BL

リリス)…では、失礼します。

フライデー)じゃあね、ボス。

二人は楽しげに話しながらフライデーの
部屋へと戻っていく

グラジオラス)…俺はハダリーよりも下か…

しゅんとした様子で本当に朝まで外で眠っていて

リリス)…ボス。こんな所でお休みに
なられていたのですか。

朝の日課である散歩中に相手を見つけたらしく

**

ハダリー)……朝まで寝ちゃったっす…。
…リリス兄さん、怒ってるっすかねぇ。

クッションに顔を埋めて眠っていたらしく、
はっと顔を上げ

グラジオラス)…んん…風が気持ちよくてな…。

ぼーっとしながらもそう言うと伸びしてゆっくりと立ち上がる。

リリス)この季節です、風邪を引きますよ。
さ、戻りましょう？

穏やかな微笑みを湛え、相手の背中に
手を当てる

**

ハダリー)………フライデーさん。

フライデー)あら、ワンちゃん。おはよう。
リリスがカギ、回収してって言ってたの。

左手を差し出す

ハダリー)……っす。

差し出された左手の上にリリスの部屋の
カギを置き

グラジオラス)そ~だなぁ…さっさと戻って片付けしないとなぁ~。

普段パーソナルスペースがかなり広いため背中に手があるだけで妙に意識していて

リリス)……手、お嫌ですか？では、
ハダリーの朝ご飯があるので…失礼します。

ぺこりと頭を下げ、屋内へと戻る

グラジオラス)別に嫌じゃねぇーよ。

そう言いながらもすたすたと自室に戻って

リリス)…ハダリー、朝ご飯食べないのかー？

ハダリー)あ、食べるっすー！

昨日までの目はどこへやら、またいつもの
子犬のようにキラキラした瞳へと戻っている

グラジオラス)はぁ~フライデーみたいな女かリリスみたいな男と付き合いてぇーな。

ボソッとそんなことを話していると唐突に部屋の窓が割れそこから黒いスーツを覗かせる一人の男がいて

？)寝言は寝て言え、まぁ、そうなりたいなら現実にしちまえばいいのにそんな度胸もねぇーか。

リック)ジオラスおじさん弱いもんね~

クスクスと笑いながらドスッと部屋に入る。高身で細身の男が部屋に入ると続いてリックも入って

フライデー)…っくし！

リリス)…っくしゅん！

ハダリー)あれ、風邪っすか？

もぐもぐとオムライスを頬張りながら問う

フライデー)違うわよ。何でか知らないけど
くしゃみ出たわ。誰かが噂してるのかしら。

リリス)……鼻風邪かな。

グラジオラス)黙れ、ギルには関係ないだろ！後扉から入ってこい。

そう言いながら自分の椅子に座ると2人と会談し始めて

フライデー)ワンちゃん、まだ食べる？

オムライスの皿を片付けながら
ハダリーに問う

ハダリー)…あ、いいっすか？
俺、ナポリタン食べたいんっすけど。

フライデー)うふふ、良く食べるわねぇ。
ホントにワンちゃんみたいだわ。
リリス！ナポリタンですって！

リリス)…了解です！

フライデーの言葉を聞き、料理を始める

グラジオラス)…んじゃ、よろしく。俺もあとから加勢するからよ。

1時間ぐらい話すと黒いスーツの男とリックは窓から出ていった

ハダリー)…どうも、ごちそうさまっす。

手を合わせ

フライデー)食欲があるのは良いことよ。
ねぇ、リリス？

リリス)そうですね…フライデーさん。

二人は端から見れば夫婦か何かのように
親しげに会話している

グラジオラス)…さて、時間になったし行くかぁ。

タバコを吸いながらそう言うと何人かの護衛を引き連れて廊下を歩いていく。今日はひとつの会社組織を壊すため夜に帰れたらいい方だなと思っていて

フライデー)…あ、私特訓してくるわね。
ちょっと筋肉がたるんでる気がするのよ。

リリスに手を振り、訓練室へと

ハダリー)……リリス兄さんは、俺のこと
ちゃんと見てくれてるっすか？

リリス)…？ああ、見ているが…それが？

グラジオラス)マジでめんどくせぇ~。もういっそ全員死なねぇ~かなぁ。

仕事となると毒舌になるのかそう言いながら外に出て

ハダリー)…良かったっす。

リリス)…何がだ？

不思議に思い、首を傾げつつも

グラジオラス)…いって。

仕事でとある組織に忍びこもうとしていたが読まれていたのか乱闘になり対応しようとするが数的に不利で結局かなり怪我して