってきてしまった。給与で何か現代の恋愛に関する草子でも買おうか。また一つ新たな悩みが増えたことは胸の内に秘め、改めて笑みを貼り。)


霖:
え、───…あ、…えっと、…。
( 否定の言葉に顔を上げ、ほぼ同時に優しく包むように手が重ねられ、ぴたりと動きが止まり。久方振りの触れ合い、しかもまるで割れ物を扱うかのように柔らかく手を取られ、自然と胸の鼓動が大きく鳴り始め。ゆっくりと手を下ろし、無意識に彼の一回り大きい手をそっと握って。一体何を言われるのか、緊張と期待を半々にして表情の変化を見守っていると、ふっと吐かれた吐息の後に向けられた発言にぽかんと彼を見詰め。あれほど待ち望んでいたはずなのに、どうも現実味がない。あの彼が自分に、可愛いなどと。小さな声で単語を復唱し、先程とは違う意味で頬が紅潮し始め。思わずぱっと背中を向け、染まった頬を軽く叩いて必死に気を落ち着かせ。)
じゃ、じゃあ、…何で、そんなにぎこちなかったのかなって。…似合わないからじゃないの?



  • No.281 by 日和 / 膝丸  2019-12-26 01:35:31 



→ 日和

うん。…ふふ、はーい。今度何かお礼させてね。
( 宛ら面倒見の良い兄のように釘を刺す彼に頷くも、遅れて可笑しさが込み上げてくると、小さく肩を震わせながら間延びした口調で返事を。開けられた襖に歩み寄り、頭を撫でる手に柔らかく目を細め。最後にぺこりと軽く頭を下げてから早速近侍の元へと爪先を向ける。やはり一人自室に篭って無駄な時間を過ごすより、彼に助言を貰いに来て正解だった。先刻より幾分か気持ちが軽くなった事で自然と背筋が伸び、ゆっくりと空気を吸って深呼吸を。一応問題は解決したと思うが、共寝を断られた場合はまた別の案を考えなければならない。先に複数考えておくべきだっただろうか。道中思案しながら首を傾げつつも、彼の部屋の前まで来ると緊張を含んだ声色で声を掛け )
…燭台切、居るかな。


→ 膝丸

ああ、いや…あれは──。
( 弱く握り返される手に内心で安堵の息を吐き、こちらの発言に呆けたような瞳を向けてくる彼女には僅かに首を倒し。また何か失言でもしてしまったのだろうか。それとも、褒め言葉が兄刀と被っている事が良くなかったのか。小さな声で繰り返された単語に居た堪れない気持ちになったところ、ふと彼女の頬に赤みが滲んでいく様子に一つ瞬きを。そのまま背を向けてしまった主人を見詰め、徐々に表情を和らげては、先の不審な点についての問い掛けにどう答えたものかと言葉を濁し。正直に伝えたとして、気持ち悪いと拒絶されては堪らない。とはいえ、変に誤魔化してまた誤解を生むのは避けたいところ。暫し黙り込んだ後、短く言葉を零しながら彼女の無防備な項に指先を触れ )
……つい、見てしまうのだ。

  • No.282 by 歌仙/霖  2019-12-26 22:30:56 





燭台切:
…主?ごめんね、少し外してて。僕に何か用?
( 主人が部屋を後にしてからというもの、どうにも落ち着かず、落ち着ける筈もなく。何かしていなければ罪悪感に押し潰されそうで、足は自然と人のいる場所へと。結局こういう時に他人に頼ってしまうのだから格好付かないのだ。気が落ち着いて暫くの後に同郷の彼に礼を告げ、改めて謝らなければと考える中自らの部屋へ足を向けると、戸の前に佇む影に気付き。背丈からして脇差辺りだろうかと思っていたが、それが先程気まずい別れかたをした主人であると分かると無意識に背筋が伸び。足を止めたくなるのをぐっと堪えそのまま進み、一先ず声を掛けて。警戒してしまわないよう表情を緩め、首を傾け出方を待ち。)


霖:
ひゃっ…!?な、なに、…何なの、もう…。
( 突如として項に触れられぞくりと冷ややかな痺れが身体を巡って、慌てて彼の方を向き、紅潮の抜けないままにじっと彼を見詰め、告げられた言葉に不満げに唇を尖らせ。再び手を取り襖を開け、そのまま彼の部屋へと一緒に入り。後ろ手に戸を閉めた後踵を上げて背を伸ばし、久々にその白い頬を掌で挟み、しっかりと此方を向かせ。こっちは彼に見せたくてこうも髪を整えたというのに、当の彼が見てくれないのでは全く意味がない。褒めてくれるだけならば他にもいるが、自分が好いているのはただ一人なのだ。指先で目尻を撫で、子供のように拗ねた声色を。)
…膝丸に見てもらうために結んだのに、見てくれないの?



  • No.283 by 日和 / 膝丸  2019-12-28 14:44:36 



→ 日和

燭台切、──あのね、さっきの事で少しお話があって、…。
( 部屋を出ているのか、中から返事が返って来る事はなく。一度自室に戻ろうかと一歩足を下げたところ、不意に横から声が掛かると下向いていた顔を上げ、先刻振りの彼の姿にふと微笑を浮かべ。ほんのりと胸中に残っていた気まずさを振り払いながら向かい合い。彼の表情が先の様に複雑なものではない事にほっと安堵しながら、早速初期刀が提案してくれた事を切り出そうと口を開くも、彼は今し方部屋へ戻ったばかり。もし他にやる事があるのであれば邪魔は出来ない、まずは予定を確認してからでなければ。一度口を閉じて小さく咳払いし、改めて問いを投げながら小首を傾げ )
今、大丈夫だったかな?忙しいようならまた出直すね。


→ 膝丸

っ、すまない──…主?
( 何の声掛けもなく触れたからか、彼女が驚いた様な声を上げて振り返ると、咄嗟に手を引いて申し訳なさげに眉尻を下げ。そのまま即座に謝罪を口にするも、不満げな表情を見せたかと思えば、再度手を取って己が部屋へと入る彼女の行動には片眉を上げ。黙って様子を見ながらそれに合わせて足を動かすが、どうにも意図が読めない。閉められた襖を一瞥してから頬に添えられた両手に意識を戻し、拗ねた口調で零される言葉を聞きながら目尻をなぞる細指に瞳を細め。彼女が髪を結ったのは己に見てもらうため、それだけで単純に心は満たされてしまう。しかしどこか複雑な感情も湧き、上手く言葉も見つからないまま片手を彼女の頬へ伸ばし )
…であれば、もっと君を見ておくとしよう。

  • No.284 by 燭台切/霖  2019-12-28 17:21:32 





燭台切:
いや、平気だよ。…中の方が良いかな?
( 見えた微笑みに僅かに気を絆し、どっと安堵の波が寄せるのが分かり。単純な自身が少々情けないが、好いた女性の笑みに勝るものなどあるはずもない。緩んだ気のままでいれば、持ち出した話題に矢張り背筋が伸びる思いを。考えることは同じ、ということだろうか。片目を細めた後、丁寧に此方の予定を問う彼女に笑みを浮かべて首を振り。長くなるのだろうか、一度自室の襖を開けて室内を見せ、首を傾げて問い掛けを。あんな話の後で無理に部屋に押し込むわけにもいかないだろう、きっと気まずいのは彼女も自分も同じなのだから。)


霖:
……やっぱり、気に入らない?
( 彼の視線が此方を向き、頬に掌が触れじわりと体温が滲み、温かな気持ちになるはずなのに胸に何かが痞え。ゆっくりと腕を下ろし、彼の甲に自身の手を重ねながら睫毛を伏せ。何処か歯切れが悪いような、何か思うところがある様子の彼は、自分では隠せていると思っているのだろうか。そっと頬を擦り寄せ愛しい感覚に一人で浸っているにも関わらず、段々と下を向く視線を止めもせずに。可愛いと言ってくれたのに、何がいけなかったのだろう。これではまだ彼の兄の方が喜んでくれている。この髪型は近侍の前だけに留めておこうか、残念に思いつつも仕方ないと自身を宥め、ぽつりと呟きが零れ。)
…髭切のために結んだみたい。



  • No.285 by 日和 / 膝丸  2019-12-28 21:19:14 



→ 日和

そう、だね。ここじゃ落ち着いて話せないし。…お邪魔します。
( 彼の表情に笑みが浮かぶと微かに頬を緩め、開いた襖にちらりと視線を流せばゆっくりと頷いて。流石に立ち話出来る内容ではないし、誰かに聞かれて変な誤解を招いてしまうのは彼も困るだろう。それに何より、この場で共寝しようなどと口にするのはまた慎みがないと思われ兼ねない。万一そうなった場合、次こそ自室に塞ぎ込む事間違いないだろう。多少の不安に駆られて控え目に彼を盗み見、おずおずと室内へ足を踏み入れては、中へと数歩進んでから足を止め。後から入ってくる彼へと向き直って畳に腰を下ろし、どう話を切り出そうかと思案しながら彼が腰を落ち着けるのを待ち )


→ 膝丸

──……ああ、気に入らないな。俺が一番でなかった事も、他の者に愛らしい君を見られるのも。
( 言葉通り彼女の姿をしっかりと視界に収め、髪型は勿論、久方振りにじっくりとその表情を見詰め。だが彼女に不信感を抱かせてしまったらしい。徐々に下がりゆく視線に気付いて重ねられた小さな手を緩く握るも、その後聞こえた呟きにはすっと表情が抜け落ち、半ば衝動的に彼女の唇へと親指を押し付け軽く口内へ捻じ込み。兄刀と仲良くやれているのならそれで良い。けれど己のためだと言うのなら何故、先に別の男に見せたりするのだろうか。無意識に低くなった声色で嫉妬を露わにした文言を零し、直ぐにはっと気を取り直す。何かと兄刀の事を口に出されるからと、心が狭すぎる。暫く離れていたのが随分と堪えているらしい。彼女から離れて顔を背け、片手で額を押さえながら大きな溜息を )
…すまない。

  • No.286 by 燭台切/霖  2019-12-28 22:27:58 





燭台切:
それで、───話っていうのは?
( もしも彼女の言う"話"というものが謝罪なのだとすれば、別段此処でも構わないはず。他に何かあるのだろうか、どうしても邪推に方向が向いてしまう己を咎めつつ、彼女に続いて室内へと入り。音が漏れないよう戸を閉めきると、振り向き腰を下ろす姿を確認してから、自身も対面する形で腰を下ろし。話を切り出しやすいよう問いを掛け、凪いだ金色を彼女へと向け。先程のことで愛想を尽かされ、無かったことに、と言われても何らおかしくはない。誰か他の刀の元へ行ったのか一人で考えたのか、それは知るところではないが、後者ならば良くない話も覚悟しておかねばならないだろう。溜息が溢れてしまいそうな考えを隅へと置き、今は彼女の次の言葉を待ち。)


霖:
ん、むッ!?────……っ、あの、膝丸…。
( 寂しさを紛らわせるように大好きな手に肌を寄せていれば、突如として唇を割って口内に指が押し込まれ、驚きに目を見開き彼を見上げ。表情の抜け落ちた顔貌は冷やかで、ただでさえ鋭い目元が更に刃物のように感じられ。普段よりもずっと低い声色で告げられる思いは嫉妬の念を表したもので、呆然と、しかし何処か冷静に言葉を咀嚼し。我に返ったのか離れて背を向ける彼の姿を少し咳込みながら見遣り、おずおずと名を呼んで。先程の言葉を想起しつつゆっくりとその後姿へと歩み寄り、段々と内心に愛おしさが湧くのが分かるとそっと背に腕を回し、煩く跳ねる胸の音が聞こえるよう自らの身体を押し付け。)
……やきもち、焼いてるの?



  • No.287 by 日和 / 膝丸  2019-12-29 00:33:46 



→ 日和

うん。えっとまず…慎みが足りてなくて、あの、ごめんなさい。
( そわそわと落ち着かない心地で対面して座した彼に視線を向け、早速話を促されると一つ頷き。いきなり本題に入るより、先にワンクッション挟んだ方が良いだろうかと改めて謝罪を。先刻は彼に幻滅されるのではという不安と、他の男士達に過剰な触れ合いをしていたのではないかと気が気でなかった。だが彼が言いたかったのはそういう事ではなく、先程初期刀に例え話をされて己が強く嫌だと感じたように、彼もまたこちらの触れ合いを嫌だと思ってくれていたのだろう。そんな事も理解せずにいた自分に深く反省しつつ、眉を下げて小さく笑み )
私もね、君が他の女の子と沢山触れ合ってたら妬いちゃう──から、…今後は程々にします。


→ 膝丸

そう、だな…これはやきもちと言うのだろう。
( 彼女は本丸のために日々頑張っているというのに、少し距離を置いた程度でこんなにも簡単に触発されてしまうとは。自分にはもっと忍耐力も、我慢強さもある方だと思っていたのだが、このように些細な事ですら感情を抑制出来ないようでは笑えもしない。再度自身への呆れから深く溜息を吐き、彼女の咳き込む様子に居た堪れなさを感じ。これでは幻滅されたとて可笑しくない。己の名を呼ぶ声に身を強張らせ、何と言われるのだろうかと無意識に眉間に皺を刻むも、突如彼女の細腕が背に回ると薄く目を見開き。呆気に取られるままぎこちなく言葉を零す。この胸の高鳴りはどちらのものか。背けていた視線を彼女へ落とし、華奢な肩に片手を添えて )
君の事となると、どうにも狭量になってしまう。

  • No.288 by 燭台切/霖  2019-12-29 02:24:19 





燭台切:
いや、…僕こそ、君の距離感を否定したりして、良くなかったよね。
( 落ち着かずにあちらこちらへと彷徨っていた視線を落ち着かせ、口を開く彼女に顎を引いて耳を傾け。謝罪の言葉に一瞬目を見開くが、すぐに平静を保って数度頷き話を聞いて。しかし頭を下げられると矢張り落ち着かず、耐え切れずに此方も謝罪を。彼女からすればきっと他の刀剣への触れ合いと、己への触れ合いは全く違う意味を持っていただろうに、それをああも否定してしまった。きっと深く傷付き困惑したことだろう、今更ながらに表情を歪めて顔を伏せ、苦々しく呟き。彼女を見守る親や兄のような気であったが、自らがこうも子供だったとは。返すように苦笑を浮かべ、唇を噛み。)
こんなに長く一緒にいるのに。情けないな…。


霖:
ん、……かわいい。やきもち焼きな膝丸も、好き。
( 肯定の言葉に静かに瞼を下ろし、ずっと憧れていた大好きな人が、自分のことで余裕をなくしている状況に喜んでしまう自分がいる。それ程好いてくれているのだと思うと、とぷりと幸せが溢れて。添えられた手を引き、もう一度彼に向き直ってその風采を見詰め。改めて緩く腰に腕を回しながら、つい緩んでしまう口元を隠すこともなく穏やかに、愛しさを含んだ視線を彼へと送り。未だ不安なのだろうか。だとしても愛らしいが、矢張り好きな人をずっと不安にさせているわけにもいかないだろう。自らの首筋を指先でなぞり、子に話しかけるように緩慢な口調で。)
ねぇ、今度は見える場所に付ける?膝丸の物です、って、皆に教えちゃおっか。



  • No.289 by 日和 / 膝丸  2019-12-29 20:57:42 



→ 日和

…ふふ、君は本当に優しいね。付き合いが長いからこそ、だよ。嫌だなって思うこと、これからもちゃんと教えて欲しいな。
( 彼の方からも謝罪を返され、苦々しく呟かれる言葉にはきょとりと目を丸め。気持ちの赴くままに触れ合いを抑制せずにいたのは己。もっと厳しく言われても良いくらいだというのに、彼は先の事で気に病んでしまったらしい。互いに思い悩んでいた事に思わず笑みを零し、そっと少しだけ距離を縮めて彼の髪をさらりと撫で。伏せ気味の顔を覗き込みながら手を下ろせば、初期刀と話した内容をどう告げようかと膝上で両手をきゅっと握り。探る様にゆっくりと言葉を並べては、緊張の滲んだ声色で問い掛けつつ反応を窺い )
それでね、燭台切。君と少し特別な事をするのはどうかな、と…その──わ、私と一緒に寝ませんか?


→ 膝丸

主、……──良いのか?前は、見えない場所に付けて欲しいと、…。
( 現時点で既に格好悪い事この上ないというのに、可愛いなどと呟かれては何とも言えない表情で笑みを。しかし嫉妬に駆られみっともない姿を見せてしまった己でも、変わらず好きだと口にする彼女に徐々に固い表情を解していき。主人の周りの者に対して一々気持ちを拗らせてしまう己を胸中で律し。向き直る様に腰へ腕を回し、可愛らしくこちらを見る彼女の肩を抱き寄せ。もう少し寛容にならなければと瞼を伏せたところ、子に接する様な口調で掛けられた言葉にふと目を開き、首筋をなぞる指先を目で追いながら静かに息を零す。未だはっきりと恋人関係になったわけではないが、自分のものだと皆に知らしめて良いのだろうか。そんな思考もそこそこに確認を投げ、白く滑らかな首元へと指を這わせ )

  • No.290 by 燭台切/霖  2019-12-29 23:35:36 





燭台切:
……寝、るっていうのは、───…っああ、いや、…どうして急に?
( 己よりもずっと物事を客観的に捉えられている眼前の娘に勝手に肩身が狭い思いをしつつ、優しく髪を撫でる小さな手を感じ入り。視界の端で白い掌が降り、膝の上で拳が作られるのが分かると此方も顔を上げ、その顔色を伺い。声色に滲む緊張に首を傾げて待っていると、いざ聞こえたその発言にはぴたりと動きを止め。頭がその意味を考えるに連れて頬に含羞の色が現れていくのが自分で分かり、慌てて顔を背けて口許を覆い隠し。妬いたから、なのだろうか。だとしても余りに急すぎる、こういうことは段階を踏んでから、そこまで考えてもっと単純な、添い寝を指している可能性に気付くと慌てて軌道修正を。赤みの抜けない顔を軽く背けつつ、一先ず返事ではなく意図を問い。)


霖:
ふふ、流石に白い目で見られちゃうかなあ。
( 彼が抱き寄せてくれたことに安堵を覚えながら、伏せかけられていた長い睫毛が自身の言葉を聞いて上がる様を眺め、楽しげに身を揺らし。後を追うように触れる彼の長い指が擽ったくてつい身体を捩ってしまう。自分で触れても何とも思わないのに、相手が彼だと落ち着かないのはどうしてだろう。与えられた問い掛けにくすくすと笑いを返し、恥ずかしそうに眉を下げ。確かに未だ明確な関係性ではないが、欲しいと思ってしまったのだから仕方がない。正当化するならば、少しでも彼の不安な気持ちを解消するため、だろうか。首元の彼の手を取りゆっくりと指を絡めて。)
…膝丸も、そんなはしたない主は嫌?



  • No.291 by 日和 / 膝丸  2019-12-30 01:48:59 



→ 日和

へ、──か、歌仙がね!他の皆としないような特別な事をって、添い寝を提案してくれて……でもあの、嫌なら嫌で大丈夫、だから。
( 初期刀は満足げに案を出してくれたし、変な事ではないのだと疑いもせずに問いを投げたが、目前の彼は動きを止めて顔を背けてしまった。覆い隠す指の隙間から見える頬の赤らみにぱちりと瞬き、どうしたのだろうと考えた所で、もしや別の意味で捉えられたのかと伝染する様にこちらまで顔に熱が集まっていき。言い直した方が良いだろうかと背筋を伸ばしたのも束の間、提案についての意図を問われると気の抜けた声を。しかし直ぐに口を開いては、皆に同じ扱いをする己に対する初期刀からの助言である事を告げ。視線の合わない彼の様子にどこか居た堪れなくなりながら、強制するつもりはないと両手を胸元でひらりと振り )


→ 膝丸

…君を白い目で見るような刀はいないと思うが──、
( 小さな身体を捩って擽ったそうな反応を見せる彼女に指の動きを止め、楽しげに笑んだかと思えば、恥ずかしそうな表情を浮かべるその姿をじっと見詰め。陽気な性格の刀に茶化される事はあれど、主人である彼女に対して彼等が冷淡な態度を取る事は万が一にもないだろう。そこの心配は全くの不要だとばかりに首を振り、取られた手に視線を落とす。以前にも何度か尋ねられた事のある問いを耳に入れ、絡めて握られた手に緩やかに力を加えながら彼女を真っ直ぐに見据え。細く柔らかな手にそっと頬を擦り寄せれば、きっぱりと断言するかの如く告げ )
どんな君だろうと、俺の気持ちが変わる事はない。

  • No.292 by 燭台切/霖  2019-12-31 17:10:34 





燭台切:
ああ、もう…歌仙くんも人が悪いな。勿論それは構わないよ。
( いくら格好付かないとはいえ、これではまるで彼女の提案を否定しているよう。ゆっくりと深く息を吐いてから背けるのをやめ向き合うと、頬に滲む赤に苦笑を。此方の考えが伝わってしまっただろうか、好いた女性にそに文言で誘われ、下心を見せないという方が難しいことだと理解して欲しいところだ。軈て先の提案が初期刀の勧めだと知ると、変わらない苦笑で眉を下げ。宥めるように首を振り、忙しない手を取り動きを止めて断る気がないことを示すが、互いに想い合う仲として気になるのは別のこと。優しく手を包むように握り、目線を合わせ。)
でも、…それだと歌仙くんありきで、君自身は望んでいないみたい。君の言葉で聞きたいなz


霖:
…ふふ。もう、そんなこと言うから調子乗っちゃうのに。
( 何度確認しても、数週間の日が開いても、迷うことなく同じ答えを返してくれる彼に自然と表情が和らぐのが分かる。甘えるように頬を擦り寄せる仕草が愛おしくて、自らを止め処なく魅了する罪作りな恋刀をじっと見詰め、幸せなこの時間を噛み締めて。しかしそうも断言するのなら、久々に言葉を交わした昂りで再び所有印を求めたところで咎める気はないということだろうか。彼のためとは言い張るが、次第に薄れていく口付けの痕に寂しさを感じなかったと言えば嘘になる。穏やかであった視線にじわりと熱が滲み始めたことを自覚すると、羞恥から彼の胸へと顔を埋めて隠し。)




  • No.293 by 日和 / 膝丸  2019-12-31 23:22:33 



→ 日和

あ、う──わたし、歌仙に言われたから従ってるわけじゃないよ。燭台切といつも以上に一緒にいられるかなって下心があって…。
( 左右に揺らしていた手を取られ大人しく動きを止め、こちらの提案を受ける彼にほっと表情を和らげたも、次いだ言葉にはじわりと頬を染め。事実今のままでは、初期刀の意のままに行動していると取られても可笑しくない。包まれた手を握り返し、赤みを隠そうと俯きかける顔を何とか上げて視線を交じえ、望んでいないわけではないと否定を。続けて邪な気持ちがあった事を吐露するが、ふつふつと込み上げる羞恥に語尾は窄んでいき。一気に親密な距離を求め過ぎるのは欲張りだろうかと視線を落とし、繋がった手にこつりと額を当て )
だから、その…君の隣で寝たいです。


→ 膝丸

黙って抱え込んでしまうより、調子に乗ってくれた方がずっと良い。
( 数週間振りに触れた彼女の肌に心を落ち着かせながら瞼を伏せ、愛しい女性が目前に居るという事にほうと吐息を零す。最近は中々接触する機会もなく、彼女と過ごした者達にただ悶々としていた。無論、それは近侍である兄刀に対しても同じ事。その感情が醜いものだとは知りつつも、他者に取られるやもという不安はどうにも拭えなかったのだ。こうして彼女の方から時間を作って来てくれた事が本当に嬉しい。特別だと示されているような心地良い気分に浸り、胸元に顔を埋める彼女をぐっと抱き寄せ、旋毛に口付けを落として )
…また君に印を付けても良いだろうか。

  • No.294 by 燭台切/霖  2020-01-01 19:01:50 





(/ 新年明けましておめでとうございます…!昨年は大変お世話になりました、こうも飽きずに拙文に付き合って頂けるとは思わず感謝でいっぱいです!主様がご提供してくださる真面目な膝丸くんが好きすぎて好きすぎて…。宜しければ本年も変わらずお付き合い頂けると幸いです。良い一年になりますように!)


燭台切:
下心って。…もう、素直で可愛いね、主は。
( 先程から二転三転する表情の変化が可愛らしく、ついずっと見詰めてしまう。羞恥に頬を赤らめ、顔を伏せたいのをぐっと堪えて此方を見据える姿が健気でいじらしくて、今にも抱き締めてしまいたい衝動と庇護欲を諌めて。しかし吐露される心情に口許の緩みを抑えきれず、吐息交じりに笑い声が零れ。窄む語尾に対しても頷きを返し、最終的に身体を縮めるようにして顔を俯ける彼女を眺めて満悦に。勿論彼女が本心から言っているのは分かっていたが、こうして言語化されると嬉しいもの。穏やかな視線を向けながら了承の意を返し、彼女が落ち着くのを待ち。)
うん、それなら大丈夫。じゃあ今夜は一緒に寝ようか。


霖:
…ふふ、うれしい。良いよ、膝丸になら幾らでも。
( 抱き寄せられ視界は更に埋まってしまうも、髪に軽く触れた感触は口付けだろうかと推測を。一方的でないことが嬉しく、落ち着く彼の匂いに包まれながら愛おしさを増していると、ふと聞こえた言葉にぴくりと肩を揺らし、ゆっくりと顔を上げて幸福に緩みきった表情を見せ。自分から強請ったとは言え、矢張り彼の口から欲が見えるのは格別。喜びは勿論のこと、加えて少しの悪戯心が湧き、少しばかり煽れないかと画策を。見えるところに、と指定したにも関わらず元々緩いシャツの襟を指に掛け肌を晒し、羞恥と興奮の入り混じった笑みを浮かべ。)



  • No.295 by 日和 / 膝丸  2020-01-01 23:19:17 



( / 新年明けましておめでとうございます!同じく昨年は大変お世話になりました。本当にこうして長く続けていけるお相手様に出会えた事に感謝しております…!わわ、ありがとうございます!真面目過ぎて霖ちゃんに翻弄されている感が否めなかったので、満足して頂けているようで安心しました…。其方の燭台切さんも包容力と優しさが丁度良くて本当にツボです…。此方こそ、本年も変わらず宜しくお願い致します。素敵な一年になりますように! )


→ 日和

今夜、…うん。あの、お願いします。
( 己の言葉でと促され、つい口にしてしまった事を復唱する彼にこっそりと頬を膨らませては、顔を伏せたまま増していく火照りを何とか堪え。しかし了承を得られると無意識に入っていた肩の力を抜き、頬の熱を冷ましながらそっと顔を上げる。こちらから誘いを掛けたものの、早速今夜の約束を口にされると嬉しさと気恥ずかしさで照れ笑いを浮かべ。寝相は良い方だと思うが、変な寝言をぼやいたりしないだろうか。今更過る心配事を頭の隅に追いやりながら遊ばせるように彼の手をやわやわと握り、意識し過ぎないようにと声色明るく言葉を紡いで )
どっちの部屋にしようか?私の布団だと君がはみ出ちゃうかな。


→ 膝丸

──ならば、いくつ痕を残しても構わないと?
( 腕の中の小さな彼女が只々愛しいと思う。早く己のものと出来たら良いのだが、今はまだその時ではない。顔を上げて幸せの滲んだ表情を向ける彼女につられ、目尻を和らげながら口角をゆるりと上げ。承諾を得た事で早速とばかりに首元へと顔を寄せるも、シャツの襟に指を掛けて素肌を更に晒されては一つ瞬きを。見える場所にであればシャツを引く必要はない筈だが、何か意図があっての事だろうか。色っぽいその姿に静かに息を呑み、露出した部分に唇を寄せる。このまま噛み付いてしまいたいという欲をぐっと抑え、晒された肌にリップ音を立てながら優しく口付けを繰り返し )

  • No.296 by 燭台切/霖  2020-01-02 02:49:32 





(/ いえいえ、翻弄されつつもしっかり男性的で、決して消極的というわけではないところが本当に素敵です!いつも悶えつつ読ませて頂いています、重ね重ねお礼を言わせてください…!
ひー勿体ないお言葉!ちょっぴり過保護すぎたり奥手すぎたり、かと思えばもやもやしすぎたりと色々不安定な燭台切さんで申し訳ないです…!歌仙さんは勿論、伊達の皆さんなんかもご提供できますので、そういった展開にしてくださればいつでもご用意致しますね!
また、そろそろ飽きたなーと思われるようであればキャラを変えるのも勿論可能ですので、どうぞ色々お気軽にお申し付けくださいね。背後会話はいつでも蹴って頂いて結構です…!)


燭台切:
あれ、…そんなに離れて寝るの?僕の腕の中で寝てくれるんだとばかり。
( 此方が了承の意を示した途端に肩の力が抜けたように見え、やはり緊張していたのだと悟るとふっと笑んで。可愛らしいはにかみを見せてくれる彼女に胸を暖めながら、手遊ぶように握られる手をそっと握り返し。羞恥を誤魔化しているのだろう、明るい声色に少々加虐心が疼き、口許に笑みを湛えたままに問い掛けに対しさらりと答え。とは言え本心でもあるのだが。ただの添い寝とは言えど、親と子というわけでもあるまい。想い合う男女なのだから、この程度は当たり前だろう。瞳を細めて意地悪く笑みを浮かべ、握った手を軽く此方へと引き。)
ちゃんと離れないように抱き締めれば、君の布団でも寝られるよ。…どう?


霖:
ん、…本丸の皆に、膝丸がえっちだってことバレちゃうかもしれないけど、…。
( 彼が首元へと顔を埋め、柔い髪が肌を擽る。ちゅ、ちゅ、と聞こえるリップ音と共に唇が押し付けられ、妙な心地に肩を竦めたくなるのをぐっと堪え。既に本丸の皆は内番や遠征に取り掛かっているというのに、自分たちだけが蜜月な触れ合いを楽しんでいる。この状況に堪らず背徳感を感じ、熱い吐息を漏らして。掛けられた問いに冗談めかして、しかし半ば真実を伝えるが、内心では彼が身を引かないことばかりを願い。早く彼の物だという印が欲しい。急く欲は彼を煽る筈が簡単に煽られ、強請るように顎を上げて。)



  • No.297 by 日和 / 膝丸  2020-01-02 22:11:26 



( / ありがとうございます…!これからも楽しんで頂けるよう精進致しますので、今後ともよろしくお願いしますね。
いえいえ、ちょっぴり不安定な燭台切さんもとても魅力的です!格好良いけど可愛らしくて、ついついにやけてしまいます…。
お気遣いありがとうございます!此方もキャラ変更等はいつでも対応致しますので、ロル内でも、背後様からでも気軽にどうぞ。又、こんな展開にしてみたい!等々ございましたら何なりと申し付けくださいね。此方は蹴って頂いて大丈夫です! )


→ 日和

ちゃ、ちゃんとくっついて寝る、つもり…──っ、……起きたとき、離れたくなくなっちゃう…。
( 落ち着かずに握って開いてと繰り返していた手を握り返され、ぴたりと動きを止め。普段通りの優しげな笑みと共に返された言葉には動揺に瞳を揺らし。勿論、好きな相手との添い寝で距離を置く事はしないものの、彼の言い回しはどうにも羞恥心を刺激してくる。手を引かれた事で近付いた彼を見上げ、意地の悪い笑みが浮かぶ表情にきゅっと唇を結びながら肩口に顔を埋めて隠し。狭い布団で密着する姿を想像してしまう己が脳内にも煽られつつ、暫くの間羞恥に耐え。中々熱が引かない頬に片手を当てながら困った様な声色で呟きを零して )


→ 膝丸

それで牽制出来るのであれば問題ない。
( 露出した肌に数回の口付けを終え、冗談めかして伝えられた事にはあっさりとした声色で言葉を返し。男女共通の事だとは思うが、男とは好いた女性に対して下心を抱かずにはいられないもの。この本丸に属する刀剣達もそう悪い様には捉えないだろう。そもそも最初に煽ったのは彼女の方で、今更欲を堪えろと言われたところで無理な話なのだ。しかしそんな心配は無用だったらしく、強請る様に顎を上げる彼女にふと笑みを。そのまま首筋に唇を押しつけ目を伏せては、応えるように柔肌へと強く吸い付き。ちゅっ、とわざと音を弾ませてゆっくりと唇を離せば、指先で赤く残った痕をなぞり )
──それに、見える箇所にはこの一つに留めておくつもりだ。

  • No.298 by 燭台切/霖  2020-01-02 23:07:26 





燭台切:
……一日くらい、そんな日があっても───…なんて、駄目かな。
( 羞恥心に耐えかねて肩に顔を埋めてしまう愛らしい彼女にくすくすと笑って柔い髪を撫で。少し意地が悪いと思われてしまうだろうか、しかし好いた女の前では男など皆この程度。可愛い姿が見たい、もっと気を引きたい、それだけで動いてしまうのだから困ったものだ。小さな声で聞こえる呟きを拾い、柳腰を深く抱き寄せ密着させ、髪にそっと口付けを落とし。そのまま瞼を下ろし、同衾した後の明朝を想像すると言いようもない幸福を感じ。目を開けて一番に見えるのが最愛の女性で、起きてからも暫くは睦み合い、温い寝具の中でぴったりくっついて過ごすのだ。ぽつりと欲を零した直後、子供が遠回しに強請るように諦めの言葉を。)


霖:
牽制って……ん、っ…。
( さらりと返された答えに一瞬の間が空き、色々な点に対して苦笑を浮かべ。簡単に容認してしまうことに対してもだが、何より牽制しなければならないと思っているところが可笑しくて。彼以外に自分を異性として見る刀剣などいるだろうか。こうして彼と想い合っている状況だって未だに現実味がないのに。杞憂する彼をまた愛しく思っていれば、小さな音を立てて肌が強く吸われ。思いの外部屋に響いたリップノイズに頬が熱くなるが、唇を離してしまう彼に眉を下げ。一つで終わりなのだろうか。確かに一つあれば十分だろうが、未だ寂しさは消えず。丁度いい位置にいる彼をぎゅっと胸に抱き、与えられる所有印の数に対し子供のように口を尖らせ。)
……ひとつだけ?



  • No.299 by 日和 / 膝丸  2020-01-03 01:24:25 



→ 日和

…ふふ、だめじゃないよ。その日は一日中幸せだね。
( 己が羞恥に耐えているというのに、頭上からは楽しげな笑い声が聞こえてくる。それに対し意地悪だとは思いつつも、髪を撫でる手に簡単に絆されてしまい。腰を抱き寄せられるがまま身体が密着すると、先程から忙しなかった鼓動が更にどくどくと脈打ち始め。火照りが引かない事に眉尻を下げながら身動いで胸元に擦り寄り。先刻の触れ合いで慣れてきたと思ったのだが、あれは雰囲気に飲まれていたからだったのか。一度冷静になるとまた気恥ずかしさの方が優ってしまう。そんな中、ふと零されたのは子供の様な何処か甘えた文言。思わず顔を上げて彼を見詰めては、可愛らしいお強請りに表情を綻ばせ )


→ 膝丸

君が望むなら、いくつでも。
( 主人には自分が本丸にたった一人の女性だという意識が低い。現在彼女に懸想している刀が己だけだとしても、今後共に過ごしていく内に己の様に恋慕を抱く者が出てくるやもしれないのだ。とはいえ、己とでは立場が違う。無理に理解して欲しいとは思わないが、周りへの牽制は今からしっかり行っておこうと満足げに首筋の印を眺め。しかし不意に胸に抱かれては、心地良い感触に目を細め、幼子の様に口を尖らせた彼女にゆったりと首を振る。その後顔を上げて呟けば、あくまで表に見える部分には一つのみ、と言いたげに襟元の肌を露出させ。丁度服に隠れる箇所へと再度唇を寄せながらちらりと視線を流し )

  • No.300 by 燭台切/霖  2020-01-03 22:06:38 





燭台切:
…じゃあ、明日は幸せな日だね。朝餉は他の子に任せちゃおうか。
( ぴたりと密着する中で小さく聞こえる心臓の鼓動に口許を緩め、こうして抱き締めるだけで緊張しようものなら今宵はどうなってしまうのだろうと、また一つ意地悪な想像を。よしよしと宥めるように背を撫でていれば、彼女が此方を見上げ。先程の言葉は流石に女々しかっただろうか、打ち消しを口にしようとしたところで彼女の表情が綻び、思いがけない良い返事に力を抜いて笑い、凭れるように細い肢体を深く抱き締め直し。既に今から今晩が楽しみで仕方なく、早く日が落ちないかと子供のような稚い考えを。)


霖:
うぅ、…膝丸……。
( 首を振られ否定の意を汲むと、先の発言と噛み合わず瞬きを。襟元の布を捲られ一瞬肩を跳ねさせるも、その発言を聞くなり吐息を零し。唇を寄せながら上目で視線を送る彼が何処と無く幼く見えて可愛らしいが、今は魅力的な言葉に男性相手として胸をときめかせるのみ。切なげに眉を下げてもう一度彼を抱き締め直し、他の口付けを貰う前に頬へと手を添え此方を向かせ。熱に浮かされた瞳でぼうっと彼を見詰め、じわじわと紅潮を増しつつ控えめに欲を口に出し。)
…ね、私も痕付けたい。……私の物だもん。



  • No.301 by 日和 / 膝丸  2020-01-04 23:30:49 



→ 日和

うん、…ふふ。楽しみだなぁ。
( 凭れるように抱き締められ、密着した部分が更に増えていく。近過ぎる距離にやはり落ち着かない心地になってしまうのだが、今はそれよりも幸福な気分の方が勝り。堪え切れないとばかりに緩々とした笑みを携えたまま、彼の背に腕を回して抱き締め返し、胸元に顔を埋め。愛しい相手の温もりに包まれて眠り、起床後はまったりと睦み合う。普段一人で寝起きする部屋に彼が居るというだけで、一体どれ程満たされるのだろうか。じんわりと幸せに浸りながら瞼を落とし、徐にぎゅ、と腕に力を込めてから再び顔を上げ。明日の朝に回していた執務を今のうちに済ませておかなければと、名残惜しげに彼の頬へそっと口付けて )
えっと…──私、一旦お仕事に戻るね。


→ 膝丸

──…ああ。俺も、君の物だという証が欲しい。
( 早速彼女の肌に印を散らしていこうかと瞼を伏せたものの、再度抱き締め直されると不思議そうに目を開き。頬に触れる小さな手に促されるまま視線を合わせ、どこか熱を含んだその瞳に小さく息を漏らし。白い頬にじわりと赤みが差すのを眺めながら、零される文言を耳に入れ。彼女自らの申し出に少々驚きつつも、断る理由もなく口角を緩め。正面から伝えられる独占の意に胸中を喜びに浸らせる。自分の印を付ける事にばかり気が向き、彼女の物にという思考にまでは至らなかった。首元の服を軽く寛げ、好きな所に付けるようにと視線を送りながら首を傾け )

  • No.302 by 燭台切/霖  2020-01-05 19:48:29 





燭台切:
ああ、──…うん、そうだね。僕に手伝えること、あるかな。
( 腕の中から聞こえる楽しげな笑い声が可愛らしく、大事に大事に包むように抱き竦め。ふと背に回る彼女の腕に力が込められたかと思うと、見える彼女のかんばせに疑問を抱くが、頬に唇が押し当てられ幸せに満ちた時間の終了を告げられると胸中に寂しさが生まれ。腕を緩めたくない、せめてもう少しだけこうしていたい。そんな我儘を諌めて微笑み頷くと、此方からは額へと口付けを。ぽんぽんと軽く背を叩いて激励し、それでも未だ残る彼女の側にいたいという欲に任せ問い掛けを。)


霖:
……どうしよ、恥ずかしくなってきちゃった…。
( 上がった口角を見て密かに胸を撫で下ろし、抱き締めていた腕を緩めて。先程自身が彼からの所有印に胸を暖めたのと同じで、彼が喜んでくれていること、想いが通じていることが堪らなく嬉しい。ふわふわとした気分で彼を眺めていると、襟元を緩める彼に思わず身動ぎを。普段から露出の少ない彼の肌が晒されるのはどうにも背徳的で、何だかいけないことをしている気分になってしまう。何度か細切れに視線を送り、ゆっくりと近付いて彼の胸板へと手を添え、煩い胸の音を聞きながら金の瞳を見上げ。矢張り湧く羞恥心に頬を染め、苦笑を混じらせ。)
…え、へへ。ごめんね、取り敢えず座って。



  • No.303 by 日和 / 膝丸  2020-01-07 18:30:14 



→ 日和

特には、……。
( 額へ落ちて来た口付けに頬を緩め、もう一度だけとばかりに彼をぎゅうと抱き締めてから腕を解き。離れるのを惜しく思いながら彼の服を軽く掴み、問い掛けには首を振る。書類関連のものは一人でも出来てしまうし、手伝って貰うような事もない。しかし、もっと彼の側に居たいと思うのも事実。何か口実を作れないものかと暫し逡巡し、ふと視線を上げるなり緩く人差し指を立て。だが最終確認として普段は自分で行っている作業を彼に任せるのは如何なものか。手間は省けるのだろうが、何となく湧いてくる罪悪感に語尾は徐々に小さくなり )
あ、じゃあ…書類の記入漏れだったり、誤字脱字がないかの確認をお願いしても、いい…かな…。


→ 膝丸

うむ、…これで良いか?──主。
( 本来であれば既に内番を開始している時間。皆が始動している最中、こうして睦み合っている事に不思議な気分になるも、細切れにちらちらと彼女の視線が向けられると小さく喉を鳴らして笑い。羞恥に頬を赤らめる可愛らしい彼女の表情を微笑ましく見詰めつつ、胸元に添えられた手に片手を重ね。身長差故に届かないのだろう、座るよう指示されては一つ頷いてその場に腰を下ろし。立ったままではやり難いだろうと自身の膝をとん、と叩いて示し。改めて彼女の証が己の身に残るのだと心を浮き足立たせ、期待を孕んだ視線を向けて )

  • No.304 by 燭台切/霖  2020-01-08 02:09:57 





燭台切:
あれ。…珍しいね。仕事、そんなに多いの?
( とは言えこの問い掛けに対し余り頷きが返ることは少なく、普段通り首を振られると予想通りに返事に苦笑を浮かべ。暫くしたらお茶でも淹れておこうかと考えたが、ふと視界の端で細指が立てられると視線を向け。小首を傾げてつい問い掛けるが、萎む語尾と態度も少しばかり気に掛かる。翌朝までの仕事だというから多少量が増えるのは分かるが、罪悪感を忍んでまで頼むとは珍しい。しかし頼られることは純粋に嬉しく、どこか得意げに、胸を張って笑みを浮かべ。それに、未だ彼女と共に過ごしていたい。気分良く雰囲気を和らげ、表情を覗き。)
…それとも、まだ僕といたいだけかな。


霖:
は、はいっ!じゃあ、えっと。…失礼します。
( 此方とは対照的に余裕のある笑みを見せる彼に更に顔が熱くなり、揶揄われているような気分になってしまう。子供扱いはされたくない。自らに喝を入れ腰を下ろす彼を見、示され促されたまま、内心では若干抵抗がありつつも彼に跨ってそのまま重心を下げ。向き合った瞳に満ちる期待が可愛らしいが、同時に酷く羞恥を煽る。そっと襟元の布を指で退け心を落ち着けると、ゆっくりと唇を白い肌へと寄せ。ふわりと香る彼の匂いに頭がくらりとしてしまいそうで心臓に悪く、早く終わらせてしまおうと首筋へと吸い付き、ちゅ、ちゅ、と小さな音を重ねるが、どうにも上手く痕が付かず、ただの甘い啄みになっていることを自覚すると表情を歪め。)
…むむ、……。膝丸、上手だったんだ…。



  • No.305 by 日和 / 膝丸  2020-01-09 18:37:07 



→ 日和

あ…、──や、やっぱりお手伝いは大丈夫。ごめんね。
( やはり無理があっただろうか、彼から返された問いに軽く唇を噛んで顔を俯かせ。拒まれる事はなかったが、特別仕事量が多いわけでもないのに、私情を挟んで手伝わせるのは主人として褒められた行為ではない。図星を突く言葉に眉尻を下げながら彼に視線を向け、先のお願いを撤回する。執務自体は一人で終わらせられるし、何より先刻、日頃彼に甘え過ぎだからと距離を置こうとしていたばかり。懲りもせず甘えに走る思考に小さく溜息を零しつつ、穏やかな彼の雰囲気にあてられて控えめに我儘を付け足し )
でも、あの、もう少しだけ一緒にいて欲しいなって…。


→ 膝丸

…君には少し、難しかったようだな。
( 緊張しているのか、羞恥故なのか、良い返事をしてから己の膝へと素直に誇った彼女の身体を支える様に抱き締め。己とは違う小さく柔らかなその抱き心地を堪能しながら、襟元の布を引かれるとやりやすいよう首を傾け。ぴとり、と首筋へ触れた唇に気分を高揚させ、直ぐ傍から聞こえる控え目なリップ音にゆっくりと瞼を下ろす。肌へと吸い付く柔い唇が心地良い。腰に回した腕に軽く力を込めて吐息を零し、少しの後不意に漏らされた呟きにはふと笑みを。己には見えないが、満足に痕を残せていないのだろう。男女の差だろうか、彼女の首筋に見える鬱血痕をじっと眺めながら片眉を上げ )

  • No.306 by 燭台切/霖  2020-01-09 22:58:28 





燭台切:
…しょうがないな。それじゃあ代わりに、僕のお願いも聞いてくれる?
( 己の言葉で罪の意識を抱えてしまったのだろうか、唇を噛んで顔を伏せる彼女を見ると閉口し。そこで身を引かれるのならば何も出来ずに終わってしまうところだったが、今回は後に続いた頼みにほっと胸を撫で下ろし緩く笑みを。此方を見ずに話す彼女をじっと見詰めて返事をし、その可愛い顔が見えるよう細い顎を掬って瞳を己へと向けさせ。警戒心を解くように微笑を浮かべ、顎に添えていた手を頬へと移動させると、目尻へと口付けを落とし。金の瞳に慈しみをたっぷりと含め、此方の願いが伝わるよう思いを込めて。)
僕に手伝わせてくれないかな。…少し早めに床に就くのも、悪くないよね。


霖:
で、できるってば。もう子供じゃないし…。
( 儘ならない現状を憂いての呟きに対し、彼の笑みが聞こえると口を尖がらせあからさまな不満を。既に婚姻だって結べる年齢だというのに、こんなことも出来ないのはどうにも情けないというか、彼と釣り合わないというか。先程から漏れる吐息の悩ましさに煽られ、もう一度肌に唇を押し付け。少しばかり強めに上顎と舌で挟むように吸い付き、舌先の痺れを感じつつゆっくりと離れ、白い肌に浮かぶ赤い痕に瞳を輝かせ。愛おしげに目を細めて自らの所有印を眺め、興奮冷めやらずに顔を背ける彼の頬を掌で包み、はむりと唇を重ね。)
…っん、…ふふ、膝丸。ほら、ちゃーんと大人だよ。



  • No.307 by 日和 / 膝丸  2020-01-10 22:10:29 



→ 日和

…それが君のお願い?──…ふふ。うん、そうだね。
( 今夜共寝するのに加え、もっと傍に居たいと望むのは欲張り過ぎだろうか。彼の顔を見れずに視線を落として悶々とする最中、了承の意と共に顎を掬い上げられては仄かに頬を染め。彼の優しい笑みにほうと気が抜けた様に息を吐けば、目尻への口付けを受けながら頬に添えられた手へ緩く擦り寄り。こちらの要望を受ける代わりとしてのお願いにはそれで良いのだろうかと目を瞬かせる。しかし彼の瞳から伝わる心地良さに胸はじんわりと温まり、柔らかく笑みを浮かべて頬にある手をそっと包み込み。そうと決まれば早速執務室へ移動をと腰を上げ、握ったままの手を軽く引いて )
じゃあ、早く終わらせなきゃだね。お手伝いお願いします。


→ 膝丸

そういう意味で言ったのでは、…。
( 言い回しが悪かったらしく、不満げな声が耳元から聞こえてくると咄嗟に口を開き。子供だと揶揄していたわけではないのだが、そう聞こえてしまったのなら謝る他ない。だが謝罪を並べる前に再度唇が押し付けられると大人しく口を結び、瞬間ぴり、と僅かな痛みが走る。痕を付ける事に成功したのだろうか。傍から感じる満足げな息遣いに双眸を細め、ふと小さな掌に頬を包まれては不思議そうに視線を彼女へ。そのまま流れるように唇が重なり、僅かに目を見開いた後、そうして喜んでいる姿は幼子のようだ、などと微笑ましく思いながら彼女の掌に一つ口付け )
ふ、──そうだな、君はもう子供ではない。

  • No.308 by 燭台切/霖  2020-01-10 23:29:02 





燭台切:
…うん、出来れば夕餉の前に終わらせようか。
( 桜色に染まる白い肌の愛おしさを確かめるようにじっと眺め、まるで子猫のように掌に擦り寄る姿を堪能し。愛猫の滑らかな肌を指の腹で軽く擦って撫で、重なるての小ささにほうと吐息が溢れ。ああ、なんとも可愛らしい。瞳が熱を持ち、職務はもう少し先でも良いのではと思いかけたところで徐ろに彼女が腰を上げ。そのまま手を引かれ先導されると、随分と欲に忠実な己を内心で叱責し。幾ら思いが通じ合ったとはいえど、浮かれすぎだろう。髪が乱れることも気に留めずにふるふると首を振り、気を取り直すと明るい声色を。)


霖:
ふふ、膝丸に大人にされちゃったもんね。
( 前言の撤回にも聞こえる彼の言葉に満足げに頷き、少しばかり意味深を装い揶揄を返して。しかし彼の唇が掌へと触れれば満悦の色も抑えられ、じいとその箇所を見詰め、僅かに眉根を寄せ。同じように口付けが返ってくると思っていたのに、未だ言い付けを守ってくれているのだろうか。あからさまに拗ねた様子で彼を深く抱き締め、肩口に顎を乗せて落ち着きなく身体を緩く揺らし、自制のできない自身が情けなく思えばそこから派生し幼さが目立ち、歯痒さに背を丸めて。)
……でも、もうちょっと大人になりたいなぁ。



  • No.309 by 日和 / 膝丸  2020-01-11 02:20:08 



→ 日和

夕餉の前か、……うん、頑張ります。
( 彼に甘えてだらだらと怠けてしまいそうな予感がして無理矢理切り替えたものの、やはり胸中に寂しさが残ってしまう。襖を開いて廊下に出ながら誤魔化すように笑み、そこから少し廊下を歩いて執務室へと辿り着けば、中に足を踏み入れつつ名残惜しげに彼の手を離し。共に居たいとは言ったが、仕事中に私情を挟んで触れ合ってしまうのは効率的にも宜しくない。一先ずは終わるまで我慢だろうか。残念そうに眉を下げながら隅に寄せていた書類を抱え、それを作業用の机に置いて考える様に首を傾げては、取り敢えず今ある処理済みの書類をお願いしようかと束を取って振り返り )
うーんと、──まずはこれから確認してもらおうかな。


→ 膝丸

俺はさして何も、…していないのだが。
( 彼女を大人にしたのは己、それはどういう意味であろうか。揶揄を含むその言葉に首を傾けつつ軽く眉を顰め、目前で分かりやすく拗ねた様子を見せる彼女にゆっくりと瞬きを。その後身体を揺らして背を丸め、幼子を彷彿とさせる仕草や口調に目元を和ませ、子をあやす様に肩口に乗せられた頭へと片手を添えて髪を撫でる。既に大人へと足を踏み入れた所だというのに、彼女はどこまで望んでいるのだろう。己としては、人の目を引く魅力的な大人の女性にはあまりなって欲しくないのだが。それを言うと束縛になってしまうだろうか、悩ましげに彼女の肩へと頬を乗せながら問いを投げ )
君は……どう、大人になりたいのだ?

  • No.310 by 燭台切/霖  2020-01-12 21:54:09 





燭台切:
オーケー、それじゃあここからは審神者と近侍だからね。
( 手を引かれるままに自室から主人の執務室へと赴けば、近侍らしい仕事に襟を正して気持ちを引き締め。手が離れふと見えた彼女の横顔に、何処か惜しむような色が見えたのは自らの思い上がりだろうか。可愛い主人のためにも本腰を入れて早めに片付けてしまわなければ、気付かれないようにくすりと笑い、抱えた書類を受け取って。詰まれた書類の内容に軽く目を通しつつ卓前へと腰を下ろすと、己を叱咤激励する意図も含めて一つ宣言をした後、視線は既に誤字脱字の確認へと注がれ。)


霖:
…もうちょっと、余裕のある大人。膝丸に何されても、大人っぽく対応するの。
( 髪を撫でる手付きはまさに子をあやすようではあるが、好きな人の掌に安堵しない筈もなく。不機嫌の色も段々と薄まり、肩に感じる重みの心地よさに瞳を閉じ、はふりと心地の良い吐息が漏れ。投げられた問いに少し間を空け、目の前の愛しい相手を想いながらも理想の自分を語り。想い合う仲となったとはいえ、矢張り十数年間で培われた憧憬の念は拭えず、何処か遠い存在として認識している節が多々ある。彼に似合うような女性に、審神者になりたい。彼の目元に唇を寄せ、口角を緩く上げ。)
膝丸は私に甘いから、向上心は自分で持たなきゃ。



  • No.311 by 日和 / 膝丸  2020-01-15 20:57:54 



→ 日和

──…よし。できた、かな。
( 書類を受け取った彼を見て同様に腰を下ろし、その後宣言された言葉には己も気を引き締めて一つ頷き。普段通りにと意識して小さく息を吐いては、早速書類に目を通す彼に倣って執務を開始した。勿論最初はあまり身が入らなかったものの、元々集中し始めると周りが見えなくなる性質。故に気付けば意識は書類に向かい。印を押すだけのもの、署名や報告書類の作成などそれぞれミスの無いよう丁寧に記入し、黙々と出来たものから順に彼の方へ回していき。それから数刻後、最後の一枚へと記入を終えるなり顔を上げては、満足げに書類を持って確認し。彼の方は問題がなかっただろうかと視線を投げて )


→ 膝丸

自ずと向上心を持つのは良いが…──あまり大人になられては困るな。
( 少しは機嫌が直っただろうか、気の抜けた様な吐息を零した彼女に双眸を細め。語られてゆく大人の理想を静かに聞き入れ、ある台詞を耳にするなり僅かに眉を吊り上げ。何をされても大人な対応を、という事は己が触れても今の様に可愛らしい反応を見せる事もなくなるのだろうか。子の様に拗ねたり、顔を赤くして恥じらいを見せたり、そういった素直な反応がなくなるのは面白くない。無論、主人の成長は嬉しいもの。理想に口を出すつもりはないが、手放しに応援できそうもない為に曖昧な苦笑を零し、呟き混じりに緩く腰を抱き寄せ )

  • No.312 by 燭台切/霖  2020-01-18 22:56:18 





燭台切:
───…ん、終わった?お疲れ様、主。
( 次々に渡される書類を一枚一枚確認していると、気付けば日は随分と傾き夕陽が顔を見せ始め。随分と集中しているようで、無駄口も叩かずに手を動かす様子に感心しながら確認作業を進めていれば、暫くぶりに聞こえた彼女の声に顔を上げ、微笑みと共に労いの言葉を。時刻を確認すると、夕餉まですぐ、という程でもなく、矢張りやる時はやるのだと再確認し、自らの主人を内心で誰にでもなく誇り。彼女の手から最後の一枚を受け取り軽く目を通してから再び主人の方へと視線を向け。手を伸ばして小さな頭を優しく撫でると、心からの賛辞を。)
僕はもう数枚残ってるから、先に休憩してていいよ。集中してよく頑張ったね。


霖:
…子供の方が、かわいい?
( 聞こえた曖昧で複雑な苦笑に彼をじいと見詰め、此方も嬉しいような、残念なような、様々な意図を併せ持つ表情でぱちりと瞬きを。優ったのは嬉しさか、やや期待の込められた声で問いを。成長するのを望まれていないというのもまた複雑だが、今のありのままの状態を好いてくれていると改めて実感すると、愛おしさが増し気恥ずかしげに照れ笑いを浮かべ。とは言え成長しなくてもいいという理由にはならないが。せめて行動くらいはと細やかな抵抗として優しく彼の髪を撫で、子を愛でるように頬を擦り寄せて。)
大人な女の人の方が好きかなって、…思ったんだけど。



  • No.313 by 日和 / 膝丸  2020-01-21 22:20:31 



→ 日和

ん、……じゃあ、お茶淹れてくるね。
( 労いと共に微笑みが向けられ、集中していた意識が一気に解れていき。頭を撫でる大きな手に緩々と嬉しげに頬を和らげ、彼からの賛辞を享受する。その柔らかな笑みと、優しい掌が己に向けられている事に満足し、気が抜けた様に息を吐き。彼に任せた分がまだ残っているのなら手伝おうかと書類を見るも、休憩を促された手前遠慮されてしまうかと思い留まり。ならば彼が残りを終わらせる間にゆっくり休憩出来るよう準備しておこうと腰を上げ、長時間座り続けて固まった身体を軽く解しながら厨へと向かい )


→ 膝丸

君が子供だろうが、大人だろうが──愛しいと思う気持ちに変わりはない。
( こちらの意図を上手く汲み取れなかったのだろう。彼女もまた曖昧な表情を浮かべており、言い回しが悪かったかと僅かに眉を下げ。正直相手が彼女であれば子供っぽくても、大人っぽくても構わない。問われた言葉には否定も肯定もせず、己の気持ちのみを口にし。本人に変わりたいという意志があるのなら止めはしない、理想があるなら目指しても良い、けれど己に囲われたままでいて欲しい。湧いて出る我儘な思考に苦笑混じりの息を零し、髪を撫でる手と頬の柔らかな感触を堪能し。目尻を薄く上げながら近くの耳朶へ唇を寄せ )
ただ、君の成長を嬉しく思う反面、寂しくなるのだろうな…と。

  • No.314 by 燭台切/霖  2020-01-23 08:03:34 





燭台切:
ありがとう。慌てて零しちゃ駄目だよ?
( 己の行動によって、目に見えるほどに気を解し柔らかく微笑む彼女は一等愛らしく、此方の仕事が終わってさえいれは褒賞と称して抱き締めていたことだろう。ぽんぽん、と最後に髪を撫で付けると、腰を上げた彼女を一瞥し言葉を向けた後に再び書類の方へと顔を伏せ。しかし視界から消えるまでは視線が彼女を追ってしまい、凝った身体を解す様を見ながら胸中にてもう一度労いの言葉を。主人と茶が喫せるのならば、少しでも早く終わらせなければ。再び姿勢を伸ばして鉢巻を締め直すと、作業を再開し。)

霖:
…膝丸のものってことは変わりないのに。
( 淡々と気持ちを素直に紡いでくれる彼の言葉に耳を傾け、内側に染み込む想いに少し肩を竦め。何となく感想が子を思う両親のようで擽ったく、困ったように眉を下げて笑い。耳朶に口付けを贈られるのは少しばかり官能的に感じられ恥ずかしく、彼に対し抱く感情が家族に向けるそれでないことが改めて実感でき。こんなにも好きなのに、余すことなく伝える術のない自分が歯痒い。白い首筋を指で撫で、浮かぶ赤い鬱血痕に目を落とし、ちゅ、ともう一度其処へと口付けを落として音を立て。)
……じゃあ、これ以上成長しないように、隠しちゃう?



  • No.315 by 日和 / 膝丸  2020-01-24 21:56:41 



→ 日和

…お茶だけ、でいいかな。
( 執務室を出て厨に着くなり、茶を用意しながらふと小首を傾げて呟きを。普段の調子で休憩には茶と茶菓子をと思ったが、夕餉も近いし茶菓子は不要だろう。盆に二人分の茶器と急須を乗せて一つ頷き、ゆったりとした足取りで執務室へと歩みを進め。辿り着いた部屋の前で盆を抱え直して襖をそっと開けば、集中している彼の邪魔にならないよう静かに入室し。卓の上に盆を置いて腰を下ろしては、湯呑みに茶を注いで準備を終え、彼の仕事はもう少しだろうかと手元の書類をちらりと見やり。しかし、あまり見過ぎては気が散るかと視線を室内に投げて待ち )


→ 膝丸

いや、──俺は君を隠したいわけではないのだ。
( 首筋を辿る指の動きにすっと目を細め、先程痕を残した箇所へと軽い音を立てて口付ける彼女に薄く口角を持ち上げ。己の為に告げられる言葉に愛しさを募らせながら、その問い掛けには首を振る。彼女を隠してしまいたいという気持ちが少しも無いとは言い切れないが、完全に縛り付けるつもりはない。この本丸の主人を己の私情で奪ってしまうわけにはいかないだろう。それに何より、寂しくなるからなどという理由で彼女の成長を阻みたいとは思っていない。高い位置で結われた髪にするり、と指を通しながら優しく梳き、華奢な肩に顎を乗せ )

  • No.316 by 燭台切/霖  2020-01-25 23:57:20 





燭台切:
───…はい、おしまい。ごめんね、退屈だった?
( 暫くの後、盆を抱えて意図的に音を殺し部屋へと戻る彼女の気配を背後にて感じ。物音を立てないよう配慮しているのは、集中力を切らせないためだろうか。心遣いは助かるが、好いた子との休憩が目の前にあるというだけで、普段通り落ち着いていられない程には格好良くないらしい。急く自らを抑えつつ、粗が出てしまわないよう必死に堪えて最後の一枚のチェックが終わり、ふう、と溜息が漏れ。束の上へと紙を重ねてから主人の方へと向き直り、距離を必要とせずに隣へと腰を下ろし、心なしか少しばかり跳ねた声で謝罪を。)


霖:
…私、欲張りな膝丸も好きだよ。
( 軽い気持ちで投げた問いではあったが、首を横に振られると安堵と少しの寂しさが混ざり合い、少々迷った後に一言を返し。こうして気遣ってくれる彼も、嫉妬を表に出した彼も、どちらも愛おしくて堪らないのだ。勿論本当に隠されたらそれなりに困りはするが、彼のことを嫌いになるわけはない。髪を梳く優しい手に返すように、頬へと何度も唇を寄せて距離を詰め、はふりと吐息が零れて。離れ難い、名残惜しい。そんな思いを込めて、なんとも切実な声色にて先の発言を覆い返し、情けなさに小さく唸り。)
…んん、違うね。欲張りなのは私。もっと膝丸と一緒にいたいし、好きになって貰いたいしー…。



  • No.317 by 日和 / 膝丸  2020-01-28 15:38:22 



→ 日和

ううん、そんなに待ってないから──お疲れ様。
( 集中が切れたせいか、静かな室内にそわそわと落ち着かない様子で身動ぐ最中、不意に彼がこちらを向くと視線を投げ。隣へと腰を据える彼に緩く首を振っては、先程された事を返す様に労いの言葉と共に優しく頭を撫で。公私を分けていた反動か、離れていた距離が縮まるともっと触れたくなってくる。とはいえ、夜に共寝するのならその時まで我慢した方が良いだろうか。あまりベタベタし過ぎては鬱陶しいと思われ兼ねない。撫でるのみで止めた手を下ろし、湯のみを彼の方へ差し出しながら感謝の意を告げて )
手伝ってくれてありがとう。君のおかげで早く終わりました。


→ 膝丸

…君のそれが欲張りだというのであれば、何も違わない。
( 少しの沈黙後、ぽつりと返された言葉にふと笑みを零し。どんな己であろうと受け入れてくれるつもりらしい彼女に胸中を温める。そのまま頬に繰り返し受ける柔い唇の感触に意識を向けてゆくものの、色々と気持ちを含んだ声色で唸る彼女の様子には僅かに片眉を上げ。一緒に居たいと、愛する人にもっと愛されたいと、そう願うのはこちらも同じ。欲張りなのは彼女に限ったものではない。髪を梳いていた手をゆっくりと項に這わせ、白く細いその首筋に唇を押し付けてはやわやわと甘噛みし )
──俺も、君と同じ気持ちだ。

  • No.318 by 燭台切/霖  2020-01-30 03:28:32 





燭台切:
君と一緒に過ごすためだよ。これで今夜はゆっくり眠れるね。
( 誰かから頭を撫でられるのは余り慣れたことではないが、相手が彼女というだけで一定の心地よさが身を包み、ふっと瞳を細めて。差し出された湯呑みを受け取り軽く手を温めると、すぐに離れてしまった彼女の掌を惜しむように軽く凭れて体温を求めて甘え。暫くの間ずっと机へと向かっていたのだ、褒美として好いた女性を求めてしまうのは当然だろう。茶を啜る前に卓上へと置き、此方も更に彼女を労うように華奢な肩を抱き寄せ緩く抱き締めて距離を詰め。出来ることなら今からだって彼女と一緒に寝てしまいたいのだ、この程度の甘えは許してほしい。髪に鼻先を埋め、甘い香りに包まれ笑みを浮かべ。)
…ごめんね。夕餉まで、少しこうしていていい?


霖:
…!、え、へへ。もう、膝丸ってば…。
( 髪を伝って手が項へと移り、肌に触れると反射的に身体が小さく跳ね、擽ったさに身動ぎを。彼の唇が首筋に当たると柔く弱い刺激が身体を走り頬を薄く朱に染めるが、口を開いたその発言に目を見開き数秒呆然と彼を見詰めていたと思えば途端糸が切れたように破顔し笑みが溢れ。最愛の人が自分と同じ思いを、しかも愛を募らせていると知れば幸福が増してしまうのは仕方ないことで。彼の首裏に腕を回して抱き締め、更に深く触れ合おうと愛しい人を求め。完全に今までの寂しさを彼に溶かされてしまい、幸せいっぱいの溜息を。)
…もう近侍戻しちゃおうかなあ。膝丸と離れてるの、私には無理かも。



  • No.319 by 日和 / 膝丸  2020-01-31 03:02:37 



→ 日和

──ふふ。…私も、もう少し君とこうしてたい。
( 彼が受け取ったのを見て自身も湯呑みを取ろうと手を伸ばすも、ふと肩に凭れる僅かな重みを感じると顔を上げ。卓上に戻されゆく茶器を目で追う最中、肩に回された腕に抱き寄せられてはきょとりと瞬きを。今し方遠慮した行為を彼の方から求められるとは。甘える様な仕草に思わず笑みを零し、腕の中でもぞもぞと身を捩って向き直り。そっと両腕を伸ばして彼の背中に手を添え、溢れる幸福感に頬を緩ませながら抱き締め返し。愛しい相手の温もりに目尻をほんのり垂らしつつ肩口に顔を埋め、心地良さにゆっくりと瞼を落として )


→ 膝丸

…俺が傍に居ると、仕事に集中出来ないのではなかったか?
( 身体を跳ねて頬を薄紅色に染める彼女は愛らしい。己が触れる事で見せる反応に満足げな表情を浮かべ、呆然としていたかと思えば次の瞬間破顔する彼女の可愛い姿を目に焼き付け。柔く細い腕に抱き締められる心地にはふっと吐息を零し、甘さを含んだ香りにふわりと包まれながら柳腰を抱き寄せて。近侍を戻そうかとぼやく主人には僅かに首を傾ける。また側で支えられるのなら本望だが、己が近侍を下ろされた理由は執務に身が入らないから、であった筈。日々良い方へ向かっているとはいえ、未だ本丸建て直しの途中。今の距離感に悶々としているのは己も同じではあるものの、本気で言っているのだろうかと彼女の顔を覗き込み )

  • No.320 by 燭台切/霖  2020-01-31 20:05:50 





燭台切:
…駄目だね、浮かれてる。格好悪いなぁ……。
( すっぽりと覆い隠せてしまう小さく華奢な身体が腕の中でもぞりと動き、腕が背中へと回るとお互い求めあっているということが身に染みて分かり、気の抜けた微笑みが溢れて。肩口へと可愛い顔を埋められ、指先に髪を巻き付け遊びながら頭を撫で、与えられる温もりを甘受し。この後一つの寝具で添い寝するというのに、今こうして抱き締め合っているだけで満足してしまいそうで。これ以上の蜜月さがあるのだろうかと思えばふつりと欲が湧き、自身の従順さに苦笑を。薄い背を撫でながらぽつりと呟き、彼女に情けない姿を見られないようきつく抱き締め直し。)


霖:
…やっぱり、だめかな。今もお仕事放っちゃってるし…。
( 大好きな彼に抱き寄せられ、このまま眠ってでもしまいそうな温かさと安堵に包まれていたが、聞こえた疑問の声に眉を下げると一旦肩へと手を置き身を離し、此方からも向き直り。確かに今も内番は放置してしまっているし、余り成長の兆しがあるとは思えない。近侍を取っ替え引っ替えするのも忙しないだろうし、避けるべきか。同じ本丸にいるというのに、ただ遠くから彼を物欲しげに目で追うだけの悶々とした生活を思えば、鬱々とした気分が表に出てしまわないよう唇を噛んで、ちらりと彼を一瞥し。)
……膝丸は、寂しくない?



  • No.321 by 日和 / 膝丸  2020-02-04 21:34:02 



→ 日和

ん……君も、浮かれたりするんだね。
( 髪を弄るようにして撫でる彼の手が気持ち良く、指先の動きを感じ取りながら身動ぎと同時にそっと擦り寄り。少し前までは考えられなかったこの蜜月さにどくどくと鼓動は脈打ち、内側から静かに高揚する感覚を覚え。不意に呟きと共に強く抱き締め直されては、少しの息苦しさに小さくくぐもった声を漏らし、埋めていた顔を上げて肩に乗せ。普段何事もスマートにこなしている印象を受ける彼が、己の事で浮かれているという事実に頬を緩め。俄かに信じ難い事ではあるも、浮かれて格好悪いのは己も同じ。同様にぎゅう、と抱き締め返しながらほんのりと声を弾ませて )
──…一緒だね。


→ 膝丸

…ああ、否。駄目だと言っているわけではない。
( 言い方が悪かったのか、体を離して向き直った彼女の気落ちした表情に余計な事を言っただろうかと一度口を噤み。その後直ぐに否定の言葉を。確かに現在内番を放り出してしまっているが、まだそう時間も経っていない。何より彼女は普段から執務を頑張っているのだ、少しくらい息抜きをしても問題はないだろう。近侍である兄刀も主人は良くやっていると褒めていた。しかし、だからこそ今己に戻してその集中が切れてしまわないかが心配なのだ。唇を噛む彼女の頬に片手を滑らせ、ふにりと口端を親指の腹で柔く押しやりつつ、問い掛けに対し考える間もなく返答を )
満足に触れる事も出来ないのだ、寂しいに決まっているだろう。

  • No.322 by 燭台切/霖  2020-02-06 02:18:45 





燭台切:
…ふふ、本当だ。主の鼓動、全部聞こえるよ。
( 腕の中で聞こえる息苦しげな声に少しばかり腕を緩め、申し訳なさと同時に愛しいこの娘のか弱さを感じ愛しさも庇護欲も増すばかり。小さな顔が肩へと乗り細い腕が芯を持って抱き返され身体が密着し、短い言葉ながらも弾んだ様が取れるその言い方に触発されて、狭い距離感から伝わる心音に気付くとくすりと笑みを零し。髪を耳に掛けてやってから頬や耳へと唇を寄せ、溢れんばかりの愛を触れ合いへと詰め。こうも可愛い子猫の前で、浮かれない男の方が稀有なのではないだろうか。都合のいい言い訳を抱いてはふり、吐息が漏れ。)
……早く夜になればいいのに、なんて。…子供っぽいかな。


霖:
…じゃあ、不安は?例えば、その、───…。
( 彼の大きな手が頬へと触れ、唇を噛むのを止められるように口端を押されると、素直に力を抜いて眉を下げ。即座に返された言葉に安堵の色を見せ、わざと煽るように、ちゅ、ちゅ、と音を立てて幾度か掌へと口付けを落とし。寂しいのは同じだというのに、我慢できていないのが自分だけだということがどうにも幼さを突き付けられているようで。加えて彼の自制が淡白なようにも見えふつりと寂しさが湧けば、依然彼の手へと唇を押し付けたまま金の双眸を真っ直ぐに見詰め、罪悪感から少し躊躇いながらも有り得もしない可能性を問い。)
…私が、髭切に取られちゃう、……とか…。



  • No.323 by 日和 / 膝丸  2020-02-12 18:37:43 



→ 日和

う、聞こえちゃやだな…。
( 耳元から聞こえる微かな笑い声と、心音を指摘する言葉にじわりと羞恥が込み上げ、これ以上は聞かれまいと身体を離す様に身動ぎ。頬や耳へと落とされゆく口付けに恥ずかしさを煽られながら、ふつりと感情が溢れ出そうなのを必死に堪えて眉尻を垂らし。こうもドキドキしているのが自分だけではない事を確認するかの様に片手を彼の胸板に添え、瞼を伏せてその音を感じ取り。しかし、自分の鼓動が忙しないせいでどちらのものなのか判断がつかない。彼も同じであれば良いのに、なんて欲を滲ませる最中、漏れた言葉にはふと顔を上げ。緩々と表情を崩しながら頬へと唇を触れて )
…ふふ、子供っぽい君も可愛いよ。夜まで待ちきれないね。


→ 膝丸

君は兄者に──、
( 己が掌にリップ音を立てて唇を押し当てる愛らしい姿を見詰め、柔らかく形の良いその唇に口付けが出来たら、などと浸りながら双眸を細め。少しは気持ちが和らいだ様に見えたのだが、続けて不安を問うてくる彼女には一つ瞬きを。何故、それを聞くのだろうか。近侍を外れる際、不安やら嫉妬やら、納得いかずに面倒な態度を取って主人を困らせてしまった筈。己が不安を抱いていた事は先んじて彼女に知られているものだと思っていたのだが、上手く伝わっていなかったのか。例え本気で問われているのではなくとも、可能性として挙げられた言葉は何処か気に食わない。無意識に眉間の皺を深めてぐ、と彼女の顎を掴むと、近距離で瞳を覗きながら少し低めた声色で問いを投げ )
……他の男のものに、なるつもりでいるのか?

  • No.324 by 燭台切/霖  2020-02-12 21:13:11 





燭台切:
可愛い───…は、僕としては不本意なんだけどなぁ…。
( 自分だけが落ち着きを欠いているようで不満なのか、瞼を下ろして胸へと手を添える様が何か健気に思え可愛らしく、小さな白い掌を取り壊してしまわないよう柔く握り、やっと此方へと向いた穏やかな笑顔に安堵の色を浮かべ。とはいえその発言は余り己としては良いものではなく、苦笑を交えて少しの不満を零し。常日頃から格好良さに重点を置く自分としては、好いた相手ならば尚のこと魅力的に見てほしいという思いが強く。頬へと口付けを送る主人が愛おしく、欲求も更に強まるばかり。どうしたものかと考えた時、ふわりと漂う夕食の香りに顔を上げ。もうそろそろこの触れ合いも一時お預けか。もう一度腕の中の愛し子を見遣り。)
…そろそろ夕餉だね。寂しいけど、切り上げなきゃ。


霖:
…頷いたら、────…。
( 呆然とした表情が何を意図するのか分からず、消極的となっている思考が向くのは、矢張り不安がないからだろうかという考えのみ。睫毛を伏せて視線を逸らしていたため彼の表情の変化が分からず、顎を掴まれ視界を固定されてから初めて気付き今度は此方が呆然と。余裕がないのは嬉しいが、それだけでは満たされない。もっと、もっと彼から求められたい。躊躇いを捨てきれないまま口を開き、近侍に戻ってくれるのか、と続く途中にて言葉を打ち切り。自分の余りの卑怯さに嫌気が差し涙で瞳が濡れ、放っていた両腕を彼の首裏へと回し軽く髪を撫でると、抱き寄せるようにして唇を重ね。柔い感触を確かめるように数秒の間彼へと浸り、ゆっくりと離れれば罪悪感から顔ごと背け、自らの首元にある所有印に触れながら先の問いへの返答を。)
……ごめん、なさい。そんなつもりない。…膝丸にもっと求めてもらいたくて、わたし…。



  • No.325 by 日和 / 膝丸  2020-06-22 11:19:21 



( / 長らくの放置申し訳御座いません!暫く私生活の方が忙しく、落ち着いて返信できる機会が中々なかったもので…せめて一言お伝えすべきでした。
そして現在余裕が出て来ましたので、こうして密かに顔出しをさせていただきました。下げにて失礼します。
流石にいらっしゃらないかも知れませんが、一応生存確認としてこちらを投稿させていただきます。本当に申し訳御座いませんでした。 )

  • No.326 by 匿名さん  2023-05-14 20:25:05 

 


(/ お久し振りです。まず何よりも先に謝らせてください、申し訳ありませんでした…!下げでお返事が来ていることには気付いていたのですが、打ち切り宣言だと思うと見るのが怖くてトピを開けず、そのままずるずると数年経過してしまった次第です。某トピを見て慌ててこちらへと赴きましたが、もしも人違いではなく、まだ気持ちが変わっていないようでしたら是非またやり取りしてくだされば幸いです。)


 

  • No.327 by とくめい  2023-05-15 19:15:12 



( / わわ、お久し振りです!某トピの件、人違いではないのでご安心ください。数年も前の事だったのでまさか反応を頂けるとは思わず、こうして顔出しくださり嬉しい限りです。又、その節は此方の不手際で不安にさせてしまい本当に申し訳ありませんでした…!長期間一報もなく放置する形となってしまったこと深く反省しております。
そして今回、再びお相手頂けるとの事で此方としては是非お願いしたく思っております。現時点でやっぱり気が乗らない等々、気持ちにお変わりなければ今一度お相手の方お願いできますでしょうか…? )


  • No.328 by 匿名さん  2023-05-15 21:02:44 

 


(/ わわ、いきなりだったにも関わらずお早いお返事ありがとうございます…!またお会いできて感激を禁じ得ません、本当にお久し振りです!数年越しにああして探していただけるほど想ってくださっていたとは露知らず、こうして馳せ参じるのが遅れてしまって大変申し訳ありませんでした。ですがとても嬉しかったです*
勿論一日で心変わりするほど気まぐれではありませんので、是非またお相手を…!と言いたいところなのですが、流石に数年前のキャラを今でも同じように流れを汲んで扱える自信がなく…。可能であれば新規でのやり取りでもよろしいでしょうか?これまでのやりとりに愛着を持ってくださっていることも重々承知ですので大変心苦しいのですが、だからこそ今までの流れを覚えていないがためにちぐはぐな展開にしてしまうのは避けたいと思いご提案させていただきました。申し訳ありませんがご検討よろしくお願いします…!)


 

  • No.329 by とくめい  2023-05-15 22:33:47 



( / いえいえ、数年経った事を思えば忘れられていても不思議ではないくらいです…!本当に懐かしい衝動のまま書き込んだので望み薄だったのですが、たまたま今日覗きに来てお返事を頂けていたので驚きました。またお会いできて本当に嬉しいです!
やり取りを再開する上で、その点については同様にお尋ねしようかと思っておりました。以前のやり取りに愛着を持っているのは確かなのですが、やはり月日が経ってしまった分、流れを理解して以前のキャラを上手く扱えるかと言われると正直微妙なところでして…。なので以前のやり取りは楽しかった思い出として〆とし、ご提案の通り新しくスタートできたらと思っています…!それと、今後の進行はこのまま下げにて続けていこうかと考えておりまして。これらに問題なければ改めてお相手をお願いしたいのですが、如何でしょうか? )


  • No.330 by 匿名さん  2023-05-15 23:10:20 

 


(/ 私としても主様とのやりとりはとても楽しかったので、この数年間で何度か読み返したこともあったため、あちらのトピで同じような旨が書いてあるのを見つけたときは本当に嬉しかったです。仕切り直しということで今の内に伝えておきたいのですが、主様の扱う膝丸くんがとんでもなく好みで大好きでした…!こうして直に伝えることができて本当に嬉しいです!再三となってしまいますが、ああして探してくださって本当にありがとうございます*
概ね同じ考えのようで安心いたしました!それでは新しく仕切り直し、加えてこのまま下げ進行ということで改めてよろしくお願いいたします。ちなみに新規ということですが、ジャンルとしては同じく刀剣乱舞の夢でよろしかったでしょうか…?合うものがあれば他版権や、完全創作の相互なんかもいいかな、とも思うのですが、いかがお考えでしょうか?こちらとしては強い希望はありませんので、主様のお好みをお聞かせくださいませ。 )


 

  • No.331 by とくめい  2023-05-16 01:20:41 



( / うわわ、嬉しいお言葉をありがとうございます…!様々な解釈がある中で探り探り演じておりましたので、そうも気に入って頂けていたのなら何よりです。私も背後様の扱われる燭台切さんがとてもツボで大好きでした!本当に見つけてくださった事に感謝しかありません。今後共お相手くださるという事で、改めてよろしくお願いいたします…!下げ進行についても問題ないようで安心しました。
新規で始めるにあたってはそうですね、一応刀剣乱舞の夢で考えておりましたが、他版権でも創作相互でも可能です…!ただ他版権となると扱った事があまりないものの方が多いので、満足して頂けない可能性もあるかと思います。勿論先に他版権作品を擦り合わせておいて、刀剣乱舞の夢や創作相互でやり取りしている間に少しでもキャラの理解を深めておく事はできますので!一先ず最初は刀剣乱舞の夢、もしくは創作相互で始められたらなと思っております。とはいえ、こちらは区切りがつく毎にCCしていくならの提案になりますので、基本的に固定で楽しみたい場合は読み流してもらって大丈夫です。因みに固定の場合は他版権でない方がありがたいです…!わがままを申し訳ありません。そちらの方でも何か御座いましたら遠慮なくお聞かせください。 )


  • No.332 by 匿名さん  2023-05-16 20:45:24 

 


(/ 我儘だなんてとんでもないです~!こちらこそ突飛な提案で申し訳ありません!というのも少々理由がありまして、完全にジャンル離れしてしまったわけではないのですが、ここ1、2年の実装された男士については少々自信がなく…。また、極に関しましてもまだ解釈を詰めきれていない子も多いかと思います。そのため折角のご期待に添えるかが少々不安なところでして、それでもよろしければ是非当初の予定通り刀剣乱舞の夢にてお相手していただければ幸いです。勿論若干不安だからといってご容赦を願うつもりはございません*ご希望の際は尽力するつもりですのでご安心くださいね。)


 

  • No.333 by とくめい  2023-05-16 22:06:47 



( / そうだったんですね…!年々新男士が増えておりますし、私の方もここ数年に実装された男士や極は知識不足な所があるかと思われますのでお気になさらず。人により多様な解釈のある作品ですし、多少のことは個体差としてお互い気負わずやり取りしていけたらと思います*何より楽しさ重視で…!もし途中でやり難さを感じられましたら創作相互や他版権にチェンジしても構いませんので、ご無理はなさらないでくださいね。
それでは、一先ず刀剣乱舞の夢にて決定ということで、早速ご希望の男士をお聞かせ頂けますでしょうか?お好みの一振りのみでも、数振り挙げてくださっても構いません。 )


  • No.334 by 匿名さん  2023-05-17 19:55:17 

 


(/ 寛容なお言葉痛み入ります…!こちらも精一杯努めさせていただく所存ではありますが、主様の方も始めてみて何となくしっくりこないようでしたらご遠慮なく仰ってくださいね。CCなり創作や他版権に切り替えるなりやりようはありますので、あまりお気遣いなさらずお相手してくだされば幸いです!
こちらの希望について、第一希望は膝丸くん…なのですが、主様がやりづらいようであれば長義くんをお願いしたく思います。どちらでも歓迎ですのでどうかご遠慮なく*主様のご希望もお伺いしてよろしいでしょうか?)


 

  • No.335 by とくめい  2023-05-17 22:06:52 



( / お気遣いありがとうございます。ご相談中でもやり取り開始後でも、不安点は気軽に報告していきましょう…!
第一希望が膝丸くんとの事で承知いたしました!以前と同じように、とはいかないかも知れませんが…お任せ頂けるのであればお気に召してもらえるよう精進して参ります*こちらの希望は歌仙さん、燭台切さんのどちらかをと思っております。特に優先はないのでやり易い方をお選び頂くか、どちらでもよろしければ記載順に歌仙さんをお願いしようかと思うのですが如何でしょうか…? )


  • No.336 by 匿名さん  2023-05-17 22:57:27 

 


(/ ご快諾ありがとうございます~!先日の言葉のせいで少しプレッシャーに感じてしまうかもしれませんが、どうかあまり気負わないでくださいね…!それではこちらからは歌仙さんをご提供させていただきますね◎歌仙さんであれば特も極もどちらも把握済みですので多少は心得があるかと思われますが、特にこうしてほしい、というご要望があればいつでもお聞かせください。
また、創作についての萌萎や避けてほしい点等、何かありましたらお聞かせ願えますか?こちらは以前とあまり変わりありませんが、男性的な口調、過度な闇設定、過度な病弱設定、過度な低身長、非現実的すぎる髪色、コミュニケーションが取れないほどの無口は避けていただきたく思います。それ以外であればどんな女の子でも歓迎です~◎ )


 

  • No.337 by とくめい  2023-05-18 01:38:09 



( / お優しいお言葉痛み入ります…!膝丸くんのうちの子解釈につきましては以前仰っていた感じでよろしかったでしょうか?変更点や追加したい要素等あれば遠慮なくお聞かせくださいませ。そして歌仙さんをご提供くださるという事でありがとうございます…!悩んだのですが、一応開始時点では練度は高いもののまだ特の状態で、後々極になった歌仙さんの雰囲気や縮まった距離感にどぎまぎしたい!という願望がありまして…伝わりますかね?無論、難しければ特や極等気にせず接して頂いて大丈夫ですので!
萎について把握いたしました~!萌萎はこちらも以前と殆ど変わりありません。男勝り、病弱、極度のネガティブ、塩対応のみ等、基本的に過度がつくものは避けて頂ければ大丈夫です!それ以外ならどんな子も可愛い!となるのでお好きなように作成くださいね* )


  • No.338 by 匿名さん  2023-05-18 18:16:11 

 


(/ まだ考え中の段階ではありますが、創作の性格が少々そそっかしい子を予定しているので、若干真面目で保護者的な面が強いといいな~と…!加えて二次創作的ご都合設定()なのですが、審神者の辞職や神隠し対策として「審神者と刀剣男士の婚姻応援制度」なるものが発付され、婚姻関係を結ぶと時の政府から資源や物資等が支給される…という大まかな設定を考えています。ドジなせいで本丸の運営状況が芳しくない中、支給目当てに紙の上での夫婦になるところから始まる流れを予定しているのですが、流石にご都合すぎるかなとも思う設定ですので苦手でしたらお申し付けくださいね~!!また、関係性や設定についてはPF提出後にお伝えしますね!
歌仙さんについてのご希望、承りました!◎歌仙さんの極はだいぶ縮地で距離詰めてきますからね…!となると特の時点では好意の有無に関わらずあまりベタベタとはせず節度を保った態度の方が良さそうな感じでしょうか。是非とも修行前と後でのギャップにたじたじになってほしいです~!
萌萎についても把握いたしました。それでは挙げられた属性については避けるようにしますが、何か他にも苦手要素がありましたらいつでも気兼ねなく仰ってくださいね。)


 

  • No.339 by とくめい  2023-05-18 20:06:42 



( / 少しそそっかしくドジな娘様と保護者み強めの膝丸くん…!組み合わせがとても可愛らしいです…。大まかな設定もありがとうございます。支給目当てで夫婦になった負い目と、本来経験するべき諸々の過程を飛ばした夫婦関係だからこその葛藤がありそうで今から楽しみです~!ご都合設定は私も好きなのでどんどん取り入れてもらって構いません◎関係性、設定についてはPF提出後にということで了解しました。
そうですね!適度に触れ合いは受け入れてくれるけど、歌仙さんの方から積極的に触れたりするのはあまりないイメージで大丈夫です。その分こちらの創作がパーソナルスペース狭めで特の時点では逆に迫ってたじたじさせてたいなと…!細かい関係性や設定はこちらもPF提出後にお伝えしますので、よろしくお願いします!
了解しました。こちらも萎え要素は避けて作成しますが、追加で何かございましたらいつでもお声掛けくださいね。他に確認等なければPF作成に移ろうかと思うのですが、よろしかったでしょうか? )


  • No.340 by 匿名さん  2023-05-19 17:36:15 

 


(/ ご快諾ありがとうございます~;お互い仔細は後ほどということで一度相談は蹴らせていただきますね。特にこちらからは確認事項はありませんので、主様の方も特になければこのままPF作成に移っていただいて問題ありません◎作成中に質問や相談等がありましたらいつでもお声掛けくださいませ! )


 

  • No.341 by とくめい  2023-05-21 18:35:05 



名前 / 千紗( ちさ )
性別 / 女
年齢 / 19歳

性格 / 柔和で落ち着いた雰囲気とは裏腹に好奇心旺盛でマイペース。人前では極力抑えているが、気心の知れた相手には甘え振り回す言動がまま見られる。意図的に、もしくは無自覚に自分のペースへ引き込むため何かと人を困らせている自由人。その反面相手のペースに呑まれる事には弱い。追われるよりは追いたい方。行き当たりばったりで不真面目だと思われがちだが、何事もちゃっかり計画的に進めており仕事面では失敗も遅れも少ない。

容姿 / 緩やかに波打つ柔らかい黒髪は胸元まで伸びており、たまに結ったりするものの基本はそのまま下ろしている。視界を遮らない程度に切り揃えた前髪は向かって左流し。薄茶色の僅かに丸みを帯びた目。大人びて見えるもののどこかあどけなさの残る顔立ち。身長158cm、一見華奢だが女性らしいしなやかな身体つき。普段は巫女装束に薄手の羽織り着用。私服は落ち着いたカジュアル系のものが多く、派手めなものや装飾品はあまり好まない。

備考 / 一人称「私」、二人称「呼び捨て、ーーくん、ーーさん」。
母子家庭で幼い頃から審神者である母の本丸で育ち、忙しい母に代わり世話好きな刀剣達によく面倒を見てもらっていた。物心つくにつれて審神者業に興味を示し始め、母に勧められるまま審神者研修を受けることに。そして一年前に漸く自分の本丸を持つ事になり、母から譲り受ける形で特に親しくしていた一振りを初期刀として迎えた。まだ本丸に揃っていない刀もいるが半数以上は揃い踏み。仕事の合間に本丸内のどこかでお昼寝するのが日課。


* 設定 *

・まだ3歳の頃、現代で共に暮らしていた父が不慮の事故により他界。以降は母の本丸で育つ。
・本丸に設置されたゲートを通じて小中高と現代の学校に通い、高校と並行して審神者研修を受講。高校卒業と同時に審神者として自身の本丸を持った。
・その際、同行した刀は歌仙兼定。母の本丸には何故か歌仙兼定のみ二振り存在していたため、心配した母が偶々よく懐いていたその一振りを寄越したのだと本人は思っている。実際は昔鍛刀部屋へ迷い込んだ娘が誤って顕現させてしまった刀を母の本丸で一時的に預かり、成長した本来の主の元へ返還した。
 

* 関係性 *

・誤って顕現させてから幼い娘に付きっきりで面倒を見ていたのが歌仙。成長するにつれ少し距離はできたものの、互いに兄と妹のような間柄だった。尚、娘の方は徐々に恋心を自覚。
・自分の本丸を持つ事になった際、お別れになると思った娘が最後に伝えておきたいからと告白。しかし恋愛感情が分からないと(一時保留)振られる形となった。
・母に言われ自本丸に初期刀として招くと、彼が恋愛感情を理解した上でもう一度振る、もしくは受け入れてくれるまではと隙あらば口説くように。本丸の刀剣達には母の本丸で育った事やそこから歌仙を連れて来た旨を話してあるため、日常的に戯れているのが平常運転だと思われている。

歌仙さんの方は無自覚に惹かれつつあるが、確信には至っていないと考えております。口説かれて満更でもないけど距離が近い事に困っていたり、時にお説教したり…。
因みに娘の方は歌仙さんを顕現した記憶を覚えていないのですが、幼い頃から「わたしのかせん」と良く口にしていたせいで歌仙さん含め周りには顕現させた事を覚えていると勘違いされていて、たまに会話が噛み合わなかったりするといいなあ、と!



( / 私情により少々遅くなりましたが、PFの方が完成しましたので確認お願いいたします…!それと設定・関係性についての希望もまとめて一緒に提示させて頂きました。経緯が分かりづらい、これはちょっと…という点や質問等もありましたら遠慮なく申し付けください*
それと展開に関してざっくりではあるのですが、恋仲に発展するのは修行後、極になって帰還した際に歌仙さんの方からお返事を貰う感じでイメージしております!なので日常は勿論いくつかイベントを発生させて、歌仙さんが気持ちを自覚した所で修行の申し出をしに来る、というのをお願いできたらと思っておりまして…。タイミングに関してはその時の流れに任せてという感じになるのですが、よろしかったでしょうか? )


  • No.342 by 匿名さん  2023-05-23 21:28:01 

 


(/ お返事が遅れてしまい大変申し訳ありません…!千紗ちゃんのPF拝見いたしました。特に苦手要素等もありませんのでご安心ください◎むしろエモエモな関係性に興奮を禁じ得ません~!!ざっくりとした展開も把握いたしました。ただ経緯や関係性を聞く限り、極歌仙さんの原作ほどのぐいぐいっぷりは何となく合わないかな…と思うのですが、少し控えめでもよろしいでしょうか?もしくは時間が経ち発展した関係性に慣れていくにつれてどんどん距離を詰めてくる感じもいいかなと思います…!

こちらのPFについてはもう暫しお待ちいただければ幸いです。明日か明後日には必ず提出できるかと思います、テンポが悪くて申し訳ありません…! )


 

  • No.343 by とくめい  2023-05-24 01:00:32 



( / いえいえ、こちらへの返信はお手隙の際で構いませんので!PFや関係性等ご確認頂きありがとうございます。萎えに該当する要素もないようで安心いたしました~!わわ、その点に関しましては進展するにつれて…という感じで大丈夫です◎設定を考える前にふんわりイメージしていただけなので、やり易いように調整してくださって構いません。娘の方は迫る度に窘められるのが日常になっていた事もあり、いざお咎めがないと逆に困惑して暫く距離を測りかねているかと思われます…!

了解いたしました!急かすつもりはございませんので、ゆっくり練って頂いて大丈夫ですよ。娘様のPF楽しみにお待ちしております~! )


  • No.344 by とくめい  2023-06-07 01:19:25 



( / 最後の投稿から二週間程経ってしまいましたが、如何お過ごしでしょうか。多忙や体調不良等の事情もあるかと思いますし、のんびりお待ちする心積もりではいるのですが、確認のために一度こちらを残しておきますね。
前回やらかした身として再開する前にご提案させて頂こうと勝手に考えていたものなので、必ずしもこれでというわけではありませんが…!もし私生活や気持ち的なものでお相手の解消を望まれるのであれば「〆」、暫く返信が遅れるけどやり取り続行の場合には「◎:◯日以降返信予定」とだけで構いませんので何かしら反応を頂けると幸いです。今月末まで待機しておりますので、お手隙の際にでもよろしくお願いいたします! )


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