――分ぁった。もうええわ( 午前二時。土砂降りの雨。点滅を繰り返す街灯の下、傘も差さず佇む男が一人。僅かに震えを含んだ低い声に宿っていたのは、怒り、諦念、悲哀、愛情、或いは。東の都では少々聞き慣れぬ西の訛りは、吐き捨てる様な侘しさを孕んでいた。人工的な銀髪はずぶ濡れで、滴る雫は数知れず。頬を伝うそれは雨か涙か、それとも― )
*******************
……なァんちゃって。吃驚した?( へらり目尻細め )此処は訳アリ関西弁男子の俺と、ひたすらお話してもらう部屋。男子、言う程若ぁないかもせんなァ。まッ、兎にも角にもおいでやすぅ( 剽軽に両腕広げ )詳しいコトは後々説明するわな。良い子はしー、やで( 片目閉じ、唇に食指添え )
――あァ、それと。愛し愛され恋い焦がれ、熱くて寒くて苦しくて、痛くて切なくて恋しくて、狂おしい程求め合う。その覚悟があらへん子ぉは、おうちに向かって回れ右。気ィ付けて帰りやァ( 手ひらり )