匿名さん 2019-08-16 12:05:06 |
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…そう言えば喜ぶって聞いたの
( 相手との距離感がわからなくて、どう接したらいいのかも模索している所なのだろう。それでも、相手の事を想っているのは事実であって。少しでも想いが伝わるように奮闘しているようで、五代目火影から聞いたんだ、と言うことを部屋に入る相手の背を視線で追いながら伝え。断られたということは、あまり喜んでいないということで、しゅんとした雰囲気を醸し出すものの仕切り直しと『ご飯も作ってる。どっちにする?』帰ってきたのならお腹が空いているのではないかという気遣いのつもりで新たに選択肢を付け足すと緩く頭を傾け。 )
人のせいにするな
( 毎朝といっても過言ではない他愛なくそれでいてくだらない遣り取りが、心地好くて。呆れを含んだ声でバッサリ言い切るものの僅かに眉尻を下げた笑みが零れて。『待て、残れ』逃げるように出ていこうとしているのが怒られるかもしれないという理由だとしても、この空気感が終わってしまうのは勿体無い。想いをきちんと口にする事は出来ないが少しでも一緒にいる時間を増やしたい。勿論、深い理由はなく業務でも何でもない、引き止める事も出来ないが思わず命令するような口振りになってしまう。良くないとわかっていても、直すのが難しい。こんなでは相手に愛想を尽かされても仕方ないと思えば少し苦しくなって椅子の背もたれに体を預け思わず片手で口元を隠して。 )
嬉しくないわけじゃないけど 、俺がちょっと困る 。
( しゅんとした様子に思わず手を伸ばして優しく頭の上に掌を乗せる 。相手の言葉が嬉しくないわけではない 、ましてや五代目火影から自分が喜ぶと言われて発した台詞なのだから 、自分を喜ばせようとしたのだろう 。それがわかるだけで十分だと告げ 、というよりも自分が困るというのが半分本音でもあり 。相手からのストレートな好意に眉尻を下げながら 、再び与えられた選択肢に悩むように間を開けて 『 うーん 、でも一回お風呂いただくことにするよ 』汗をかいたまま相手の近くには居られない 。苦笑いして ありがとう 礼の言葉を述べてはそのまま自室へ服を取りに行き風呂場へ向かい )
... じゃあ 、時間までお茶でも飲む?
( 言い訳を一刀両断されれば苦笑い 。それでも優しい顔つきに言葉選びが下手なだけなんだなと持ち前のポジティブさで寧ろ愛らしく思え 。待て 、と言われれば足をピタリ止めて 、特に用もないのはわかっている 、こうして呼び止められることに心密かに喜びを感じ 。それと同時に少しからかってやろうとばかりに一歩ずつ足を後ろに引き 、机の前まで下がれば小さく振り返りニヤついた顔で昔のような口調で提案する 。一緒にいたい気持ちは同じであり 、何か口実をつくるならばお茶出しくらいで 『 我愛羅様の一杯 、お供しますよ 』風影でなく 、名前呼びしてはどうですか?とばかりに小首を傾げ )
…困る。なら、気をつける
( 頭の上に感じる掌の温もりが心地良さを感じれば自然と目を伏せて。嬉しくないわけじゃないという言葉よりも困るという言葉に敏感に反応をするように言葉を繰り返せば、こくりと頷く。お礼を聞き自室に入る相手の背中を見送れば、相手と同じように未だにこの空間には慣れないと息を吐き出す。いくら五代目火影の命令だからといって誰の家でも行く訳では無い。相手だからこそ、同棲という形を選んだわけで。昔のようになれると思っていたわけではない。だけれど、期待しなかったわけでもなくて少しくらいは親しみがあっても可笑しくないのでは?と願ってしまうのは傲慢だろう。何より自分たちはもう大人と呼ばれる歳なのだ。昔のように笑い合えるわけがなくて『難しい』自然と今の感情が口から零れ落ちる。そんな事を考えていると、ふっと今日の出来事が思い出され伝えなければならないことがあったと気付く『カカシ、アスマが夜飲みに行こうって伝えてって。同期とか女の子とか呼んで飲むって』買い物の途中であった彼を思い出しながら扉越しに着替えを用意してるであろう相手に向かって声を掛けて。伝言を残した彼の思いとしては自分もしくは相手の心を押しているものなのだろうが、気付いていないのだろう、言葉を紡ぐ声は本当に伝言を伝えるだけのためのもので。 )
__頼む
( 自分の声に反応するように足を止め、振り返ることなく机に寄ってくる相手の姿に瞳を丸くさせる。悪戯を企んでいる事に、すぐに気付けば呆れながらも愛しさを感じれば相手の表情が移ったかのように頬が緩んでしまう。振り向いていないことをいいことに一歩一歩近付いてくる間に緩んだ頬を引き締める。だが、振り向いた彼女の声も口振りも昔の物と変わらなければ自然と笑みが零れたった一言のお願いを。姉や兄に呼ばれる名も心地よく、共に呼ばれる名も心地よいと此処最近漸く思えた中で、相手に呼ばれるのが1番心地よい。名を呼ばれた瞬間に、ほんの少し風影としての威厳を保つためにキリッとした雰囲気を緩めると『嗚呼、宜しく頼む』最早相手の前で崩れた表情を隠すことはなく改めて頷いて付き合って欲しいという事を伝えれば立ち上がる。向かい合って飲むより隣に座って飲みたいと思うのは我儘だろうか。それでも、二人並んで座れる席に移動することで暗に隣に並んで飲みたい意思を伝えて )
うん 、言伝有難う 。リアは参加するのかい?
( 扉越しに聞こえてきた言葉に耳を傾ける 。アスマの計画する多人数の飲み会 、同窓会的な集まりではあると思うが 、その根本に何があるのかがわからず 、もし自分や相手を押してのことであればお節介極まりない 。アスマの計画の目的を知るためにも相手の参加を確認しなくてははじまらない 。着替え等を片手に扉を開けては 、目の前にいる相手にまずは言伝の礼 、その後相手の参加を確認する問いかけして 。もしこれで相手も呼ばれてるのであれば何となくアスマの思惑はわかる 。そして何より 、その場に彼女を参加させるのもどうにも気がすすまないのは確かで 。軽く首を傾げ相手の返答を待ち )
どーぞ 。
( 相手の緩んだ顔に嬉しげな笑み浮かべ 。足取り軽くお茶を淹れに行く 。少ない時間でもこうして一緒にいられるだけで嬉しい 、その感情が幼い頃孤独を背負っていた彼への情なのか 、単に彼に惹かれているのか 、未だよくわからないものでありながらも大好きであることには変わりない 。隠せない喜びは笑顔や雰囲気から溢れでていて 、お盆に茶を2つ乗せては相手が座っている席の方へもっていく 。相手の前へお茶を差し出しては自分はどこに座ろうかと 、少し眺めた後 、躊躇する事なく隣に腰を下ろす 。そこまで狭い椅子ではないにしろ長椅子であるため2人を塞ぐものはない 、ここぞとばかりに身を寄せ『 どうですか? 』茶の感想を訪ねては下から相手の顔覗き込み )
参加してほしいって言われた。
( 返事が返ってくる前に扉が開くのを感じれば言伝を伝えるため近寄っていた距離から一歩離れる。部屋からでてきた相手との距離感を縮めて間近で話を聞きたい気持ちをグッと堪え、一歩の距離のまま相手を見上げ。自分の参加の有無について記憶を辿るように一度目を伏せてから、すぐに開くと軽い頷きと共に誘われているとの答えを。自分はいかないほうがいいのだろうか?だが、美味しいものも沢山あると聞かされていて興味は正直ある。なので『行きたいとは思ってる』素直に自分の中の気持ちを伝えると、それでも自分の中の完全なる決定権は相手にあるようでダメ?と言いたげに不思議そうに頭を横に傾けて )
すまない。
( 相手は自分と違って感情をストレートに出すことが出来る。それが羨ましくもあり、とても愛しいことを相手ら知らないだろう。お茶を用意してくれた相手の手から受け取り、隣に座るまでの間に一口飲む。何故なら相手は座るなり感想を聞いてくることが毎回なので、今回もそうだろうと踏んでのこと。隣に座ったのを気配で感じ取り、距離が近いことを空気で感じ取る。心地好くも緊張する距離とも言えて覗きこませる姿さえも可愛いと無意識に思いながら一つ頷く。『相変わらず、ツカサの淹れる茶は美味い』美味いの一言で良いと思うし、他の人が用意したものならば確実に礼だけで済ませるだろう。それでも、言葉を足したのは相手に少しでも特別であるということを伝えたくてのこと。鈍感な彼女に他とは違うということが伝わっていないのだろうが。いつもと変わらぬ感想を真っ直ぐな視線と共に伝えることで少しでも感情が相手に届きますようにと柄にもないことを願って )
なるほどね 。
( 扉を開けた時あまりの近さに驚きさえしたが直ぐに相手が距離を開けたのを見て 、矛盾でもあるが離れるように一歩引いたことに胸が痛む 。成る可くマイナスに考えるのをやめ 、気にしないように相手と向き合う 。誘われてると言う相手 、アスマの思惑はほぼ確実 。納得したような言葉述べながら 、この思惑にまんまとハマるのか 、でも参加したい意を示す相手に行くなとは言えない 。だからと言って相手1人で行かせるのも癪だ 。眉間を軽く押さえた後 、『 一緒に行こう 、アスマには俺から言っておくよ 』見上げながら首を傾げられれば頷く他なく 、アスマにしてやられたと思いながら『 風呂行ってくるよ 』一言呟けばそのまま風呂場へ向かい )
心を込めたからね 。
( 美味いと言われれば嬉しげに笑み浮かべる 。相手へお茶を淹れるとき 、何かしているわけではないが他とは違って心を込めている 。それを相手に伝えては照れ隠しするようにお茶を啜る 。『 あちっ 』慌てて啜ったからか舌を火傷したらしく 、一瞬声を上げてはヒリヒリと痛む舌を口内より外へ出して 。不甲斐ない姿を見せたくないからか相手とは逆の方向へ顔を向け 、やってしまったとばかりに肩を落とす 。未だ痛む舌ではあるが応急処置もできない箇所 、我慢するしかないと思いながら一旦痛みが治まるまで相手の方を向く気はなく )
わかった。
( 一緒に行こう。風呂に行く。その二つに対する返事をたった一言で終わらせる。風呂場に向かった相手の背中を見送ってから、先程相手がやっていた仕草を真似て眉間を押さえてみる。が、特に何か変わることもなくて相手は何がしたかったのだろう?と首を傾げ。アスマの思惑もわからず、相手の心情をも察することが出来ない。ということに気付けなく、ただモヤモヤとしたものが心の内側に広がっていく。モヤモヤをスッキリさせたくて深く息を吐き出すも、モヤモヤは消えてくれなくてどうしようと悩んだ結果。とんとんとん、と風呂場の扉を叩けば静かに問う。『 カカシ?やっぱり、背中流していい? 』微かに聞こえる水の音。自分が此処にいることには相手も気付いていることだろう。取り敢えず強行突破は今回はせずに返事を待って。 )
ツカサの心は熱いんだな。
( 感情をストレートに出せる分、相手の照れた時などが凄くわかりやすい。そんな所が可愛いと思うのだから、自分は随分と初恋の相手に溺れているのだろう。お茶を啜った相手の一連の行動を眺めると貴重と言っても過言ではないくすりと笑いが零れる。自分の方を向いてくれない相手の背中に向かって声を掛けながら手を伸ばせば結われている髪へと触れる。無理矢理、此方を向けるような行動は避けたい。だが、少しの時間でもそっぽを向かれているのも頂けない。『 少し伸びたか 』自分からこのような世間話をするのも相手だけだと気付いているだろうか。ふとそんな事を考えながら触れた髪を弄ぶようにいじり続けて。 )
... ああ 、じゃあ頼むよ 。
( 相手のことは好きだ 。それは確実に恋愛対象として 、それでもこの気持ちを言葉にすることができない 。好きな相手がすぐそこにいるのに手を伸ばせないのは苦しくもあり 、どうしても避けてしまうような行動をしてしまう 。先程も彼女との距離を開けてしまったり 、素っ気ない態度を取ってしまったと 、シャワーを浴びながら悶々と1人振り返る 。ふと聞こえてきた風呂場の扉を叩く音に若干肩を揺らしながらも 、背中を流すという彼女の声に 、少しながら期待してしまう 。二度断るのも忍びないが 、背中を流してもらっている間どんな顔をすればいいのかわからない 。間を開けながらも出した答えは頼んだという言葉 。タオルを腰に巻き椅子に腰掛けては入ってくるであろう相手に背を向ける状態にして 。『 リア 、そんなに気を遣うことないからね 』自分との関係が良いものではないのを危惧しての行動だと判断すれば 、小さく後ろにいる彼女へ呟き )
え 、あ 、うん 。伸びたと思います 。
( 相手の小さく笑う声が聞こえればその瞬間を見られなかったことに落胆 、舌を冷ましながら相手の続く言葉を聞いたいれば 、触れられた髪に気づき方を揺らす 。一気に体温が上昇するのがわかるものの 、何かの悪戯かと相手の様子を伺っていれば 、自分の変化に気づいたような言葉が聞こえ勢いよく相手の方を向く 。髪が伸びたのは事実ではあるが 、そんなに気づくほどの伸びでもない 、それに気づいてくれたことに驚きやら困惑で途切れ途切れ相手の言葉に応え 。『 我愛羅様は 、短い方がお好きですか? 』舌の痛さなんてもうどこかへいったようで 、触れられていた部分を自身も触れるように髪を梳きながら 、相手の好みを訪ね )
!うん、任せて。
( 相手から好かれてなくてもいい。嫌われているのは少し辛いけれど、五代目火影に頼まれたから仕方なくという形でも構わない。それだけ相手の事を随分と昔から想っているのだ。それでも返事を待つ間、不安で手が震える。恋人になりたいと願っているのかと自分を嘲笑ったところで返事を貰えればハッと顔を上げ。一瞬何と返事されたのかわからなかったが、すぐに理解すると嬉しそうな雰囲気を隠さないままに返事をする。扉を開き風呂場に入れば背を向けて椅子に座っている相手の姿。逞しくもあり傷だらけなその背中に目を細めながらも服を着衣したまま膝をつく。そぅっと、背中に指先で触れながら呟きが耳に届く。壊れて消えてしまいそうな相手の雰囲気に眉尻を下げつつも『 気を遣ってるわけじゃない。私がしたくてしてるんだ 』ゆっくりとそれでも相手に届くように呟く。石鹸を手に取り手で泡立てるとその泡を相手の背中に乗せ滑らせていって。)
…どちらも好きだな。
( 今、想いを伝えたら彼女に響くのだろうか。否、風影としての命令として響き仕方なく恋人という形になる方が確率が高い。そう思えばきちんと想いを伝えることなど出来ない。こうして戯れられる距離にいるのにそれしか出来ない間柄なのがもどかしい。途切れ途切れになりながらも答えた相手が次いだ問いに少し悩む。はっきり言ってしまえば相手が選択した髪型であればどんなものでも好きだと思えるだろう。似合っていると飽きるほど言えるだろう。だが、それをそのまま伝えた所で相手が困ってしまうだろうと判断すれば無難な答えしか出てこなく。『 ツカサは? 』此方を向いてくれる事を期待し1度手を引っ込める。髪を梳く相手の手を見詰めながら自分にして欲しい髪型とかあるのだろうか?という意味を込めてたった一言の問いを。 )
... そう 、か 。
( 扉が開く音がする 。彼女の気配が背後にあるだけで胸打つ音が高鳴る気がして 、それが彼女に伝わってないといいがと思い 。背中を触れる彼女の指が少し冷たく 、それでもどこか優しさが溢れていて 、小さく呟いた言葉が嘘でないことを証明している 。彼女の言葉に頷く 。気を遣ってるわけじゃなく 、自分がしたいからと言う相手の本心が未だ見えない 。昔 、あんな別れ方をしておきながら何故彼女は自身の側にいたがるのか 、彼女はいったい何を考えているのだろうか 、他人のことに鈍感なわけではない 、それでもわからない 。俯きながら彼女が背中を流してくれるこの時間を味わうように黙っていて 、自分が想いを伝えられない 、それでいて彼女の気持ちもわからない 。今この瞬間をどう感じればいいのか 、期待していいのか 、頭悩ませながら鏡越しにチラッと彼女の表情を確認して )
そっか 、そろそろ切るのもいいかな 。
( どちらも好き 。その答えにリズムよく鳴っている胸の音が少し早くなる気がして 、嬉しげに笑みを浮かべて髪型を変えてみるのもいいかもと呟く 。相手の喜ぶことをしてあげたい 、長くても短くても彼は好きだと言ってくれたなら 、飽きられないように髪型を変えるのもいい 、自分に髪型や見た目のこだわりはない 、だからこそ相手の好きなようにしてあげたいと思う気持ちがあって 。どうしようかと呑気に悩んでいれば 、相手から自分の髪型はどうかと問われれば静かにゆっくりと相手の方へ向き直る 。相手の髪型を見つめては 、手を伸ばして相手の襟足に少し触れ『 どんな我愛羅様も好き 』緩く弧を描くような笑み浮かべ 、それは髪型のことではあるが 、深層心理的には髪型だけでなく全ての彼が好きだという意味も込めていて )
__っ、ご、ごめん!
( 彼の背中の傷は今出来たものではない。そうわかっていても優しく触れる以外のことが出来ず泡を滑らせる。彼の声も自分の声も聞こえない空間が鼓動を高める。改めて好きだなと思える。思えば思うほど近くて遠い距離感がもどかしく感じてしまうのは仕方ないことかもしれない。今、彼は何を思っているだろう。嫌ではないだろうか?追い出したいのに追い出せない空気を出していないだろうか?一度募り出した不安は消えることはなく、思わず鏡にうつる彼へと視線を向ける。すると、彼と視線がかち合い息が詰まる。慌てたように視線を背中に戻し
熱く紅く染まっていく頬。『 カカシは__ッ何でもない… 』思わず問いたくなった。彼に好きな人はいるのかと。自分ではない誰かを好きなのではないかと。その答えを聞けば色々なものが壊れてしまう気がして溢れそうになった問いを引っ込めてしまう。シャワーを手に取り相手のうなじ辺りからお湯をかけることで背中の泡を流し始めて )
__いつも、それだな。
( 自分が自分の事で悩んだ時に真っ先に相談するのは彼女で。そしていつも決まって同じ台詞を言ってくれる。有難いし期待もしてしまうが其処に深い意味は無いことを知っている。だからこそ、嬉しくもあり苦しいことでもある。曖昧などこか困ったような眉尻を下げた笑みが零れ呟く。彼女にとって特別な人になりたい。彼女が見るのが自分だけであればいいのに。小さな独占欲が湧き上がるのを何とか堪え『 舌は落ち着いたのか? 』こちらを向いたのだから落ち着いたとは思うが彼女の性格を考えると自分の声に反応しただけかもしれない。そう思うと意地悪を言いたくなってしまう。ちろ、と軽く舌を出し己の舌を指差しながら頭を横に傾けて。)
リアは 、何で俺の側にいる?... 五代目の命令 、だからか?
( 鏡越しに目が合えば彼女は視線逸らし頬を染める 、そんな姿から自分は目を離すことなく妙に落ち着く 。その反応を見て自分への感情が嫌悪でないことがわかったから 。少しずつ目を伏せながら再び背中へ意識を持っていけば 、途切れた彼女の言葉 。その続きを求めることはしない 。何を言おうとしたか 、気にならないわけではないが彼女が言わないと決めたのだからそれを問い詰めることはしたくない 。先ほどの反応や途切れた言葉といい 、期待してしまうのは悪いことなのか 、それを願ってはいけないのか 。シャワーが当てられ泡が落とされていく 、これが終われば彼女はきっと出て行くだろう 、それが風呂場を後にするだけだとしても不安に感じるのはミナト先生達が亡くなったあの日のようにまた離れてしまうのではないかと思うから 。シャワーを持つ彼女の手を掴み 、上体を彼女の方へ向けて視線を合わす 、彼女の真意を確かめるような問いをし 、出しっ放しのシャワーは自身の胸に当たっていて )
あ ____った 、痛いや 。
( 困ったような笑みを浮かべ いつもそれだな 、そう言う彼に此方も眉が下がる 。彼は何かあれば自分に相談してくれる 、それはとても嬉しいことで何か力になりたいそう思う 。だからこそ最後には彼の全てが好きだとそう伝えてきた 。でも 、自分の深層にある感情がなんであるか自分自身が気付けていない 、彼を好きなのはどういう感情なのか 、それがわかっていないのだから彼に軽い言葉としてみられてもしょうがない 。それでも 、彼が好きなのだと伝えたい 、困ったような顔をしてほしいわけじゃない 、弁解するために口を開こうとするも彼の口からでてきた言葉はまるで違う話題 。忘れていた舌の痛みに肩を揺らす 、それが我慢できるくらいの軽い痛みではあったが 、今はその話題に乗っかるように俯きながら小さく 痛い と告げる 。モヤモヤした気持ちが残りながらも時計は自身の任務の時間に迫っていて 、腰を上げて彼と自身の湯呑みを持ち『 時間ですので失礼します 、私は少し任務があるのでこれで 』 再び改まったような言葉になれば頭を下げ扉の方へ歩みを進め )
( / 背後から失礼します!この後の展開ですが 、ツカサがちょっとした任務にでかけるも昔ツカサを排除しようとしてた暗部の上層部1人と数名の部下が再びツカサの首を狙い襲う 。洞窟で捕らえられる 。ツカサは我愛羅と離れ死の淵に立たされた時恋愛感情に気づく 、そこへ我愛羅一行が助けに来てツカサが想いを伝える!という風に考えてるのですがどうでしょうか!検討お願いします 。)
ッ__カ、カシ?
( シャワーで泡が流れ現れた背中の傷に口付けを落としたい気持ちになりながらもグッと堪える。身を離そうとした瞬間、手を掴まれれば驚きに息が詰まる。此方に向けられる視線から逃れられない。思わず名を呟いたところで何故と問われた。気付いてると思っていた。自分が彼を好いていることを。それでも、それ以上に自分に好意を向けるつもりはないんだと思っていた。それを改めて実感させるつもりなのだろうか。胸に当たり流れるシャワーの音がやけに響く。心臓をガシッと掴まれた気がして息が苦しくなる。自然と瞳に涙の膜が張られれば『 好きだから__昔からずっと 』珍しく今にも泣き出しそうな表情で紡ぐ声が震える。伝わるだろうか、想いは。伝わったところで、きっと相手は自分を拒否するだろう。それを現実として受け止めるのが怖い。嫌だ。『 ごめん 』相手の手から逃れるように背を向けては風呂場をでようとして )
ツカサ
( 痛いと口にした彼女の姿をそのまま受け止める。思わず小さく息を吐き出すように笑う。時間を感じ取った彼女が素早く動き、片付けを行い扉に向かっていく彼女これ以上引き止めることは出来ない。それでも、最後に名を一言呼ぶ。振り返る彼女の視線を受け止め毎回口にしている言葉を付け足す。『 気を付けるように 』平和になった世界を考えると大丈夫だと思いたい。それでも、いつ何が相手に起こるかはわからない。意識したところで起こることかもしれないが、意識することで起きないこともある。ならば、少しの確率に賭けたい。たった一言に深い重い意味を込めて伝える表情は酷く柔らかい雰囲気で。 )
( / とても素晴らしい案だと思います!個人的にも好みなストーリーですので是非お願いしたいと思います! )
________っ!
( 目に涙を溜める彼女を見つめる 、曖昧にしておけば楽だったかもしれない 、それでも真意を確かめる理由はある 。自分が彼女を好きでいて 、こんな風に彼女の側にいていいのか否か 。それだけを判断したかった 。もし 、嫌々自身の側にいるのであれば直ぐにでも離してやりたい 。その一心だった 。でも 、目の前の彼女から紡がれた言葉は意外としか言いようのないもの 。昔から好きだという彼女の言葉を飲み込んで一度冷静になる 。昔から 、それはいつ頃だろうか 、でもそれよりも自分を好きだという 。簡単な話ではないか 。風呂場を出ようとする彼女を引き止めるように手に力を込めて引き寄せ 、胸に当たっていたシャワーは彼女の背に当たり 、自身の胸の中に彼女を収める 。『 俺は本当に ... 』 彼女の耳元で呟いたのは独り言 。何故こうも自分はいざという時に何もできないのだろうか 、好いている人に涙を流させてしまった 、これではまたオビトに怒られるだろうなと思いながら 、強く強く彼女を抱きしめて )
はい 、いってきます 。
( 相手が自分を呼ぶ声に振り向き 、いつも通りのその言葉に頷いて部屋を後にする 。今日の任務は大したものではなかった 。我愛羅の兄であるカンクロウの頼まれ事で隣国にとある書類を渡しに行くというだけのものだった 。風影室を出た後すぐに支度をし砂隠れの里を後にする 。砂漠が続く中 、やっと森の中に入る頃 、どこからか後をつけられている気がしていた 。少し緊張しながら隣国へ向かっていればそれは直ぐに起きた 。数名の暗部の者に一斉に攻撃される 。氷遁で対処しながらもそれは無理に近く 、暗部の手練れ数名に対し応戦できるはずもなく額や腕 、身体中から血を流しながら倒れる 。その後はもう記憶がない 。起きた時には何処かの洞窟で両手を吊り上げるように拘束されていた 。印も結ばなければその場所は地中 、自分がどこにいるかもわからなかった 。見張っている人数は2人程 、目的はきっと自身の暗殺であろう 、こんなことならばもう少し皆んなと話せばよかったと 、我愛羅といろんなところへ行けばよかったと後悔は常について回る 。『 ああ 、帰りたい 。』叶わない願いは空気のように消えていき )
( / 有難う御座います!かなり省略しながら進めてしまいました 。もしやりづらければ仰ってください! )
カ、カシ……?
( 男と女だとまざまざ感じさせられるほどに簡単に彼の胸の中に閉じ込められれば、流石に瞳を丸くさせる。背が濡れるのさえも気にならないほどに鼓動が高まる。抱き締められる腕に力が込められていくのを感じつつ呟きが耳に届く。この腕に、呟きに期待をしてしまう。まだ想いが此処にあるのではないかと。溢れる想いを離れる以外の選択肢で止める方法を知らない。『 カカシ…ごめん。離してくれない、と… 』彼の腕に手を添え、視線を斜め下に落としながら小さく呟きを漏らす。不意に腕を振り払うように一度無理矢理離れたかと思えば振り返り、彼の首に腕を回す。それ以上の言葉を紡がせたくないと身長差から背伸びをしながら互いの唇を重ね合わせる。すぐに離れると『 こういうこと…しちゃう、から 』相手の胸元に手を添えて瞳から涙を流しながら震えた声のまま言葉を続けて )
何だと__?
( 彼女を見送った後、いつものように仕事をする。姉であるテマリや兄であるカンクロウ達が仕事をきちんと纏め、自分に持ってきてくれるから有難いと思う。それを口にすることはないが。やがて時間が経つにつれて、この時間になっても帰ってこれない程に難しい任務を与えていないはずだとカンクロウが報告してくれば思わず音を立てて立ち上がる。『 カンクロウ、すぐに跡を探せ。テマリは俺と共に来い 』迷っているだけだとは思えない。彼女に何かあったに違いないと判断すればすぐに動けるように指示を出しながら風影の部屋を出て。すぐに見付けたら動けるように少し着替えたところでカンクロウから答えが返ってくると『 カンクロウ、テマリ、行くぞ 』大きな人数で行くつもりはない。信頼している二人を連れて里を出ては洞窟へと向かって )
( / 省略してもらえて有難いです!此方も変なところがあれば、仰ってくださいませ! )
... ごめん 、
( すっぽりと腕の中に収まる彼女 、ここまで来ると心臓は激しく高鳴る 。何をしているのか 、ここで想いも伝えられない中途半端な奴なのに 、こんな風に彼女を引き止めていいものなのか 、それを示すように彼女が自分を振り払う 。好きだ 、そう確実に言っていたのは他でもない彼女ではあるが 、それはどんな好きであるのか 、未だに真意は見えない 。小さく謝罪して彼女を解放すると 、先程振り払った彼女に腕を回され口づけされる 。何が起きたのかわからないまま離れていく彼女を見つめる 。胸に手を当て紡ぐ言葉を聞けば 、途轍もなく愛おしい 。涙を親指で拭ってやればもう一度 、次は優しく抱きしめてやる 『 ... すればいいよ 、本望だ 』背中に手を回して小さく言葉を 。どんな反応をするのか 、少し期待を持たせながら呟き )
我愛羅に会いたい 。
( 床に足が付かない状態で吊り上げられている 。さすがに疲れる 、それでも暗部にいた独りだったときの痛みとは違う 。自身を見張る暗部は新人だろうか 、見覚えのない者たちだった 。呑気に敵を観察してしまうのは 、きっと自分の死を受け入れているからだろう 、本当は我愛羅の監視でなくなったときに失われるはずだった命だ 。寧ろよくここまで生きていられたなと 。でも 、未練がないわけではない 。思い浮かぶのは我愛羅の顔 。冷静に彼を思い出しながら無意識に頬を伝う涙 。会いたい 、彼に会いたい 。『 ああ 、私 、我愛羅のことが好きだったんだ ... なんだ 。そうだったんだ 。』その感情は静かに押し寄せる 。今まで家族としてそんなイメージの好きだと思っていた 、でも今こうして命が終わるかもしれない状況になってやっと気づく 。恋人になりたい 、彼の1番になりたい 、そんな感情だったのか 。『 助けて 、 』消え入りそうな声は地下の洞窟で静かに響いていて )
( / 了解しました!要望に沿っていただき感謝します 。其方様も要望等御座いましたらお声がけください!/ 蹴可 )
…して、いいの?
( 涙を拭う親指に合わせ視線を動かし、再び胸の中に収まる。先程以上に近く感じる温もりが、とてつもなく優しくて甘えてしまいそうになる。すると降ってきたのは思ってもみない言葉。視線をあげるのも恥ずかしい。肩に額を寄せ小さく呟きを返す言葉は問いではあるが、嬉しさが滲み出ていて。『 じゃあ、おはようと、いってらっしゃいと、おかえりなさいと、おやすみの口付けをしたい 』少しの間を置いてから少しだけ子供が我儘言うような口振りで願いを口にする。『 もちろん、私からするけど…たまにはカカシからもしてほしいって願うかも 』さらに付け足した言葉から滲み出てくるのは不安、なのだろう。これが嘘だったら?自分に同情してくれているだけだったのなら?『 こういうの嫌でしょ? 』だったら嫌われるまでだ。これでも良いと言ってくれる可能性は低い。気持ち悪いと引き離されるだろうか。それでも、最後の言葉を付け足せば顔をあげようとして )
__ツカサ!
( 気配を消し全集中をかけて進む。出会う奴をほぼ殲滅といった勢いで。やがて奥へと辿り着くと弱そうな見張りらしき人物がいればら兄と姉に二人を任せ隙をつき砂で鍵を奪う。すぐに中に入りながら相手の名を呼べば上から吊らされてる状態に歯ぎしりを思わず立ててから砂を使い、両手を縛るものを壊しゆっくりと自分の腕の中へと移動させればその場に膝をつき顔を覗きこませる。『 酷い怪我だな…他に何かされなかったか 』至る所に見られる血に怒りで色んなものが暴走してしまわないよう極めて冷静さを務めながら怖い思いをしたであろう彼女を優しく見詰め出来る限り優しい声で問いかけ)
嫌 、ではないけど 、
( まるで子どものような口振りの相手に目尻下げるように微笑み 、グイグイこられるのは嫌ではないが慣れていない 。この場で気の利いた回答をすることはできない 、自身の襟足を触るように困ったような顔で呟く 、言葉が途中で切れているのはそれ以降が思い浮かばないから 。嫌ではないのだということ伝えると同時に彼女の頬に触れ 、『 この話は出てからしよう 』今この状況を振り返り 、流石に半裸のまま話を進めたくはなかった 。今はただ彼女が嬉しそうでいることだけで心は落ち着く 。どう?とばかりに小首を傾げてみて )
________すき 。
( 暗く狭いそこにもう何時間いただろうか 、痛みはほとんど感じない 、薄く目を開けば感じたその気配に顔を上げる 。こんなとき 、必ずと言っていいほど思い浮かぶのは彼の顔 。ああ 、大好きだ____そう思った瞬間 、自身の手を縛っていた鎖は外され温かい腕に閉じ込められる 。聞こえてきた心地よい声 、それが誰であるかは見なくてもわかった 。ぼんやりした視界の中彼の顔を捉えては手を伸ばし頬に触れる 。彼の質問に答えるより前にポツリ呟く 、今までその言葉を口にすることは多かった 、でも感情がこもったその一言は小さくも力強く 、彼の目を愛おしそうに見つめる 。『 ずっとそばにいたい 、1番になりたい ... 特別になりたい 』ポツポツと言葉を並べると力尽きたように手は床へ落ち )
__わかった。
( 畳み掛けるように紡いだ言葉は不安が滲み出るように不安だったが頬へと触れる彼の手で一気に落ち着く。どこかとろんとした瞳を向け安心しきった雰囲気と共にコクリとひとつ頷く。先に風呂場を出れば服が濡れていることを思い出す。脱がれた彼の服の上に自分の服をも重ね、彼の寝室へと向かう。自分の着替えはあまり持っていないので彼に無許可ではあるが彼の服を上だけ借りる。上下とも借りるとブカブカすぎて歩きにくいからだ。上だけでも充分ワンピースのように着られるし問題無いと思いながら寝室を出てはソファに座り相手が戻ってくるのをどこかそわそわした様子で待っていて)
ツカサ?
( 頬に触れる手はどこか頼りない。その手を握り締めながらポツリと呟かれた言葉がきちんと耳に届かなかったという事もあり先を促す意味と大丈夫かという意味を込めて再び名を呼ぶ。すると、自分に向けられる眼差しに熱を帯びていることに気付く。ポツポツと紡がれる言の葉は思っていた以上にストンと胸の中に入ってくる。きちんと聞き取れなかった言葉はいつも彼女が口にしてた言葉。だけど、それは、漸く自分が求めていた言葉。自然と目頭が熱くなる。床に落ちた手から気を失っているのだと察せばぎゅうと力強く一度抱き締める。その後敵を殲滅させた兄や姉と共に里へと彼女を急いで連れて戻り病院へと預ければ、後は彼女の目が覚めるのを待つだけ。本当ならばずっとそばに着いておきたいがそれは叶わなく仕事に戻って落ち着いては顔を出すということを繰り返していて )
... 、今度部屋着買いに行こうか 。
( 彼女が出て行ったあと湯船に浸かりながら彼女を思い出す 。キスされたことや 、風呂場で抱きしめてしまったこと 。思い出すだけで恥ずかしいことだらけだ 。一息吐きながらも結局自分たちの関係に何か変化があったことになるのだろうかと思う 。お互いに決定的な言葉を発したわけではない 、付き合ってる?と言えるのだろうか 、自分の勘違いなのではと頭巡らせながら風呂を出る 。肩にタオルをかけて上下ラフな格好に着替えリビングに向かうと視界に入った彼女の姿に一瞬目を離せなくなる 。これが世に言う彼Tなのだろう 、ぶかぶかなそれを着る彼女に何度かわいいと思ったことだろうか 。そろそろ耐えられなくなりそうだと思えば額に手を当てながら少し困り顔で部屋着を買いに行こうと提案して自身も椅子に腰掛け )
________ ん 。
( 夢の中で我愛羅に抱きしめられた気がした 。目を覚ませばそこは見知った病院の天井で 、今までのことをひとつひとつ思い出す 。殆ど記憶はないが 、一度我愛羅の幻を見たような気がした 。温かい腕の中に収まる自分 、ああ 、もう一度あの腕の中に収まりたい 。などと思いながら上体を持ち上げる 。そこにいたナースに声を掛ければドクターが駆けつけて診断されるも特に異常はなかったらしい 、でも念のため寝ていろと言われれば小さく頷いて再び横になる 。次我愛羅に会ったらちゃんと伝えよう 。そう心に決めては窓の外に映る砂漠を見つめて )
…私は、これでもいいけど。
( 色々な考えが巡る。彼に想いは伝わったのだろうか。そもそも自分と同じ気持ちなのだろうか?違ったらただ彼に迫った変な女になってしまう。彼を困らせてしまっただけなのか。両手で口元をおおう。すると、仄かに香る彼特有の香。少しだけ彼に包まれたような気持ちになって自然と笑みが零れたところで、彼が戻ってきたので慌てたように手を下ろす。困り顔を浮かべていることに気付けば、自分の行動が間違っていたのだろうかと思う。提案された言葉に瞳を丸くさせてから自分の姿を見下ろす。おかしなところがあるだろうかと緩く頭を横に傾ける。ダメ?と言いたげな眼差しを向けて )
__ツカサ!
( 仕事をしているところで彼女の目が覚めたと聞けば思わず立ち上がる。然し、仕事を投げ捨てて彼女に会いに行く自分のことは好きにならないだろう。何とか我慢し仕事をしてから病院に向かう。駆け足になり風影様と初めて注意されてしまえば申し訳なさそうに頭を下げつつ病室へ。病室の扉の前で立ち止まることもなくノックすることもなく扉を開けながら名を呼ぶ。横になっている彼女の側まで歩み寄れば、顔を覗き込む。『 無事か 』心配そうな眼差しを向けながら、たった一言に全ての心配を込めて問い掛けて。 )
いや 、だめじゃないんだけど 、自分のものの方がいいだろ?
( これでもいい 、そう言う彼女に頭を悩ませる 。先ほどのキスやら自分のシャツを着てしまうなど 、彼女は無防備にも程がある 。ましてやここは男の家 、少しは気にしないのだろうか 。そう思いつつも 、それが自分だからというのであれば心を許してるとも言えるか 、それならそれでいいのか?悩んでも悩んでも答えは出ない 。一息ついて彼女の要望に応える 。誤魔化しの理由を取ってつけて 、それでも嫌ではないということはしっかり伝える 。机の上に並んだ食事を見つめては両手合わせて『 いただきます 』礼儀正しくそれを言えば彼女は食べないのかとソファの方へ目を向けて )
ありがとう 。
( 医者から話を聞いた 。我愛羅やカンクロウ 、テマリが自分を助け出してくれたこと 、我愛羅がギリギリまで自分の側にいてくれたこと 。それを聞いて再び窓の外を見つめる 。彼はいつも自分を助けてくれる 、二度も命を救われた 、これからの命は全て彼に捧げよう 、そう思っていれば大きな音を立てて開く扉 。肩を揺らして驚くもそれが彼であることに気づけば安心し力を抜く 。近づいてきた彼に問われた言葉に首を縦に振る 。その眼差しに目を細め笑み浮かべては彼に手を伸ばし人差し指をキュッと握る 。『 伝えたいことがあるんだ 、聞いてくれる? 』小首傾げ問い )
…コレね。カカシの匂いして、好きなの。
( 自分の物があった方がいい。それは確かにそうなのかもしれない。彼の部屋に自分の物が増えていくことで、此処が自分の部屋にもなるという証拠にもなりえる。だが、それは自分の我儘であって彼の望むことではないかもしれない。その答えをまだ貰ってもいない。ならば、答えはひとつ。本当の事と嘘を混ぜて言葉を紡げば彼にしか伝わらないような僅かな笑顔をみせる。食事を食べる旨を伝えてきた彼の口に合うだろうかという不安が胸をよぎりドキドキしつつ此方に視線をくれないことを不思議に思う。ぼんやり食事をするのを眺めていたがふと目を伏せ『 私はいらない。痩せたい… 』女子特有の願望と言えばいいのか。此処最近運動をしていないことで感じ取った体重に対する答えで。 )
そうか、良かった__
( 医者から無事だと大丈夫だと聞いても信じることが出来なかったのが相手の口から聞くことで漸く信じることが出来た。安心したように崩れるように近くにあった椅子に腰を下ろす。彼女の手が人差し指を握れば不思議そうな眼差しを向ける。伝えたいことがある?何を伝えたいのだろうか。そう考えた時に思い浮かんだのは彼女が気を失う前に口にした言葉。期待を、してしまう。彼女がいつも口にする言葉の意味とは違うのだと。『 なんだ? 』握られていない手を伸ばし壊れ物に振れるようにそっと頬へと触れる。無理はしてほしくないが、先は聞きたい思いから一言で先を促し。 )
取り敢えず 、明日は任務はないから一緒に買い物でもいこうか 。
( 彼女の言葉にドキドキする 。いっそこのまま寝間着など買わなくてもいいのではないか 、それでも彼女に一度提案してしまった身としては引き下がるには理由が足りない 。明日の任務を思い出せば 、久々の休みということで彼女に提案する 。手元の食事を口に運びながら『 うん 、美味しいね 』彼女の料理上手だけではない 、多分彼女がつくるから美味しいのだと頷きながら食べ進めるも 、目を伏せ 、痩せたい 、食べない と告げる彼女を不思議そうに見つめる 。なぜなら彼女は別に太っていないし 、むしろ食べた方がいいくらいだ 。小首を傾げながら『 痩せてるだろう 』彼女の体を見つめてはまるで女心もわかっていないような言葉を投げかけ )
____ 貴方が好き 。
( 頬に手を伸ばされれば 、少し目を細めながら彼に向き直る 。小さく紡いだ言葉は 、いつも彼に告げるそれとは違って 、愛おしさを込めた一言 。伝わるだろうか 、でも口下手な自分にはそれ以上なにか彼に伝えることは難しい 。それでも自分の気持ちをわかってほしい 、再び口を開き『 私の初めて 、全部あげる 。だから 、私を我愛羅様の特別にしてほしいんだ 』それは願望 。彼がそれを受け入れてくれるかわからないし 、伝わってあるのかもわからない 、それでも今はこれくらいしか言葉が出てこず 、はにかむように笑みを浮かべ )
お出掛け?嬉しい!
( 籠の中の鳥のように保護されて育った身としては出掛けられることが一番嬉しい。普段も出来る限りは一人で外出しないように、と五代目火影からのお達しがあるので近くへの買い物しかしたことがない。任務がなく休みだという意味を知れば嬉しそうに雰囲気を明るくさせながら何度も頷いて。彼の好みに合わせて作ったものだからか。それとも本当に料理の腕を褒めてくれているのか。その判断はできないものの美味しいとの言葉が聞こえれば自然と笑みが零れ。小首を傾げる彼に視線を向ける。彼の目から見て痩せてるとの言葉は何となく信用が出来ない。『 お腹周りとか酷いよ 』太った証を見せるわけではないが、腰に手を添え少しラインが見えるように服を押さえつけ。太ったという意味を込めて頭を振って。 )
__俺も、同じ気持ちだ。
( 彼女の口から出てきた言葉はいつもとは違い、重みのある言葉。愛が乗っている言葉。先の戦で父から伝えられた愛を聞いているからこそ、きちんと伝わってくる言葉。続く言葉に此方も自然な笑みを浮かべれば素直にゆっくりと言葉を紡いで。彼女の手を離させ両腕で包み込むように抱き締めながら『 ツカサの特別になりたいとずっと思っていた 』彼女の耳元で囁くようにずっと秘めていた想いを口にする。今まで我慢していたことを我慢しなくてすむ喜び。彼女が他の男に取られるのではないかという心配をしなくてすむ安心を感じながらただただ嬉しくて彼女を腕の中に閉じ込めたままでいて。 )
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