匿名さん 2019-06-10 15:59:22 |
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◇溶けるアイス
(鳴り止まぬ蝉の音が、遠くで騒ぐ男子達の声を掻き消す。広々とした公園の隅、一人ベンチで涼みながら、まだ一口しか食べていないアイスを手に、練習に励む彼らを眺めていた。眩しい位に青い空、日の光に照らされるあの人の、輝いた姿。陰に隠した思いは気温と共にこの身を焦がし、ぼんやりと熱に溶かされた思考は、指先にふと感じた冷たさで再び巡り始める。視線を向ければ、アイスは既に溶け始めていた。)
……早くしないと。
(たかがこれだけの事、拭いて齧って飲み込んで仕舞えば何とも無い事。なのに、冷たい切なさが胸にふわりと咲いて、意味も無く焦り始める。遮る様にアイスを口にし、背もたれに寄りかかりぽつりと呟く。)
暑いな…。
(/夏の片思いを書きたい衝動の元、長々と駄文を失礼いたしました。とても楽しく、素敵なトピを有難うございます。此方の片思いの相手でも、此方へ片思いを寄せる三角でも、もし返して下さる方が居たら…という期待を込めて、矢印を向けさせて頂きます。)
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