Palette/Gruppen 2019-05-18 22:33:41 ID:c8a35cf3c |
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>>zom .>33
見舞いには行ってやるから私は先に帰るゾ。あんな所、できれば近寄りたくない。(ぶんぶんと数回首を振った。連帯責任だと口にした彼も己と同じく道ずれを実行するや否や言い訳を山ほど用意しているようで。彼処の世話になるくらいなら今の闘いを切り上げてしまいたいと思うも既に遅く、彼の逆鱗に触れる事を己の足の傷と目の前の彼の頭から流れる血が逃れられない事実として突き詰めた。医務室の彼は彼で口煩くて、ああ、一番面倒なのは我が右腕の彼なのかもしれない。脱走したら怒られるだろうか。粛清を食らうのは勘弁したい。久しく激しい運動の為かひた隠しにしていた体力の消耗と、徐々に痛みを増していく足の傷に思考が幼稚になっていく。グルグルと回る思考を余所に、蹴りを繰り出した足に鈍い身体が当たる感覚がする。衝撃が電源となり傷に響く。気付けば彼が体制を崩し床に手をついており、はふ、と張り詰めていた息を吐き出しては留めを決めようと足を踏み出した。刹那、足から力が抜けて、彼の踏み込む足音を聞いた。照明に照らされて美しく輝く刃先が己の喉へと真っ直ぐ向かっていて、まだ活力の残っていた腕は彼の腕を確りと掴み、足で踏ん張ることも出来ず彼を転ばすような体術も繰り出せなくて、ギリギリと骨を折るつもりで握り込みナイフを離させようと。既に微かに震え、崩れ落ちそうな足に鞭を打ち何とか立っていながら。)
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