無気力先輩とワンコ後輩(BL)

んー……
(気持ちよさそうに目を細め)
俺は…どっちかって言うと動かないとソワソワするんですよね…。
(名案、と手を叩き)
藍原先輩！俺に色々教えてくれたら、藍原先輩は何もしなくて良くなりますよ！
…あ、でもダメです！藍原先輩は働きましょう！俺と一緒に！

…………はいはい………じゃあ、取り合えず
会議しないと…でしょ？…会長。


そうだねぇ、やっちゃうか。
(少し考え込むような動作をした後、
ぽんっと手を叩く)


…私、会議は苦手なのですが。
女性が私しか居ないもので。

会議…！何かカッコいい…！
(きら、と目を光らせて)
え、藤村さんだけなんですか！？でも頑張りましょう！
(ぐ、とガッツポーズしてみせて)

…………そこは構わないのですが……総務と書記を
呼んできませんと。

あー、平等院兄弟かぁ。あの子たち
来てくれるかなぁ？
(少し考え込みながらもコールし)


(藤村庶務が悠に寄り)
………副会長に近付きたいのなら、弓道部と
剣道部の見学に行きたまえ。
ただし弓道部は月・水・金のどれか、
剣道部は火・木のどちらかに行くことだ。

！
(藤村を見て目を見開き)
ありがとうございます！……気づいたんですね…
(頬を掻いて)
分かりました！弓道部と剣道部……
(メモをとり)
……あれ、でもなんで曜日が決まってるんですか？

…その日しか副会長が居ないのだ。
…まあ、頑張りたまえ。

(藤村庶務は肩をぽん、と叩いて立ち去る)

あ、平等院兄弟来るって！
(ドアが開かれる)

兄・平等院 朱雀(びょうどういん すざく)
ど～もぉ…平等院兄弟・兄にして生徒会総務の
平等院朱雀でーっす！
(赤髪のチャラそうな男子がおどけたように
敬礼する)

弟・平等院 雲雀(びょうどういん ひばり)
……うるっさいな、兄さん。噛み砕くよ？
…あ、生徒会書記を務める平等院 雲雀です。
(黒髪の真面目そうな男子が朱雀を睨み、
ぺこりと頭を下げる)

お…
(ビビる…)
えっと、朱雀守 悠です！よろしくおにゃがい……お願いします！！
(赤くなりつつ)

……っふふ…はい、よろしくお願いします…。
(雲雀は笑いを噛み殺しながら手を差し出した)


雲雀っちが笑ったーっ！
(朱雀はおどけて笑い、悠に笑顔を向ける)


…僕だって笑うときくらいありますよ…っふふ。
(兄を睨み付けるが、先程までの迫力はなく)

わ、笑わないでくださいよ…！
(更に赤くなりつつ差し出された手を握り)
どんだけ笑うんですかー！
(真っ赤にして)

………あははっ。

(隼人が笑い始める)

(ぱあああ、と元気になり)
藍原先輩が笑った…！やった！
(呟いてガッツポーズして)

…っふふ……。


副会長が笑うなんて珍しいですね。
雨でも降るんじゃないでしょうか？
(藤村庶務は気のない感じだ)


…あ、弓道部行かないと…
今日試合前なんだった。

(いそいそと用意をすると生徒会室を後にし)


………行きたまえ。
会議は私が誤魔化しておいてやろう。

(悠に何気なく寄ると低い声で囁き)

は、はい！
(藤村さんに礼をして)

弓道部…ってここかな…
(そっと中を覗き)

…………はあッ！

(隼人が袴を履き、弓矢を振り絞って
鋭く放つ。矢は的の中心を真っ直ぐ捉え)

おわ、カッコいい…さっきより綺麗に見える…
(扉から顔だけ出して)

弓道部副部長 藤村綾子(ふじむら あやこ)

……？見学の方ですかー？

(藤村庶務に似ていなくもない女子生徒が
ひょっこりと覗き込み)

おわ！？…びっくりした…
(胸に手を当て肩で息して)
……ふ、藤村さん……にしては優しそう…(首を傾げて)
け、見学…ですね！藍原先輩を見に来て…あ！ストーカーじゃないです！！
(両手を振って)

…？藍原部長、見学の人ですー！
あ、生徒会の人でしたっけ？
妹がお世話になってますー。

(隼人を呼び、にこりと微笑んでお辞儀をし)

ええええ、呼んじゃうんですか！？心の準備が……！
(わたわた)
妹…！！どおりで……
(納得して頷き)

…………あれ、朱雀守くん。
…俺の部活、知ってたんだ…？
…ああ、藤村さんが教えたのか…。

(のそのそと歩み寄り)