退屈なんて。／〆

……怪我してんのに抱き締める奴がいるか。悪化したらどーする。(　両手を広げる相手に呆れた口調で告げ包帯を見つめ眉寄せると椅子をベッドの近くに移動させ座り　)

…ンなヤワじゃねェよ、俺は。 （ 未だ距離を取る相手に怪訝そうに眉をしかめ一気に不機嫌になり。ふいと相手に背を向け寝返りを打ち ）

…お前は本当に俺の事が好きだな。(　背を向けられ不機嫌になる相手に鼻で笑い額を指先で掻きなが悩ましく見詰めれば横に寝転び後ろから抱き締め　)

…俺より大きいし、俺のわがまま聞くし、帰ってきたら大体いるし。…俺を大切に、してくれっし、 （ ブツブツと文句を言うように返答し、最後はもごもごと濁して呟き ）

…告白されてるように思えるんだが聞こえ無いから俺の瞳を見て言ってくれよ。(　耳を澄まし聞くも最後まで聞き取れず髪を撫でながら　)

お前が俺を抱きしめない選択したんだろ、ばーか。 （ 相変わらず背を向けたまま素っ気ない態度を取り ）

それには理由があったし今こうして抱き締めてるだろ…。俺が悪いなら謝る。(　抱き締めたまま手を絡め少し慌てた声色で囁き　)

べェつに？ お前の勝手にすればいいよ。 謝んな。 俺にはお前を束縛する権利なんて、微塵もないんだし。 （ 慌てている様子が見なくてもわかりクツクツと笑って肩を揺らし ）

…そうか…勝手にしろって言うなら俺が他の奴を好きになってもいいんだな？(　相手の反応に対し確認するように言えば手を離し　)

…、（ 離れていく手を追うように身体をねじりその手を握り、自然と顔がそちらを向き ） お前が俺以上に心酔する奴なんてそうそういな、ッ…くそ、 （ 捻った為か傷が痛み顔を歪ませ ）

……！！すまない…安静にしてろと言っておいて俺が傷口深くしてるな。(　腹部に手を添え痛みを和らげるように背中を撫で　)…こんな時に言う事じゃ無かった。直ったら改めるからお前は傷を直せ。

ッはは、過保護だな、…なかなか、進まねェな。 （ 相手の慌て具合に笑みを浮かべたあとぽつり呟き ） 今日はもう寝る。

大切な奴が辛そうな顔してたらほっとけ無いだろ。……次会うときはもっと深い話をしよう。おやすみ。(　抱き締め眠りに落ち　)

(　風呂から上がりシャツと短パンに着替えベッドに転がると相手の怪我が気になり窓の外を眺め　)＿＿怪我直ってるといいんだが…。

…まだ帰ってねェ、か。 （ 帰宅すると何も音のしない部屋を見回し軽く息を吐いて。シャワーを浴びて綺麗になってからベッドに上ると未だ生々しく残る射創をさすりつつ、包帯を巻きなおし ）

(　帰宅した途端にシャワーを浴びに行き。タオルを首に掛け部屋へと戻れば歩み寄り手を出し　)＿＿俺が巻いてやるから貸せ。

…ン、 （ 素直に包帯を渡せば巻いてくれと言わんばかりに邪魔な両手を真横に広げ大人しく巻かれ ）

(　タオルを机に置き包帯を受け取れば痛々しい傷に眉寄せ腹部に巻いていき　)…傷痕残りそうか？

ま、のこるんじゃねェの。 傷なんてこれ一つじゃねーし、不思議でもねェだろ。 （ 体にあるいくつかの傷を目で追いながら ）

(　包帯を巻き終えベッドの端に腰掛けると古傷に触れなぞり　)…もう増やさないように俺が守ってやる。