かび 2019-07-31 18:38:25 ID:994fddcc8 |
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すぐに近くの川まで真水を汲みにいき、すぐに女の元へ戻り、水を口に流し込む。
「クソッ、自力で飲めねぇのか…」
残っている水を自分の口に入れ、女の口に重ねる。
女の口の中を舌で押し進め、嚥下させる。
「っハッ、」
口を離して口元を拭ってやれば、辛そうに呼吸をする女。
「食料はどうした?」
女はしょっちゅう盗難をしている割りには、痩せすぎのように見える。
「……も、に…」
「あ?」
口に耳を寄せ、言葉を聞き取る。
「親が、いない子供、に、あげて……」
と言ったあと、フッと目を閉じた。
どうやら意識を飛ばしたらしい。
………自分の為にやってたわけではないのか…
ひもじい思いをしている筈なのに、他人に優しく出来るこの女は素直に凄いと思った。
女の灰色の髪をくしゃりと撫で、膝の上に乗せる。
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「……………?」
「起きたか。」
私の顔を覗き混んできたのは壮年の男の人。
頭の下に柔らかいような、ゴツゴツしたような感触がするのは、この人が膝を貸してくれているからだろうか。
「…すみません…ありがとうございます。」
元々感情を外に出すのは得意ではなく、どんな時でもぶっきらぼうになってしまう。
………ああ、今日盗った分を、子供たちに渡しに行こう。
ゆっくり体を起こそうとすると、男の人に止められた。
「やめとけ。まだ体調が万全じゃねぇだろ。」
体を案じてくれるのは有難いが、私が今日渡さなかった事が原因で、子供が一人ダメになるかもしれない。
謎の義務感を持つようになってから1日も欠かした事がない支給。ここで滞らせるわけにはいかない。
「……大丈夫、です。本当にありがとうございました。」
改めてお礼を言い、少しフラつく足で洞窟を出る。
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眠いの押して書いたゾ!ぼく偉い!!!
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