ビギナーさん 2019-05-25 19:18:04 |
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「……そうか。そりゃあ悪かったな」
(ジャーキーを口にした所で上がった声の意外な大きさに面食らい、覗き込む体勢のまま目を僅かに見開いて。いつになく思い切った勢いで酒が収まっていったその口から、紡がれていく言葉を只聞き、一度途切れた所で鈍い動作で視線を外せば、窺った顔をまた正面に戻し。缶を持つ手の指二本で頭を掻き、喉の奥で鳴る小さな唸りを飲み込んだ後、再び聞こえてきた呟きの色に罪悪感にも似た苦い感情が沸々と湧いて。それに眉間へ深い皺を刻んで、溜息を吐き出しながら一つ相槌を打った次には、何にともつかない詫びをぶっきら棒に落とし。それと同時、彼の頭へと伸ばしかけてしまった手を寸での所で律し、その背を軽く叩く程度に留めて直ぐに離し)
「あー…ならアンタ、どういう女が好みだ?見てくれとか性格とか…恋がまだでも、そんくれぇは答えられるだろ」
(ほんの僅かな沈黙を互いの間に浮かせるその間、持っていた缶の栓を開け、口内に残る味や気まずさをその中身を呷る事で腹の中に飲み下し。それから自らの膝に肘を付ける形で上体を少し屈め、仕切り直しとばかりに一度咳払いを行いつつ改めて彼の方へと視線を向け。些か言葉を濁したその後、先の話とは切り離された、しかし完全に無関係でもない話題を、平常の無愛想な調子と声で彼へ吹っ掛け)
(/そりゃ勿論、テッドにその気が無くても責任取って貰いますとも(笑)愛情注ぐのがあんまり一方的だと、ビティスも余計に不安になるかもしれませんが…まあその時は、ノアさんから愛情を注いで貰いましょう(笑)ふふ、ならまた子犬顔で迫っちゃいますね。「…抱かれるの、やっぱり嫌だったの?」って…何ならおまけに首に痕も付けて(笑)ええ、当方も楽しみにしております(笑)あらまあ…これからはテッドに存分に甘やかして貰って下さいませ…(笑))
「好み…そう、ですね…見た目は、気にしないですけど、普段言わないこととかも、ポロッと言ってしまえるような優しくて、近くにいて楽しかったり安心できるような人、ですかね…」(酔いで思考が普段とは違うのかテッドからの詫びの言葉に特になにか返す言葉もないままに背に受けた手の温かみに無意識に頬が緩み。そして僅かな沈黙の後にテッドから問われた好きなタイプの話にポツと呟くよう復唱してはまだ酔いの回る脳内で思考を巡らせ。しかし、本当に特に考えたことも無かった故にその返答にはやや間が開いてしまい。しかし1つ言葉が漏れ出ればそれにくっついて落ちてくるように自分なりの条件をポツポツと漏らしていけば無意識にテッドの方へと視線を向け。そうすれば性別こそ同性だが当てはまる人物であることは違いなく、ヘニャリとどこか幼くも見えるような表情で頬を緩めればさらに爆弾発言とも取れる言葉をサラリと続け)
「…あぁ。そう考えれば、テッドさんとかホントドンピシャですかね…好みなタイプで考えれば」
(/ふふ、いつか来るその時が楽しみです(笑)まぁ、一応ノアは普段からスキンシップありますからね……それでも足りなさげであればノアからも注がせましょう。そして気がついたらノアには抱き伏せられてもらいましょう(笑)そんなことされれば「嫌じゃ、ねぇけど…俺だって男なんだし…」と抱きたい欲と抱かれた時の快感に揺れ動きながら首の痕付けにトロトロに蕩けてもらいましょう(笑)ふふ、長男だからこそなのか、甘やかされるのに慣れてなくて顔赤らめるドルフが目に浮かびます(笑))
「……ハッ。ついこの前酒が飲めるようになったばっかのガキの癖に、中々良い冗談かますじゃねぇか。けどよ、そんな気の利いたジョーク、俺みてぇのに使うのは勿体無ぇぞ」
(ほんの少しの悩みの後、次第にその口から零れ出す問いへの返事に耳を傾け。気の休まる人、という彼の好みが見え始めた所で、ふと交わった視線に訝しげに片眉を僅かに上げ、しかし続いた言葉に今度は目を見開いて。だがそれも一瞬の事、瞬きの後には一つ軽い声を洩らし。…自分みたいのが好みなんて、まさか。酒の場のジョークとドルフの発言を判断し、相応に端を歪めて笑った唇から己なりの褒め言葉を彼に返して。同時に、あどけなく顔を緩める彼の頭に無意識と手を伸ばし、些か強い力で、ぐしゃりと乱雑にその髪を一度掻き回して)
「さて、と…俺、そろそろシャワー浴びてくっから、適当に暇潰しとけ。この部屋にあるもんは好きに見てて良いぞ。…そんじゃな」
(それから手に持つ缶の中身の残りを一気に飲み干し、空になったそれをテーブルに置きつつ立ち上がり。次いで笑いの名残がある顔付きで彼の方を見下ろし、自身の用事を伝えては、室内に置かれた雑誌や本、更に映画等のディスクが収まった小さな棚を顎をしゃくって示し。そうして一人の時間を埋める術を彼に教えたその後、一先ずの別れの言葉と共に廊下へ出んとその場から足を踏み出して)
(/初めてはどっちがどうなるのでしょうねぇ…ふふ、当方も楽しみです(笑)思い切りぎゅっぎゅしてもらえば大丈夫ですかねぇ…多分注いでほしい時は、痕を付けてもらいたがると思いますので宜しくお願いします。まあ最後にはビティスが美味しく頂くのですが(笑)「…俺も男だよ。ノアは知ってるだろ」って更に拗ねちゃいますね。まあ言って効かなければ後は快楽で強引に押し進めますね、ビティス(笑)その赤い顔見たらつい揶揄っちゃうでしょうから、負けじと反撃して下さいまし(笑))
「ホントですからねぇ、さっきのぉ」(どうやら冗談だと取られたのかテッドにクシャリと雑に頭を撫でられればまだ酔いの回ったままの赤らみの残る笑顔で撫で受けて。勿論事実である事なのだからすぐさま反論しても良いのだが、それよりもテッドに頭を撫でられた事の方に意識が向き。何でもない時に頭を撫でられるなんていつ振りなのだろう、なんて思いながらもシャワーを浴びにいこうとするテッドの言葉にコクリと頷くだけであったが何となくクルリと相手の方を向き軽く相手の背後へ先程のは冗談ではないと伝えれば、番組が何個変わったか記憶していないテレビを何気なく見ていて)
(/いやはやこの2人もノアたちに引けを取らない程楽しみで良いですね(笑)その時はちゃんと抱き締めながら愛の言葉を囁くでしょうね……痕つけはお願いされれば当然付けるでしょうね、それでビティス君のこと愛でようとして、ビティス君にノアのこと食べてもらいましょう(笑)お互い男同士ですからノアが折れない限り進まなさそうですねぇ……まぁ、快楽で押し進められてはノアもトロトロに蕩けながら降参するでしょうが(笑)ふふ、ドルフがどんな反撃するのでしょうかね、案外テッドさんのことが好きであることを言うとか……いや、反撃になってますかね?(笑))
「…はいはい、解った解った」
(リビングを出る少し前、背中に届いた声に足を止め。そちらを向かないままに一つ溜息を吐き出し、自らの後ろ髪をがりがりと掻いた後、その手を脱力した状態で軽く上下に振り。同時に、呆れたような、困ったような、何とも曖昧な色でそれに言葉を返して、また歩みを再開し。一度自身の寝室に寄って必要な物を取り、脱衣場にそれらを置いて準備を済ませれば、服を脱いでシャワーを簡単に浴び。三十分と掛からずに其処から戻り水気を拭って部屋着を着る途中、ふと洗面台の鏡に映された自分と目が合い。普段何をしようが取れない眉間の皺が少しばかり弛んで、口端も僅かに上がるその顔に、彼の言葉への感情を今更自覚して、しかしそれを直ぐに払うように頭をゆっくりと左右に動かし。…酔っているだけだ。彼か自身か、どちらの事ともつかない理由で鏡から目を逸らし、髪を乾かす事もせずにリビングへと戻り)
「…ドルフ、アンタもシャワー行ってこい。服はとりあえず俺の部屋着置いといたから、風呂上がったらそれ着とけ」
(濡れた髪から雫が落ちないよう、首にタオルを引っ掛けた如何にも風呂上がりという格好でソファーに座り直し、次いでテーブル上の酒の中からまたビールを取り。その栓を開けつつ隣の彼へ視線を投げては、空いている片手の親指でリビングの出入口の方を示し、普段と変わらぬ調子で彼をシャワーに促して)
(/ふふ…まあ、まだまだ前途多難のようではありますが(笑)良いですねぇ。何なら「ずっと傍に居るよね?」とか「何処にも行かないよね?」とか彼是訊いて、不安が解消されたらそのままノアさんの腕の中でうとうとしだすのも個人的には好きですね…沢山愛でて注いでもらったら、パンクしない内に返さないといけませんからね、ビティス的には(笑)そしていつもみたいに、また甘々コースですねぇ(笑)うーん…直球で褒めまくったら赤面くらいはしてくれるかもしれません(笑))
「ん…では、お借りしますねぇ」(テレビを見ながらも特にこれと言った興味のそそられる内容のものはなくて、缶ビールの3本目を開けんと手を伸ばしかけたタイミングで隣に座ったテッドからシャワーへと促されては素直に頷きながらそれに応じ立ち上がり、シャワーや着替えを借りる旨をまだ酔いがあるのかやや語尾が間延びしながら伝えつつリビングを後にして。当然初めてお邪魔するのだから風呂場の場所については知らないわけで、間違えてトイレのドアを開けたりしたものの、そこまで間違えることなく脱衣場に到着すれば服を脱ぎシャワーを浴びて)
ん…やっぱ大きいなぁ…(ややゆっくり目にシャワーを浴び終え、用意されていたタオルで身体の水気を拭き取れば髪をタオルで拭うだけにしつつテッドが置いておいてくれた着替えを身に纏い。身長差があるのは理解こそしていたものの、やはり自分にはテッドの服は大きく、部屋着の上だけでもかなりギリギリ股下が隠れるワンピースのような大きさで、下のもウエストが調整できるものだったからこそずり落ちないがダボッとしてるのがよく分かり、ポツリと呟きながらもその表情は無意識に嬉しさが滲んでおり。まだ酔いが完全に抜けきらぬままにテッドのいるリビングへ戻り、テッドの後ろ姿に戻ったことを告げ)
シャワーと着替え、ありがとうございましたぁ
(/まぁ、この2人はこれからですからね(笑)あぁ、良いですねぇ。それで2人で仲良く(健全に)一夜を抱き付いたまま過ごして翌朝にイチャイチャする感じですかね……ふふ、注いだ愛情を同等以上にしっかり返される事を理解しててもいっぱい愛情注いでしまうノアですから(笑)ですです、ノアは愛でられてこそですからね(笑)ふふ、では何処かで直球に想いを伝えさせますかねぇ?(笑))
「おー…ふは。ああ、やっぱ俺のじゃデカかったか」
(促しに立ち上がった彼を少し目で追い、次いで無言のままに片手を軽く振ってそれを見送り。そこから彼が戻るまでの暫く、開けた缶に口を付けつつ、ドラマを流すテレビに只何の気も無い視線を向け。早々に手の中の缶を空にして、今度はテーブル上に置かれた日本酒のワンカップを引き寄せ。それに満ちる透明な中身を八割程喉に通した所で、背後から聞こえた声に、ソファーに寄り掛かった体勢で首だけ振り返り。其処にあるのは当然と言うべきか、上も下も随分余白のある己の服を纏ったドルフの姿で。その格好は何やら背伸びをして大人の服を着た子供のようにも見えて、思わず込み上げてきた笑いは回った酔いで堪え切れず、両の広角を吊り上げた唇の隙間から息を噴き出し)
「その感じ見てっと、妹の小せぇ頃を思い出すな。…ほら、こっち来い」
(同時に覚えた懐かしさに目は僅かに細まり、今この場には居ない己の身内の事に一瞬想いを馳せて仄かに柔く言葉を連ね、しかし直ぐ様目の前の彼へと意識を戻し。空いている片手で己の座るソファーの隣をぽんぽんと叩いて場所を示しながら、ワンカップを持つ手の指で彼を招く仕草をして、飲み会の続きに再度誘って)
(/ええ…これから、(見えない所で)じっくり感情が育ってくる事でしょうね(笑)ふふ、翌朝不安が消えてすっきりしたビティスが、眠ってるノアさんに何回もキスして起こして、それからいちゃいちゃ(意味深)しだすかと…それは仕方がないかと。ノアさんだってきっと、愛情注がなきゃパンクするでしょうから(笑)ビティス的には大満足なのでまあ宜しいかと(笑)おやおや…ならば次の飲み会辺りでしてもらいましょうか(笑))
「テッドさんが大きいからですよぉー、それにまだ成長する筈ですからぁ」(吹き出し笑いをしながら服のことを指摘されればヘラリと幼げな笑みを赤らんだままの顔に浮かべながらまだ酔ったままなのか間延びした声で返して。そんな時に初めて聞いたテッドの妹の話題に眉を少しあげれば、妹がいるのか、なんて親近感を感じて。しかしテッドから隣へ座るよう誘われればそちらに意識が向き、頷きながらその隣へ…そして意識はしていなかったが、先程よりもテッドとの座る位置が近い場所に腰をおろし、先程開ける前だった3本目の缶ビールを両手で持ち、片手の人差し指でそのプルタブを開けて)
(/ですね(笑)朝キスする時も首メインに頬や胸元等色んな所にしてそうですねぇ。イチャイチャ(意味深)するためにノアをその気にさせると言う意味でも……そりゃあそれもあるでしょうが、注がれるだけじゃなく愛情一杯注ぐことでもビティス君が側にいてくれている実感を感じて寂しさも無くなるってのが大きいかと(笑)それもそうですね(笑)良いですねぇ、では次の飲み会に酔いに任せて褒めながら告白させましょうか(笑)ちなみに今さらですが、ドルフは酔うと子どもっぽい笑顔が増えたり語尾が間延びしたりとやや幼げな印象になります(笑))
「懐かしい。うちの妹も同じ事言ってたな」
(服に対しての反論の、その聞き覚えのある内容に声に含まれる笑いは一層濃くなり。尚強まる懐古の情を一つ二つと零す内、己の招きに従って近寄る彼を目で追いつつ、酒の残りを飲み干して。一度空のカップを置くべく視線をテーブル上に逸らし、また別の缶を五指の先で捕らえながら隣へとまた顔を向け)
「……ん、何だアンタ、髪乾かして来なかったのか。ほら、そんまんまじゃ風邪引いちまうぞ」
(プルタブに爪を引っ掛けた矢先、ふと彼の髪が元よりも重く毛束が纏まっている事に気付き。手の動きを一度止め、その髪を僅かに細めた視界によくよく映し、しっとりとした茶の毛並みについて独り言じみた問いを落として。回った酔いにぼやけた思考と、先からの情に引っ張られてか、その事が妙に気にかかり、子供を叱るが如き柔さを仄かに持った咎めを、細い溜息と共に紡ぎ。次いで蓋を開ける直前で止まっていた缶を自らの直ぐ傍に据えた後、肩に掛けていたタオルを手に持ち直し。その自身の水気も吸い込んで少し湿った生地で彼の頭を拭かんとして、腰を僅かに持ち上げて上体を傾け、そちらの頭上へと緩やかに近付き)
(/それでキスして起こす最中、ビティスはもうその気になってるから「ノア、起きて」「ノア、しよう?」って何回も呼び捨てにして声掛けるでしょうねぇ…だから尚の事、居ないと愛情を注げなくて寂しくなっちゃうのでしょうね。ふふ、居ない時の寂しさが和らぐよう、愛情の痕跡をお互いに沢山残しておかなければなりませんね(笑)そしたら照れと一緒にでこぴんが飛んでくると思われるので、ドルフ君にはしっかり構えていてもらいたい所ですね(笑)ふふ、ふわふわしているドルフ君可愛いですねぇ。テッドは…まあご覧の通り、顔には出ない癖して少々距離感がバグって来ます(笑))
「ん…へへ、弟や妹にしてあげてたことされるの、新鮮ですね」(コクリと缶ビールを一口飲んでいれば、テッドの呟きが聴こえれば、飲むのを止めると同時に無意識にそちらへ顔を向け。そうすればテッドが自分に少し覆い被さるようにしながらタオルを自分の頭上に持ってきてるのを見れば思わずドクンと心臓が跳ね。そのままテッドにされるままに頭を拭かれればその手付きは自分が弟妹たちの髪を拭いてあげた時に似ていてそれをポツリと溢しながら笑みを浮かべ)
(/それで呼び捨てで行為に耽ってたし、敏感なところにキスもされてしまってたからこそ寝起きからトロトロになってる、と……ですです。そうですねぇ、まぁ初めはノアの身体についた痕が消え掛かった辺りでどちらかが数日お仕事で家を空ける事になってて、その途中でノアが寂しさ拗らせてつい見知らぬ誰かと会ってて(見知らぬ人と一夜を共にしたわけではない)、その後に空けた方が帰ってきて、ビティス君がノアの身体についた匂いに気付いて強引に抱き伏せるのですね(笑)ふふ、照れ隠しが可愛いですねぇ、テッドさん。ちなみにそれが照れ隠しだと分かれば酔っ払ったドルフから素面の時からすれば珍しくスキンシップをしながら誘い文句が出るでしょう(笑)ふふ、距離感バグってしまってるのも良いですねぇ、進展してくれれば嬉しいです(笑)と言うことで頭撫でに似てる気がしたのでここで暴露させちゃいましょう。ちなみにドルフは拐われた当時、拐われる前日まで普通に弟妹と一緒にお風呂に入ってました。弟妹が兄ちゃん大好きっ子だったので(笑))
(雑な仕草でタオルを彼に被せ、しかしそれとは裏腹に存外丁寧に、髪の根っこから毛先までを両手の指先で確とその湿りを拭っていき。一分か二分程度の間そうして、漸く満足したのかタオルを離してまた元の位置に座り直し。先程よりも重みを僅かに増したそれをソファーの背凭れに放り、自身の脚に添って置いた缶を取って栓を開けた矢先、聞こえてきた呟きにぴくりと微かに片眉が動き)
「ん…アンタも、下に兄弟いるのか。…幾つになるんだ?」
(普段他人からされたとて、そうかの相槌一つで済ませ、深入りなぞ決してしないようなその内容。それに妙な興味が湧いたのは、今居る場が自宅である事への気の緩みか、酒が巡ってぼやける思考の為か。…それとも、共犯者の彼の言葉だからか。自分自身にも解らぬ内に抱いた関心のまま、酒の味を残す口を開いて。そうして極静かで、けれども冷たさの無い仄かに柔らかな問いと、鋭い険が幾らか抜けた視線を共に彼へ向けて)
(/もういっそまだ寝惚けで状況をよく解ってない内にあちこち蕩かされて、やっと覚醒した頃には暗転直前、なんてのも美味しいかもしれませんねぇ…そうなると、やはりビティスがお仕事の方が良いでしょうね。ビティスが帰ってきた後(帰宅直前にノアさんへ連絡済)に、人と会っていたノアさんが帰ってきて…という感じでどうでしょう?(笑)ふふ、そうすると「調子に乗んな」って照れに赤い顰めっ面で頭をがっと掴んで物理的に遠ざけようとしますね、きっと(笑)今はもう完全に妹ちゃんに重ねてるので…進展、出来ると良いですねぇ(笑)拐われる頃なら、弟妹ちゃん達はまだ中学入る前でしょうしねぇ…ふふ、良いお兄ちゃんなのでしょうね(笑))
「あの時は確か小学生でしたし…多分今年で妹が14で、弟が13、です、かねぇ…」(テッドから柔らかな問いを投げ掛けられれば、懐かしむように目を細めコクリと一口ビールを飲んでからこの世界に無理やり入れられてからの年数から年齢を予測してそれを伝えるもその語尾はやや気落ちしたかのように弱々しくなり。元々弟妹とはとても仲が良く、学校の帰りも必ずと言って良い程に3人で帰ってたし風呂もずっと一緒に入ってあげていた。だからこそ、その当時の事を思い出してしまえば寂しさがより募り、缶をテーブルに置き寂しげな声色でポツと呟きを溢すと共に、無意識にテッドの肩へ自分の頭を預けるように身体をテッドに預け)
「…もう、会えなくなってから、4年ですけど…ね…」
(/あー、良いですねぇ。覚醒した頃には訳の分からぬままに身体は快楽に飲まれてて、でもイチャイチャ出来るからそのまま暗転に行きそうですし……ですね、それで匂いに気付いたビティス君によりベッド連れ込みから身体拘束とマーキングですね分かります(笑)ふふ、照れ隠しが分かりやすいですねぇ……まぁドルフはそれにめげずに飲み会(愚痴り合い)の時に褒めと告白を欠かさぬようになりそうですね(笑)まぁ、これからですからね、この二人は……(笑)えぇ、当時小学生ですからね……そりゃあもう弟妹の誕生日のケーキを率先して母親と一緒に作ったり貯めてたお小遣いでプレゼント買ったりする程ですから(笑))
「へぇ…結構歳、離れてんだな」
(世話を焼く程なら、と予想していたよりも開きのある年齢差に珍しくも素直な感想が零れ。彼の言葉と姿にまた自身の妹の事が頭に過り、ビールに口を付けつつ本日不在の身内に想いを馳せては、その終わりに一つ息を吐き出し。ふと肩に乗った重みを認識に捉えて、別の事へ飛んでいた意識を眼前の彼へと戻せば、丁度呟く声が耳に届き。その内容と色に言葉が詰まって、視線を顔ごとテレビの方に逸らして暫し沈黙し)
「……アンタが前居た組織はもう無ぇ。…アンタの妹も弟も、少なくとも今は人質じゃねぇぞ」
(彼が前に所属させられた組織のやり口を知っているだけに、会えば良い等と無責任な言葉は掛けられず、かといって知らんと突き放す事も言えず。迷って濁る唸りを酒で腹へ一気に流した後、空になった缶を置いて彼に手を伸ばし。そうして肩に預けられたその頭にそっと掌を添え、髪の流れに沿ってゆっくりと、緩く加減のされた力で撫で。毛先まで滑ってはまた旋毛から下ろしていくその仕草を繰り返しながら、目は合わせないまま無愛想に、しかし冷たさも棘も随分と減らした声で、己なりの少しずれた慰めをぼそぼそと紡いで)
(/ふふ、「やっと起きた?」ってちょっと意地の悪い顔するビティスも見られそうですね。とりあえず寝室に連れ込んで無理矢理キスした後、抵抗するノアさんをベッドに押さえ込みながら、匂いの付いた服を脱がせに掛からせて頂きます(笑)自分が引いた距離の一線を越えられると動揺しやすいタイプですので、テッドは。その度に頭を叩いたり鷲掴みして離したりする事になりそうですねぇ(笑)まあお酒の所為で既に兄弟くらいには距離バグってますが(笑)そりゃあ懐きますね。テッドの所は大っぴらに祝いはしませんが…妹ちゃんが、本人も覚えていない程何気無く「ああいうの好き」って言ってた物をプレゼントに買って、妹ちゃんがシャワーで不在の間にケーキと一緒にテーブルに置いてく感じですね(笑))
「…そう、ですねぇ…」(テッドの慰めの言葉に胸の奥がズクンと重く温まるような感覚を覚えれば頭を撫でられる度にフニャと表情がユルユルと緩まり、先程まで寂しげだったその声色はある程度落ち着きを取り戻したのかまた間延びするような酔いの声色になり、そのまま自身の頭をなでてくれているその手に優しくすり寄るようにしつつまた缶ビールを両手で持てばコクコクとそれを喉に流し込んでは懐かしむように、それでいて先程の寂しげな様子は一切無いままにやはり他者に詳しく話したことは無い弟妹のことを話し始めると、無意識に一人称が元に戻っており、それに気付いておらず)
「弟も妹も可愛いんですよぉ…母さんが言うには弟は小さい頃の僕に似てるみたいで、でも妹もお人形のようで可愛くてぇ…」
(/意地悪なビティス君にトロトロに蕩けさせられた思考のままでされること理解しながらも何故か問い掛けてそうですね……ふふ、それでもノアが抵抗したらビティス君が脱がしながら首へキスしたり舐めたりしてノアの動きを止めるのですね分かります(笑)まぁ、ドルフは距離感は素ではある程度決めてはいますがスキンシップ魔なノアのせいで素でもやや距離感近めなんですけどね。叩かれたり離されたりしたら多少落ち着くんでしょうけどふとした瞬間にまた褒め告白が始まるんでしょうね(笑)ですね(笑)ふふ、それもまた素敵ですねぇ……ちなみにドルフは本来一人称「僕」ですが、この世界に連れ込まれて以降は人の前では「自分」で通してる感じです(笑))
「…そうか。そうだな…うちのヤツも、髪の綺麗な、凛とした美人でな。でも甘え上手で、愛想も良くて…俺より余程器用で、しっかりしたヤツで…」
(彼の感情が和らいでいく様を、声音と仕草に感じ取り、それに知れず入っていた身の強張りは抜けて。撫でる動作はその内に止まり、しかし擦り寄られるまま其処に手を置きっ放しに、ドルフの紡ぐ話を聞いては相槌を打ち。随分と気の緩んだ彼の音と温かさは此方の力も奪い、それに釣られて丸さと柔さを仄かに帯び始めた声で、自身の妹の事もぽつぽつと彼へ零し)
「……アイツには、こっちの事なんて何にも知らねぇまんま、どっか遠くで幸せになってほしいもんだ。…まあ、俺が願うのは、ちっと烏滸がましいかもしれんがな」
(身内への褒め言葉を幾つか形作った後少しばかり沈黙し、温もりを持つ眼差しを缶を持つ手に落として。…ああ、もし願って良いのなら。こんな日陰なんて見ないまま、暖かい陽の注ぐ下で笑っててくれ。再び開いたその口から溢れた家族への望みは、独り言でも呟くような低さと弱さで、しかしそれに微かに混じる吐息にまで、穏やかな色が満ちて。だが、それも何処か自嘲の滲んだ言葉で冗談めかしつつ、苦い酒の味をまた喉に通し。それから、彼の髪に添えたままだった掌で、また頭の形をゆっくりと辿るように撫でて)
(/そしたら「昨日のお返しだよ」って詳しくは話さないまま深く口付けて、そのまま暗転しそうですね。抵抗に対して両手を押さえ付けながら、「ノア兄が悪いんだから、大人しくして」って拗ねた顔して喉元に何度も小さく噛み付いて大人しくさせます(笑)ノアさんの影響がこんな所に…あんまりやり過ぎると額にテッドが鷲掴みした痕とか残っちゃいそうです(笑)あらまあ…ふふ、ではだいぶ気が緩んでるようですね。テッドも人の事は言えませんが…(笑))
「…願って、良いんじゃ、ないですかねぇ…烏滸がましくもない、ですよぉ…僕も、妹や弟にこの世界の事ぉ…知って欲しくないですからぁ…」(テッドの丸く柔らかな声色で紡がれた説明に同じ兄としての言葉の感覚を感じてただ静かにそれを聞いていて。僅かな静寂の後にゆったりと持っていた缶ビールを飲み干せば、紡がれるテッドにしては弱気なそれでいて穏やかなそんな声色の自嘲めいた呟きを聞いていれば再び頭を撫でられ。その心地よさに目を細めつつもテーブルにコトリと空になった缶を置けばすっかり酔いの回った声色でテッドの言葉への同意と共に烏滸がましくないと言いながら完全に同意である旨を紡ぎ。しかし、お酒による酩酊感とテッドによる頭撫での感覚に次第にウトウトとし始めて)
(/そして暗転でトロットロに蕩けながら暗転明けまで可愛がられるのですね……ふふ、喉元に噛み付かれたら嬌声と共に快感で大人しくなるでしょうね(笑)まぁ、ノアのせいでリアムもあんな感じでしたからねぇ……それで痕が残ったらそれはそれで組織内でザワザワしてそうですね(笑)ですです。まぁ(お酒が入ればより)気を緩めれる間柄と言うことで(笑)このままもっと、と思いましたが翌朝の酔いの覚めた2人も見てみたいのでそろそろ寝かせますか?(笑))
「……ああ、そうだな」
(自身の領域内での飲み会だからなのか、それとも普段よりも強い酒を多めに飲んだからなのか。普段の抑圧が緩んで口から溢れた腹の奥の淀みが、彼の言葉に濯がれていくような感覚を覚えて、ぼんやりと手元を見詰めたまま、ふっと小さく噴き出して笑い。…願うくらいは、いいか。呂律も怪しい彼の声にたった二つの味気の無い、それでも仄かな温さを持った相槌と同意を告げた後、持っている缶の中身を飲み干し)
「ん…ドルフ、眠いなら寝ちまっていいぞ。…ほら、目ぇ閉じろ。ゆっくり休め……な?」
(空になったそれをテーブルに置き、一つ息を吐き出してから少し、ふと隣の彼が嫌に静かな事に気付いて。それにちらと横目を向けて様子を窺えば、その瞼が重たげに瞬く様を見付けて。最早彼が肩に寄りかかっている事も、自身がその頭を緩やかに撫でている事も、程好い酩酊感に鈍った思考には些末な事に思えて、ただ今にも夢に浸かってしまいそうな彼に湧いた庇護欲に、自身からもほんの僅か重みを掛け。そうして己の唯一の身内を甘やかすような気分のまま、撫でる手も止めずに言葉を重ね、彼の意識が眠りに向かうのを優しく促して)
(/朝からいちゃいちゃ暗転して、恐らく解放してもらえるのはお昼頃でしょうかね…それまでは蕩けて貰います。大人しくなった所で「他人の匂いがするの嫌」とか「俺だって寂しかったのに」とかぶちぶち文句言いながら素肌に直接匂い付けし始めるかと(笑)リアム君は…もう仕方が無いので……ふふ、「暴力振るわれてる」的な方向に勘違いされそうですね、テッドの場合(笑)ええ、ですねぇ(笑)そうですね、互いに泥酔してますし…そろそろお休みしましょうか。では、どちらが先に起きましょうか?ドルフ君が先に起きて若干寝惚けるテッドを見るか、テッドが先に起きて片付けや朝食の準備とかしてる所にドルフ君が起きるか…どちらが良いでしょうかね?(笑))
「はぁい…そぉ、しますぅ…」(ちょっと気力が途切れればすぐにでも意識は睡魔に負けてしまいそうな程に意識は重く、それでもまだ起きていないと…そんな思いはテッドからの頭撫でをしながらの優しい声色の促しによりアッサリと瓦解して。起き続ける意味はない、なら言葉に甘えて寝るしかない、テッドから僅かに掛かる重みも心地よく、酔いの回ったままの言葉遣いでそう辛うじて言葉を紡ぐが最後、そのまま目蓋はゆっくりと視界の遮断をし、そのまま小さな規則的な寝息と共にテッドの肩に頭を預けたまま眠りについて)
(/ですねぇ。そしてお昼過ぎに遅めの朝食兼昼食を食べて、でしょうね……ふふ、その文句に申し訳なさそうにはするでしょうが「俺の寂しがりも…知ってるだろ…」と少しだけいじけそうですね。勿論ビティス君によってトロトロにされながらですが(笑)ですねぇ、それでドルフとテッドさんが釈明に追われそうですね(笑)そうですねぇ、どちらも中々美味しいですが……テッドさんが寝惚けてドルフ抱き寄せるシーンを見てみたい気もしちゃいますし、ドルフに先に起きさせましょうか!(笑))
「……おやすみ」
(間延びした返事をして直ぐ、早くも寝息を立て始めた彼に一つ言葉を掛け。それから自身が撫でていた頭に手を置いたまま、暫しぼんやりとその寝顔を見詰めていたが、ふと深々と座ったソファーから彼と離れない程度に身を軽く起こして。そうして自身達の座るソファーの肘掛けに無造作に掛かっている、大きめの黒いブランケットを手元に引き寄せ、それで彼の身体を緩く包んだ後、残っていた酒の最後の一缶に手を付け。話す相手も居なくなった中で只淡々とそれを飲みながら、再び彼の眠るその顔に視線を注いではその髪にまた手を添えて撫で。しかしすっかり酔いの回った身は指先を動かす程の力も次第に無くなっていき、空になった缶を傍に置いて数分程の後には、酔いと彼の体温に引き摺られた意識が温い泥底へと沈んで。深く静かな呼吸を繰り返すその顔は普段よりも随分と気が抜けた表情で俯き、けれども尚微かに残る皺を眉間に刻んだまま、窓から朝日が射し込むまで身動ぎもせずに眠りに浸かり続け)
(/その日一日はビティスからの愛のお返しをたっぷりさせて頂く事でしょうねぇ…そんなの聞かされたら、「寂しかったら、俺を頼ってよ」って膨れっ面しながら強めに身体噛んじゃうかと(笑)ふふ、何もしてないとも言い難くて、「ちょっと戯れただけだ」って言って余計に誤解を深めるテッドが目に浮かぶようです(笑)了解です!では…寝惚けて妹と間違え、うっかり母国語のドイツ語で話し掛けた挙げ句、抱き寄せるテッドをお楽しみ下さい(笑))
「ん…」(翌朝、温かな温もりを感じながらゆっくりと意識が浮上し。少しモゾモゾと身体を捩りながら目蓋をゆっくりと開ければそこは昨晩テッドと共に飲んでいたテッドの部屋の中であることを思い出すと共に身体に掛かってるブランケットに途中で寝てしまったのか、と少し申し訳なく感じ。しかし、温もりの理由がブランケットとは別にあると感じながらそちらへ視線を向ければ俯きながら眠るテッドの姿が間近にありドクンと心臓が跳ね。最近はテッドさんと飲みに行ったり一緒にいるだけで嬉しいし、幸せな気分になれるなぁ。そんな思いを抱いていれば、思い出されるは最近のリーダーの『ビティスといると幸せで嬉しい』と相手を評する言葉。それはまるて自分の抱くテッドへの感情そのものな気がしてはあぁ、これが恋をするってことなのか、なんて無意識に思えば何気なくテッドの身体に少し身を寄せつつ寝顔を覗き込み)
(/ですねぇ……ふふ、それでまた可愛く啼きながら次からそうするとか言うのでしょうね(笑)あぁ……ドルフは多分自分のせいだとは言うのでしょうけど、そこら辺の意見の食い違いでより疑惑強まりそうですね(笑)いいですねぇ、ではドルフに無防備に近付かせましょうか(笑))
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